56 / 79
第五章
056:嚥獄
しおりを挟む
俺は今、杜京にほど近い場所にある山の奥地にいる。
そこには、入る者を全て飲み込んでしまいそうな、大口を開けたダンジョンの入り口がある。
「ここが嚥獄か……」
嚥獄の存在感に正直圧倒されてしまった。
踏破されていないダンジョンは、嚥獄以外にも多くあるにも関わらず、ここが特別視されているのは理由がある。
今でこそ前回俺たちが合同パーティで探索した虚無の方が危険視され、Sランクのパーティかクランしか入れないダンジョンとして注目を集めているが、それまでは30階層以上進むことが出来ない難攻不落のダンジョンだったからだ。
このダンジョンを踏破するのはハンター全員の悲願であった。
「す、すごい迫力ね……」
「あぁ、正直雰囲気に呑まれてる感が凄いわ……」
俺と瀬那が嚥獄を前にして気圧されていると、「いつものダンジョンと何か違いますか?」と黒衣がキョトンとした表情で聞いてくる。
「いや、黒衣! 嚥獄だよ? 今までどんなハンターが挑んでも返り討ちにされてきた難攻不落のダンジョンだよ?」
俺はダンジョンオタク特有の早口で捲し立てるが、それでも黒衣は小首を傾げて「はてはて?」という感じになっている。
「私には普段のダンジョンと変わらなく見えます。現れる魔獣が強かったとしても、詩庵様が劣るとも考えられません。それに私や瀬那さんも隣についています。――今の詩庵様は嚥獄という名前だけに圧倒されているように見えます。もっと自信を持ってください」
そういうと俺の手を両手で優しく包み込んで、柔らかい笑顔で微笑んだ。
するとさっきまで一緒に嚥獄に圧倒されていた瀬那も近付いてきて、俺たちの手に自分の手を乗せると「私はまだ2人には及ばない。だけど頑張るから。みんなで嚥獄に挑んで私たちが最強のハンターになろうね!」と力強い眼差しで俺たちを見つめてきた。
あぁ、そうだよな。
俺にはこんなにも頼りになる仲間がいるじゃないか。
それに嚥獄の30階層に現れるというバジリスクだって倒してる。
嚥獄だからって何も気圧されることなんて一切なかったんだ。
「ありがとう、二人とも。もう大丈夫。取り敢えず今回は30階層を超えたら終わりだけど、このクエストで俺たちの価値を日国中に知らしめてやろうな!」
「えぇ!」「はい!」
―
「これでドローンのリモコンにある起動ボタンを押せばっと……」
ポチッと起動ボタンを押すと、凛音から渡された特殊フィルター搭載の高性能ドローン『撮るんだ君』が静かに浮かび上がった。
通常のドローンは、プロペラ音がうるさくて魔獣を引き寄せてしまうのだが、ハンター御用達のドローンは小型かつ静音仕様なので魔獣に見つかる心配もない。
ちなみに今回のダンジョンは、休憩とキャンプ以外ではずっと撮るんだ君を起動しておくことになっている。
それをダンプレ(ダンジョンプレイ)でリアルタイム配信するっていう感じだ。
「よし! じゃあこれから嚥獄に潜る。最初はいつも通り黒衣と瀬那がメインで、俺がサポートする感じにしよう。それで11階層からは俺と瀬那がメインで、20階層からは俺と黒衣って感じだな」
「お任せください!」
「黒衣ちゃん頑張りましょうね!」
「よし。じゃあ最初に挨拶をしてから嚥獄に入るぞ」
俺はそういうと撮るんだ君の録画ボタンを起動する。
「初めまして。先日Sランククランになった『清澄の波紋』のリーダー詩庵です。今回は嚥獄の30階層にいるバジリスクを討伐するまでを目標にしたいと思います。休憩とキャンプ中以外は配信するのでお時間があればお付き合いください!――よし、じゃあ行こうか」
黒衣と瀬那の方を向くと、コクリと一回頷いてくる。
いよいよ、嚥獄に潜るのか。
さっきまでは気負いすぎていたが、今は心の奥から来る高揚感に満ちていた。
嚥獄の一階層目は広大に広がる草原だった。
ここに出てくる魔獣はAランクのケンタウロスだ。
神話では上半身が人間で、下半身が馬だったが、ここに出てくるケンタウロスの上半身はオラウータンみたいに腕の長い猿とのことだった。
うん。どう考えても気持ち悪い。
「それにしても、魔獣と全然出会わないな」
「はい。嚥獄に入って1時間くらい経過するのですが、視界にも入ってきませんね」
「魔獣もそうだけど、嚥獄の階層って広すぎない?」
「そうなんだよな。嚥獄が最恐って言われてる一つに、この広い空間が挙げられてるんだよ」
