【R18】僕のヤンデレ彼女が挑む我が家の日用品系ヒロインたち

アニッキーブラッザー

文字の大きさ
13 / 39

第13話 私が君の道具になるわ

しおりを挟む
 イレットがいくつもの便座をフリスビーのように投げる。
 ブラシィは巨大歯ブラシで弾き、ルゥは軽やかに回避。
 回避された便座はそのまま来場客たちへと激突した。
 すると、

「きゃ、きゃあああ、な、なんか、お、お尻に!」
「う、動けねえ、なんだこれはあ!」
「えええん、おとーさ~ん、おか~さん、お尻がはまっちゃったよ~」

 それは正に異様な光景だった。
 投げられた便座にぶつかった者たちは、その直後お尻がすっぽりと便座にはまってしまい、そのまま立ち上がれずに床に倒れて悲鳴を上げる。

「そ、そんな、な、なんだよ、これえ!」

 お尻が便座にはまってしまう。それを意図的に作り出してしまうイレットに、神人は戦慄した。
 だが同時に、この事態はまずいと、慌てて叫んだ。

「待ってくれよ、トイレの神様! 君たちの存在はなるべく内緒なんじゃないのか! こんな回りの人たちにまで迷惑をかけて……こんなことしていいのか!」

 神の存在や力をこのような公衆の面前で大胆に披露しても良いのかとツッコミ入れる神人だったが、その言葉に突如イレットの表情が変わった。
 それは鬼のような怒りに満ちた表情。

「坊ちゃまには分からないでしょうねん。我ら神々がこの地上の物へと宿り、八百万家との出会いを待ち幾星霜。その間、我らは八百万家と出会わなければ一生ただの道具として生き続けなければならず、他の人間に購入されてしまえば一生出会うことが出来ないという運命の元にいるのですわん」

 その話は神人もブラシイたちから聞いていた。
 だからこそ、奇跡のような確率で惹きあわされて出会った神たちは、誰もが異常なまでの奉仕精神を持って自分に尽くしてくる。
 逆に他の人に購入されたり、出会わなければ、廃棄されるまで神々の世界にも帰れないという過酷な運命だと。

「誰の手垢も付かずに新品同様で坊ちゃまと出会うことができた、歯ブラシとボディタオルと掛け布団には分かるはずないわん。このホームセンターの男子トイレに宿り、その間、見ず知らずの男たちがわたしぃにぶっかけたり、唾とばされたりい、吐き出したり、ゴミを捨てたり、トイレをホテル代わりに使うバカカップルとかあん、思うが侭に汚されつくしたわたしぃは一生をこのまま終えるかもしれないと思った矢先に、八百万家と出会えた喜びをん」

 だからこそ、こうして出会えたならば使命を全うする。生涯を捧げ、生涯を尽くし、生涯添い遂げる。
 その邪魔は誰にもさせない。それが、イレットの本心。

「だからあん、お坊ちゃまをわたしなさああいいん! わたしぃを、坊ちゃまの生涯専用便器にしてええん!」

 まずい! 搾り取られる! 襲い掛かるイレットに対して逃げ出すことが出来ない神人。

「しまった! 御子様!」
「ちょ、待ちなさいよ! あいつに……私の御主人様に迷惑かけるんじゃないわよ!」

 これまでか? そう思ったときだった。

「よく分からないけれど……」
「ッ!」
「人の恋人にマニアックな趣向を押し付けないでもらえるかしら」

 それは神々の力ではなく、地上の人間の力。
 襲い掛かるイレットの両手を掴み、その勢い、相手の反射や反応と呼吸を合わせ、そして、いなし……

「愛全流柔術・乱雲車」

 イレットがキョトンとした顔で、いや、ブラシィたち三人の神たちも同じ。
 神人を守るために立ちはだかった愛全が、イレットを商品棚にぶん投げたのだった。
 棚に陳列されていた商品が散乱し、イレットは商品に埋もれてしまった。
 吸い込む能力を使うことすら忘れてしまうほど驚いたイレットやブラシィたち。
 突然のことで他の客たちもビックリして声を発せぬ中、凛とした態度で若干乱れた髪を整えながら、愛全は言う。


「私の知らない神人くんの一面を見た気がしたわ。まさか、女の子を道具として、歯ブラシだのタオルなどと……」

「や、や……み……さん?」

「だけれども、仕方が無いわよね、そういう人を好きになった私の落ち度。恋人がそういう世界観を女の子に求めるのであれば、否定するよりもまずは理解をすることが大切。でも、他の女の子にそんなことをさせるわけにはいかない。ゆえに!」


 真顔で、真剣に、揺ぎ無い強い瞳で愛全は……


「ゆえに、今日から、私が神人くんの歯ブラシにもなり、ボディタオルにもなり、掛け布団にもなり、そして、お手洗になろうじゃないの」

「「「「「んなっ!」」」」」

「ふふ、純潔を捧げる前にこんな宣言を女にさせるぐらいにしてしまったのだから、ちゃんと責任取ってもらうわよ? 神人くん」


 ……自分が道具になってやろうじゃないか……と、愛全からの爆弾発言。


「ちょっとまちなさああいいん!」

「「「ちょっと待ったアアー!」」」

「弥美さん、何言ってるんだよおおお!」


 それには、敵対していた神同士も、同時に待ったをかける爆弾発言。
 神々の対決に恋人が参戦し、場が更に混乱を極めた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

数年振りに再会した幼馴染のお兄ちゃんが、お兄ちゃんじゃなくなった日

プリオネ
恋愛
田舎町から上京したこの春、5歳年上の近所の幼馴染「さわ兄」と再会した新社会人の伊織。同じく昔一緒に遊んだ友達の家に遊びに行くため東京から千葉へ2人で移動する事になるが、その道中で今まで意識した事の無かったさわ兄の言動に初めて違和感を覚える。そしてその夜、ハプニングが起きて………。 春にぴったりの、さらっと読める短編ラブストーリー。※Rシーンは無いに等しいです※スマホがまだない時代設定です。

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

処理中です...