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第9話 十年もいらなかった
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もともと俺だってぶっ殺してやりたいと思ってたんだ。兄さんを馬鹿にした連中を。
だから、皆殺しにされても「ざまあみろ」としか思わなかった。
ただ、それはそれとして……
「で、クローナ様……流石にどういうことでしょうか? そやつらを保護するとは……」
一仕事終えて、全身に真っ赤な返り血を浴びたキハクがクローナに尋ねる。
すると、クローナはジェニと俺を抱きしめたまま真剣な顔で返す。
「言ったとおりです。この二人を私が保護し、私の傍に置きます」
「……ご自分が何を仰っているか、理解しておいででしょうか? 人間を、しかもよりにもよってテラの弟妹を保護するなど!」
もちろん、キハクは慌てて反対。当たり前だ。俺でもクローナが「何言ってんだ?」と思ってるからな。
「同情や哀れみで犬猫を拾うのとはわけが違うのですよ? その二人は今はまだ未熟なれど、間違いなく竜に大化けするほどの天賦を持っております。その果てでテラの仇として魔王軍に立ちはだかったときどうなると? 今この場でその首を獲ることで何万の命が救われると? 百歩譲って、姫様を救った功績として命を見逃すのならば理解できますが、保護して連れ帰り、姫様の下で生活をさせるなど……ありえるはずがありません! 大魔王様もお許しにならぬでしょう!」
そして、もし逆の立場だったらこういうこと言いそうだなというようなことをキハクはクローナに告げる。
だが、クローナは変わらず迷いなく真っすぐだった。
「ええ。なので、そうならないように、私はエルセとジェニと仲良くなるのです! 人間との戦争は終わりませんが、お二人だけは特別です。それに二人も……もう人間のために戦おうとは思わないでしょう?」
「そ、そりゃ、兄さんを侮辱しやがったあんな連中のために戦うなんて死んでもねえけど……でも……」
「それでよいのです! 人類連合軍に入って魔王軍と戦わないのであれば、もう私たちの敵ではありません! そして、人間たちもエルセとジェニをいらないようなので私がもらいますし、返してもあげません! 今日からお二人は……お二人は……」
「ん……ん?」
「えっと、配下でもありませんし……仲間というわけでも……友達! そう、友達で家族です! 今日から私はエルセとジェニの家族になり、二人を守ります!」
「……は、はァ!?」
だ、駄目だ……分からん……何言ってんだ、こいつ……
「お、おい、キハク、このお姫様……頭おかしいのか?」
「……いや、そうではないが……」
「じゃあ、どうにかしろよ! つーか、何か変だぞ! え? 俺たち魔王軍に攫われるのか?」
「攫いません! 家族です!」
「かぞく……エルお兄ちゃんと……一緒に……クロお姉ちゃんの家族になるの?」
「はうぅ!? お、お姉ちゃん……クロお姉ちゃん……私がお姉ちゃん! この私が……三姉妹姫の末姫であるこの私が初めて……う~~~♥ はい! 私は今日からジェニのお姉ちゃんです!」
「わぷっ!?」
「うう~、かわいいです~」
そして、ジェニが首を傾げながら口にしたジェニへのお姉ちゃん呼びに、クローナは突然目を輝かせ、ジェニを抱きしめた。
「おねーちゃん……」
「はい!」
「……うう……うぅ……ぐすっ、ぐす……」
そして、その笑顔と抱擁にジェニはまた泣き出した。そんなジェニをクローナは愛おしそうに頬を摺り寄せ……
「ジェニ……私はシス姫の代わりにはなれないかもしれませんし、忘れろとは言いません……が、約束します。私は今この瞬間からあなたの味方になると」
「ぅうう……うう」
いやいや待て待て待て待て。そいつは兄さんを殺した魔王軍の……で、隣に居るキハクは兄さんを殺した張本人で……あれぇ?
