一進一退夫婦道

Emi 松原

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あぁ愛しのコンビニ弁当

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元コンビニ依存率99%のいっとくさんは、コンビニの新商品を楽しみに生きてきた人だ。


数値なんてなんのその、ガッツリ食べちゃうぜ! の人であった。



そんないっとくさんは結婚して、家のご飯を食べるようになって、数値も改善したのだが……。

やはりコンビニ飯が恋しくなることがあるようで。


それが叶うのが、私が体調を崩した時である。


意気揚々とコンビニに向かい、欲望のままにがっつりしたお弁当を買ってくる。
ちなみに私には流石に聞いてから買ってきてくれる。


さあ、嬉しそうに箸をつけるいっとくさん。


だがその数分後。


「油がきついぞ……なんだこの油……」

「味が濃い……」


などと言い始めるのである。



そう、味覚も体質も、すっかり変わってしまったのだ。


それはそれは悲しそうにしているいっとくさんを見ると少し気の毒ではあるが、いっとくさんの健康にとっては良いことなのだろう。



それでも懲りないのがいっとくさん。



コンビニで新作のお弁当が出ていたら、新作が出ていた! とはしゃぐし、今の季節はコンビニの冷やし中華が食べたい! と嬉しそうに言う。


普段食事は気をつけているので、たまにコンビニ弁当を食べても特に問題はないが、食べるたびにかなしそーうな顔をするのである。


そして半分ほどで、もう食べられない……とものすごく切ない声を出すのであった。



その度に私は笑ってしまうのだが、この変化は家で同じものを食べている私にも起こった。


私も、コンビニ弁当が辛く感じるようになってしまったのだ。


おかしい、私もコンビニ弁当は好きだった。脂っこいものにマヨネーズをかけるという超おデブならではのことだってしていた。


それなのに……。



辛い……脂っこい……。になってしまったのである。



最近コンビニでも健康重視のお弁当が出ている。そっちを食べれば良いのだが、あの脂っこい揚げ物はとても魅力的ではないか。

ガッツリと食べたい時だってあるではないか。


それなのに、半分も食べれば体が受け付けないのである。


家で自炊をしているからか、はたまた年齢のせいなのか……。


いっとくさんのように、私まで凹んでしまうのである。



だがしかし、コンビニに行くのは楽しい。
糖質と脂質がたっぷりのコンビニスイーツはこの上なく美味しいし、今の時期はアイスが必需品だ。



そんなこんなでお弁当はあまり食べなくなったが、コンビニには変わらずお世話になっているのである。



余談だが、コンビニのおかずのバリエーションは本当にすごい。
冷凍食品もだ。


コンビニさん、いつもありがとう。


と結局コンビニが好きなのであった。
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