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第四章
第108話 本物と小物
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守るための戦い。だからこそ、義は人類にある?
いや、そんな単純な勧善懲悪な成り立ちだったら、世界もそこまで苦労しないんだろうな。
ふと、そんなことを考えつつ、俺はサークルミラーに映る映像を眺めていた。
『おのれ~、図に乗るな若猿共が! いいかげんな、虎娘や、誇りを失った魔族の面汚しも含めて、貴様らは自分たちのしでかしたことが分かっておるのか!』
一人のハイサイクロプスの老将が、息を吹き返して盛り返し始めた人類大連合軍の進撃の前に立ちはだかる。
勢いに乗った若き新兵たちの進軍を、巨大な矛でなぎ払った。
『この戦は我らの聖戦ぞ! 侵略を続ける愚かな人間どもから我々魔族の同胞を守るための戦いじゃ! 国を、家族を、恋人を、友を守るため、誇りと己の命を全てこの戦に込めておる! その想いを、何故ポッと出の貴様らに邪魔をされねばならんのじゃ!』
サイクロプスは悪意を持った侵略を行っているわけではない。
サイクロプスはサイクロプスで、自分たちの大切なものや世界を懸けて戦っている。
『うおおおお、老将軍に続け!』
『人間どもを根絶やしにしろ!』
『俺のオヤジも兄弟も人類大連合軍との戦で死んだ! その仇を今この場で取る!』
どっちが善か悪なのかではなく、これが今の世界なのだ。
『エルファーシア流槍術・イブニングシャワー!』
しかし、それがどうした? と言わんばかりに容赦のない槍が、士気を挙げて暴れるサイクロプスたちに降り注いだ。
『ぬっ、ファルガ・エルファーシア! 戦争からも世界の流れからも目を背けた、放蕩王子め!』
『ふん………グダグダとクソうるせえ。クソジジイ、テメェらの想いなんざ、俺が知ったことか。だがな、これは俺の気まぐれで起こした行動じゃねえ。愛する愚妹と若きエルファーシア王国の意思たちを見捨てないためだ』
『たわけたことを! 国を統べる王族が私怨のために戦うなど、恥を知れ!』
『戦争に定義なんざ存在しねえ。啀み合いの殺し合いを、勝手に美化すんのはクソ思い上がりもいいことだってことを知って死にな』
『こ、この、若造がァァ!』
そんなぶつかり合いの近くで、バーツとレッドロックの戦いもし烈を極めている。
『いくぜ、フレイムセイバー・炎帝乱心!』
『ふははは、来い! バーツ・クルンテープ! 貴様の全てをぶつけてみろ!』
灼熱の業火と金剛の力。
既に互の渾身の力を何度もぶつけ合い、その戦いの余波で街や建物にまで亀裂が走っている。
だが、それほどの力の中心にいながらも、バーツもレッドロックも一切引かない。
『はあ、はあ、くそ……バケモンかよ、こいつは……』
『よいぞ! よいぞ、バーツ! もっと楽しませろ! 貴様が倒れれば、人類大連合軍は総崩れしてもおかしくないぞ!』
『ッ、ほざいてろ! テメェの方こそここで倒れれば、俺たちの勝ちだ!』
味方が何人死のうと、敵が何人倒れようと、結局勝敗を左右するのは相手の主要な者を討ちとれるかどうか。
ファルガたちの乱入で士気が向上したものの、現在人類大連合軍の主攻を担っているのはバーツ。
『うおおおお、バーツ隊長を守れ! 敵を一歩も近づけさせるな!』
『ファルガ王子に援護だ! あの老将軍の兵を絶対に通すな!』
『おい、だけどバーツ隊長、最初の怪我がどんどん悪化して、このままじゃ……』
