ヤンデレ美形男が彼女持ち年下幼なじみを寝取る話

鄙戯ユウ

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【後編】

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 繋がったままゆいはしばらく動かなかったが、不意にまだ足りないとばかりに腰を動かし始めた。
「あぁ……! もうやだぁ……!」
 みなとがそう声を上げるのと同時に、ベッドサイドテーブルに置いていた彼のスマホの着信音が鳴る。発信者は……湊の彼女だった。
 スマホ画面を見た唯我は一瞬、不機嫌になる。しかし、すぐに仄暗い笑みを浮かべながら通話ボタンを押すと、湊の耳にスマホを押しつけた。

『もしもし?』
「……っ!?」
『湊くん? 聞こえてる?』
 彼女の声を聞いた瞬間、湊の顔が絶望に染まる。そんな彼を見て、唯我は楽しそうに笑った。
「彼女に声、聞かせてあげなよ」
 唯我は軽く腰を動かしながら、湊にそう告げた。電話口からは『湊くーん?』と、彼女が何度も名前を呼ぶ声が聞こえてくる。

「ほら、彼女が心配しているよ?」
 唯我はそう言いながら、腰を動かし続ける。必死に声を抑えようとする湊を見て、唯我は意地の悪い笑みを浮かべると、ギリギリまで性器を引き抜いてから勢いよく突き入れた。
「っ~~~」
『湊くん? どうしたの?』
「っ……あっ……」
 湊の口から甘い声が漏れ始めると、唯我は愉快そうに笑い、腰の動きを速める。

『湊くん? 体調悪いの? 大丈夫? 湊くん?』
 ずっと心配そうに呼びかけてくれる彼女の声を聞いている内に、湊は罪悪感で胸がいっぱいになる。せめて何とか彼女の問いかけに答えようと、湊は口を開くが、それを狙ったように唯我が前立腺を突いてきた。
「んあっ! そこはっ……! ああっ!!」
『湊くん!?』
 湊はなんとか唯我を止めようとしたが、彼に何度も前立腺を突かれ、結局は何もできない。パンパンと腰を強く打ちつけられ、その度に結合部からはぐちゅり卑猥な音がする。
 彼女の不安と心配が入り混じった声が電話口からひたすら聞こえてくるが、湊は喘ぎ続ける事しかできない。

「んあっ! あっ! あっ! もうイっ……!」
「ふふ……かわいい。湊くんっ……たっぷりナカに、注いであげるね?」
 湊の喘ぎ声と泣き顔に興奮した唯我は、耳元でそう囁いてからナカで射精した。それと同時に湊も限界を迎え、精液を吐き出しながら大声を上げる。
「ああああぁぁっ……!!」
『ねぇ! 今の声なに!? 湊くんってばっ!!』
「ぁ……ゆ、なさん……」

 湊は唯我の腕の中でビクビクと身体を痙攣させ、小さな声で“由奈さん”と……彼女の名前を呟いた。その瞬間、唯我はどす黒い感情に支配され、仄暗い瞳で湊のスマホを手に取ると、ビデオ通話に切り替える。
『みなと、くん……?』
 蕩けた表情で後孔に唯我の性器を咥え込んでいる湊が画面に映し出された事で、由奈は愕然とした声を上げる。
「へ……? なにして……」
「何って……特別に湊くんの彼女さんにも、君の可愛い姿を見てもらってるんだよ」
 唯我の言葉に、湊は真っ青な顔で自由に動かせる右手を伸ばす。が、その手を唯我に掴まれて指を絡められ、押さえつけられてしまう。さらに唯我はゆっくりと抽挿を始め、徐々に動きを速めていく。
「あっ……あっ……んあっ……! やめっ……! でんわ、きっ……んあっ!!」

『……ねぇ、なにこれ……湊くん? 説明してよ!』
 最初は戸惑い気味だった由奈の声に、だんだん怒りの感情が混じってくる。
『これって浮気だよね!? しかも男と浮気って……最っ低!』
「ちがっ……! ゆなさっ……んんっ! ちがうからぁ!!」
 どれだけ否定しても、唯我に前立腺を突かれ、甘い声を漏らす今の湊には全く説得力はない。
『何が違うって言うの!? そんなに……気持ちよさそうな顔してる癖に!』
「ほんと、に……ちがっ……しんじて……んあっ!!」
『信じられる訳ないよ! 湊くんがまさかそんな事するような人だったなんて……このク――』
「あのさぁ!」
 由奈が湊を“クズ”と罵ろうとした瞬間、仄暗い瞳で淡々と腰を振り続けていた唯我が突然、大声を上げた。その怒気をはらんだ低い声に、由奈は黙り込み、湊も驚いた顔で唯我を見上げる。

