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第二十話 戻す
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「フェイト~、あそぼうよー」
「おねーちゃん、おにーちゃんはわたしとあそぶのー!」
「フェイトさま、あなたの許嫁ですわー!」
さぁ、第二の人生頑張ろうというフェイトくんの家に、三人の女の子が現れました。
「フェイトは私とあそぶの!」
「ちがうもん、おにーちゃんは私とあそぶんだもん!」
「おほほほほ、庶民の姉妹はおだまりなさい。フェイトさまは、私と結ばれる運命なのですわ!」
年齢の割にはオシャマな女の子たち。三人ともフェイトくんに好意を持って――――
『特典なのだ~』
『うぅ……』
自然の流れではなく、彼の転生特典で与えられた『幼馴染姉妹ヒロイン』、『金持ちヒロイン』ですね。
彼の願いを転生神さまが叶えて生み出された生命。
『で? あやつは何であのヒロインを?』
『は、はい……えーと……『幼馴染が欲しい』。『血の繋がらない合法妹が欲しい』。『もし第二の生で失敗しても金持ちヒロイン居れば逆玉で働かなくていい』……という思考からですね』
『ほらあああ! どこが第二の生は頑張る~、だ!』
『う、うぅ……』
うぅ……いやいや、なんでも与えられる特典なんだから、前世で女性関係で良い思い出のなかった人ならそういう願望を抱くぐらい……
「やれやれ、修行したいんだけど……仕方ない。分かった、三人で一緒に遊ぼう」
「「「うん!」」」
フェイトくんはヒロインの女の子たちの頭を一人ずつ撫でて微笑みながらそう応えます。
すると、いがみ合っていたヒロイン三人は頬を赤らめて笑顔で頷きました。
『あっ、前世で対人コミュニケーションが不足していた彼も、この世界では積極的に人と関わろうとしています。精神年齢40歳以上の彼が、ちゃんと女の子たちと遊んであげる……心温まる光景ですよ!』
『いや、アレ……恋愛関係にしたいのだろう? 精神年齢とはいえ、人間の30以上の年齢差は……まぁ、珍しくもないのか? だが今はあの子供……うむ、年齢一桁であろう? いくら人間の世界にあまり詳しくない妾でも、ほとんどの宇宙では人間たちが作った法に触れる行為であろう?』
『恋愛関係は将来で、い、今はただ子供たちと遊んであげようっていう……』
御主神さまがフェイトくんに侮蔑を込めた目で見られますが、僕は慌ててそんなことはないと――――
「じゃあ、お医者さんゴッコしようぜ?」
「「「おいしゃさん?」」」
「ああ、俺が医者をやるからさ……じゃあ、三人とも服を……(ぐへへへへへ、一度やりたかったんだよな~ロリと―――――)」
あ……フェイトくんが心の中で……
『ほーらな♪』
『……そうでした……』
『見逃すか?』
『……』
ど、どうしましょう……そういう性癖までは……いやいや、人間の作った法律ですし、個人の性癖に神々がイチイチ干渉するのも……そ、それで当初の判断を変えるのもぉ……でも、彼の転生特典を無かったことにするのも~……そもそも人間たちの人間性など僕たちには関係のないことでして~……
『ちなみにこの世界の本来の行く末は? 魔王は?』
『はい、……サーチ……完了しました。この世界創世時の予定では……ん? あ、この世界にも魔王はいますね』
『やっぱりの~。で、本来なら魔王が世界征服する世界か?』
『一応、そうですね。女性型魔族の魔王です……』
『ほ~ん、はは~ん、そういう世界を望んだということは……あのニートめ、さては魔王ともチョメチョメしたいという欲望からだな』
『そう……なっちゃいますかね……』
『で、魔王は現在何を?』
『魔界の統治に力を入れ、あと十年で本格的に地上へ攻め込むようです』
『十年後……あのニートがある程度成長した頃か……となると、その頃には……』
『現在与えられているチートと成長速度から計算して……まぁ、サクッと魔王を倒せますね』
『は~~~い、ま、そんなことだろうと思ったのだ~~~』
急に両足を大きく広げてその場で寝っ転がられる御主神さま。
んもう、はしたないです。下着が丸見……あっ、今は……何も……そうだ、さっき……じゃなくて!
『まっ、どーでもいいがな。さっさとチートと記憶を回収して次の世界……』
『あ~う~……』
『だと、マインがまた悩むしの~……』
たしかに、その方が丸く収まりそうな……でも……
『はぁ~~~~……仕方ない……多少のバランスが崩れるが……』
『はい?』
『もっと、根本的な解決をするか?』
『…………?』
そのとき、御主神さまが提示された内容は……
『前世のあやつが元の世界で生きている時まで時間を戻し、そもそも死なせないようにする』
『その手があったじゃないですかー!!!!』
『ただし、生きてただのニートに逆戻りだがな』
そっか……時を戻してか……時を戻す行為は世界に多少の歪みを与えますが、それならば……!
『って、それなら転移も転生も全て最初からそうすれば……』
『アホか! 時を一回戻すのにはメンドクサイ手続きがあるのだ! 全部やってたらいつまでかかるか……って、やっぱメンドクサイな……もう、普通に回収するか?』
『え、えぇぇ~~』
ま、そうですよね……時を戻すのって色々と書類での申請とか承認が……前・時空神が無許可で職権乱用した所為でより厳しくなって……
でも、これが許可されたら、全てが丸く収まる!
