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17、ゲニーVSシュタール
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「それでは第二回戦、シュタール・ブライ侯爵子息とゲニー・アルメヒティヒ侯爵子息の魔法勝負、開始ですわ!」
リアの戦闘開始の合図と共に魔法での決闘が開始した。
ゲニーがいち早く詠唱し、植物の蔦が地面から生え、シュタールの手足に絡み付く。更に身動きの取れなくなったシュタールの左胸の赤い石目掛けて無数の氷の刃を放った。咄嗟に詠唱したシュタールは光のバリアを張り、無数の氷の刃は弾け飛ぶ。そして手足を縛っていた蔦を炎で燃やしつくした。お互い一進一退の攻撃が続き、体力だけが削れていく。
「シュタール様ってこんなに強かった?」
「実技試験のトーナメント戦では学年二十位に入るか入らないかだったわ。こんなに強いならいつも決勝戦まで残ってるはずよ」
「もしかして……強化魔法?」
「有り得るわね。あのゲニーが押され始めてるわ。何か特別な魔法を自身に掛けてる気がするわ」
ゲニーがある地点に降り立つと、急に蹲った。口に手を当て、苦しそうに嗚咽を漏らす。
「けっ。毒とか卑怯じゃね? こりゃ内蔵やられたな。そもそも決闘では強化魔法はルール違反だぜ?」
ゲニーは口から血を吐きながら手で拭い、シュタールを咎める。
「貴方相手だとルールも破らないと勝てそうもないのでね。そろそろ毒が全身に回るはずです。意識を失ってるうちに貴方の負けが決まりますよ」
「はっ。僕は負けないよ。僕が戦闘不能になっても、妻がいるから。稀代の天才魔法使いの僕が鍛え上げた、一番弟子であるアンジュが負けるとかありえないから」
ゲニーはそう言い終えると床に倒れた。アンジュは選手交代の希望を出しゲニーに駆け寄り、口から血を吐き顔が青ざめてる愛しの人の体を起こす。
「……アンジュ、あとは頼める? 毒だけは気をつけて。床に透明な魔法陣が敷かれていて、そこに降り立つと毒にやられるから。でも大体魔法陣の上は踏んどいて僕の血も残しておいたから、多分大丈夫。君ならきっと勝てるよ。戦闘における瞬時の判断と勝負運の強さ、そして粘り強いところは折り紙付きだからね」
ゲニーは震える片手でアンジュの頬を包み、力なく笑う。そして意識を手放した。
「ゲニー、ちゃんと見ていてね。二人でコイツをコテンパンにやっつけようね」
アンジュは医務官にゲニーを引渡す。そして立ち上がりシュタールを射抜くような目付きで見る。
「シュタール様、覚悟なさって? 私、今最高に機嫌が悪いんです。よくも夫を殺しかけましたね? あの人じゃなかったら普通死んでいたと思います。ちゃあんと償ってもらいますからね」
アンジュは天使のような可愛い顔でニコリと笑う。表情と発言が食い違い、シュタールはゾッとした。
間髪入れずにアンジュの攻撃が始まる。風を起こし空中に浮かぶアンジュは水を作り出しシュタールの全身を覆う。息が出来ないシュタールは詠唱も出来ずにもがき苦しんだ。更にアンジュは雷を生み出し水に覆われたシュタール目掛けて雷撃を落とし感電させる。感電による熱で水が蒸発し、やっと息が出来ると思ったシュタール目掛けて炎撃を放ち火だるまにした。消し炭のようになり、意識が飛びかけてるシュタールを蔦で身動き取れないように床に縛り付ける。氷で作り出した短剣を手に取ったアンジュはシュタールを俯瞰した。
「た、助けてくれ! 命だけは!」
「あら、命の危険は感じてくれましたか」
アンジュは命乞いをするシュタールに、満面の笑みを向ける。
「これで終わりです」
