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第5話 異界の姫との出会い
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――ダメぇ! タッくんは、ず~~~~っとお姉ちゃんたちと一緒なの! 一人暮らしも認めません!
――タック……ダメ……離さない……タックは私たちと一生一緒。おはようからお休みまで、トイレもお風呂も子作りも一秒たりとも離したくない。
初恋であり、愛してやまない家族がタックには居た。
その人たちの恩に報い、守るためなら命を賭して戦うことすら迷わなかった。
生涯側に居て、尽くし、奉仕し、守り、戦う。それが己の役目になるはずであった。
しかし、自分はその役目を放棄した。
もっと、姉たちに相応しい男になれるよう、強く逞しくデカイ男になるため、今は一旗揚げることを選んだ。
だが、瞼を閉じれば、愛してやまない姉たちが自分を必死に止めようとする顔ばかりが浮かぶ。
そのことを思い返すたびに、苦しかった。
「お姉ちゃん……ごめんな……さ……ッ!?」
その瞬間、タックは意識を取り戻して起き上がった。
「どうやら、意識を取り戻したようだね、ボーヤ」
「ッ!? あ、あれ?」
意識を取り戻したタックの瞳に写ったのは、天幕に覆われている空間、ランプと執務用の机、衣類や本の類などが置かれたその場所に、ベッドの上で横たわる自分の傍らに一人の美しい女が居た。
「え、あの、あ、えっと……(誰? え? あれ? それに、何でこの人、こんなに耳が尖ってるの? 綺麗な人だけど……あ、たしか図鑑で見た……妖精とかの……)」
「おびえなくていいんだ。君はもう助かったのだから」
そのとき、女がタックの体を優しく抱きしめて、安心させるように優しい言葉をかけた。
一瞬何のことか分からなかったタックは言葉を失ってしまった。
「おっと、急にすまなかったね。君は浜辺に打ち上げられて、ずっと昏睡状態だったのだよ」
「……浜辺……昏睡……あっ!? そ、そうだ、俺、宇宙船の着陸が嵐で失敗して……」
「うちゅうせん?」
「あ、いやいや、何でもないです! こっちの話です! えっと……あ~、えっと、その……」
「そういえば、自己紹介がまだだったね。私は、オルガスだ」
「あ、と、えっ、と……タックです。タック・ヲネショーターです」
ようやく徐々に何があったのかを思い出してきたタック。頭が少し痛むが、状況を確認するため、タックは尋ねた。
「あの、オルガスさん……俺……大嵐にあって……それで、えっと、俺のほかに何か見つかってないですか? 乗り物というか……(未開の星だし宇宙船については黙っておかないと。とりあえず、翻訳機能は無事みたいだから良かった)」
「乗り物? いや、そのような報告は受けていないし、何も見つかっていないが……君は浜辺に打ち上げられていたし、ひょっとしたら海の中に……」
「ぇ……海!? そ、んな……」
どうやら、自分は事故で宇宙船から飛び出てしまい、そのまま宇宙船を失って海に落ちたようだ。
宇宙船を失ってしまった。
それが何を意味するか?