「エルセ。あなたもです。……お姉ちゃんと呼んでも良いのですよ!」
「言えるかぁ! つーか、見た目年齢あんま変わんねーだろうが! むしろあんたの方が年下に見えるわ!」
「むぅ、強情ですね。でも、それでも家族になろうというのは本気ですよ?」
「な……なにぃ?」
「もうこの世界に居場所のないあなたたち……そんな世界でこれからもジェニを連れて隠れて生きていくおつもりですか?」
「ぬっ、う、う……」
確かに、この世界にはもう俺たちの居場所はない。
騎士団連中の話では、俺たちはもうお尋ね者のようになっているだろうし、見つかれば当然命の保証はない。
敵は返り討ちにすればいいとはいえ、ジェニを連れたままいつまでもそんな生活を続けるのかと問われれば悩む。
でもだからって、よりにもよって……兄さんの仇と――――
「たとえ姫様が保護したところで……姫様が人間を……ましてやテラの弟妹を匿っていると知れたら、魔界の民や兵たちにどれほどの動揺を与えるか……いかに吾輩たちがテラを敵として尊敬していたとはいえ、それでも恨みを持つ者たちも多いのですよ? その憎しみがどれほどのものか……そしてその刃はまさにこの者たちを守って死んだクンターレ王国のシス姫のように、姫様にまで―――――」
「だから―――――」
だが、そんな俺やキハクの意見すら全て跳ねのける勢いで……
「私はその全てを背負うと言っているのです、キハク」
クローナはキハクに対して子供のようなワガママを押し通す。
その不退転の意志に、キハクすらも抗えない様子。
「吾輩は忠告させて頂きましたし……大魔王様のご判断も仰ぎますぞ?」
「結構です。大魔王様には私が説得しますので」
嘘だろ? いや、っていうか、その前にまだ俺は何も言ってなくないか?
「よろしいですね? エルセ」
「いや、だ、でも、俺は……」
「むぅ……強情ですねぇ……よし! やっぱり、エルセは攫うことにします! キハク! 私、エルセにお姫様抱っこされましたし……おパンツを見られちゃいました♪」
「ぶぶっほ!? いや、ま、待て! そりゃ、み、見えたけども……」
すると、全てを観念したキハクが俺の背後に立ち、俺を担いだ。
「それは重罪ですね。ならば、やはり魔界へ連行しましょう」
「はあ?! ざ、ざけんな、何でそんなことに!?」
「エルお兄ちゃん……えっち」
「うふふふ、エルセにはちゃ~んと責任取ってもらいましょう♥」
そして結局俺は抗うことすら許されず、兄さんを殺した男とその上に立つお姫様にジェニと共に魔界へ連れて行かれることになってしまった。
なんでこんなことに?
分からない。
だけど、俺はこのとき、兄さんが以前言っていた言葉を思い出した。
――ま、とにかく未来は分からねえさ。十年後には人間も魔族も平気で同じテーブルでメシ食ってるかもしれねえしよ
兄さん……十年も時間かかんなそうだぞ?
