最愛の幼馴染みと親友に裏切られた俺を救ってくれたのはもう一人の幼馴染みだった

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【光輝】第2話:堕として奪う

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 俺は羽月がいる街に戻る前に、優李へそっちの街に戻ることになったとRINEで伝えた。

 あいつがまだサッカーをやってるなら、放課後は部活に結構時間を取られているんだろうな。そうだとしたら羽月とまた2人になることは難しくないだろう。

 問題は、羽月が俺と2人っきりになってくれるか、だな。中学のときに羽月を抱いたときは、あいつもかなり乱れていたように思えたが、時間が空いたことで心境の変化がどうなったのかは分からなかった。
 まぁ、焦らずに最初のうちは信頼されるために行動しないとな。



 -



 引っ越しが終わると、優李に戻ってきたことを伝えて、4人で久しぶりに遊ぶ約束をした。
 優李は純粋に俺に会えることを喜んでいるようだった。
 しかし、俺は優李から羽月をどうやったら奪えるのか、それだけを考えていた。

 久しぶりに顔を見た羽月は、中学の頃よりも美しくなっていた。
 俺は心の動揺を悟られないように、あのときのことは何もなかったと思わせるように、昔の自分を演じ続けた。

 案の定久しぶりに会った羽月は俺のことを警戒しているようだった。
 優李や奏もいるのであからさまな態度は取ってはいないものの、俺が話しかけると身体が少し強張っているように思えた。

 俺たちは何度か遊んで、徐々に羽月の信頼を勝ち得てきたと思った矢先にチャンスが舞い込んできた。
 急に優李と奏が部活の用事で出掛けなくてはいけなくなったのだ。
 俺は羽月のことを公園に誘うと、少し警戒が見えたものの外がまだ明るかったこともあり了承してくれた。

 俺たちは高校でのことや、中学時代の思い出を話しているうちに、羽月の緊張もほぐれてきたのが分かった。
 なので、俺は羽月にあのときの話題を振ってみた。
 そして、俺の気持ちを改めて伝えてから、羽月にキスをした。

 最初は拒んできた羽月だったが、俺は形だけだってすぐに分かった。
 その証拠に俺を跳ね除けようとしている腕に、全然力が入っていないからだ。

 すでに抵抗すらしなくなった羽月に対して、俺は貪るようなキスをすると、徐々に羽月からも熱のこもったキスが返ってきた。そして俺は羽月のことを抱き寄せて、駅の近くにある少し古めかしいラブホに連れて行った。

 俺は狂おしいほどに求めていた羽月の身体に夢中になってしまった。
 やはり羽月とのセックスは、どこの誰とするよりも興奮するし気持ちが良かった。

 それは羽月も同様だったのだろう。
 優李といつもどんなセックスをしているか俺には分からないが、こんなに乱れている羽月は俺しか知らないはずだ。
 俺は優李に勝ったと思い、さらに興奮して羽月のことを激しく求めた。



 -



 その後も俺は羽月のことを何度も抱いた。
 優李に怪しまられないように、平日の塾のタイミングで羽月とは会うようになった。バイトをしているとはいえ、まだ高校生の俺には毎回ラブホに行けるほど金はないから、カラオケやネット喫茶などでもセックスをすることがあった。

 羽月に「こういうところでしたことあるか?」と聞いてみると、「優李とはこんなところでするわけないわよ。だって私のことを大切にしてくれるのだから」と返ってきたので、ムカついてしまい犯すように羽月をめちゃくちゃにしてやった。
 この怒りは羽月に向けたものなのか、優李に向けたものなのかは俺にもよく分からない。ただ、羽月の中から優李のことを消し去りたい、快楽で頭の中を埋め尽くしたいという欲望だけが脳を支配していた。



 -



 俺は羽月を奪うために、次はどうしたら良いのか考えていた。
 ただ羽月とセフレの関係になって、セックスだけしていても羽月は俺に靡くことはないだろう。羽月は一見しっかりした風に見えるが、実は自分というものがなく、楽な方に流されやすいというのは俺とこんな関係になっていることから推測することができる。