その事実にタックが悲しそうにするも、すぐに首を横に振った。
「ううん、僕の船の位置はお姉ちゃんたちが分かってるだろうから、迎えは……あ~……うぅ~、すごい怒られそう……」
とりあえず、自分の身に何かあれば未開の惑星だろうとあの姉たちならすぐに駆け付けるだろう。
いや、今回黙って単独行動をしているので、すぐに追いかけてくるだろう。
だからそこまで心配することではないと思いつつも、一人でできる男になろうと思った直後のこの事故で、タックは自分の不甲斐なさに頭を抱えた。
「あっ、そうだ……えっと、オルガスさん。その、まず御礼言わないとダメでした。本当にありがとうございました」
「ん? ああ、気にしなくていいさ。女として当然のことをしたまでさ」
「いいえ。それでも、俺、ひょっとしたら死んでたかもしれないんです。だから、本当にありがとうございました」
まずは、オルガスに感謝すること。タックは頭を下げてその感謝を述べた。
それがどこかくすぐったくて、だが悪い気はせず、オルガスも微笑んで頷いた。
「さて、それで……タックくんだったね。君は海難事故に巻き込まれたということで間違いないね?」
「え、あ……はい、一応……」
「ああ、それは気の毒だったが……その、一応我々も仕事でね。確認させて欲しいのだが、どこの国の何の船だったのだ? それに、君の身分や住所なども確認したいのだが……」
「はい………………えっ?」
タックの感謝を受けて、それはそれとして、オルガスが話を振る。それは、形式的な取調べのようなものであり、簡単な質問だったのだが、タックは言葉に詰まってしまった。
(ま、まずい……だって、船と言っても宇宙船で……そんな用語この世界じゃ通じないだろうし……惑星ジョソーンダンヒの文明レベル的にはまだそういったものは何千年も……身分証明書も銀河警備隊のじゃダメだろうし……)
自分がこの世界で提示できるものが何もないため、タックはどう答えてよいのか分からずに慌ててしまう。
「?」
タックの様子に首を傾げるオルガス。何か不審に感じている。その様子に慌てたタックは……
「えっと、その、お、俺……何も悪いことしてなくて……でも、その……ごめんなさい、身分証……も、持ってなくて……」
「ッ!!??」
とにかくタックは正直に言うしかなかった。
だが、タックの口から「身分証を持っていない」という単語が出た瞬間、オルガスは悲痛な表情を浮かべ、全てを察したかのようにタックの両手を握り締めた。
「もういい! 分かった。すまない、配慮が足りなかった。まだ言わなくていい」
「……へっ?」
「君にとっては、つらく、すぐには思い出したくないことであろう。すまなかった……」
「え?」
「身分証が発行されない者……そうか……君は奴隷だったのか……」
オルガスが何を言っているか分からず首を傾げるタック。オルガスのその胸中は……
(奴隷の男。そして、誰もが驚くアレの大きさ。そして顔立ちも悪くなく、可愛らしい。それだけで全てを察するべきだった。恐らく性奴隷として……取引か、攫われたか、いずれにせよ多くの女に陵辱されて……かわいそうに……何故そのことを私は考えなかった)
勝手に盛大な勘違いをしていたのだった。
「すまない。女は……時折、男にひどいことをする。今のこの大陸の異常な常識が正にそれだ」
「あの、えっと……」
「しかし、すべての女がそうではないということだけは分かって欲しい。私もまた、この大陸の今の現状に憂う一人であり、少しずつ変えたいと思っている」
「?」
「女である私にこのようなことを言われても安心しないかもしれないが、信じて欲しい。ここに居る間、私が君を守ろう。だから、安心して、ボロボロになった心と体の傷を癒すんだ」
「??????」
何が何だか分からないタックであったが、オルガスはそう言って、それ以上のことをタックに聞こうとしなかった。
何だかんだで結果的には助かったようなのでホッとしたタックだが、オルガスの言っている言葉の意味をタックはすぐに知ることになるのである。
「うい~、ひっく、姫様~、入りますよ~!」
その時、天幕の外から、呂律の回らない女の声が響き、了承も得ずに天幕を空けて中に入ってきた。
「おい、無礼だぞ。それに、飲みすぎだ」
「ひっぐ、らっれ~、もう宴会始まってますよ~。仕事が終わったら宴会~宴会~」
それは、オルガスと同じように騎士の格好をした女。だが、その表情は赤く、目もトロンとしており、タックにも一目で酔っ払っていることが分かるほどであった。
「それより~、ヴァ~ジンな姫様に朗報ですよ~? さっき、流れの男娼のキャラバンが来まして~、どうです? ここいらで一発? みたいな」
「ッ! 愚か者おぉ!」