だが、その前に……
「待て……クローナ……保護云々の前に……一つだけやっておかなくちゃならねえことがある」
これから魔界で保護されたとしても、どうせ自由はない。
それならば……
「なんです? 何か……」
「どうせ魔界に連れていかれるなら……その前に、兄さんの死を中傷した連中……そして、姉さんを殺し、それどころか侮辱したあの王国のクソ野郎ども……ぶちのめしてからだ!」
「……エルセ……」
復讐。
ケジメをつける。奴らをこのまま放置する気はねえ。
そんな俺の言葉にクローナは悲しそうな顔を浮かべる。
だが……
「ほう……それは悪くない……」
「キハク!?」
キハクは乗った。
「それは魔王軍にとっても悪くない話だ。ある意味で、それで貴様の信頼も勝ち得ることができるかもしれんしな。軍を貸すことはできんし、貴様にテラを討ったことを詫びることもできんが……個人的に手を貸してやることはやぶさかではないぞ? 吾輩も話を聞いて、クンターレ王国の者どもに腹が立ったことだしな」
そして、こんなことになっちまった。
俺は、保護されるだけじゃなく、兄さんを殺した張本人と手を組んで戦うことに……おかしなことになったもんだぜ。
だから、皆殺しにされても「ざまあみろ」としか思わなかった。
ただ、それはそれとして……
「で、クローナ様……流石にどういうことでしょうか? そやつらを保護するとは……」
一仕事終えて、全身に真っ赤な返り血を浴びたキハクがクローナに尋ねる。
すると、クローナはジェニと俺を抱きしめたまま真剣な顔で返す。
「言ったとおりです。この二人を私が保護し、私の傍に置きます」
「……ご自分が何を仰っているか、理解しておいででしょうか? 人間を、しかもよりにもよってテラの弟妹を保護するなど!」
もちろん、キハクは慌てて反対。当たり前だ。俺でもクローナが「何言ってんだ?」と思ってるからな。
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そして、もし逆の立場だったらこういうこと言いそうだなというようなことをキハクはクローナに告げる。
だが、クローナは変わらず迷いなく真っすぐだった。
「ええ。なので、そうならないように、私はエルセとジェニと仲良くなるのです! 人間との戦争は終わりませんが、お二人だけは特別です。それに二人も……もう人間のために戦おうとは思わないでしょう?」
「そ、そりゃ、兄さんを侮辱しやがったあんな連中のために戦うなんて死んでもねえけど……でも……」
「それでよいのです! 人類連合軍に入って魔王軍と戦わないのであれば、もう私たちの敵ではありません! そして、人間たちもエルセとジェニをいらないようなので私がもらいますし、返してもあげません! 今日からお二人は……お二人は……」
「ん……ん?」
「えっと、配下でもありませんし……仲間というわけでも……友達! そう、友達で家族です! 今日から私はエルセとジェニの家族になり、二人を守ります!」
「……は、はァ!?」
だ、駄目だ……分からん……何言ってんだ、こいつ……
「お、おい、キハク、このお姫様……頭おかしいのか?」
「……いや、そうではないが……」
「じゃあ、どうにかしろよ! つーか、何か変だぞ! え? 俺たち魔王軍に攫われるのか?」
「攫いません! 家族です!」
「かぞく……エルお兄ちゃんと……一緒に……クロお姉ちゃんの家族になるの?」
「はうぅ!? お、お姉ちゃん……クロお姉ちゃん……私がお姉ちゃん! この私が……三姉妹姫の末姫であるこの私が初めて……う~~~♥ はい! 私は今日からジェニのお姉ちゃんです!」
「わぷっ!?」
「うう~、かわいいです~」
そして、ジェニが首を傾げながら口にしたジェニへのお姉ちゃん呼びに、クローナは突然目を輝かせ、ジェニを抱きしめた。
「おねーちゃん……」
「はい!」
「……うう……うぅ……ぐすっ、ぐす……」
そして、その笑顔と抱擁にジェニはまた泣き出した。そんなジェニをクローナは愛おしそうに頬を摺り寄せ……
「ジェニ……私はシス姫の代わりにはなれないかもしれませんし、忘れろとは言いません……が、約束します。私は今この瞬間からあなたの味方になると」
「ぅうう……うう」
いやいや待て待て待て待て。そいつは兄さんを殺した魔王軍の……で、隣に居るキハクは兄さんを殺した張本人で……あれぇ?