「確かにこれは辛いかも。現れる魔獣もいきなりAランクだしね」
俺たちが緊張感のない会話をしていると、凛音が作ってくれたコネクトにグループで着信があった。
『やっほー! 今ダンプレでしぃくんたちのこと見てるよー』
『あっ、凛音ちゃん。ねぇ、私カメラ映り悪くないかしら?』
『大丈夫! 瀬那ちゃんは今日も美人さんだよ』
『うふふ。良かった』
『なんか俺たちの配信ただ歩いてるだけで全然面白くないんじゃないか?』
ぶっちゃけただ歩いてるだけの、街ブラならぬダンプラを見てても視聴者は何一つ楽しくないだろうな。
魔獣が出てくれたらちょっとは盛り上がりを見せることができるのだが、こればかりは魔獣さんにも事情があるしどうすることもできない。
『私はダンジョンに潜ってるみんなを見るの初めてだから見てて楽しいんだけど、他の視聴者さんは確かに面白くないかもね』
『まぁ、当然だよな。こんなんじゃ視聴者数も少ないだろうし、ひょっとして失敗だったかな』
『まだ判断は出来ないよぉ。だけど、視聴者さんは結構多いよ。――えっとぉ、今は5万人くらいかな?』
『はっ? 5万人!? そんなに俺たちのダンプレ配信見てる人いるの?』
『プフッ! しぃくん驚すぎじゃない?』
『いや、普通にビビるだろ! うわぁ、急に変な汗が出てきたわ……』
『しぃくん、今キョドりすぎてて、チャットで【リーダーが挙動不審すぎる。わろた】っていじられてるよ』
「プッ……。あは、あはははは」
瀬那が思わず声に出して笑い始めた。
それに釣られて俺と黒衣も笑ってしまう。
なんというくだらない会話をしているのだろうか。
普通のパーティはもっと緊張感を持ってダンジョンに挑んでいると思うが、これが俺たちのダンジョンでの普通だった。
だが、俺はここで急に冷静になった。
今俺たちはダンプレで配信中なのだ。
配信を見ている人たちは、俺たちがコネクトで会話しているなんてもちろん分からない。
ということは、俺たち3人は誰も会話していないのに、ニヤニヤしたり急に笑い出す変な人のように映っているのだろう。
気になった俺は、凛音に改めてコメント欄がどうなっているか聞いてみると。
『えっとぉ。【何こいつら急に笑い出して気持ち悪い】【なんでニヤニヤしてるの?】【薬か?】――こんな感じで書かれてるよ』
『うぉぉ!!! ダメじゃん! 俺たち完全に変な奴らって思われちゃってるじゃん!』
『そ、それは困るわ。イロモノクランって思われちゃう!』
『わ、私はともかく、詩庵様が笑い者になるのは流石に避けたいところです』
『と、とりあえず、凛音には申し訳ないけど、ダンプレをしてる時は日常会話的なコネクト辞めておこうか……』
『う、うん。ちょっと寂しいけど、それがいいかもね……』
『まぁ、夜になったら会えるしな。そのときたくさん話をしようぜ』
コネクトを切ると、俺たちは顔を見合わせて改めて嚥獄に真面目に向かい合おうと心に誓うのだった。
そこには、入る者を全て飲み込んでしまいそうな、大口を開けたダンジョンの入り口がある。
「ここが嚥獄か……」
嚥獄の存在感に正直圧倒されてしまった。
踏破されていないダンジョンは、嚥獄以外にも多くあるにも関わらず、ここが特別視されているのは理由がある。
今でこそ前回俺たちが合同パーティで探索した虚無の方が危険視され、Sランクのパーティかクランしか入れないダンジョンとして注目を集めているが、それまでは30階層以上進むことが出来ない難攻不落のダンジョンだったからだ。
このダンジョンを踏破するのはハンター全員の悲願であった。
「す、すごい迫力ね……」
「あぁ、正直雰囲気に呑まれてる感が凄いわ……」
俺と瀬那が嚥獄を前にして気圧されていると、「いつものダンジョンと何か違いますか?」と黒衣がキョトンとした表情で聞いてくる。
「いや、黒衣! 嚥獄だよ? 今までどんなハンターが挑んでも返り討ちにされてきた難攻不落のダンジョンだよ?」
俺はダンジョンオタク特有の早口で捲し立てるが、それでも黒衣は小首を傾げて「はてはて?」という感じになっている。
「私には普段のダンジョンと変わらなく見えます。現れる魔獣が強かったとしても、詩庵様が劣るとも考えられません。それに私や瀬那さんも隣についています。――今の詩庵様は嚥獄という名前だけに圧倒されているように見えます。もっと自信を持ってください」
そういうと俺の手を両手で優しく包み込んで、柔らかい笑顔で微笑んだ。
