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「――じゃああとは、この『若鶏の大根おろし和え』と『たっぷりデミグラスの欲張りパスタ』追加でお願いしま~す」
「あっあとあと、『デカ盛りプリン・アラモードみっくす』とえっと、こころっち何て言ったっけ?」
「こちらの『きなこもち乗せケーキ~黒蜜ソースがけ』をお一つお願いできますか?」
「かしこまりました~!」

「……な、なんだか追加のメニュー頼むスピードが尋常じゃないですね…」
「まぁ食べなきゃやってられないからね~。あっでもりょうかちゃんは読モだし、あんまり食べたりしないほうが
いいのかなぁ?」
「確かにそうよね…りょうかちゃん、こんなにスタイルもいいんだし…」
「そうそうっ腰のキュッとさハンパじゃないよねぇ羨ましい~! そしてこんな子を弄んだ恵一郎をマジぶっ倒したい」
「ゆっゆの先輩っ…というかみなさん、そんなっ読モっていっても本当大したことないですからっ……そ、それよりもさっきの話……じゃあ、りん先輩が恵と別れた理由ってつまり…」

「うんっ、あの頃は中一でまだまだ恋よりも友情な感じだったし、もともと友達の延長線上的な恋人関係だったんだけどね~。まぁそれ踏まえたとしても…」


『そういやさ、俺たちって付き合い始めてもうけっこー経った感じ?』
『へっ、うう~んあともう少しで二ヶ月…? だし、けっこーっていうのかどうかって感じ…かなぁ』
『ええ~っそんなもんだっけか? そっかそっか~二ヶ月かぁ……あ~でも、前の時の一週間に比べたらすげぇ長いかぁ…』
『!? え、一週間って……ケイくん、前の彼女ちゃんと一週間しか付き合ってないの…?』
『えっ、ああうん。なんかさ~わけわかんないうちにフラれちゃったんだよなぁ……』
『……へ、へぇ…』
『それでいくとさっ、りんとはこうして二ヶ月近くも付き合えてんだもんよ! やっぱすげぇよりんはさっ!』
『えっ、ええ~そうかなぁ…へへっ♡ りん別に普通の子だよぅ…』
『そんなことねぇって。俺、りんみたいにこんなにノリの合う女子初めてで超嬉しいっ!』
『け、ケイくん…♡』
『ほんとりんって…』

『――女の子版りょうって感じで、可愛いよな~♡♡♡』

『―――はい?』


「……ふふ、あの日の目の前でめちゃくちゃ良い笑顔見せてきたケイくんにグーパンチしなかったりん、今でもめちゃえらいって思ってるんだぁ……」

「ひぃぃぃぃっ!? と、当時中一の女の子に何て仕打ちしてんの恵はっ!? やっぱサイコなのっ…!?」
「この話何度聞いてもヤバすぎるっ!! りんりんすごすぎだよっマジそんけーしかないよ!!」
「ほんと、りんちゃん大人にもほどがあるよねぇ……そして何度聞いてもそこにわたしの話題をさりげなく出してくる恵一郎が嫌すぎる」
「『初めての彼女に一週間で別れを切りだされたこと』は恵一郎くん自体もかなり堪えてるみたいなのもあってか……付き合ってる時に必ず一度は話題に出してくるわよね、あの人」
「確かに、私の時もそうでした」
「それそれっアタシも言われた~!」
「そ、そういえばあたしの時も言ってた…」

「ほんともう嫌あぁっ!! あいつの頭殴って記憶喪失にしたすぎるっ!!!」


「「「「「それは同意にもほどがある」」」」」


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