『ダメだ! バーツは全てを懸けた一騎打ちを挑んでるんだ! ここで邪魔したら、バーツの栄光に泥を塗る!』
『そうだ、バーツは勝つ! 俺たちのバーツが負けるかよ! だから、あいつが心置きなく戦えるように、俺たちが敵の邪魔を防ぐんだ!』
人類大連合軍は叫ぶ。
ここは自分たちに任せろ。
その代わり、どうか敵の将をお前の手で討ち取れと。
その無言の檄は、確かにバーツに届き、力になる。
『ぬぐおおおおおお!』
『うっ、るあああああ!』
だが、それはサイクロプスたちも同じ。
レッドロックの部下にとって、上官の一騎打ちがどれほど重いものかは十分に理解している。
だからこそ、サイクロプスたちも手が出せないでいた。
『ふう、ふう、ふう、しぶといな……バーツよ……まさか、限界を超えてこれ程の力を引きずり出すとはな。異常なまでの心の強さよ。一体、その小さな体のどこにそれほどのモノがあるのだ? 何のためにそこまで?』
最初はただの、青田刈りの気分だったであろうレッドロックも、冷や汗をかいているのが分かる。
『何のため? それは、この暗黒の時代を終わらせるためだ!』
『くく、ふははははははは、言うではないか。ただの口をついた言葉ではなさそうだな。だが、死ぬのはお前だ!』
『死なねえ! 死んでたまるかよ! 俺は、こんな所で終われねえ! 死んでいったあいつらの分の魂まで背負って、テメエにだって勝ってみせる!』
ああ、お前も変わっていないな。バーツ。
昔から、キラキラした熱い目で叫んでたよな。
その咆哮が今では俺の背中をも押す。
「くはははは、見ろよ。あれが、バーツだ。ファンタジーな用語で言うなら、ああいうのを英雄とか、勇者って言うんじゃねえのか? 俺のお気に入りのガキでな、いつもからかうのが楽しかった」
地面に頭から突き刺さっている加賀美に向かって俺は言った。
加賀美はピクリとも動かないまま、ずっと黙っている。
「このままバーツがあのレッドなんたらを倒せば、帝都の戦いは人類大連合軍に一気に傾くぜ? フォルナだって、あんなスカしたガキには負けねえ。テメェの思惑と演出は完全にブッ壊れたわけだが、どうだ? ぜひ感想を聞かせてくれないか?」
すると、次の瞬間、これまで何の反応もしなかった加賀美がようやく動いた。
「……ふ~、あ~、痛かった。パナい吐きそう。……あらよっと」
途端に地中から浮き上がり、高速で何回も宙返りをしながら地面に降り立ち、ストレッチを始めた。
「いーや、別に? 俺は楽しめりゃ良かったから、そもそも戦争はどっちが勝とうが興味ないんだよね」
「ふん、減らず口って言うんだよ、そういうのは」
回復したのか? 口も流暢に回っている。
だが、どっちにしろこっちの戦いも、さっさとケリをつけないと何をしでかすか分からないからな。
「そうでもないよ。元々おもしろおかしくできれば、それで良かったんだ。あっ、そうだ。なんだったら、君を殺してその死体を散々弄んでから、お空に光景を写そうか? どうせ、サイクロプスがやったと思うし、これならもう人類の怒りは最高点に達する。フォルナ姫なんて、率先して魔族を皆殺しにしようとするんじゃない? どう、パナい良いアイデアでしょ?」
「くはははは、パナいぐらい無理なアイデアだな」
「そうかな? きっかけさえ与えれば、人類なんて簡単に戦争を起こすんだから、試してみる?」
「そうじゃねえよ。そもそも、テメエみたいなチャラ男じゃ俺を殺せねえから無理だって言ってんだよ」
「………あーはっはっは、も~、パナいぐらい君も減らず口というか………つーか、マジでウゼエよ。お前、とっとと死ねよ」
初めて出したな。ドスの効いた低い声だ。