するとさっきまで一緒に嚥獄に圧倒されていた瀬那も近付いてきて、俺たちの手に自分の手を乗せると「私はまだ2人には及ばない。だけど頑張るから。みんなで嚥獄に挑んで私たちが最強のハンターになろうね!」と力強い眼差しで俺たちを見つめてきた。
あぁ、そうだよな。
俺にはこんなにも頼りになる仲間がいるじゃないか。
それに嚥獄の30階層に現れるというバジリスクだって倒してる。
嚥獄だからって何も気圧されることなんて一切なかったんだ。
「ありがとう、二人とも。もう大丈夫。取り敢えず今回は30階層を超えたら終わりだけど、このクエストで俺たちの価値を日国中に知らしめてやろうな!」
「えぇ!」「はい!」
―
「これでドローンのリモコンにある起動ボタンを押せばっと……」
ポチッと起動ボタンを押すと、凛音から渡された特殊フィルター搭載の高性能ドローン『撮るんだ君』が静かに浮かび上がった。
通常のドローンは、プロペラ音がうるさくて魔獣を引き寄せてしまうのだが、ハンター御用達のドローンは小型かつ静音仕様なので魔獣に見つかる心配もない。
ちなみに今回のダンジョンは、休憩とキャンプ以外ではずっと撮るんだ君を起動しておくことになっている。
それをダンプレ(ダンジョンプレイ)でリアルタイム配信するっていう感じだ。
「よし! じゃあこれから嚥獄に潜る。最初はいつも通り黒衣と瀬那がメインで、俺がサポートする感じにしよう。それで11階層からは俺と瀬那がメインで、20階層からは俺と黒衣って感じだな」
「お任せください!」
「黒衣ちゃん頑張りましょうね!」
「よし。じゃあ最初に挨拶をしてから嚥獄に入るぞ」
俺はそういうと撮るんだ君の録画ボタンを起動する。
「初めまして。先日Sランククランになった『清澄の波紋』のリーダー詩庵です。今回は嚥獄の30階層にいるバジリスクを討伐するまでを目標にしたいと思います。休憩とキャンプ中以外は配信するのでお時間があればお付き合いください!――よし、じゃあ行こうか」
黒衣と瀬那の方を向くと、コクリと一回頷いてくる。
いよいよ、嚥獄に潜るのか。
さっきまでは気負いすぎていたが、今は心の奥から来る高揚感に満ちていた。
嚥獄の一階層目は広大に広がる草原だった。
ここに出てくる魔獣はAランクのケンタウロスだ。
神話では上半身が人間で、下半身が馬だったが、ここに出てくるケンタウロスの上半身はオラウータンみたいに腕の長い猿とのことだった。
うん。どう考えても気持ち悪い。
「それにしても、魔獣と全然出会わないな」
「はい。嚥獄に入って1時間くらい経過するのですが、視界にも入ってきませんね」
「魔獣もそうだけど、嚥獄の階層って広すぎない?」
「そうなんだよな。嚥獄が最恐って言われてる一つに、この広い空間が挙げられてるんだよ」
「確かにこれは辛いかも。現れる魔獣もいきなりAランクだしね」
俺たちが緊張感のない会話をしていると、凛音が作ってくれたコネクトにグループで着信があった。
『やっほー! 今ダンプレでしぃくんたちのこと見てるよー』
『あっ、凛音ちゃん。ねぇ、私カメラ映り悪くないかしら?』
『大丈夫! 瀬那ちゃんは今日も美人さんだよ』
『うふふ。良かった』
『なんか俺たちの配信ただ歩いてるだけで全然面白くないんじゃないか?』
ぶっちゃけただ歩いてるだけの、街ブラならぬダンプラを見てても視聴者は何一つ楽しくないだろうな。
魔獣が出てくれたらちょっとは盛り上がりを見せることができるのだが、こればかりは魔獣さんにも事情があるしどうすることもできない。
『私はダンジョンに潜ってるみんなを見るの初めてだから見てて楽しいんだけど、他の視聴者さんは確かに面白くないかもね』
『まぁ、当然だよな。こんなんじゃ視聴者数も少ないだろうし、ひょっとして失敗だったかな』
『まだ判断は出来ないよぉ。だけど、視聴者さんは結構多いよ。――えっとぉ、今は5万人くらいかな?』
『はっ? 5万人!? そんなに俺たちのダンプレ配信見てる人いるの?』
『プフッ! しぃくん驚すぎじゃない?』
『いや、普通にビビるだろ! うわぁ、急に変な汗が出てきたわ……』
『しぃくん、今キョドりすぎてて、チャットで【リーダーが挙動不審すぎる。わろた】っていじられてるよ』
「プッ……。あは、あはははは」
瀬那が思わず声に出して笑い始めた。
それに釣られて俺と黒衣も笑ってしまう。
なんというくだらない会話をしているのだろうか。