「エルセ。あなたもです。……お姉ちゃんと呼んでも良いのですよ!」
「言えるかぁ! つーか、見た目年齢あんま変わんねーだろうが! むしろあんたの方が年下に見えるわ!」
「むぅ、強情ですね。でも、それでも家族になろうというのは本気ですよ?」
「な……なにぃ?」
「もうこの世界に居場所のないあなたたち……そんな世界でこれからもジェニを連れて隠れて生きていくおつもりですか?」
「ぬっ、う、う……」
確かに、この世界にはもう俺たちの居場所はない。
騎士団連中の話では、俺たちはもうお尋ね者のようになっているだろうし、見つかれば当然命の保証はない。
敵は返り討ちにすればいいとはいえ、ジェニを連れたままいつまでもそんな生活を続けるのかと問われれば悩む。
でもだからって、よりにもよって……兄さんの仇と――――
「たとえ姫様が保護したところで……姫様が人間を……ましてやテラの弟妹を匿っていると知れたら、魔界の民や兵たちにどれほどの動揺を与えるか……いかに吾輩たちがテラを敵として尊敬していたとはいえ、それでも恨みを持つ者たちも多いのですよ? その憎しみがどれほどのものか……そしてその刃はまさにこの者たちを守って死んだクンターレ王国のシス姫のように、姫様にまで―――――」
「だから―――――」
だが、そんな俺やキハクの意見すら全て跳ねのける勢いで……
「私はその全てを背負うと言っているのです、キハク」
クローナはキハクに対して子供のようなワガママを押し通す。
その不退転の意志に、キハクすらも抗えない様子。
「吾輩は忠告させて頂きましたし……大魔王様のご判断も仰ぎますぞ?」
「結構です。大魔王様には私が説得しますので」
嘘だろ? いや、っていうか、その前にまだ俺は何も言ってなくないか?
「よろしいですね? エルセ」
「いや、だ、でも、俺は……」
「むぅ……強情ですねぇ……よし! やっぱり、エルセは攫うことにします! キハク! 私、エルセにお姫様抱っこされましたし……おパンツを見られちゃいました♪」
「ぶぶっほ!? いや、ま、待て! そりゃ、み、見えたけども……」
すると、全てを観念したキハクが俺の背後に立ち、俺を担いだ。
「それは重罪ですね。ならば、やはり魔界へ連行しましょう」
「はあ?! ざ、ざけんな、何でそんなことに!?」
「エルお兄ちゃん……えっち」
「うふふふ、エルセにはちゃ~んと責任取ってもらいましょう♥」
そして結局俺は抗うことすら許されず、兄さんを殺した男とその上に立つお姫様にジェニと共に魔界へ連れて行かれることになってしまった。
なんでこんなことに?
分からない。
だけど、俺はこのとき、兄さんが以前言っていた言葉を思い出した。
――ま、とにかく未来は分からねえさ。十年後には人間も魔族も平気で同じテーブルでメシ食ってるかもしれねえしよ
兄さん……十年も時間かかんなそうだぞ?
だが、その前に……
「待て……クローナ……保護云々の前に……一つだけやっておかなくちゃならねえことがある」
これから魔界で保護されたとしても、どうせ自由はない。
それならば……
「なんです? 何か……」
「どうせ魔界に連れていかれるなら……その前に、兄さんの死を中傷した連中……そして、姉さんを殺し、それどころか侮辱したあの王国のクソ野郎ども……ぶちのめしてからだ!」
「……エルセ……」
復讐。
ケジメをつける。奴らをこのまま放置する気はねえ。
そんな俺の言葉にクローナは悲しそうな顔を浮かべる。
だが……
「ほう……それは悪くない……」
「キハク!?」
キハクは乗った。
「それは魔王軍にとっても悪くない話だ。ある意味で、それで貴様の信頼も勝ち得ることができるかもしれんしな。軍を貸すことはできんし、貴様にテラを討ったことを詫びることもできんが……個人的に手を貸してやることはやぶさかではないぞ? 吾輩も話を聞いて、クンターレ王国の者どもに腹が立ったことだしな」
そして、こんなことになっちまった。
俺は、保護されるだけじゃなく、兄さんを殺した張本人と手を組んで戦うことに……おかしなことになったもんだぜ。
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