 唯我は腰の動きを止めて湊の指を離すと、ベッドサイドテーブルの引き出しの中から十枚以上の写真を取り出した。
「湊くんの事、最低だなんだと罵倒してるけどさぁ……。君の方が最低だよね」
 そう言いながら唯我は写真をベッドと湊の上に放り投げ、その内の一枚を手に取ると、スマホ越しに由奈に見せつける。それは由奈が男とラブホテルに入っていく写真だった。他にも裏路地でキスをしていたり、行為の最中のものまであって、どの写真もそれぞれ違う男が一緒に写っている。
 それらの写真を見た湊は目を見開き、信じられないと言いたげな顔で固まった。

『これは、その……』
「探偵を雇って、君の事を調べてもらってたんだ。湊くんの彼女がどんな人なのか気になってね。そしたら、男をとっかえひっかえするような最低な女だったから正直、すごく腹が立ったよ。こんな風に平気で湊くんの気持ちを裏切って……君の方が最低のクズじゃないか」
 口ごもる由奈に、唯我は淡々とそう言い放つ。その言葉に何も言い返してこない由奈に、唯我はさらに追い打ちをかける。
「どうせ湊くんとも遊びで付き合ったんでしょ?」
『それは違う……! 湊くんだけは本気で好きになったの! でも、湊くんは真面目で、なかなか手を出してくれないから……我慢できなくて……』
「はぁー……言い訳はいいよ。本気で好きなら浮気なんてしないよね。そもそも他の人間なんか、視界の隅にすら入らないでしょ。僕はね、君よりもずっと昔から、湊くんだけを見てきた。湊くんの事、すごく愛してるんだよ。だからさ……」
 そこで唯我は言葉を切ると、虚空を見つめ、はっきりとこう口にする。

「湊くんとは別れてよ」
 その言葉の後、唯我はすぐにピストン運動を再開し、前立腺ばかり狙って突き続ける。
「やあっ……! まっ……なんでっ……んあっ!!」
『っ……』
 状況を飲み込み切れない湊の、困惑と快楽が入り混じった喘ぎ声に、由奈は息を呑む。
「ほら、湊くんも君なんかより、僕の方がいいってさ。湊くんのナカ、僕のモノをぎゅっと締めつけてっ……離してくれないんだ。ふふっ……ホント可愛いなぁ、湊くん」
『かった……分かったわよ! 湊くんとは別れる! これでいいんでしょ!? さようなら! どうぞお幸せに!」
 由奈はそう捨て台詞を吐くと、一方的に電話を切った。その瞬間、唯我は仄暗い瞳のままニヤリと笑い、湊のスマホを床に放り捨てた。

「ゆな、さん……どうして……っ……」
 湊は写真を握り締めながら、うわ言のように呟き、一筋の涙を流す。そんな湊の言動に、唯我の中で何かがプツリと切れ、性器をギリギリまで引き抜くと大きく腰を打ちつけた。
「ひあぁっ……!」
 湊は悲鳴にも似た声を上げながら、体を弓なりにしならせる。
「ねぇ、あんな女の事なんか忘れてよ」
 唯我はそう言って腰を動かしながら、乱雑に写真を全て床に落とし、湊が握り締めているものも奪い取ると投げ捨てた。
「あっ……! あぁっ……!」
「っ……ごめんね? 本当はっ……湊くんには隠しておくつもりだったけど……あの女が君に酷い事を言うから腹が立って……」
 唯我は湊の涙を拭いながらそう言った。すると湊は、胸を締めつけられたような顔で唇を噛む。

