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ハッピーエンド

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「それで?旦那は?」
「あぁ、俊也君はお義兄さんを迎えに……」
 タイミングよくガラリと部屋の扉が開く。
 「私の甥っ子!」
「えっ!ちょっ……」
 克之は佐和子の腕に抱かれた子供を見て目がやにさがる。というよりも奪いとらんとする勢いだったので、流石に加納が仲裁に入った。
「ちょっと兄さん!いきなり飛びついて佐和子さんや皐月さつきを驚かせないで下さい!」
「だってお前と佐和子さんの子供で私にとってはかわいい甥っ子だろ?絶対可愛く育つのはわかるし、飛びつきたくもなるだろ」
「だからってがっつきすぎです」
 兄弟が騒がしくしているのを見て、千枝は呆れていた。
「なんかこの先大変そうね」
「そんな気もする……」
 自分の人生にはなかった至福を味わう佐和子。この先、苦難の連続かもしれないが、加納と一緒なら乗り越えてていけると思った。
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