次の瞬間、オルガスの怒号が響いた。
それは、からかわれたことへの怒りではなく、タックの前で明らかに配慮の欠いた言葉が発せられたことへの怒りであった。
「姫様?」
「ッ、お前、今、この子が目を覚ましたばかりだというのに!」
「ん? あ! デカ〇ンのかわいこくん、起きたんですね!」
「ッ、愚か者ぉ!」
全く悪びれない無礼な部下にゲンコツ一つ。悶え苦しむ部下に怒り心頭になりながら、オルガスは頭を抱えた。
(えっ? ダンショウ……男娼って男の……え? うそ、じゃあ、このお姉さんたち……うわぁ……)
タックもようやく事態が分かってきて、思わずとても微妙な顔を浮かべてしまい……
「あっ……えっと……」
「ッ! タックくん、待ちたまえ! 勘違いをしないでくれたまえ! 私は決して男を性処理のようにするような奴らとは違う!」
「ぶ~ぶ~、ただ姫様がヘタレなヴァ~ジンなだけじゃないですか~」
再びゴツンとゲンコツが酔っ払い女の頭に振り下ろされる。
明らかに上官と思われるオルガス相手にあまりにも無礼な酔っ払いゆえ、殴られることは自業自得だと思いながら、タックは酔っ払いが口にしたある単語にハッとした。
「え……姫様?」
姫。
その単語が示す意味を、タックはよく知っている。
するとオルガスは気まずそうな表情を浮かべながら……
「あ、ああ、そうだよ。その……、名前で気づかれると思っていたのだが……改めて」
コホンと咳払いをして、オルガスは改めてタックに告げる。
「旧ハイエルフ、旧ダークエルフ、旧ハーフエルフ、その他、森や山を含めて各地に数多の数だけあったエルフの種族が一つに統一されて新たに生まれた帝国……スケヴェルフ大帝国の三人の姫の一人……オルガス・D・スケヴェルフだ」
そして、この時はまだ誰も気づいていなかった。
この出会いは運命であり、世界を変える大きな出会いであり、とってもスッケベな出会いになることを。
――タック……ダメ……離さない……タックは私たちと一生一緒。おはようからお休みまで、トイレもお風呂も子作りも一秒たりとも離したくない。
初恋であり、愛してやまない家族がタックには居た。
その人たちの恩に報い、守るためなら命を賭して戦うことすら迷わなかった。
生涯側に居て、尽くし、奉仕し、守り、戦う。それが己の役目になるはずであった。
しかし、自分はその役目を放棄した。
もっと、姉たちに相応しい男になれるよう、強く逞しくデカイ男になるため、今は一旗揚げることを選んだ。
だが、瞼を閉じれば、愛してやまない姉たちが自分を必死に止めようとする顔ばかりが浮かぶ。
そのことを思い返すたびに、苦しかった。
「お姉ちゃん……ごめんな……さ……ッ!?」
その瞬間、タックは意識を取り戻して起き上がった。
「どうやら、意識を取り戻したようだね、ボーヤ」
「ッ!? あ、あれ?」
意識を取り戻したタックの瞳に写ったのは、天幕に覆われている空間、ランプと執務用の机、衣類や本の類などが置かれたその場所に、ベッドの上で横たわる自分の傍らに一人の美しい女が居た。
「え、あの、あ、えっと……(誰? え? あれ? それに、何でこの人、こんなに耳が尖ってるの? 綺麗な人だけど……あ、たしか図鑑で見た……妖精とかの……)」
「おびえなくていいんだ。君はもう助かったのだから」
そのとき、女がタックの体を優しく抱きしめて、安心させるように優しい言葉をかけた。
一瞬何のことか分からなかったタックは言葉を失ってしまった。
「おっと、急にすまなかったね。君は浜辺に打ち上げられて、ずっと昏睡状態だったのだよ」
「……浜辺……昏睡……あっ!? そ、そうだ、俺、宇宙船の着陸が嵐で失敗して……」
「うちゅうせん?」
「あ、いやいや、何でもないです! こっちの話です! えっと……あ~、えっと、その……」
「そういえば、自己紹介がまだだったね。私は、オルガスだ」
「あ、と、えっ、と……タックです。タック・ヲネショーターです」
ようやく徐々に何があったのかを思い出してきたタック。頭が少し痛むが、状況を確認するため、タックは尋ねた。
「あの、オルガスさん……俺……大嵐にあって……それで、えっと、俺のほかに何か見つかってないですか? 乗り物というか……(未開の星だし宇宙船については黙っておかないと。とりあえず、翻訳機能は無事みたいだから良かった)」
「乗り物? いや、そのような報告は受けていないし、何も見つかっていないが……君は浜辺に打ち上げられていたし、ひょっとしたら海の中に……」
「ぇ……海!? そ、んな……」
どうやら、自分は事故で宇宙船から飛び出てしまい、そのまま宇宙船を失って海に落ちたようだ。
宇宙船を失ってしまった。
それが何を意味するか?