「湊くん……そんな顔、しないで?」
 唯我はそう言いながら、湊に顔を近づけ、彼の額や頬に何度も優しいキスを落とす。
「やっ……オレは……」
「すぐには忘れられない? 分かった。それなら、僕が忘れさせてあげる。あの女の事なんて思い出せなくなるまで、気持ちよくしてあげる。たくさんナカを突いて、僕のモノを注いで、幸せでいっぱいにしてあげるから……ね?」
「でも」
 何か言いかけた湊の唇を唯我は強引に奪い、深く口づける。上顎をなぞり、ねっとり舌を絡めて、長く長くキスを交わす。
「んっ……ふぁ……んんっ」
 甘く長いキスに湊は吐息を漏らし、次第にトロンとした顔になる。少し目を開きながらキスをしていた唯我は、湊のその表情を見ると、嬉しそうに瞼を閉じた。

 唯我が湊の唇を離すと、二人を繋ぐ透明の糸が伸びて、すぐに切れた。酸欠気味で涙目になっている湊の目元に、唯我は手を伸ばし、優しく微笑みかける。
「僕は浮気なんかしないし、どんな湊くんでも絶対に嫌いになったりしない。ずっと湊くんの傍にいるから安心して? 愛してるよ、湊くん」
 そう言った唯我の目には大粒の涙が浮かんでいる。湊はまだ少し戸惑いながらも、頬を伝い出した唯我の涙に手を伸ばし、指で拭った。

「唯我くんは……昔から泣き虫だなぁ……」
 湊はポツリとそう呟き、泣きそうな笑みを浮かべる。
「っ……湊くん、今すぐじゃなくていいからっ……僕の事、好きになって……?」
 そう言った後、唯我は答えが聞くのが怖くて、湊に覆い被さると今まで以上に激しく腰を動かし始めた。唯我が抽挿を繰り返す度に、結合部からはぐちゅりぐちゅりと厭らしい音が響き渡る。
「あっ……! あぁっ……! そこ、だめぇ……!」
 
「ねぇ、湊くんっ……僕だけを見て……? 一生っ……僕だけを見てよっ……」
 唯我はボロボロと涙を流しながら、湊を追い込んでいく。ナカだけでなく、二本の指で乳首をコリコリと擦り合わせ、性器を上下に激しくしごく。
「あっ、あぁっ! そんなっ……いっぱ、いっ……! だめぇっ!」
「いいよっ……もっと、もっと……気持ちよくなって?」
「あんっ……ゆい、がくん……も、だめぇ……またキちゃぅ……!」
「湊くん……愛してるよ」
「やあぁぁっ……!!」
 唯我は湊の耳元に顔を寄せ、甘く低い声でそう呟く。その瞬間、湊は絶頂を迎え、同時に唯我も達すると大量の精液をナカに流し込んだ。

「ふぁっ! あっ、あぁっ!!」
 腹の中に熱いモノが注がれる感覚に、湊は甘い声を上げる。その声に、唯我の性器はまた熱を持って固くなり、彼は再び腰を動かす。
「やぁっ……! もぉ……ほんとっ……むりぃ……!」
「湊くん……湊くん……好き、大好きっ……愛してる……」
 唯我は無我夢中で腰を動かし、湊に愛の言葉を囁き続ける。湊の右手を掴み、指を絡め、ナカに出した精液をグチャグチャと掻き回す。
「ひゃうっ! んんっ……ごりごりっ……しないでぇ……そこだめっ……! だめだからぁ!! あ、またっ……クるっ……! イっちゃうぅ……!!」
 湊は絡められた唯我の指をぎゅっと握り返し、涙で濡れる瞳で見上げる。目が合うと唯我は湊の唇を塞ぎ、激しく舌を絡めた。
「んんっ……! んんんんんっ……!!」
「っ……」
 舌を絡めたまま、二人は同時に果てた。

 それからしばらくして、唯我は湊の全ての拘束を解いて上体を起こさせると、彼をぎゅっと抱きしめた。
「たくさん酷い事してごめんね。お願いだから、僕の事……嫌いにならないで……」
 震える声でそう言った唯我の背中に、湊は恐る恐る腕を回し、そっと抱きしめ返す。その手の感触に唯我は小さく身体をビクつかせるが、次第に安心したような顔になり、湊の肩に顔を埋めた。

「愛してる……湊くん」
 唯我のその言葉を聞いても、湊の中から由奈への想いや戸惑いはまだ消えない。それでも唯我を突き放す事はできず、ただ静かに目を閉じて、彼の体温を感じていた。


【END】
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