こいつにとって、戦争がどうなるかは確かにどうでも良かったのかもしれねえ。
ただ、一つの予想外は、俺が現れたこと。
こいつのかつての姿を知る俺に、これ以上難癖つけられるのが、マジでムカつくんだろう。
「意外に簡単に本性出したな。まあ、所詮そんなもんなんだよ、お前は。どんなに狂ったフリして人に挑発したところで、バーツやフォルナみたいな本物見たあとじゃ、小物に見えるぜ」
「はあ~、ほんと、もうお喋りはヤメだ。ふざけんのもヤメだ。さっさと殺すよ」
「やってみな。俺だって、とっくの昔に激おこプンプン丸なんでな」
その瞬間、俺のたちの無重力での攻防が再び始まった。
加賀美は、重力と無重力を使い分けた攻撃を。
俺は、どんな重力下にもかかわらずに攻撃を。
「グラビディフィールド!」
「ふわふわパニック!」
加賀美が重力魔法を使おうとしたら、俺はふわふわ技で加賀美を揺さぶって魔法に集中できないように邪魔する。
逆に、俺がふわふわ技で岩や石ころや、警棒をぶつけようとしたら、加賀美が無重力でダメージを無くす。
それは、単純な殴り合いを超え、周囲に落ちている物や相手の衣類の全てに至るまでを駆使した神経戦。
これに終止符を打つには、最後に相手の予想を上回った方。
なら、
「いくぜ!」
「ははは、なんの工夫もなく正面から特攻って、そんなパナいのが通用するわけ…………」
「ふわふわどんでん返し!」
相手を回したり浮かせたりの攻撃だけだと思ったか?
その気になれば相手の両足や靴を手前に引っ張るだけで、相手を尻餅つかせて転ばせることだってできるんだ。
「しまっ………!」
隙を突いた。魔法を使わせる時間なんて与えねえ。
目の前ですっ転んでるこいつに一撃を食らわせてやる。
どこだ? 腹。金的。それとも腕をへし折るか?
いや……
「いつまでも着ぐるみでツラを隠してないで……素顔を見せな!」
顔面の着ぐるみ狙ってサッカーボールキック。
帝都の上空に、マッキーラビットの頭が宙を舞った。
いや、そんな単純な勧善懲悪な成り立ちだったら、世界もそこまで苦労しないんだろうな。
ふと、そんなことを考えつつ、俺はサークルミラーに映る映像を眺めていた。
『おのれ~、図に乗るな若猿共が! いいかげんな、虎娘や、誇りを失った魔族の面汚しも含めて、貴様らは自分たちのしでかしたことが分かっておるのか!』
一人のハイサイクロプスの老将が、息を吹き返して盛り返し始めた人類大連合軍の進撃の前に立ちはだかる。
勢いに乗った若き新兵たちの進軍を、巨大な矛でなぎ払った。
『この戦は我らの聖戦ぞ! 侵略を続ける愚かな人間どもから我々魔族の同胞を守るための戦いじゃ! 国を、家族を、恋人を、友を守るため、誇りと己の命を全てこの戦に込めておる! その想いを、何故ポッと出の貴様らに邪魔をされねばならんのじゃ!』
サイクロプスは悪意を持った侵略を行っているわけではない。
サイクロプスはサイクロプスで、自分たちの大切なものや世界を懸けて戦っている。
『うおおおお、老将軍に続け!』
『人間どもを根絶やしにしろ!』
『俺のオヤジも兄弟も人類大連合軍との戦で死んだ! その仇を今この場で取る!』
どっちが善か悪なのかではなく、これが今の世界なのだ。
『エルファーシア流槍術・イブニングシャワー!』
しかし、それがどうした? と言わんばかりに容赦のない槍が、士気を挙げて暴れるサイクロプスたちに降り注いだ。
『ぬっ、ファルガ・エルファーシア! 戦争からも世界の流れからも目を背けた、放蕩王子め!』
『ふん………グダグダとクソうるせえ。クソジジイ、テメェらの想いなんざ、俺が知ったことか。だがな、これは俺の気まぐれで起こした行動じゃねえ。愛する愚妹と若きエルファーシア王国の意思たちを見捨てないためだ』
