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第35話 幕間・一番ヤバい奇跡の黄金世代

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 私の夢は合法的に小さな男の子に『マーマ』と甘えられながら、思う存分に可愛がることです。
 エッチなことを教えながら、イチャイチャなど最高です。
 とくにやってみたいのは、授乳です。
 もはや垂れ流すだけの無意味な私の分泌液を、愛おしい男の子に……想像しただけで至福です。
 
「はぁ……主よ……本日も子供たちはてぇてぇでした」

 礼拝堂で主に感謝を述べて私の一日は始まります。
 
「あの子たちの笑顔を見ていると、常に思い知らされます。『守りたい、この笑顔』……と」

 私の夢は所詮夢。もし現実にやってしまったら騎士団に捕縛されます。
 そこは私も弁えておりますので、妄想だけで我慢します。
 私が自分の異常に気づいたのは数年前でしょうか? 孤児院の子たちと水遊びをしているときの、裸の男の子たちの姿を見て、私は母乳が……そして涎が……こんなこと、決して教会の外では言えませんが。
 幸いこの教会の他のお姉さま方も同好の士でありますけども。
 それ以来、妄想だけで、そしてたま~~に、小さな子たちとお話をして成分を補給することで精神の正常を保っております。
 そして、愛してやまないからこそ、私は決意しました。

「この世にはまだまだ私の知らないたくさんの可愛い男の子たちが居ます……そんな男の子たちの未来を守るため、今のこの戦乱の世を早く終わらせなければなりません。そのための希望と今朝少しお話を……まともにお話しできませんでしたが」

 私が魔法学園に入学したのは、勉学の目的ではなく、この戦乱の世を終わらすことができる勇者を探し出し、共に戦い、この世の小さな男の子を守りたいと思ったからです。
 それは、主の導き。
 そして私は見つけました。
 希望を。
 しかも二人も。

「ネメスさんと、ハビリ先輩……お二人は希望となるでしょう。きっとあのお二人ならばこの戦乱の世を終わらせて下さるでしょう。私はお二人の力になります」

 あのお二人とともに世界を救いましょう。
 子供たちの未来のために。
 
「ふふふ、そうしたら私も勇者に……ですかね? ……ん? はっ!」

 そのとき、私はいけないことを想像してしまいました。
 私が世界と子供たちの未来を守りたいのは、何も下心のない想いです。
 しかし、しかしもし、私が勇者の一人となった場合どうなるでしょう?
 
「私が勇者になったら……多少の特権ぐらい与えられないでしょうか?」

 た、たとえばですけど、いや、ほんとたとえばですけど、結婚の年齢制限撤廃とか、いや、現実や常識的にありえないことですけど、で、でも、勇者になったらそれぐらいの特権。
 コンプレックスでしかないこの胸や体質の母乳も、思う存分かわいい男の子に飲ませて……そう、たとえば私の一番の好みである「ちょっと生意気そうな男の子」を「嫌がられながらも可愛がり」、やがて観念して「マーマ、おっぱいほちいでちゅ」と言わせる生活を送ることも?

「い、いけません、主も見ています……そのようなこと違法です……私はシスター……合法でないとダメでしょう。ああ、でもだからこそ法改正……いえいえいけません、私。主が聞いています」

 少し妄想が暴走しすぎましたね。人前では控えないといけません。
 興奮してまたサラシが破けて、卑猥で下品極まりない醜悪な男たちの視線を浴びて吐き気がしますからね。
 そう考えると今朝も、もしもう少しハビリ先輩に見られていたら吐いていたかもしれませんね。

「おっと、そろそろ学校ですね……出すもの出してさっさと学校に行きましょうか♥」

 とりあえず、イロイロと悶々としてきましたので、私は懺悔室に入って……♥♥♥






 スッキリして、清々しい気分になりながら学校へ。
 ただ、少しだけゆっくりしすぎましたかね?
 まぁ、今日はあんなに可愛い男の子とたちが目の前に現れたのですから仕方ありませんが。
 はぁ……自分専用の可愛い男の子が欲しいですね……主よ……私にお恵みを……


「うふふふ、坊ちゃま、お覚悟を。今宵の夕食はついに解禁しますよぉ? ……幼児化坊ちゃま解禁……うふふふふ」


 そのときでした。

「?」

 私が登校中、朝の市場からの帰りなのか、買い物袋を抱えたメイドさんが向こうからやってきました。
 え? メイド?
 たたずまい、歩き方、そして隠しきれない膨大な魔力を感じます……さらに、禍々しい瘴気のようなものも……

「ッ、っ……」

 寒気に思わず私は震えました。
 未だかつて出会ったことのない底知れない不気味な雰囲気を纏ったメイドさん。
 しかし、何でしょう……どこか……シンパシー?

「あっ……」

 え? そして、何やらメイドさんは私を見て反応され……え? 知り合いではないですよね?

「あの……な、何か御用でしょうか?」
「……いいえ……少々知り合いと似ていると思ったもので……(ミィ……まさかここで再会するとは……この時点の彼女はまだ私のことを知らないのですけどね)」

 とても美しい微笑。同性でも思わずドキッとさせられるほどの美しさ。
 でも、何故でしょう?
 その美しい微笑の下から感じるドス黒い闇のようなものは。
 そしてどういうわけか、私と似たような匂い?


「失礼、私はスポイルド家にお仕えするメイド。マギナ・ヴァコーンと申します」

「あ、私は魔法学園一年のヴァブミィ・オギャールと……え? スポイルド家? それって、ハビリ先輩の……」

「ええ、坊ちゃまは私の御主人様です(既に存在は認識されているようですが、ネメスやチオ、トワレのようにならないように警戒しなくてはなりませんね……―――――)」

「そ、そうでしたか……」


 驚きました。
 まさかハビリ先輩のメイドさんでしたか。あら? ヴァコーン……確か、最近滅んだ小国の名前が……?
 いずれにせよ、やはり傑物であるあの御方の従者であるのであれば、尋常ならざる力を感じたのは当然のことでしょうけど……


「あらゆるものに囚われることなく……」

「え?」

「あなたは、ただただ己の思うがままの道を邁進なさい」

「……あ、あの、どういう?」

「ふふ、いいえ……(とにかく、ネメスとチオとトワレの状況的に、今後面倒なことになるかもしれませんので、せめてミィだけは真っ当に勇者としての道を突き進んで強くなってもらいましょう。魔王軍の露払いの役目として。彼女は『未来のためにも戦乱の世を終わらせる』ということに強い正義の信念を持っていましたし)」


 唐突にメイドさんのマギナさんに私は言われました。
 何でしょう。
 私の全てを見透かしたかのようなお告げ。

 私の思うがままの道?

 小さい可愛い男の子とあんなことやこんなことをしたいということでしょうか?

 そういえば、この方からも私と同じような匂いを……まさか、この方も同好の士!?


「では、私はこれで」

「あ、あの……あ……行ってしまわれました……しかし、主よ……私は……良いのでしょうか?」


 不思議な方。
 しかし、どこか背中を押し出されたような気がして、しばらく私の胸は高鳴ったままでした。









 そして、今夜……私は私の人生を変える出来事に遭遇します。






 私と先ぱ……いいえ……『ハーくん』との出会い。















――あとがき――
ぐぬぬ、ここで最後に出てきた「ハーくん」とは一体誰のことだ!?
果たしてどうなってしまうのか!?
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