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【ヒロイン視点】今度はエロゲヒロインに、私はなる――。【完結】
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「……ん。できた」
「わ~! お疲れ様~!」
私は拍手で彼の仕事をねぎらう。
そして、すぐさま後ろから抱きついた。
「今日の初ハグ~!」
「胸! 当たって! るから!」
耳まで真っ赤になっている育巳きゅんが超絶かわいい。
「もしかして勃起しちゃった?」
「してな――……」
あ、してるな、これ。
「私に見~せ~て~♥」
「セクハラ禁止!」
「けちー! 減るもんじゃないでしょお?」
「男としてのプライドが減るよ!」
「でもでも、次のエッチは育巳きゅんが主人公役よ? 日本アカデミー賞新人俳優賞を取った日本一、エッッッッッッッ!なグラビアアイドルがキミの書いたエロゲヒロインを演じて、キミの書いたエッチシーンシチュで、キミとエッチするのよ? もちろん私は――」
そして、私は彼の耳元でASMR的に呟く。
「処……女……よ♥」
「うひぃ」
私の吐息がかかってくすぐったかったみたい。かわいい。
「男としてのプライドを、ぞんぶんに満たせると思うのだけど? どーお?」
「……………………」
ぷぷぷっ。考えてる考えてる。あと一押しで堕ちるとみた!
「……ねぇ、育巳きゅん」
私は日本アカデミー賞でも評価された艶っぽい演技たっぷりで育巳きゅんに呼びかけた。
「な、何……?」
まるで天敵に睨まれた小動物みたいに私を見る。かわいい。
「……私も興奮しているの」
「あ、そう」
「冷たい! 自分だって興奮してるくせに!」
「そ、そりゃあ、百合香にこんなにくっつかれたらさ……」
「んふふふ~。じゃあ、ホテル行こ?」
「話、早くない!?」
私はむっとして彼の首に吸いつく。
「ひゃあ!」
「私はキミが大好きなの! いつでもエッチしたいって思ってるの!」
「……う、うん」
「今日のお仕事分は終わったんでしょ? じゃあ、ホテル行こ? ね?」
「………………」
「沈黙はイエスね! れでぃご!」
「ちょ、待っ……!」
私は彼のノートPCをぱたんと閉じる。
ちらりと見えた画面には『女装主人公のエロゲ企画案』と書かれていた。
これについては後でkwskしてもらおう。
そう思いつつ、私はノートPCをカバンにしまい込んだ初恋のひとと、少しかがんで腕を組む。
そして、幸せたっぷりな笑顔で彼に頬チュー決めて、部室から連れ出した。
行き先はラブホテル。
今度はエロゲヒロインに、私はなる――。
~・~ 終幕 ~・~
「わ~! お疲れ様~!」
私は拍手で彼の仕事をねぎらう。
そして、すぐさま後ろから抱きついた。
「今日の初ハグ~!」
「胸! 当たって! るから!」
耳まで真っ赤になっている育巳きゅんが超絶かわいい。
「もしかして勃起しちゃった?」
「してな――……」
あ、してるな、これ。
「私に見~せ~て~♥」
「セクハラ禁止!」
「けちー! 減るもんじゃないでしょお?」
「男としてのプライドが減るよ!」
「でもでも、次のエッチは育巳きゅんが主人公役よ? 日本アカデミー賞新人俳優賞を取った日本一、エッッッッッッッ!なグラビアアイドルがキミの書いたエロゲヒロインを演じて、キミの書いたエッチシーンシチュで、キミとエッチするのよ? もちろん私は――」
そして、私は彼の耳元でASMR的に呟く。
「処……女……よ♥」
「うひぃ」
私の吐息がかかってくすぐったかったみたい。かわいい。
「男としてのプライドを、ぞんぶんに満たせると思うのだけど? どーお?」
「……………………」
ぷぷぷっ。考えてる考えてる。あと一押しで堕ちるとみた!
「……ねぇ、育巳きゅん」
私は日本アカデミー賞でも評価された艶っぽい演技たっぷりで育巳きゅんに呼びかけた。
「な、何……?」
まるで天敵に睨まれた小動物みたいに私を見る。かわいい。
「……私も興奮しているの」
「あ、そう」
「冷たい! 自分だって興奮してるくせに!」
「そ、そりゃあ、百合香にこんなにくっつかれたらさ……」
「んふふふ~。じゃあ、ホテル行こ?」
「話、早くない!?」
私はむっとして彼の首に吸いつく。
「ひゃあ!」
「私はキミが大好きなの! いつでもエッチしたいって思ってるの!」
「……う、うん」
「今日のお仕事分は終わったんでしょ? じゃあ、ホテル行こ? ね?」
「………………」
「沈黙はイエスね! れでぃご!」
「ちょ、待っ……!」
私は彼のノートPCをぱたんと閉じる。
ちらりと見えた画面には『女装主人公のエロゲ企画案』と書かれていた。
これについては後でkwskしてもらおう。
そう思いつつ、私はノートPCをカバンにしまい込んだ初恋のひとと、少しかがんで腕を組む。
そして、幸せたっぷりな笑顔で彼に頬チュー決めて、部室から連れ出した。
行き先はラブホテル。
今度はエロゲヒロインに、私はなる――。
~・~ 終幕 ~・~
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