『たわけたことを! 国を統べる王族が私怨のために戦うなど、恥を知れ!』
『戦争に定義なんざ存在しねえ。啀み合いの殺し合いを、勝手に美化すんのはクソ思い上がりもいいことだってことを知って死にな』
『こ、この、若造がァァ!』
そんなぶつかり合いの近くで、バーツとレッドロックの戦いもし烈を極めている。
『いくぜ、フレイムセイバー・炎帝乱心!』
『ふははは、来い! バーツ・クルンテープ! 貴様の全てをぶつけてみろ!』
灼熱の業火と金剛の力。
既に互の渾身の力を何度もぶつけ合い、その戦いの余波で街や建物にまで亀裂が走っている。
だが、それほどの力の中心にいながらも、バーツもレッドロックも一切引かない。
『はあ、はあ、くそ……バケモンかよ、こいつは……』
『よいぞ! よいぞ、バーツ! もっと楽しませろ! 貴様が倒れれば、人類大連合軍は総崩れしてもおかしくないぞ!』
『ッ、ほざいてろ! テメェの方こそここで倒れれば、俺たちの勝ちだ!』
味方が何人死のうと、敵が何人倒れようと、結局勝敗を左右するのは相手の主要な者を討ちとれるかどうか。
ファルガたちの乱入で士気が向上したものの、現在人類大連合軍の主攻を担っているのはバーツ。
『うおおおお、バーツ隊長を守れ! 敵を一歩も近づけさせるな!』
『ファルガ王子に援護だ! あの老将軍の兵を絶対に通すな!』
『おい、だけどバーツ隊長、最初の怪我がどんどん悪化して、このままじゃ……』
『ダメだ! バーツは全てを懸けた一騎打ちを挑んでるんだ! ここで邪魔したら、バーツの栄光に泥を塗る!』
『そうだ、バーツは勝つ! 俺たちのバーツが負けるかよ! だから、あいつが心置きなく戦えるように、俺たちが敵の邪魔を防ぐんだ!』
人類大連合軍は叫ぶ。
ここは自分たちに任せろ。
その代わり、どうか敵の将をお前の手で討ち取れと。
その無言の檄は、確かにバーツに届き、力になる。
『ぬぐおおおおおお!』
『うっ、るあああああ!』
だが、それはサイクロプスたちも同じ。
レッドロックの部下にとって、上官の一騎打ちがどれほど重いものかは十分に理解している。
だからこそ、サイクロプスたちも手が出せないでいた。
『ふう、ふう、ふう、しぶといな……バーツよ……まさか、限界を超えてこれ程の力を引きずり出すとはな。異常なまでの心の強さよ。一体、その小さな体のどこにそれほどのモノがあるのだ? 何のためにそこまで?』
最初はただの、青田刈りの気分だったであろうレッドロックも、冷や汗をかいているのが分かる。
『何のため? それは、この暗黒の時代を終わらせるためだ!』
『くく、ふははははははは、言うではないか。ただの口をついた言葉ではなさそうだな。だが、死ぬのはお前だ!』
『死なねえ! 死んでたまるかよ! 俺は、こんな所で終われねえ! 死んでいったあいつらの分の魂まで背負って、テメエにだって勝ってみせる!』
ああ、お前も変わっていないな。バーツ。
昔から、キラキラした熱い目で叫んでたよな。
その咆哮が今では俺の背中をも押す。
「くはははは、見ろよ。あれが、バーツだ。ファンタジーな用語で言うなら、ああいうのを英雄とか、勇者って言うんじゃねえのか? 俺のお気に入りのガキでな、いつもからかうのが楽しかった」
地面に頭から突き刺さっている加賀美に向かって俺は言った。
加賀美はピクリとも動かないまま、ずっと黙っている。
「このままバーツがあのレッドなんたらを倒せば、帝都の戦いは人類大連合軍に一気に傾くぜ? フォルナだって、あんなスカしたガキには負けねえ。テメェの思惑と演出は完全にブッ壊れたわけだが、どうだ? ぜひ感想を聞かせてくれないか?」
