祓い屋稼業も楽じゃない～凸凹コンビは今宵も現世を駆け抜ける～

キャラクター・設定紹介（ネタバレあり）

　設定が多めなので、少しでも読みやすいようにと箇条書きにしています。
　また、今回のストーリーには出てこなかった設定（裏設定的なもの）も多く含まれています。

【ここから先はネタバレがありますのでご注意ください】

◆高槻たかつき柊也しゅうや
・高校1年生の15歳。現在一人暮らしをしている。
・名前の『柊』には魔除けの意味が込められている。
・12月3日生まれの射手座。血液型はB。身長168センチ。小柄なのを気にしているため、身長の話をするとキレる。右利き。
・黒髪で、制服はブレザーにスニーカー。動きやすい格好を好む。私服はジーンズにTシャツなどが多い。だらしなく見えなければ特に他のこだわりはない。
・運動神経は良く、スポーツ全般得意である。中学の時は3年間バスケ部でレギュラーだった。
・まだ高校生になったばかりなので、将来のことはあまり考えていない。今のところ恋愛に興味はない。
・口が悪く態度も大きいが、心は優しい。文句を言いながらも面倒見がいい。困っている人を放っておけない。
・継に言われたことをきちんとこなすなど、意外と素直なところもある。良い意味でも悪い意味でも素直でまっすぐ。嘘がつけない（下手な）性格。
・継に対しては口が悪いだけでなく蹴りを入れるなど容赦がない。
・育ての親である祖父母の家で家事を手伝っていたのと、現在一人暮らしのため、家事は得意。むしろきちんと片づいていないと気になって仕方がないという、やや神経質なところがある。
・料理は簡単なものに限るが、自炊している。現在、料理本を買ってもう少し難しいものに挑戦しようか悩み中。最近はテレビで料理番組を見るのが趣味になりつつある。
・3歳の頃から妖魔の姿を見ることができるようになった。
・4歳の時に両親を事故で亡くしていて、その後は父方の祖父母の元で育てられている。
・少し離れた高校の入学を機に、厳格な祖父（高卒で警察官になった）に「そろそろ外の世界を見てこい」と家から放り出された。仕送りはされている。
・祖父母の影響か、和食（魚）が好き。特に大きな好き嫌いはなく、大体のものは普通に食べられる。お菓子は煎餅せんべい、飲み物はジュースより日本茶を選びがち。コーヒーの場合はブラック派。
・ラピスラズリで作られた、シンプルな数珠じゅず状のブレスレットを媒介ばいかいにした術を使う。
・一応、継から攻撃術、防御術、治癒術をいくつかと、護身術を叩き込まれているが、どちらかと言えば攻撃術より防御術の方が得意で、今のところ攻撃術が成功した試しはない。
・継曰いわく「術は精神（心）の力を扱う。柊也は優しすぎるから、妖魔を本当に祓って（成仏させて）いいのか、まだやりたいこと（望んでいること）があるのではないかと躊躇ちゅうちょしてしまう。妖魔はきちんと祓って浄化しないとだんだん凶悪になっていく、そしてさらに被害が広がっていくのだと、しっかり認識できていない」らしい。
・ブレスレットは両親が柊也のために特注で作ったものだが、渡す直前に亡くなってしまう。その後、預かっていた祖父母から渡されたのを形見として左腕に着けている。
・高校入学早々、無理やり継にバイトとして雇われたが、思ったよりも時給が良かったため、継に対して不満は多々あるが今のところやめることは考えていない。
・アルバイト代はそれなりにもらっているので、仕送り的なものは今のところそれほど必要としていない。正直こんなにもらっていいのかと思っている。
・バイトの日は、柊也がその日の継の夕食と翌日の朝食を作っている。これもバイトの仕事に含まれているので、柊也は文句を言いながらもきちんと作っている。

