35 / 57
入院前は大忙しの巻
しおりを挟むいよいよいっとくさんの心臓の手術が間近に迫った。
ここで忙しくなるのが、入院準備である。
一昔前の入院準備といえば、それはそれは大荷物になり大変だった。
服にタオルに洗面用具に……。
だが今は時代が変わった!
服もタオルも洗面用具も、全てレンタルできるのである!!
洗濯するのは下着だけで良いし(下着まで借りられるプランも有り)
これは本当に有難い。
では何が大変なのか?
それは私が入院中は実家に戻るので(近い)普段当たり前のようにお願いしている、家へのお届けなどである。
具体的には、我が家には生○さんとヤクル○レディさんが来てくれている。
これをまずは止めなければならない。
ヤクル○レディさんは、私の実家の方に届けてくれるということなので、そうお願いし、生○さんは一旦ストップする。
だがちょうど、生○さんの夏ギフト早割の時期とぶつかってしまった。
我が家は夏ギフト冬ギフト、母の日父の日ギフトなどを生○さんの早割に頼りっきりなのだ。
すると生○さんの神対応。なんとギフトだけ持ってきてくれて、連絡したら取りに来てくれるというのである。
ありがたや、ありがたや。
生○さんもヤクル○さんも、神会社であると感じた。
配達の方は優しいし、今後はより一層推していこうと思う。
次に役所の手続き関係。
これは普段からマメに行うことで、負担を軽減できる。
長期入院、手術などで使える制度は使うのだ。
最後に今回は、歯医者に行かなくてはならない。
実は全く知らなかったのだが、心臓の手術前には歯医者に行かなくてはならないのである。
え、でも治療間に合わなくね?
そう思うであろう。私もそう思った。
だが先生によると、手術のための応急処置をして貰えば良いらしいのだ。
ここで歯医者嫌いのいっとくさん。数日前からべそをかく。
だが心を鬼にして、連れていかねばならぬのである。
最後は散髪。
いっとくさんは毎度のごとく丸坊主だ。
去年の大騒動の長期入院からの退院日。
たまたま髪を切った後での騒動だったのだが、髪が少し伸びて、痩せこけてしまったいっとくさんを見て、思わず
「おつとめご苦労様」
と言ったのが私である。
いや、見た目が厳つい分、余計に……。
聞いていたスタッフさんが本気で笑っていた。
そういう冗談はさておき、お風呂も制限があるし、衛生面からも髪の手入れは大事なのである。
いっとくさんは丸坊主にしてしまえば良いので、その辺はとても楽だ。
最後は一番重要、入院時の書類関係である。
だがこれは手慣れたもの。
同意、ポーン!!
署名、ポーン!!
ハンコ、ポーン!!
レンタル申し込みはこのプランで、ポーン!!
慣れとは恐ろしいものである。
後は入院直前から変わる薬があるので、それらを間違わないようにしなくてはいけない。
そんなこんなで、入院前はバタバタするのだ。
心臓の手術は、ものすごく不安である。
透析患者さんのリスクが高い分、余計に。
だからこそ、こういう時のちょっとした人の優しさ、企業さんの対応力がものすごく心に染みる。
これは夫婦間腎移植に向けて進む為。
生きる為。
絶対乗り越えられる。
そう信じて、入院日までに準備をするのであった。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説

食卓バトル!!〜本日も楽しく開催中です〜
Emi 松原
エッセイ・ノンフィクション
私、物書きEmi 松原、精神障害があり、今は物書きと主婦をしています。
パートナーはいっとくさん。透析患者であり、2021年、千葉から広島へお婿に来ました。
遠距離恋愛を得て結婚。年の差なんと19歳。
元コンビニ依存率99%、体を気にせず食べたいいっとくさんに、「いかに満足させて買い食いさせないと同時に血液検査の数値・体重(水分)コントロールを保つか」を理念に掲げご飯を作るのが好きになった私。
こちらでは、透析患者さんの「食事制限」や「食事」について、又、我が家で作っているレシピなども交えて、楽しく読めるエッセイを書いていきたいと思います。
透析への理解が深まることを願って。
夫婦の日々をコミカルに描いたエッセイは「一進一退夫婦道」を見にきてください!!
※メインの物書きではないので不定期更新になります
※透析に関する内容、症状、治療法は様々です。あくまで我が家が病院と連携をとり行なっているものだということをご了承ください


サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる