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episode,3 『仲の良い親子』
しおりを挟むそうして、今から約一年前の春、高校に入学した一誠の十六歳の誕生日を迎えた五月。
「――――俺ね、今年のプレゼントは、パパが欲しいんだ」
「――…え、」
「ねぇだからパパ、」
「俺とえっちなコトを――セックスを、してくれませんか♡」
毎夜父を想い自分を慰め、夢の中で彼に犯され一つにつながる妄想だけでは大政への愛しい気持ちを、自身の欲望をとうとう抑えられなくなってしまった一誠は、実の父親に向かってありえない台詞を放ち。
ジジジ、ジジっ、パサリ――…
「っ、い、一誠…何をして…」
「…俺ね、これでも今まですっごくすっごく我慢し続けてたんだよ? パパの前ではイイ子でいようって…パパにいつだって一番大好きだって、愛してるって言ってもらえる自慢の息子でいようって……でも、もう限界。だから――」
「な、」
ギシっ、ギシリ、
「――ふふ、ねぇパパ見て。俺ね、パパのこと考えるだけでココが……俺のおまんこは、すぐにトロトロのぐちゅぐちゅになっちゃうの♡♡ ね、だからお願い……パパのおっきなおちんぽ、俺のえっちなトロトロおまんこにずっぽりと挿入れてくださいな…♡♡♡」
「―――…っ、」
着ていた衣服をすべて脱ぎ、音を立てながら大政がいつも寝ている…彼の匂いがこれでもかと染みついたシングルのベッドへと座り、生まれたままの姿で両膝を大きく広げ。
くぱぁ…♡♡♡ すでに準備を整え解かしていた自身の後ろの穴を両手で最大限に開き。
頬を上気させながら、一誠は今まで見たことないくらいに妖艶な笑みを父である大政へと見せたのだった。
……いくら息子がそう誘ってきたとしても、父親ならば本来すぐにでも裸の姿の息子にタオルでもなんでもかけてやり。
例え嫌われようとも「これはいけないことなのだ」と、そう強く説得し気持ちに応えられない旨を伝えるのが、この時点での『正解に近い行動』であったのかもしれない。
けれども、
「っ、ぁ……」
――それがどうしてか、大政にはできなかった。
何故なら大政もまた、
『……ぱ、パパ起きて、朝だよ』
『…ん…ああ、もうそんな時間か…一誠、いつも起こしてくれてすまな――っ!?』
『? どうかしたパパ?』
『っ、いや…少し一誠の顔が近くて、驚いただけ…だよ…』
『ふふ、そうかなぁ♡ おはよ、パパ♡♡』
『……っ、おはよう、一誠……』
数年ほど前……ちょうど彼が中学にあがった頃から、実の息子であるはずの一誠に対して『わけもわからない不思議な色香』をずっとずっと感じ続けていたのだから。
ご近所の奥さん方から、息子が『一誠くんってほんと綺麗よね』『息子さん、かっこいいわよね』と年齢があがるにつれ言われることが多くなっていたことはもちろん、クラスメイトの母親経由で一誠が女子から告白されてたりと、かなりの人気があるのことも父親として充分に熟知していた。
でも、そういったのとはまた別に――大政には、一誠が年齢を重ねるごとに日に日に妖しい美しさを醸し出していっているように、自らの瞳にはずっとうつっていて。
自分の息子がそんな風に見えてしまう己の心の揺らぎに戸惑いつつも、それでも大政は一誠を変わらずここまで可愛がってきた、のに。
「……い、っせい…」
「なぁに、パパ♡」
「っ、わたし…私は……」
今、『パパ』と呼ばれた男の目の前で、幼いながらもしっかりと勃起したペニスとその下のぐちゅぐちゅに濡れに濡れたアナルを……おまんこを、
自らのすべてを見せている『実の息子』は、
十年前、男の多忙さに嫌気をさして他の男と浮気をしたのちに離婚した男の元妻――息子の実母なんかよりも、よっぽど綺麗で美しく、そしてとてもいやらしい『雌』でしかなくて。
だから、
「……一誠、」
「! パパ…やっぱり、怒ってるの…? っ、ごめんなさい、悪い子で……でも、でもね俺っほんとにパパのこと――んむぅっ!!?」
ちゅうぅぅ♡♡ ちゅ、ちゅくちゅく、レロレロちゅばぁ…♡♡♡
「んぁぁ♡♡ あふ、ぁん…ぱ、ぱぱぁ♡♡♡」
「ふ、は…♡♡♡ じゅるるる、ちゅくちゅぅぅ♡♡♡ …はぁ…はは♡♡♡」
「ぁふ、は、はぁ…♡♡♡ んぁ、パパぁ…?」
「……大丈夫、一誠は悪い子なんかでは全然ないさ。だって、私の方が――…実の息子とキスよりももっと先に進みたいと強く今思っているパパの方が、とても悪い大人なんだからね♡」
「っ、パパ…♡♡」
「悪い大人な私を、ちゃんと最後まで受け止める覚悟はできてるかい、一誠」
「!! ……ふふ、何言ってるの? そんなのもう、ずっとず~っと前からできてるよっパパ♡♡♡」
「! …そうだったな♡ それじゃあ、二人一緒に『悪い親子』になってしまおうか、一誠♡♡♡」
「うんっ、パパ大好き…♡♡♡」
「私も、一誠を愛してるよ――…」
一誠の十六歳の誕生日を迎えたこの日。
ご近所でも仲良しだと評判の翌峰親子は、この日を境にもっと強く深くつながり愛し合うとっても悪い『仲の良い親子』へと、その関係を大きく変えていくこととなったのであった。
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