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はじめまして異世界!

ステータスだって

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【名前】ユヅル
【種族】ファストバード
【年齢】0歳
【性別】雄

Lv : 5 /10
HP : 46
MP : 62

【能力値】
STR : 25
VIT : 18 
DEX : 39
INT : 30
MND : 42 
AGI : 45
LUK : 25

【スキル】
飛行Lv1   ファイアLv1   身体強化Lv2   帯電Lv1
思考加速Lv1   鑑定Lv1   経験値増加Lv-   
必要経験値半減Lv-    スキル取得率増加Lv-   

【ユニークスキル】
多様進化Lv-    人化Lv-

【称号】
弟に愛されし者 、始まりの鳥 、女神の加護

【ランク】G

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はい先生! 質問があります!


“はい! ユヅル君”


はい、まずファストバードってどんな種族ですか?


“お応えしましょう! ファストバードとは現在ではほぼ以内始まりの魔物どんな物にでも進化出来る魔物。 それがファストバードよ”


おー、意外とすごいんだなこれ。 んじゃスキルってどうやって使うんだ? これも念じればいいのか?


“そうよ、ついでに言うとスキルにはMPを消費して使うスキルや道具を利用することで使えるスキルもあるから試してみて。 ”


了解、少しずつ試してみるよ。
ただ、人化はどうすればいいんだ? やっぱり何か消費するのか?


“人化は特に制限とかはないわ。

それは貴方が元々人間だったから付いたスキルだもの。それとレベルがMAXになると進化先を選べるから、いい選択をするように”


了解。ちなみに今の俺の強さってどの位なの?


“魔物にはランクがあって、下からH、G、F、E、D、C、B、A、S、SSの十段階に分かれていて、SSランクは私の部下といい勝負するくらいよ。 まぁあくまでいい勝負をするだけで私の部下が負ける事はないけど。”


それにも何か理由があるのか?


“簡単な話よ魂の格が違うのよ。 貴方か貴方の弟さん、今は妹さんかしら? がSSランクになれば私の部下は負けるでしょうね。 それと随分と長々と話したけど、そろそろ時間だから私は帰るわ。ちょくちょく様子見てるから、幸せになるまで簡単に死んじゃないわよ!”


そう言って女神の声は聞こえなくなり、残されたのは岩場でミンチになったゴブリンを食べる俺だけだった。

さてどうしたものか。

このまま此処に居続けるのもなぁ。

くちゃくちゃ、くちゃくちゃ。

それにしても不味いなぁ。女神と話してる時からずっと食ってるけど全然腹が膨れない。

今ならギャル○根見たいに大食い選手権に出れそうだ。

そんな下らない事を一人考えながら、何のスキルを試すか考える。

その間にも、岩場に響く咀嚼音と血の匂いが少しずつ周囲の森へと流れ始め、ゆっくりと、だが確実に直ぐそばに危険が迫っていた。

~~~~~~~

少しの間悩んだ末に【スキル 鑑定Lv1】を試すことにした。そして直ぐ側にあった木に向かってスキルを使ってみた。

『鑑定! 』

木。

うん、予想以上酷いなこれ。

まぁレベル1だからなのかもしれないし、まずは何度も使ってレベルを上げるか。

【鑑定】 【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】

木。木。木。木。木。木。木。木。木。木。木。木。木。木。木。木。木。木。木。木。

【スキル鑑定がLv1→Lv2に上がりました。】

おー、意外と簡単に上がったなぁ。この調子でもう少し上げとくか。

【鑑定】 【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】

杉。杉。杉。楓。杉。楓。杉。栗の木。杉。杉。杉。杉。楠。楠。杉。松。松。杉。松。アプルの木

え、名前しか分からんの?異世界モノのラノべ見たいに相手のステータスとか分からんの?これは使い物になるまでまだ掛かりそうだなぁ。

【鑑定】 【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】【鑑定】

杉。杉。アプルの木。楓。楓。楓。楓。ピナッツの木。オーク。楓。楓。楓。オーク。アプルの木。杉。杉。杉。

【スキル鑑定がLv2→Lv3へと上がりました。】

うん、スキルのレベルが上がったのは良いんだけど、鑑定結果の中に明らかに魔物だってわかる奴が居るんだけど。

こっそり覗いて見る良くラノベに出てくる豚頭で二足歩行で俺が殺したゴブリンを食べている。

どうやら周りの血の匂いと岩場の影に居た為、まだ俺は見つかってない。

今のうちにに鑑定しとこうと茂みの影から鑑定を使ってみた。

はい、ドン

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【名前】なし
【種族】オーク
【年齢】18歳
【性別】雄

Lv15 / 30
HP175
MP32

【ランク】E
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うわぁ、見た目通りのオークかよ。しかも鑑定Lv3でまだステータス全て見えないのかよ。 ある程度予想はしてたけどさ。

それでも何も情報が無いよりは遥かにマシだ。現になんの情報もなければ、戦い挑んでいたかもしれない。

だからこそ、こんな少ない情報でも役に立つってというわけた。

レベルを見る限り今の俺には勝てそうに無い。

ここは逃げるのが正解かな。

そう考え、ゆっくりとオーク達の視界に入らないように気をつけながら後ろにさがる。

スキル飛行が使えたら逃げるも楽なんだが、こんな羽ではばたつかせるのが関の山だ、それに今その事を愚痴ったところで仕方がない。

あと少し、あと少し離れたら逃げられる。

パキッ!

そんな考えが俺を焦らせたのかもしれない。

足元にあった木の枝を踏み折ってしまった。

その甲高い音を食事中であったオークの耳に届いてしまった。

ゆっくりと立ち上がり、ドスッドスッと小さく地面を揺らすように歩いてくる。

豚頭の力士を思わせるその体形から力自慢の耐久型なのだろう。

だがもしこの予想が違った場合、最悪俺は死ぬだろう。くそ、どうすれば良い!

初めて直面する死の恐怖に冷静さを失い、身体が動かなくなってしまう。それは同時にオークに見つかる事を意味し、更に危険な状況へと陥ってしまう。

そんな状態である俺の正面には、新しい餌を見つけたと言わんばかりに眺めるオークが居た。

まるでスーパーに売られて鶏肉のように、自分に食べられるのは当たり前だと言わんばかりに。


………ふざけるなよこの豚野郎。

その視線を受け、つい先程まで死の恐怖に身体を硬直させ、冷静さを失っていたのが嘘かの様に、今は落ちついている。

いや、頭は覚めているが冷静では無かった。

オークの目見た瞬間、オークの思い上がったあの視線、俺を完全に見下しあの目に怒りを覚えた。

あいつは俺を転生させ幸せになる様に願ってくれた女神を、俺を異常なほど大切に思ってくれた弟を貶された様な気がしたからだ。

もちろんオークにそんなつもりは無いのかもしれない。

だが、それがどうした? そんなものはオークの問題であって俺問題では無い。

よって相討ちになったとしても、この豚野郎は今日この場合で今から殺す。

覚悟しておけ、豚野郎。
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