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楽しい楽しい? 食材買い出し
しおりを挟む我が家は、1週間に1、2回食材買い出しに出かける。
今回は我が家の食材買い出しルーティン的なお話を。
食材買い出しには、いっとくさんに運転してもらい、いざ出発!!
さてまず買い出し場所に到着して一番に行く場所。
それは甘味屋さんの休憩所だ。
まずはそこで私のおやつ、ソフトクリームを食べてエネルギーチャージ、がここ最近の定番である。
買い出しに来た時のみ食べられるソフトクリームは、なんとも幸せなものだ。
そんな私を見て、いっとくさんも嬉しそうにしてくれるから、余計に嬉しくなる。
さあ、エネルギーチャージが終わると、いざ食品売り場へ。
しっかりと手、カートの持ち手に消毒をして、いざ行かん、戦場へ!!
食品売り場は、主婦にとっての戦場だと思っている。
いや、もちろん主婦だけではないが。
とは言いつつ、私はあらかじめ買う物をスマホにメモしていて、なるべく衝動で買わないようにしているので、いつものルートをスタスタと進む。
後ろからはいっとくさんが無言でついてくる。
そして毎回同じ場所で、私はいっとくさんに声をかける。
「杏仁さん(杏仁豆腐)もっといでー」
と。
するといっとくさんは無言でスタスタと棚に向けて歩いていき、私は他のものをカゴに入れながら待つ。
杏仁豆腐2つ、マンゴーぷりん2つを一生懸命抱えたいっとくさんが戻ってきて、カゴに入れる。
これが必ず見られるルーティンだ。
見た目は厳ついおじ様のいっとくさんが一生懸命杏仁さんを抱えて歩いてくる姿は、パートナーの私からみたらなんとも可愛らしい。
が。
多分周りからみたら、なかなかにシュールなのではないだろうか。
まあ、年代的に子供のおやつかな? と思われているかもしれないが、全部いっとくさんの食後のデザートである。
さて次の場所では、大抵いっとくさんが声をかけてくる。
これも毎回同じ場所で同じ台詞。
「カニクリームコロッケ買って良い?」
と。
私が買い出し日のソフトクリームを楽しみにしているように、いっとくさんはお惣菜のカニクリームコロッケを楽しみとしていて、意気揚々と向かっていく。
だがしかし。お惣菜は曜日や時間、売り切れ度合いなど様々な要因で、毎回同じものがあるとは限らない。
カニクリームコロッケがない日は、なかなか追いついてこないいっとくさんを見に行くと、代わりのものを一生懸命選んでいる。
そんなこんなで最後のコーナーへ。
ここでいっとくさんから
「お菓子買って良い?」
の言葉。
そしてまたズンズンとお菓子コーナーに向かい、持ってくるのはカール一袋。もしくはチップスターを一つ。
うん。お菓子売り場にズンズンと向かって一つだけお菓子を持ってくるいっとくさんも、私からみたら可愛らしいが……。(以下省略)
この後はお会計をして、いっとくさんが背負う用のバッグに重いものと多少雑に扱っても大丈夫なものを詰め込み、私のエコバッグにお肉や卵、牛乳をつめて、いざ帰宅!!
こんなルーティンである。
我が家の買い出しルーティンはこんな感じでスタスタと終わるが、さすが食品売り場は戦場。
喧嘩するご夫婦に、泣き叫ぶお子様、押しのけて進むおばさまなど皆が生きるために必死で買い物をする。
そんな中。
手を繋ぎ、ラブラブそうに、
「何にする~?」
「唐揚げを作るお肉ってどれかなあ」
と会話する若いイチャイチャカッポーを見ると、思わず思ってしまう。
ここは戦場だぞ!!!! と。
ただの嫉妬であるが。
羨ましい!!
食材買い出しの日は、私が1週間のうちに外に出る貴重な日でもある。
こんなご時世でもあるし、心臓の検査入院や手術が控えているいっとくさん。
このルーティンが、今後もずっと続いていけば良いな、と思うのであった。
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エッセイ・ノンフィクション
私、物書きEmi 松原、精神障害があり、今は物書きと主婦をしています。
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遠距離恋愛を得て結婚。年の差なんと19歳。
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