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第一章
第52話 美味しく食べられます♥
しおりを挟む「しっかし、この超精力剤ってスゲーんだな……まだこんなにあるのか……臭いは普通だけど、こんなものを一杯飲んだだけで―――」
「セカイくん、とりあえずやったね!」
「ぶふっ!? ごくん!」
暗くなった空気を壊すように、私は精いっぱい明るい声でセカイくんの背中を叩いたら……あれ? セカイくん……確認のために新しい超精力剤を開けてたところ?
あれ?
今……飲んじゃった?
「……あ……あぁ……」
いや、何だかんだで私にとっては初の実戦。しかも私もそこそこ活躍したし、相手はオークでラヴリィちゃんたちもピンチで、更に大物っぽい大将軍も倒したんだし、喜びのあまり男の子にドサクサに抱き着きたいという乙女の気持ち。
だけど、そんな私のハグで、セカイくんが飲んじゃった?
「ぐっ、う、うぅ……」
それは、あの大きな体のオークたちですら我を失うほど強力なもの。
セカイくんは突如息を荒くし、しかし必死に己を保とうと歯を食いしばってる。
一方で……
「はあ、ん♡ あ、あ……♡」
「素敵です~♡」
足元には媚薬で蕩けまくり、ふにゃふにゃになり、スカートもめくれまくってパンツ丸出しで涎まで見えちゃってるラヴリィちゃんとブレスツお姉ちゃん。
こ、これは……
「あの、……ありがとうございます! おかげで助かりました!」
「はい! あなたが来なければどうなっていたことか……」
そんなとき、さっきまでセカイくんにビビりまくっていた先輩女子たちも、とりあえず助かったことを理解してセカイくんに集まってお礼を言ってる。
「あ、あ、う、あ……」
ダメだよぉ! 今のセカイくんに先輩女子たちが群がったらぁ!?
「と、とりあえず……あ、んたらは、寝てる男子を一か所に……んで……一度、俺の空間転移で学校戻って……帰りは座標分かるし……このゴールドビッチもブラウンビッチの先輩二人も危ないし……」
耐えてる! 何とか耐えてるよ、セカイくん! でも、でもぉ……
「そうね、まったく……あなたに比べてうちの男子は……」
「これ、目が覚めたら精力がどうのって……」
「放っておこうよ。それよりさ……」
「ね~」
「ぜひお礼を……♡」
それどころか、頼りない先輩男子に比べてほぼ一人で魔王軍を蹴散らしたセカイくんの魅力に惹かれてない?
いやいや、セカイくんはアネストちゃんとディーちゃんと私が既に予約済みなんで、順番抜かしは困りますよ?
「と、とにがく……一度、がっごう……に」
「「「「は~い♡」」」」
しかし、セカイくんはギリギリ! ほんとにギリギリ!
「はぁ、はあ……うおおおおおおお!!」
そんな状況の中で空間転移なんてすごい魔法を使うんだから余計に体への負担もすごそう。
そして、先輩女子たちが気づかない中で、私だけは気づいた。
セカイくんの股間がすっごいことに……
そして……
「なんだ!? 校外学習に出た生徒たちが……」
「なんだ!? お前たち、一体何があったんだ!?」
「急いで、医者を!」
セカイくんの魔法で、一瞬で養成学校に戻った私たち。
校庭に突如出現した私たちに先生たちも大慌てで出てくる。
「あっ、はい、実は……」
先輩女子の一人が事の経緯を先生たちに説明しようとした、そのとき……
「シャイニッ! セカイ!」
「無事だったのね、シャイニ! ダーリンッ!」
アネストちゃんとディーちゃんも駆けつけて、私たち二人をハグ。
心配かけた二人は、私たちの無事を知って、感極まって……なんだけど……
「セカイ、信じてましたよ!」
「ダーリン……んん~♡」
「ッ!?」
体を強く密着させてスリスリスリスリ。
そりゃ、好きな男の子がちゃんと帰ってきたんだから嬉しいだろうけど、嬉しいだろうけど!
