暴君王子は恋を知る

まぁ

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「アンリ!本当にいいんだな?」
 その言葉を聞いてハッとしたアンリは「ち、違う!」と直ぐに否定したが、そらは和史には受け入れられなかった。
「ダメだな。受け付けない」
「な、なん……」
「ちゃんとアンリの意思でしたいって頷いただろ?なら否定は受け付けない」
 そう言うと和史はアンリを担ぎ上げる。
「は、放せ!」
「こら、暴れるな。落ちたら怪我するぞ」
 ついつい首を縦に振ってしまったが、きっとそれはアンリの本音なのだろう。だがこれから本当に和史とセックスをする。あの時のような、いや、それ以上の快楽が待っている。口には出さないだけで、アンリの中では期待と不安があった。
(こいつのアレがオレの尻に入るんだよな?)
 あんな大きくて太くて長いものが本当に入るのか心配だし、裂けて血塗れ。明日病院送りだけは避けたい。
 和史がそんなヘマをするとは思えないが、念には念をだ。
 ドサリとベッドに落とされたアンリ。自分を見下ろす男は既に色気が溢れていた。
「今日は本当にするからな。途中で嫌って言ってもやめない」
「……け、怪我だけはしたくない……」
「バーカ。俺を誰だと思ってる。そんなひどい事はしない。大切に、優しくしてやるさ」
 そう言うと和史の唇がアンリの唇に落ちてくる。軽いリップ音は次第に水っぽくなる。
「んっ、んん……」
 口内の粘膜を擦られ、舌を絡ませたり甘く噛まれたり、歯列をなぞるように舌が動く。もう口内のどこを触られても刺激になるような感じがした。
 アンリから溢れる甘い声と共に、口内を攻めただけで背筋に電流が流れる。
「アンリ……」
 時折呼ばれる自分の名には甘さと色気が混ざっている。
 そして流し込まれる唾液を呑む。だが呑み込めなかった唾液はアンリの口から漏れた。
「かわいい……俺だけのアンリだ」
 大きな手がスルッと下の方へ移動する。
「あっ、あん……」
 シャツの上から尖の部分に触れた。それだけで感じてしまう。
「ここ、気に入っているのか?」
「べ、別にそこは何も……」
「そうか?」
 カリッと爪で引っ掻くと、アンリはさらに甲高い声を漏らす。シャツの上からでもわかるぷっくりとした先端を、和史はそのまま口に含む。
「ひうっ!うっ……あぁ!」
 布越しなのにその擦れる刺激とでアンリは腰を浮かせ身動ぐ。胸の辺りは和史の唾液とで濡れ、離れると風が当たり少し冷たくなる。だがそれもアンリへの刺激となる。
「凄いな。ここだけ立ってていやらしい……この状態で外に出たら目立つな」
「そ、外に出るか!それよりもシャツが濡れて気持ち悪い……」
「それは脱がして欲しいって事だよな?」
 ニヤリと人の悪い笑顔を浮かべた和史は、スルリとアンリからシャツを引き剥がす。
「それで?次はどうして欲しい?」
「どうって……」
「言わなきゃこのままだけど?」
 先の展開をアンリの口から言わせたい和史は、アンリが口に出すのを待つ。
「な、舐めて……」
「舐めて、それから?」
「そ、れから……摘んで、弾いて……」
「で?」
 意地悪な質問に焦れたアンリが目をぎゅっと閉じる。
「お前の好きなようにしろよ」
「了解……」
「ひあっ!あぁん!」
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