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濃密な時間が終わり、二人は交代交代に風呂に入る。アンリが風呂に入っている間にベッドメイキングは済まされた。
ただ、ベッド脇には如何わしいおもちゃが入った紙袋がある。
ベッドに二人でいる時、和史はふとアンリにおもちゃの事を聞いてみた。
「アンリが俺の為に買ってくれたのはわかったが、あれはどこで買ったんだ?」
「新宿にあるゲイ専門のおもちゃ屋だ」
それを聞いた和史はふと何かを考える風だった。
「な、なんだよ……オレがそういう店行ったらいけないのか?」
「いけないわけじゃないが、もしかしたら知り合いの店かと思ってな。まぁ、それはお前が気にする事じゃないな」
「なんだそれ?そんな事言われたら凄く気になるじゃないか!」
「静かにしろよ。もう遅いんだから。それよりもまだ使ってないやつもあるな。少しずつ使っていこうな」
「な、なんかはぐらかされたが……あれ全部使うのか?」
「当たり前だろ。その為に買って来たんだろ?まだ気になるのもあったしな」
ニヤリと不吉な笑みを浮かべる和史を見てアンリは嫌な予感しかしなかった。和史が来る前に処分した方がよさそうだ。だがアンリの考えなど和史にはお見通しだった。
「捨てるなよ。捨てたらお仕置きだからな」
「別に捨てはしない!」
「本当だな?」
「当たり前だ!」
心を読まれたのかと少々焦ったアンリだが、ならば見えぬ位置にでも置いておこうと思った。
「そういえば聞いたか?」
「何が?」
「お前の兄貴、付き合ってる女と暮らすからこのマンション出るらしいぞ」
「は、はぁ?聞いてない!」
ここ最近は兄の事より和史の事だったからか、兄アンリの近況など知りもしなかった。しかも同棲するからマンションを出るなんて寝耳に水だ。
「兄さんが出る……ど、どこに引っ越すんだ?オレも引っ越す!」
「落ち着け。お前は兄貴の恋路を邪魔する気か?」
「邪魔じゃない!兄さんにまた悪い虫がつかないか見張らないと!」
バタバタと暴れ始めたアンリを和史はなんとか落ち着かせる。
「落ち着けよ。また犯すぞ」
「なっ!」
「それに兄貴が離れても俺がいるだろ?」
「で、でもお前は毎日いるわけじゃ……」
「なんだ。一緒に暮らしたいのか?なら俺たちも同棲するか?」
「し、したいなんて思ってないし!」
相変わらずのツンデレぶりだ。その場を諫めなんとか一夜を越えた翌朝はまた大変だった。
「兄さんがいなくなるならオレも引っ越す!」
翌日。引越しの準備をしていたアレンの元へアンリが詰め寄った。
「残念だがあのマンションには今、空き部屋はない。我慢しなさい。それにお前にはカズがいるんだからいいだろう?」
「なんでこいつがいる事と我慢する事が繋がるんだよ!」
「おいアンリ。どうせお前の事だ。広い部屋に行ってもどうせ部屋の無駄ならここにいろ」
「うるさいな!お前は口を出すな!」
ぎゃーぎゃーと騒ぐ中アンリとは反対に、冷静な和史。そんな三人のやり取りを見ていたアンリの恋人、山下陽菜が声をかけてきた。
「東宮寺さん?」
「あぁ、秘書課の山下さんでしたね。どうもこんにちわ」
にこりと微笑む和史を見て陽菜は目を丸くしていた。それもそうだろう。ホテルの一室で秘書仕事をする陽菜が知る和史と、今の和史は見た目が違う。どこか危険な男の匂いをさせている。
それに何故アンリといるのかも不思議そうにしていた。
「お前のその身の変わりよう……本当に不気味だな」
「失礼な事言うな。本当の俺を知っているのはアンリだけでいいんじゃないか?」
「はぁ?そんな事どうでもいいし!」