「え? きゃ、何か固いのが……え?」
「ふぁ!? だ、ダーリン?」
密着した二人もすぐに気づいた。セカイくんのセカイくんがすごいことに……そして……
「はあ、はあ、ねぇ、もう、我慢できないの♡」
「わ、わたし~、あなたの~。子供が~、欲しくて仕方ないのです~♡」
「「えっ!?」」
もう限界のラヴリィちゃんとブレスツお姉ちゃん。
二人のこの様子にアネストちゃんもディーちゃんも顔が固まる。
そして、セカイくんもこの時ばかりは、エッチが苦手な弱点もどこへやら。
もう目が完全に正気を失い……
「うがあああああああああああああああああああああああ!!!!」
「「「「「ッッッ!!!???」」」」」
セカイくんの理性と我慢はついに限界突破。
突如盛大に声を上げ……
「全員コイ!」
「ほわ!?」
「え?」
「ひゃ!?」
「あん♡」
「あら♡」
セカイくんは私とアネストちゃんとディーちゃんとラヴリィちゃんとブレスツお姉ちゃんを抱えて……
「帰還魔法……オレノイエ」
またもや空間転移の魔法。
え? どこに? 俺の家!?
「わ、わわ……」
急に連れ去られた私たち。
そして空間転移で移動した先は、どこかの部屋。
簡素な部屋で最低限の生活用具とベッドが一つ。
窓の外を見ると、帝都の街並みが見える。
「ここって……まさか……」
「ダーリンの家?」
そう、セカイくんの家なんだ。でも、こんなところに連れ込まれ……ん?
男の子の部屋に連れ込まれ?
それって……
「お前ら……い、嫌なら……ニゲロ……おれはもう……」
「え? ええええええええええええ!?」
振り返ったら、セカイくんが服を全部脱ぎ捨て、うわ、スゲーボディというか、いや、割れてる腹筋とか筋肉とかよりも、下の方が……す、すごい!?
「セ、セカイ、まさか……」
「ダーリン」
コレからナニをするのか……決まってる。
アネストちゃんもディーちゃんも状況を理解してゴクリと息を呑む。
てか、全員? いや、私も4ぴーって言ってたけど……でも、これは……
「あ、あああ! もう我慢できないわ! お願い、私を激しく犯して! ん♡」
「ん」
「ん、じゅる♡ じゅぶる、ん、すき、あ、ん♡」
と、そうやって覚悟を決めようとしている中で、ラヴリィちゃんが我先にと飛びついて、セカイくんの首に手を回して、その唇を激しく押し付けた。
「私もです~」
「ん」
「ん~ちゅっ♡」
そして二人のキスに割り込むようにブレスツお姉ちゃんも舌を伸ばしてキスを……あ、こ、これは……トライアングル!?
「な、なんで!?」
「ちょ、なんでラヴリィが?! まさか、ラヴリィも……ブレスツ姉さんも?!」
「うん、そーなんだよね……色々あって」
「「ッッ!!??」」
先に好きになったのはアネストちゃんとディーちゃんなのに、二人の目の前で三人でトライアングルキスするセカイくんとラヴリィちゃんとブレスツお姉ちゃん。
すると、戸惑ったり緊張していたはずの二人もついに……
「わ、私も!」
「ダーリン、私もよ!」
こうしちゃいられない。そう思って、急いで制服を脱ぎ捨てて下着姿になってセカイくんに飛びつく二人。
そして……
「おりゃ!」
「ほぎゃ!?」
「わ♡」
「ん♡」
「あん♡」
「あら~♡」
私まで含めて五人全員をベッドに横並びに放り投げるセカイくん。
そこまで大きくないベッドだけど、私たちは並べられ……
「イタダキマス!」
「「「「「♡♡♡♡♡♡♡♡♡」」」」」
こうして、私たち五人はセカイくんに美味しく食べられることになります。
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