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第六章

第161話 絶頂姫♥

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「ふん」
「へぶっ!」

 その時、俺の足を誰かが踏んづけた。
 つっても、一人しかいねーけど。

「ってーな、なにすんだよ」
「黙れ。乳にデレデレデレデレデレデレして、この未熟者め!」

 ウラはむくれた様に、ソッポ向いた。
 どうも、最近は帝国を旅立った辺りから微妙な感じだ。
 まあ、エルジェラとコスモスの加入でどうすりゃいいのか分からないんだろうが。

「………仕方ないだろう」
「あ?」
「胸は……普通にしか育たなかったんだから……でも、人並みにはあるんだ」

 わりい、なんて返せばいいい? 
 そうだな? 
 別に?
 気にすんな?

「…………あ~……お前はその分、足が綺麗だぞ?」

 ……へ、変態か? 俺は。

「えっ、……そ、そうか?」

 いいのかよ! 何を満更でもなさそうに、自分の足を摩ってんだ?

「そ、そうなのか。あ、足か。そうか、足か……」
「つか、あ~、お前さ、短パン履いたことねえから分かんねーだろうけどさ」
「なんだ?」
「あんま無防備に足を広げたりしない方がいいぞ? ……結構隙間から見えるから……」

 蛍光緑の下着が……

「あっ……もう、バカ…………お前は、すぐにそうやって子供扱いする!」

 いや、指摘してやっただけで、別に子供扱いじゃねえだろうが。

「お前みたいなやつは………エルジェラの胸なんか触ってないで……」
「ん? おい、お、おい!」

 おい! なんか、ウラが、さり気なく俺の手を掴んで、あさっての方向を向きながらコッソリと、自分の太ももに俺の手をそっと置いた。

「お前は、私の足でも触っていればいいんだ」

 あんだけの蹴りをするんだから、ムキムキの固い筋肉質かと思ったら大間違いだ。
 ほっそりとしていて、透き通るような白さと柔らかさだ。

「さ、す、すきま、すき、ま、隙間から見るだけじゃなくて……さ、さわってれ、れば、れば、いいんだ!」
 
 だんだんと俺の手を掴んだまま、短パンの中に俺の手を入れていっ……いや、ソコは下半身だけど、もう足じゃない!

「ん゛!」

 あっ、チョコンと……触れた……ぷにって、……俺、今どこを触ってんだ?

「ウラ、おまっ!」
「しっ! みんなが、エルジェラの乳や、準決勝の試合を見ているから……気づいていない……」
「いや、バカ! おま、離せって、しゃ、これ以上はシャレになら……いたた、な、何つう握力してんだよ!」
「ふっ………ど、ドキドキしてきた……わ、私たち、みんなが気づいたら、何て言うかな? すごいことしてる……ッん、く、くすぐった……」

 ヤバイ! いや、俺もヤバイけど、なんかウラの方がヤバイ! 
 俺が触っているのは……短パンの隙間から、しかもパンツをズラして……


「ん、あん♥ ん♥」

「……ウラ、ぬ、濡れて……」


 そこは無毛地帯。いや痴態?
 ウラのマン筋だった。
 トロトロの熱い液が既に溢れてニチャニチャして、筋の周りの肉がプニプニで……やばい……え、えろい


「……もうちょっとだけ……キスしながら……ちゅっ、ん、んちゅ♥ ん、お前も、舌、もっと動け……フォルナともそういうキスしてたくせに……」
「んぶ!?」
「おまえだって、ん、ちゅっ、私のキスとアソコに興奮してるくせに……ほら、こことか♥」

 ウラ自身、多分最初は冗談のつもりだったんだろうが、思っていた以上に顔が紅潮して、吐息が漏れ、トロンとして、切なそうにして、必死に声を抑えようとしている。

「お前だって……オチンチンおっきくして……えっちめ」
「だ、お、それは、お前が……」
「そうだ。私の所為だ……だから、お前は私の身体をもっといっぱい触って……私とキスとか……あん♥」

 ウラが俺の股間をまさぐる。
 既に勃起している俺のナニがムズムズして、ウラもニタリといやらしい笑みを浮かべてくる。

「コスモスは可愛いから許す。エルジェラは仕方なかった。でもな……っ、わ、たしが、全部をあやふやにして流したとおもっ、思ったら、あん、大間違いだ」

 って、俺は手が砕けそうなほど痛くて、感触がほとんど分からねえ! お、折れる! バカ! 折れるって! すごいことしてるのに痛みに意識が奪われ、でも手の感触がぁぁああ!