その事実にタックが悲しそうにするも、すぐに首を横に振った。
「ううん、僕の船の位置はお姉ちゃんたちが分かってるだろうから、迎えは……あ~……うぅ~、すごい怒られそう……」
とりあえず、自分の身に何かあれば未開の惑星だろうとあの姉たちならすぐに駆け付けるだろう。
いや、今回黙って単独行動をしているので、すぐに追いかけてくるだろう。
だからそこまで心配することではないと思いつつも、一人でできる男になろうと思った直後のこの事故で、タックは自分の不甲斐なさに頭を抱えた。
「あっ、そうだ……えっと、オルガスさん。その、まず御礼言わないとダメでした。本当にありがとうございました」
「ん? ああ、気にしなくていいさ。女として当然のことをしたまでさ」
「いいえ。それでも、俺、ひょっとしたら死んでたかもしれないんです。だから、本当にありがとうございました」
まずは、オルガスに感謝すること。タックは頭を下げてその感謝を述べた。
それがどこかくすぐったくて、だが悪い気はせず、オルガスも微笑んで頷いた。
「さて、それで……タックくんだったね。君は海難事故に巻き込まれたということで間違いないね?」
「え、あ……はい、一応……」
「ああ、それは気の毒だったが……その、一応我々も仕事でね。確認させて欲しいのだが、どこの国の何の船だったのだ? それに、君の身分や住所なども確認したいのだが……」
「はい………………えっ?」
タックの感謝を受けて、それはそれとして、オルガスが話を振る。それは、形式的な取調べのようなものであり、簡単な質問だったのだが、タックは言葉に詰まってしまった。
(ま、まずい……だって、船と言っても宇宙船で……そんな用語この世界じゃ通じないだろうし……惑星ジョソーンダンヒの文明レベル的にはまだそういったものは何千年も……身分証明書も銀河警備隊のじゃダメだろうし……)
自分がこの世界で提示できるものが何もないため、タックはどう答えてよいのか分からずに慌ててしまう。
「?」
タックの様子に首を傾げるオルガス。何か不審に感じている。その様子に慌てたタックは……
「えっと、その、お、俺……何も悪いことしてなくて……でも、その……ごめんなさい、身分証……も、持ってなくて……」
「ッ!!??」
とにかくタックは正直に言うしかなかった。
だが、タックの口から「身分証を持っていない」という単語が出た瞬間、オルガスは悲痛な表情を浮かべ、全てを察したかのようにタックの両手を握り締めた。
「もういい! 分かった。すまない、配慮が足りなかった。まだ言わなくていい」
「……へっ?」
「君にとっては、つらく、すぐには思い出したくないことであろう。すまなかった……」
「え?」
「身分証が発行されない者……そうか……君は奴隷だったのか……」
オルガスが何を言っているか分からず首を傾げるタック。オルガスのその胸中は……
(奴隷の男。そして、誰もが驚くアレの大きさ。そして顔立ちも悪くなく、可愛らしい。それだけで全てを察するべきだった。恐らく性奴隷として……取引か、攫われたか、いずれにせよ多くの女に陵辱されて……かわいそうに……何故そのことを私は考えなかった)
勝手に盛大な勘違いをしていたのだった。
「すまない。女は……時折、男にひどいことをする。今のこの大陸の異常な常識が正にそれだ」
「あの、えっと……」