何やら親しいを超えた雰囲気を二人から感じて陽菜は首をかしげるた時、アレンが陽菜に耳打ちした。
ただ、ベッド脇には如何わしいおもちゃが入った紙袋がある。
ベッドに二人でいる時、和史はふとアンリにおもちゃの事を聞いてみた。
「アンリが俺の為に買ってくれたのはわかったが、あれはどこで買ったんだ?」
「新宿にあるゲイ専門のおもちゃ屋だ」
それを聞いた和史はふと何かを考える風だった。
「な、なんだよ……オレがそういう店行ったらいけないのか?」
「いけないわけじゃないが、もしかしたら知り合いの店かと思ってな。まぁ、それはお前が気にする事じゃないな」
「なんだそれ?そんな事言われたら凄く気になるじゃないか!」
「静かにしろよ。もう遅いんだから。それよりもまだ使ってないやつもあるな。少しずつ使っていこうな」
「な、なんかはぐらかされたが……あれ全部使うのか?」
「当たり前だろ。その為に買って来たんだろ?まだ気になるのもあったしな」
ニヤリと不吉な笑みを浮かべる和史を見てアンリは嫌な予感しかしなかった。和史が来る前に処分した方がよさそうだ。だがアンリの考えなど和史にはお見通しだった。
「捨てるなよ。捨てたらお仕置きだからな」
「別に捨てはしない!」
「本当だな?」
「当たり前だ!」
心を読まれたのかと少々焦ったアンリだが、ならば見えぬ位置にでも置いておこうと思った。
「そういえば聞いたか?」
「何が?」
「お前の兄貴、付き合ってる女と暮らすからこのマンション出るらしいぞ」
「は、はぁ?聞いてない!」
ここ最近は兄の事より和史の事だったからか、兄アンリの近況など知りもしなかった。しかも同棲するからマンションを出るなんて寝耳に水だ。
「兄さんが出る……ど、どこに引っ越すんだ?オレも引っ越す!」
「落ち着け。お前は兄貴の恋路を邪魔する気か?」
「邪魔じゃない!兄さんにまた悪い虫がつかないか見張らないと!」
バタバタと暴れ始めたアンリを和史はなんとか落ち着かせる。
「落ち着けよ。また犯すぞ」
「なっ!」
「それに兄貴が離れても俺がいるだろ?」
「で、でもお前は毎日いるわけじゃ……」
「なんだ。一緒に暮らしたいのか?なら俺たちも同棲するか?」
「し、したいなんて思ってないし!」
相変わらずのツンデレぶりだ。その場を諫めなんとか一夜を越えた翌朝はまた大変だった。
「兄さんがいなくなるならオレも引っ越す!」
翌日。引越しの準備をしていたアレンの元へアンリが詰め寄った。
「残念だがあのマンションには今、空き部屋はない。我慢しなさい。それにお前にはカズがいるんだからいいだろう?」
「なんでこいつがいる事と我慢する事が繋がるんだよ!」
「おいアンリ。どうせお前の事だ。広い部屋に行ってもどうせ部屋の無駄ならここにいろ」
「うるさいな!お前は口を出すな!」
ぎゃーぎゃーと騒ぐ中アンリとは反対に、冷静な和史。そんな三人のやり取りを見ていたアンリの恋人、山下陽菜が声をかけてきた。
「東宮寺さん?」
「あぁ、秘書課の山下さんでしたね。どうもこんにちわ」
にこりと微笑む和史を見て陽菜は目を丸くしていた。それもそうだろう。ホテルの一室で秘書仕事をする陽菜が知る和史と、今の和史は見た目が違う。どこか危険な男の匂いをさせている。
それに何故アンリといるのかも不思議そうにしていた。
「お前のその身の変わりよう……本当に不気味だな」
「失礼な事言うな。本当の俺を知っているのはアンリだけでいいんじゃないか?」
「はぁ?そんな事どうでもいいし!」
何やら親しいを超えた雰囲気を二人から感じて陽菜は首をかしげるた時、アレンが陽菜に耳打ちした。
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