「すげえ! さすが、ソルシ組長! 激ウマだ!」
「あんなフェイント、まるでボールが生きているみたい!」
「いや、あの三人娘もすげえ! 完全なるチームフォーメーション!」
「なんて、華麗じゃん! つか、ヤバイヤバイ!」
「もー、ソルシ様素敵っしょ!」

 盛り上がっているであろう準決勝の試合の光景や歓声が耳に入るだけで、頭には入らねえ。

「あれがソルシ組長の『三段突きドリブル』か!」
「ジューベイ、ウシワカ、ベンケイ、三位一体の『草攻シュート』だ!」
「守り手は、シンセン組副長のトウシ・ヒルジガタ! シンセン組最高の身体能力者!」
「この完璧な布陣こそ亜人史上最強のチームじゃんよ!」

 なんなんだ! 三段突きドリブル? 草攻シュート? てか、トウシ・ヒルジガタって誰だよ!

「ウラ、もうやばい。そろそろ……つか、離せ! いてーんだよ!」
「待て! あと少し……だけだ……もうちょっと……だまってろ……ヴェルトの指ぃ、きもちい♥」

 なんか、重要そうな光景が繰り広げられているはずなのに、なんで俺はウラの短パンの中をまさぐってんだよ!

「ヴェル…………ト……へやいこ……あっ、ダ、っ、ッ! ッ! この間の天空世界での朝みたいに……な、舐めっこ……し、したい……あのときはエルジェラも一緒だったけど、こ、今度は、い、一対一で……」
「バッバババカ! バカ! バカ野郎!」
「あ、もう無理! と、とめられ、な! ご、ゴメンヴェルト! わた、し! 私ッ!」
「ちョーっ!」
「あっ…………んんんんんんッッッッッ!!!!」

 あっ………ウラの体が全身痙攣しながら、フラフラと倒れ込んだ。


「それまで! 試合終了よーーーーーーーーん! 八対ゼロで、『チーム・ミブロウ』の勝利ィ~~~~ン!」

「これで決勝は、ミブロウ対トンコトゥラメーンに決定っしょ!」


 いや、んなことより……

「ふん。クソが。決勝は奴らか」
「わお、強敵だね~」
「大丈夫です。私たちが力を合わせれば!」
「そうっす! 兄さんとファルガ兄さんが鉄壁を見せて、ウラ姉さん、クレラン姉さん、エルジェラ姉さんの三人で攻めるっす!」
「きゃうる! きゃうる!」
「うう~、拙者! 力になれぬでござるが、心から応援するでござる! 殿の勝利を願って!」

 今から決勝戦。
 対戦相手も決まり、気合の入る仲間たち。
 しかし……


「ど、どうしよう、みんな……」


 俺はこの状況下で、チームが危機的状況になってしまったことに戦慄してしまった。

「あっ? ん? おい、クソ魔族。なにを寝てやがる」
「ウラちゃん? って、どうしたの、ウラちゃん! な、なんかとても幸せそうな顔で、って、気を失ってる!」
「ど、どうされたのですか、ウラさん! ッ、顔が火照って……気分が優れないのですか?」
「姉さん! ウラ姉さん!」
「あびゅう! あびゅう! あぶゆう!」
「ウラ殿! 気を確かに、ウラ殿!」
 
 突然倒れたウラに心配そうに駆け寄る仲間たち。

「おい、愚弟。何があった?」
「………………………………ウラの名誉にかけて……………………聞かんでくれ」

 ウラは、これまでほとんどの得点に絡んでいる、チームのエース。
 だけど今は、絶頂して痙攣して、夢の中………

「いけーっ、ミブロウ! 奴らをぶっ倒せ!」
「ソルシ様! トウシ様ッ! いや~ん、こっち見たー!」
「三人娘も頑張れーっ! 人間でもぶっ倒せ!」

 観客はヒートアップ。

「「「「「…………………………………………」」」」」

 そして、俺たちは、チームのエースを欠いた状態で強豪に挑むという、スポーツ漫画顔負けの展開を迎えることになってしまった。


「えっ…………拙者が出るでござるか?」


 あっ、終わった……………
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