 となると、俺との関係を優李にバラして、あいつから徹底的に拒絶されてから、俺に縋ることしかできないようにすれば良いんだと思いついた。だから、俺は色々と際どいところで羽月をセックスするようになっていった。

 極め付けは優李の部屋でセックスしたことだろう。
 正直あれ以上のセックスを俺はしたことがなかった。
 羽月が愛してる男の部屋で、優李が愛してる女を俺がめちゃくちゃに犯してるんだからな。こんなの興奮しないなんて嘘だろ。

 部屋に若干の違和感を感じさせるよう痕跡を匂わせておいたのだが、まさか監視カメラを使って俺と羽月のセックスを録画されているとは思わなかった。

 優李の試合に羽月と一緒に応援に行ったときに、あいつと奏が俺たちを罠に嵌めて、どういうことかと迫ってきた。話し合いは優李の家で行われたのだが、あいつの部屋が変わっているのを見て俺は笑いを堪えるので精一杯だった。

 それにしても、羽月がどうして堕ちて行ったのかを、本人の口から聞いている優李の顔は、今思い出しても最高だったな。羽月の独白を聞きながら、俺は我慢することができずにニヤニヤと笑みが零してしまった。

 そんな俺を見て優李が激昂して殴りかかってきたら正直ヤバかったと思う。なんだかんだいってあいつは部活をずっと続けてたし、細身の癖に筋肉はしっかりついていたから力では圧倒的に負けていただろう。

 そして、羽月の話を聞き終わると、優李は案の定羽月のことを拒絶した。
 計算通りだった。ここから羽月に対して、「俺は味方だよ」「お前のことを理解しているよ」という感じで徹底的にあいつを肯定してやれば良いだけだ。

 取り敢えず優李の家から出た俺は、さっきまでラブホにいたにも関わらず滾ってしまい治る気配がなかったので、またラブホに向かって歩き始めた。
 そこは羽月と再会して初めた入ったあの古めかしいラブホだった。



 -



 優李と別れた翌日、俺は羽月から呼び出されたので花咲公園に向かった。
 すると羽月が、俺にセフレが2人いるって奏から聞いたと言ってきた。

 クソッ。
 奏のやつどうやって俺のことを調べやがったんだ。

 せっかく俺に依存させようと思っているのに、不信感を与えてしまっては台無しになってしまう可能性があるため、俺は全力で否定をした。
 そして、すでにほぼ依存状態になっていた羽月も、俺の言葉を完全に信用したわけではないだろうが、俺の言葉に一応は納得をしてくれたようだ。

 他の女のせいで羽月を失うのは意味がなさすぎるので、取り敢えず俺は他の女とは縁を切ることに決めた。



 -



 俺たちは3年生に進級をした。
 羽月は優李と同じクラスになってしまったようで、だいぶメンタルがやられているみたいだった。なので、俺は羽月の心を癒すために、黙ってあいつの話を真剣に聞き、「お前のせいじゃないよ」と言って頭を撫でたりした。
 そういう時のセックスは、いつもより盛り上がるので、負の感情が良いスパイスになっいるのだろう。

 その頃になると、俺は羽月を家にも呼ぶようになっていた。
 うちの両親も羽月と優李が付き合っていたことを知っていたので、セフレの状態で家に呼んでしまうと親バレしてしまうリスクがあるので呼ぶことができなかった。

 親に羽月のことを恋人と伝えると、流石に吃驚されてしまったが、これで堂々と家に羽月を連れ込んでも問題はないだろう。



 -



 月日は流れて、一学期も終わって夏休みに入ろうかというときに、俺はまた悪い癖が出てしまった。彼氏を持っている女をまた奪ってしまったのだ。しかもその女は羽月の友人だった。どうやら家は別方面らしいし、最近の羽月は俺に大分依存しているように見えるし、大丈夫だろとついついやってしまったのだ。

 まぁ、バレなければ問題はないしな。
 それにしても、羽月が優李から拒絶されてから、満たされて仕方がない。
 これからもっと羽月を依存させて、俺から離れさせないようにしないとな。
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