「おねーちゃん、おにーちゃんはわたしとあそぶのー!」
「フェイトさま、あなたの許嫁ですわー!」
さぁ、第二の人生頑張ろうというフェイトくんの家に、三人の女の子が現れました。
「フェイトは私とあそぶの!」
「ちがうもん、おにーちゃんは私とあそぶんだもん!」
「おほほほほ、庶民の姉妹はおだまりなさい。フェイトさまは、私と結ばれる運命なのですわ!」
年齢の割にはオシャマな女の子たち。三人ともフェイトくんに好意を持って――――
『特典なのだ~』
『うぅ……』
自然の流れではなく、彼の転生特典で与えられた『幼馴染姉妹ヒロイン』、『金持ちヒロイン』ですね。
彼の願いを転生神さまが叶えて生み出された生命。
『で? あやつは何であのヒロインを?』
『は、はい……えーと……『幼馴染が欲しい』。『血の繋がらない合法妹が欲しい』。『もし第二の生で失敗しても金持ちヒロイン居れば逆玉で働かなくていい』……という思考からですね』
『ほらあああ! どこが第二の生は頑張る~、だ!』
『う、うぅ……』
うぅ……いやいや、なんでも与えられる特典なんだから、前世で女性関係で良い思い出のなかった人ならそういう願望を抱くぐらい……
「やれやれ、修行したいんだけど……仕方ない。分かった、三人で一緒に遊ぼう」
「「「うん!」」」
フェイトくんはヒロインの女の子たちの頭を一人ずつ撫でて微笑みながらそう応えます。
すると、いがみ合っていたヒロイン三人は頬を赤らめて笑顔で頷きました。
『あっ、前世で対人コミュニケーションが不足していた彼も、この世界では積極的に人と関わろうとしています。精神年齢40歳以上の彼が、ちゃんと女の子たちと遊んであげる……心温まる光景ですよ!』
『いや、アレ……恋愛関係にしたいのだろう? 精神年齢とはいえ、人間の30以上の年齢差は……まぁ、珍しくもないのか? だが今はあの子供……うむ、年齢一桁であろう? いくら人間の世界にあまり詳しくない妾でも、ほとんどの宇宙では人間たちが作った法に触れる行為であろう?』
『恋愛関係は将来で、い、今はただ子供たちと遊んであげようっていう……』
御主神さまがフェイトくんに侮蔑を込めた目で見られますが、僕は慌ててそんなことはないと――――
「じゃあ、お医者さんゴッコしようぜ?」
「「「おいしゃさん?」」」
「ああ、俺が医者をやるからさ……じゃあ、三人とも服を……(ぐへへへへへ、一度やりたかったんだよな~ロリと―――――)」
あ……フェイトくんが心の中で……
『ほーらな♪』
『……そうでした……』
『見逃すか?』
『……』
ど、どうしましょう……そういう性癖までは……いやいや、人間の作った法律ですし、個人の性癖に神々がイチイチ干渉するのも……そ、それで当初の判断を変えるのもぉ……でも、彼の転生特典を無かったことにするのも~……そもそも人間たちの人間性など僕たちには関係のないことでして~……
『ちなみにこの世界の本来の行く末は? 魔王は?』
『はい、……サーチ……完了しました。この世界創世時の予定では……ん? あ、この世界にも魔王はいますね』
『やっぱりの~。で、本来なら魔王が世界征服する世界か?』
『一応、そうですね。女性型魔族の魔王です……』
『ほ~ん、はは~ん、そういう世界を望んだということは……あのニートめ、さては魔王ともチョメチョメしたいという欲望からだな』
『そう……なっちゃいますかね……』
『で、魔王は現在何を?』
『魔界の統治に力を入れ、あと十年で本格的に地上へ攻め込むようです』
『十年後……あのニートがある程度成長した頃か……となると、その頃には……』
『現在与えられているチートと成長速度から計算して……まぁ、サクッと魔王を倒せますね』
『は~~~い、ま、そんなことだろうと思ったのだ~~~』
急に両足を大きく広げてその場で寝っ転がられる御主神さま。
んもう、はしたないです。下着が丸見……あっ、今は……何も……そうだ、さっき……じゃなくて!
『まっ、どーでもいいがな。さっさとチートと記憶を回収して次の世界……』
『あ~う~……』
『だと、マインがまた悩むしの~……』
たしかに、その方が丸く収まりそうな……でも……
『はぁ~~~~……仕方ない……多少のバランスが崩れるが……』
『はい?』
『もっと、根本的な解決をするか?』
『…………?』
そのとき、御主神さまが提示された内容は……
『前世のあやつが元の世界で生きている時まで時間を戻し、そもそも死なせないようにする』
『その手があったじゃないですかー!!!!』
『ただし、生きてただのニートに逆戻りだがな』
そっか……時を戻してか……時を戻す行為は世界に多少の歪みを与えますが、それならば……!
『って、それなら転移も転生も全て最初からそうすれば……』
『アホか! 時を一回戻すのにはメンドクサイ手続きがあるのだ! 全部やってたらいつまでかかるか……って、やっぱメンドクサイな……もう、普通に回収するか?』
『え、えぇぇ~~』
ま、そうですよね……時を戻すのって色々と書類での申請とか承認が……前・時空神が無許可で職権乱用した所為でより厳しくなって……
でも、これが許可されたら、全てが丸く収まる!
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