◆大和やまと継つぐる
・23歳。『よろず屋やまとなでしこ』の社長。大学卒業と同時に家を出て、現在は事務所の隣で一人暮らしをしている。
・4月10日生まれの牡羊座。血液型はO。身長176センチ。細身。少し長めの明るい茶髪。右利き。
・柊也を妖魔から助け、無理やりバイトとして雇った張本人。
・推薦で私立大学の経営学部に進学し、学生時代の成績は良かった。結構もてていたらしいが、柊也はあまり信用していない。
・基本的に穏やかでのんびりした性格だが、柊也や緋桜ひざくらの危機には豹変することもあるらしい。
・必要があると判断すれば、柊也に対して嘘をつくことも厭いとわない。冗談はいつものことで、毎回柊也を呆れさせている。
・柊也の口の悪さなどは特に意に介していない。
・『よろず屋やまとなでしこ』のネーミングはもちろん社長の継だが、柊也は毎回「何で大和撫子やねん。アンタ男だろ、紛らわしい」と関西弁で突っ込まざるを得ないでいる。例えば『山田商会』だとかもっと語呂が良く、わかりやすい方がよかったのではないかと言う柊也に対して、「文字数やまとなでしこはほぼ同じ」と返して「くそ、確かに……っ！」と悔しがらせたことがある。
・よろず屋は表の顔で、普段（主に昼間）は『何でも屋』として迷子猫の捕獲や失せ物探し、植木の剪定せんていなど、来るもの拒まず依頼を引き受けている。
・裏の顔である『祓い屋』の方が本業で、依頼を受け妖魔ようま祓ばらいを行っている。こちらは宣伝を特にしておらず、口コミ（噂）や兄からの持ち込みで依頼を受けている。もちろん裏は常に危険がつきまとうため依頼料が高い。そのおかげで表の経営が成り立っていると言えなくもない。
・引き受けた仕事（依頼）はきちんとこなす。たまに最後（簡単な部分）だけ柊也に任せることはある。
・綺麗めの格好、特にモノトーンの服装を好み、身だしなみには人一倍気を遣っているが、生活力は皆無のダメ人間。そのせいでいつも柊也に怒鳴られたり蹴られたりしているが、本人に改善する気はまったくない。
・柊也の妖魔が見える力とブレスレットからの微細な力を感じ取り、半ば無理やり助手（柊也は認めていない）として雇う。その後、文句を言う柊也を上手く言いくるめ（脅し？）て、戦力にさせるべく浄化能力の扱いや護身術などを叩き込む。
・柊也が来るまで、食事は基本近くのコンビニやレストランなどで済ませていた。ちなみに事務所の片づけをしたことはない。
・経理などは当然自分でやっているが、どんなに散らかっていても必要な書類は比較的簡単に見つけられるという特技がある。
・食べ物は肉や甘いもの（スイーツ）が好き。和菓子より洋菓子。3時のおやつ（間食）に煎餅が出てくると文句を垂れる。柊也とは正反対。コーヒーには砂糖とミルクをドバドバ入れ、白いコーヒーにしようとする。柊也曰いわく「それはもはやコーヒーじゃない。ただの白くて甘ったるいだけの飲料だ」。
・仲の良い6歳上の兄（まだ独身）がいる。兄には「俺より早く結婚して家を継いでくれてもいいんだぞ」などと冗談を言われている。兄から裏（妖魔祓い）の依頼が持ち込まれることもある。
・大和家は妖魔祓いに特化した先祖代々続く家だが、年の離れた兄が継ぐことになっているのと、次男のため自由にさせてもらっている。妖魔に関すること以外は放任主義で育てられている。
・愛刀の緋桜ひざくらをまるで妹のように扱っていて、うっとりと鑑賞したり、特殊な布を使った手入れをするのが趣味。実際、手入れを怠ると刀身が錆さびたり穢けがれたりするので、それは大事。柊也は継が緋桜に油をひいている場面を数回見かけている。
・妖魔を浄化する際は緋桜に炎を纏まとわせて攻撃する。緋桜は普通の刀としても使用可能。
・柊也を妖魔から守るため、かつ利用されないために近くに置いておくことにする。実際にはそれだけでなく、ただ単に何となく柊也を気に入ったということもある。

◆坂井さかい優海ゆみ
・今回の依頼人。
・21歳の大学生。継と同じ大学で、後輩にあたる。身長156センチ。右利き。
・先月（9月初め）に父を病気で亡くしている。
・亡くなった直後から周囲で異変が起き始める。相談した大学の友人から『やまとなでしこ』の噂を聞いて、相談に訪れた。

◆『よろず屋やまとなでしこ』
・継が経営している何でも屋。開業してまだ半年程度。とあるビル（あまり大きくはない）の2階にある。事務所の隣にある部屋が継の住む自宅になっている。
・何でも屋は表の顔で、本業は裏の顔である『妖魔祓い』である。
・柊也の家と学校の間にあるため、柊也がバイトの日は学校帰りにまっすぐやって来る。
・開業してまだ半年程度だが、表の仕事はまあまあ（週に2～3件ほど）入ってくる。裏の稼ぎがあるため、表の仕事はあまりなくても問題ない。
・事務所は1日でも放置すると継によってすぐに散らかされるため、片づけるのは必然的に柊也の役目になっている。実際、バイト初日は事務所の大掃除から始まった。

◆『妖魔ようま祓ばらい』
・妖魔と化してしまった人間の魂を救い、成仏させる（浄化）。刀や攻撃術などで妖魔になってしまった身体と魂の繋がりを断つことによって穢けがれた身体を消し去り、魂を浄化する。
・妖魔は基本的に夜になってから姿を現すことが多い。柊也は幽霊と似たようなものだと思っている。
・妖魔は大きいほど人間に害をなすものが多くなる傾向がある。逆に小さいものは放っておいても問題はない。大きくなると浄化の対象になる。
・妖魔の姿は基本的に祓いの能力持ちにしか見ることはできないが、抱えている思い（思念）が大きいほど実体化（普通の人にも見える）しやすい。継は話にだけ聞いたことがあった。優海の事件で初めて目の当たりにする。