「しかし、すべての女がそうではないということだけは分かって欲しい。私もまた、この大陸の今の現状に憂う一人であり、少しずつ変えたいと思っている」
「?」
「女である私にこのようなことを言われても安心しないかもしれないが、信じて欲しい。ここに居る間、私が君を守ろう。だから、安心して、ボロボロになった心と体の傷を癒すんだ」
「??????」
何が何だか分からないタックであったが、オルガスはそう言って、それ以上のことをタックに聞こうとしなかった。
何だかんだで結果的には助かったようなのでホッとしたタックだが、オルガスの言っている言葉の意味をタックはすぐに知ることになるのである。
「うい~、ひっく、姫様~、入りますよ~!」
その時、天幕の外から、呂律の回らない女の声が響き、了承も得ずに天幕を空けて中に入ってきた。
「おい、無礼だぞ。それに、飲みすぎだ」
「ひっぐ、らっれ~、もう宴会始まってますよ~。仕事が終わったら宴会~宴会~」
それは、オルガスと同じように騎士の格好をした女。だが、その表情は赤く、目もトロンとしており、タックにも一目で酔っ払っていることが分かるほどであった。
「それより~、ヴァ~ジンな姫様に朗報ですよ~? さっき、流れの男娼のキャラバンが来まして~、どうです? ここいらで一発? みたいな」
「ッ! 愚か者おぉ!」
次の瞬間、オルガスの怒号が響いた。
それは、からかわれたことへの怒りではなく、タックの前で明らかに配慮の欠いた言葉が発せられたことへの怒りであった。
「姫様?」
「ッ、お前、今、この子が目を覚ましたばかりだというのに!」
「ん? あ! デカ〇ンのかわいこくん、起きたんですね!」
「ッ、愚か者ぉ!」
全く悪びれない無礼な部下にゲンコツ一つ。悶え苦しむ部下に怒り心頭になりながら、オルガスは頭を抱えた。
(えっ? ダンショウ……男娼って男の……え? うそ、じゃあ、このお姉さんたち……うわぁ……)
タックもようやく事態が分かってきて、思わずとても微妙な顔を浮かべてしまい……
「あっ……えっと……」
「ッ! タックくん、待ちたまえ! 勘違いをしないでくれたまえ! 私は決して男を性処理のようにするような奴らとは違う!」
「ぶ~ぶ~、ただ姫様がヘタレなヴァ~ジンなだけじゃないですか~」
再びゴツンとゲンコツが酔っ払い女の頭に振り下ろされる。
明らかに上官と思われるオルガス相手にあまりにも無礼な酔っ払いゆえ、殴られることは自業自得だと思いながら、タックは酔っ払いが口にしたある単語にハッとした。
「え……姫様?」
姫。
その単語が示す意味を、タックはよく知っている。
するとオルガスは気まずそうな表情を浮かべながら……
「あ、ああ、そうだよ。その……、名前で気づかれると思っていたのだが……改めて」
コホンと咳払いをして、オルガスは改めてタックに告げる。
「旧ハイエルフ、旧ダークエルフ、旧ハーフエルフ、その他、森や山を含めて各地に数多の数だけあったエルフの種族が一つに統一されて新たに生まれた帝国……スケヴェルフ大帝国の三人の姫の一人……オルガス・D・スケヴェルフだ」
そして、この時はまだ誰も気づいていなかった。
この出会いは運命であり、世界を変える大きな出会いであり、とってもスッケベな出会いになることを。
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