すると、次の瞬間、これまで何の反応もしなかった加賀美がようやく動いた。
「……ふ~、あ~、痛かった。パナい吐きそう。……あらよっと」
途端に地中から浮き上がり、高速で何回も宙返りをしながら地面に降り立ち、ストレッチを始めた。
「いーや、別に? 俺は楽しめりゃ良かったから、そもそも戦争はどっちが勝とうが興味ないんだよね」
「ふん、減らず口って言うんだよ、そういうのは」
回復したのか? 口も流暢に回っている。
だが、どっちにしろこっちの戦いも、さっさとケリをつけないと何をしでかすか分からないからな。
「そうでもないよ。元々おもしろおかしくできれば、それで良かったんだ。あっ、そうだ。なんだったら、君を殺してその死体を散々弄んでから、お空に光景を写そうか? どうせ、サイクロプスがやったと思うし、これならもう人類の怒りは最高点に達する。フォルナ姫なんて、率先して魔族を皆殺しにしようとするんじゃない? どう、パナい良いアイデアでしょ?」
「くはははは、パナいぐらい無理なアイデアだな」
「そうかな? きっかけさえ与えれば、人類なんて簡単に戦争を起こすんだから、試してみる?」
「そうじゃねえよ。そもそも、テメエみたいなチャラ男じゃ俺を殺せねえから無理だって言ってんだよ」
「………あーはっはっは、も~、パナいぐらい君も減らず口というか………つーか、マジでウゼエよ。お前、とっとと死ねよ」
初めて出したな。ドスの効いた低い声だ。
こいつにとって、戦争がどうなるかは確かにどうでも良かったのかもしれねえ。
ただ、一つの予想外は、俺が現れたこと。
こいつのかつての姿を知る俺に、これ以上難癖つけられるのが、マジでムカつくんだろう。
「意外に簡単に本性出したな。まあ、所詮そんなもんなんだよ、お前は。どんなに狂ったフリして人に挑発したところで、バーツやフォルナみたいな本物見たあとじゃ、小物に見えるぜ」
「はあ~、ほんと、もうお喋りはヤメだ。ふざけんのもヤメだ。さっさと殺すよ」
「やってみな。俺だって、とっくの昔に激おこプンプン丸なんでな」
その瞬間、俺のたちの無重力での攻防が再び始まった。
加賀美は、重力と無重力を使い分けた攻撃を。
俺は、どんな重力下にもかかわらずに攻撃を。
「グラビディフィールド!」
「ふわふわパニック!」
加賀美が重力魔法を使おうとしたら、俺はふわふわ技で加賀美を揺さぶって魔法に集中できないように邪魔する。
逆に、俺がふわふわ技で岩や石ころや、警棒をぶつけようとしたら、加賀美が無重力でダメージを無くす。
それは、単純な殴り合いを超え、周囲に落ちている物や相手の衣類の全てに至るまでを駆使した神経戦。
これに終止符を打つには、最後に相手の予想を上回った方。
なら、
「いくぜ!」
「ははは、なんの工夫もなく正面から特攻って、そんなパナいのが通用するわけ…………」
「ふわふわどんでん返し!」
相手を回したり浮かせたりの攻撃だけだと思ったか?
その気になれば相手の両足や靴を手前に引っ張るだけで、相手を尻餅つかせて転ばせることだってできるんだ。
「しまっ………!」
隙を突いた。魔法を使わせる時間なんて与えねえ。
目の前ですっ転んでるこいつに一撃を食らわせてやる。
どこだ? 腹。金的。それとも腕をへし折るか?
いや……
「いつまでも着ぐるみでツラを隠してないで……素顔を見せな!」
顔面の着ぐるみ狙ってサッカーボールキック。
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