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私がエロゲを好きになったワケ その1
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百合香の立場だとストレスは凄そうだ。
芸能界だけじゃなくて、親が厳しいってのも聞いている。
お金持ちで厳しい家柄だと。
「私ね、両親が大嫌いなの。ちょー嫌い」
凄くわかる。それはもう、痛いほどに。
「パパは私を、自分の野望を達成するための駒としか見てないの。娘に対する愛情なんてないと思うわ」
「野望ってのは……?」
「会社をもっと大きくすること。Amazo●とか、Go●leみたいな感じで。歴史の教科書に載るような大人物になるって、よく言ってるわ」
僕には全く想像のつかない、異世界ファンタジーよりも遠い世界だ。
「小さい頃から日本舞踊とか茶道とか、ダンスとかピアノとか、お嬢様的な習い事は全部やらされたわ。私のことを仕事のつきあいで利用するしてるのよ。大企業の重役が集まるサロンに連れて行かれることもあるわ」
「もしかして政略結婚の駒にするってこと?」
「それもあるし、芸能活動もそう。私の人気が出れば、親はあの大企業の社長! って会社の宣伝にもなるでしょ?」
サイコパス的な人間の考えそうなことだと思った。
「ママはうるっさいステージママってやつ。監督や演出より私にダメ出しするの。二言目には、ママの夢は百合香が光り輝くことなの! だって。女優になれなかった夢を私に押しつけてるのね」
そういう話はドラマや漫画で、たまに見かけるけれど実際にいるんだな。
「家ではお嬢様を演じて、芸能界ではユリカを演じて、学校では優等生の鷹城百合香を演じて……」
後ろにいる百合香がぎゅっと抱きついてきた。
大きな胸が僕の背中で、むにゅっとつぶれる。
「ゆ、百合香……!?」
「――ねぇ。本当の私って誰なんだろうね?」
それはまるで迷子の子供だなと思った。
もしくは鎖に繋がれている愛玩動物――……って我ながら酷い発想だ。
だから、彼女は居場所を求めて僕に抱きついているように感じた。
僕自身だって似たようなものだけど。
「芸能界では、ひたすらマウントの取り合い、いがみ合い。かわいがってくれる年上のお姉さんができたと思えば、影で私の悪口を言ってたり。ウケるでしょ?」
「サイテーだ」
彼女は笑っているけれど、さっき聴いた彼女の境遇を含めて僕は凄くむかついた。
「……んっ。ありがとね、育巳くん。私のために怒ってくれて」
「あ、いや、まあ……うん」
「そーゆーところも大好きよ。んー……ちゅっ♥」
今度は優しく僕を抱きしめる。
今日も好きだと言われ、頬にキスまでされて、身体中が熱くなった。
「だからストレスが溜まっちゃって。なんだか悪いことしたくなったの。みんなに内緒で悪いコト」
「……そこでエロゲ?」
「そう!!!!」
「ぐえ!」
「あ、ごめん! 首、締めちゃった」
「僕、そっちの趣味はないから気をつけて!」
「首締めプレイもちょっと興味あるんだけど」
「あれはプロの技だから真似しちゃダメ。危険」
エロゲでもあんまり見かけないなぁ……とか思いつつ、百合香は話を続ける。
芸能界だけじゃなくて、親が厳しいってのも聞いている。
お金持ちで厳しい家柄だと。
「私ね、両親が大嫌いなの。ちょー嫌い」
凄くわかる。それはもう、痛いほどに。
「パパは私を、自分の野望を達成するための駒としか見てないの。娘に対する愛情なんてないと思うわ」
「野望ってのは……?」
「会社をもっと大きくすること。Amazo●とか、Go●leみたいな感じで。歴史の教科書に載るような大人物になるって、よく言ってるわ」
僕には全く想像のつかない、異世界ファンタジーよりも遠い世界だ。
「小さい頃から日本舞踊とか茶道とか、ダンスとかピアノとか、お嬢様的な習い事は全部やらされたわ。私のことを仕事のつきあいで利用するしてるのよ。大企業の重役が集まるサロンに連れて行かれることもあるわ」
「もしかして政略結婚の駒にするってこと?」
「それもあるし、芸能活動もそう。私の人気が出れば、親はあの大企業の社長! って会社の宣伝にもなるでしょ?」
サイコパス的な人間の考えそうなことだと思った。
「ママはうるっさいステージママってやつ。監督や演出より私にダメ出しするの。二言目には、ママの夢は百合香が光り輝くことなの! だって。女優になれなかった夢を私に押しつけてるのね」
そういう話はドラマや漫画で、たまに見かけるけれど実際にいるんだな。
「家ではお嬢様を演じて、芸能界ではユリカを演じて、学校では優等生の鷹城百合香を演じて……」
後ろにいる百合香がぎゅっと抱きついてきた。
大きな胸が僕の背中で、むにゅっとつぶれる。
「ゆ、百合香……!?」
「――ねぇ。本当の私って誰なんだろうね?」
それはまるで迷子の子供だなと思った。
もしくは鎖に繋がれている愛玩動物――……って我ながら酷い発想だ。
だから、彼女は居場所を求めて僕に抱きついているように感じた。
僕自身だって似たようなものだけど。
「芸能界では、ひたすらマウントの取り合い、いがみ合い。かわいがってくれる年上のお姉さんができたと思えば、影で私の悪口を言ってたり。ウケるでしょ?」
「サイテーだ」
彼女は笑っているけれど、さっき聴いた彼女の境遇を含めて僕は凄くむかついた。
「……んっ。ありがとね、育巳くん。私のために怒ってくれて」
「あ、いや、まあ……うん」
「そーゆーところも大好きよ。んー……ちゅっ♥」
今度は優しく僕を抱きしめる。
今日も好きだと言われ、頬にキスまでされて、身体中が熱くなった。
「だからストレスが溜まっちゃって。なんだか悪いことしたくなったの。みんなに内緒で悪いコト」
「……そこでエロゲ?」
「そう!!!!」
「ぐえ!」
「あ、ごめん! 首、締めちゃった」
「僕、そっちの趣味はないから気をつけて!」
「首締めプレイもちょっと興味あるんだけど」
「あれはプロの技だから真似しちゃダメ。危険」
エロゲでもあんまり見かけないなぁ……とか思いつつ、百合香は話を続ける。
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