普通のパーティはもっと緊張感を持ってダンジョンに挑んでいると思うが、これが俺たちのダンジョンでの普通だった。
だが、俺はここで急に冷静になった。
今俺たちはダンプレで配信中なのだ。
配信を見ている人たちは、俺たちがコネクトで会話しているなんてもちろん分からない。
ということは、俺たち3人は誰も会話していないのに、ニヤニヤしたり急に笑い出す変な人のように映っているのだろう。
気になった俺は、凛音に改めてコメント欄がどうなっているか聞いてみると。
『えっとぉ。【何こいつら急に笑い出して気持ち悪い】【なんでニヤニヤしてるの?】【薬か?】――こんな感じで書かれてるよ』
『うぉぉ!!! ダメじゃん! 俺たち完全に変な奴らって思われちゃってるじゃん!』
『そ、それは困るわ。イロモノクランって思われちゃう!』
『わ、私はともかく、詩庵様が笑い者になるのは流石に避けたいところです』
『と、とりあえず、凛音には申し訳ないけど、ダンプレをしてる時は日常会話的なコネクト辞めておこうか……』
『う、うん。ちょっと寂しいけど、それがいいかもね……』
『まぁ、夜になったら会えるしな。そのときたくさん話をしようぜ』
コネクトを切ると、俺たちは顔を見合わせて改めて嚥獄に真面目に向かい合おうと心に誓うのだった。
0
お気に入りに追加
90
あなたにおすすめの小説

なんか黄金とかいう馬鹿みたいなスキルを得たのでダラダラ欲望のままに金稼いで人生を楽しもうと思う
ちょす氏
ファンタジー
今の時代においてもっとも平凡な大学生の一人の俺。
卒業を間近に控え、周りの学生たちは冒険者としてのキャリアを選ぶ中、俺の夢はただひとつ、「悠々自適な生活」を送ること。
金も欲しいし、時間も欲しい。
程々に働いて程々に寝る……そんな生活だ。
しかし、それも容易ではなかった。100年前の事件によって。
そのせいで現代の世界は冒険者が主役の時代となっていた。
ある日、半ば興味本位で冒険者登録をしてみた俺は、予想外のスキル「黄金」を手に入れる。
「はぁ?」
俺が望んだのは平和な日常を送るためだが!?
悠々自適な生活とは程遠い、忙しない日々を送ることになる。

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

神様の願いを叶えて世界最強!! ~職業無職を極めて天下無双する~
波 七海
ファンタジー
※毎週土曜日更新です。よろしくお願い致します。
アウステリア王国の平民の子、レヴィンは、12才の誕生日を迎えたその日に前世の記憶を思い出した。
自分が本当は、藤堂貴正と言う名前で24歳だったという事に……。
天界で上司に結果を出す事を求められている、自称神様に出会った貴正は、異世界に革新を起こし、より進化・深化させてほしいとお願いされる事となる。
その対価はなんと、貴正の願いを叶えてくれる事!?
初めての異世界で、足掻きながらも自分の信じる道を進もうとする貴正。
最強の職業、無職(ニート)となり、混乱する世界を駆け抜ける!!
果たして、彼を待っているものは天国か、地獄か、はたまた……!?
目指すは、神様の願いを叶えて世界最強! 立身出世!

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています

転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~
hisa
ファンタジー
受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。
自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。
戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?
教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!!
※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく!
※第5章に突入しました。
※小説家になろう96万PV突破!
※カクヨム68万PV突破!
※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる