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ナイショの遊び、ふたつめ♡ 「――ねぇねぇじゃあさぁ、」

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「――ねぇねぇじゃあさぁ、いっそのことオレとまさくんでその『セックス』しちゃえばいいんじゃないかなっ♡♡♡」
「へ………って、えぇぇぇぇぇぇっせっちゃぁぁん!!????」
「ねっ、こんなに仲良しでいつも一緒の二人なんだもん! だったら、ぜ~ったいセックスしたら気持ちいいこと間違いなしだよ♡」
「っ、うぇ、え、あ、で…でもそんなっ……」
「!! ……っ、もしかしてまさくんは、オレとじゃセックスできそうもない…かな? オレは、一番大好きなまさくんとならセックスしてみたいって、ただそう思って…それで、」
「っ、おっおれだってせっちゃんのこと一番大好きだしっ、セックスだってせっちゃんとできるっていうのならむしろこっちからお願いしたいぐらいだよっっ!!!」
「はぇっ!??」
「って……いぁ!?? あっ、あっあのいやその今のはええっと…ぁ、の…」
「…ふ、ふはっ、あ~~~~もうやっぱりまさくん大好きすぎるっ♡♡ ん~~♡♡♡」

ちゅっ♡

「っ!? ぁ、え、い、今せっちゃ、お、おれにき、きききキスっ…」
「へへっ奪っちゃったぁ♡♡ ……ね、次はまさくんからオレにちゅう、してくれる…?」
「っ…♡♡♡ そ、その…ヘタだったら、ごめんね…」
「ふふ、全然いいよぉ♡ これから二人で一緒にえっちなコトい~っぱいしちゃお♡ ねっ、ま~さくん♡♡」
「~~~っ、せっ、せっちゃぁぁんんんっ♡♡♡♡」
「んぇっ、あっ、まっまさきゅ、んんむぅっんぁぁ――…♡♡♡♡」




――始まりは今からほんの二ヶ月ほど前、八月をちょうど過ぎたとある夏休みの日の午後のこと。


お向かいの家に住んでる幼なじみでもあるせつはと正人の二人は、夏休みでも仕事に明け暮れているため夕刻まで両親が不在の目代家の二階のせつはの部屋で、その日も変わらず仲良く夏休みの宿題をゆったりとこなしていた。


けれど勉強をこなしながらも、ふとせつはが昨日の午後に正人ではない別の友人と遊びに出かけたその際に『へへっ、実は俺さぁ…、昨日のデートでとうとうサナちゃんと初えっちしちったんだぁ♡♡♡』との、友人が隣のクラス
のサナちゃんという名の初カノと前日にデートをしたのちに、まさかの中学一年生にして早くも初めてのセックスを行ったコトについての嬉しさと確実に自慢も混じっていたであろう事後報告を、とにかく誰かに話したいっといったテンションの高さで自分にデレデレとしまりのないニヤケ顔でしてきたという出来事を、目の前にいる正人へと何気なく伝えたのをキッカケに、


何故だろうか、だんだんと二人の会話は自然とその『セックス』なる未知なるモノへの興味に知らず移っていき……そして。


『セックス』とは、どれほど気持ちのいいモノであるのか。
自分たちもいつか恋人ができて、そのセックスをする日が訪れるのだろうか。
そんなに気持ちいいのなら、自分たちも早くやってみたい。

……でも、友達が多くて人気者のせつはと違って自分は消極的だから、恋人なんて存在もしかしたら一生できないかもしれない。

そんなことない、正人は知らないかもだけど実は密かにクラスの女子にかっこいいって言われてる、だから絶対自分より先に恋人できるに決まってる。

それこそそんなことない、せつはこそすごく可愛いんだから絶対すぐに素敵な恋人ができるはずだ。

そんなの買い被りすぎだ。

そっちこそ。

そっちだって。

だからかっこいいことにもっと自信をもってほしい。自分が女の子なら絶対ほっとかない。

自分だってこんなに可愛い人ほっとかない、自信をもって。

それはこっちの台詞だ。

いやこっちの――


などという、途中からほぼほぼ互いについて褒め殺し合うような、傍から見たら惚気以外のなにものでもない応酬をしはじめた幼なじみの二人は、けれども、

「もうっ!! だからさぁっ、オレがもし女の子だったのなら絶対にまさくんとセッ―――…ああっな~るほどっ、その手があったか!」
「―――…ふへ? その手…?」

と、言い合いをしているうちにせつはが思わず発しそうになった『自分がもし女の子だったのなら、正人とセックスすることだってできる!!』との台詞に、このブワっと一気に湧き出てきた自身の感情により。



「――ねぇねぇじゃあさぁ、いっそのことオレとまさくんでその『セックス』しちゃえばいいんじゃないかなっ♡♡♡」
「へ………って、えぇぇぇぇぇぇっせっちゃぁぁん!!????」



ならばいっそのこと、いつ現れるかもどこの誰かもわからないまだ見ぬ女の子よりも、お互いのことを昔から知りに知り尽くしている、お互いのことを大好きだといつも想い合っている幼なじみな自分たち同士で『セックス』をすればすべてが解決するんじゃないか。


――うんそうだよっ、オレとまさくんとなら絶対絶対上手くいくこと間違いなしだぁっ♡♡♡



なぁんて、かなりぶっ飛びにぶっ飛んだ摩訶不思議奇天烈思考回路を幼なじみの片方が誕生させたのち。



ちゅっ♡

「っ!? ぁ、え、い、今せっちゃ、お、おれにき、きききキスっ…」
「へへっ奪っちゃったぁ♡♡ ……ね、次はまさくんからオレにちゅう、してくれる…?」
「っ…♡♡♡ そ、その…ヘタだったら、ごめんね…」
「ふふ、全然いいよぉ♡ これから二人で一緒にえっちなコトい~っぱいしちゃお♡ ねっ、ま~さくん♡♡」
「~~~っ、せっ、せっちゃぁぁんんんっ♡♡♡♡」
「んぇっ、あっ、まっまさきゅ、んんむぅっんぁぁ――…♡♡♡♡」



――てな具合に、


八月のとある日の午後、夏休み真っただ中のクーラーの効いたせつはの部屋にて。

せつはと正人、幼なじみで親友同士な二人は仲良くえっちなコトを――『初めてのセックス』をする運びとなったのでした♡



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