アンジュはシュタールの心臓目掛けて氷の短剣を振り下ろす。シュタールはもうダメだと目をつぶった。
「え……死んで、ない?」
「殺すわけないじゃないですか。はい、私達の勝ちです」
見るとシュタールの左胸にあった赤い石が割れていた。
「勝者、ゲニー・アルメヒティヒ侯爵子息、アンジュ・オラーケル侯爵令嬢!」
試合終了の鐘の音がなり、テレーゼが勝敗を告げる。
「おめでとう、アンジュ! 貴方があんなに怒ったの初めて見たかもしれないわ。普段怒らない子が怒ると怖いって言うけど本当ね」
デーアは駆け寄りアンジュに抱きついた。
「勝てた……勝てたよぉ!」
アンジュもデーアに抱きつく。そして二人は体を離し、笑いあった。
「デーア・オラーケル、アンジュ・オラーケルよ。そなた達の戦い、見事であった。我に免じて愚息とその右腕のことは許してやって欲しい。そしてそなた達の幸せに首を突っ込むことはさせないと誓わせよう。もうそなた達の未来の夫の具合もよくなったようだから傍に行ってきなさい」
エーデルシュタイン国王はデーアとアンジュを褒め称え謝罪し、早く夫の所へ行けと催促する。なんと勝手な王だと心の中で思いながら、デーアとアンジュはヴァイスハイトとゲニーの待つ観客席の一角にある簡易の医務室へ向かう。
「やっぱりデーアはチェスが強いな。本当、大会出ればいいのに。君なら全年齢対象の世界大会だって優勝狙えるよ」
「アンジュ……あの戦い方はあんまりじゃないか? ちょっとシュタールに同情してしまうよ。アンジュって天使に見せ掛けて実は堕天使だったり?」
駆けつけたデーアとアンジュに向かってヴァイスハイトとゲニーは好き勝手に言う。
「世界大会はいいわ。ヴィーが出て優勝してよ。それで私と勝負して? それで勝てたら私が世界一ってことでいいんじゃないかしら?」
「ゲニーの戦い方がぬるいのよ。石を破壊するのを目的にするから負けちゃうのよ? 本人が戦闘不能になればあとは石を壊すだけなのに。稀代の天才魔法使いさんは魔法バカなだけで戦術はダメダメなのよね~。だから魔力量桁外れなはずなのに、私とトーナメント戦で大体互角になっちゃうのよ」
ヴァイスハイトはデーアに揶揄われ、ゲニーはアンジュにダメ出しをされた。男二人は一生頭が上がらないと確信する。そして可愛らしく笑う未来の妻を見て、この笑顔の一番近くにいられるなら、尻に敷かれるのもいいかと思ったのだった。
リアの戦闘開始の合図と共に魔法での決闘が開始した。
ゲニーがいち早く詠唱し、植物の蔦が地面から生え、シュタールの手足に絡み付く。更に身動きの取れなくなったシュタールの左胸の赤い石目掛けて無数の氷の刃を放った。咄嗟に詠唱したシュタールは光のバリアを張り、無数の氷の刃は弾け飛ぶ。そして手足を縛っていた蔦を炎で燃やしつくした。お互い一進一退の攻撃が続き、体力だけが削れていく。
「シュタール様ってこんなに強かった?」
「実技試験のトーナメント戦では学年二十位に入るか入らないかだったわ。こんなに強いならいつも決勝戦まで残ってるはずよ」
「もしかして……強化魔法?」
「有り得るわね。あのゲニーが押され始めてるわ。何か特別な魔法を自身に掛けてる気がするわ」
ゲニーがある地点に降り立つと、急に蹲った。口に手を当て、苦しそうに嗚咽を漏らす。
「けっ。毒とか卑怯じゃね? こりゃ内蔵やられたな。そもそも決闘では強化魔法はルール違反だぜ?」
ゲニーは口から血を吐きながら手で拭い、シュタールを咎める。
「貴方相手だとルールも破らないと勝てそうもないのでね。そろそろ毒が全身に回るはずです。意識を失ってるうちに貴方の負けが決まりますよ」
「はっ。僕は負けないよ。僕が戦闘不能になっても、妻がいるから。稀代の天才魔法使いの僕が鍛え上げた、一番弟子であるアンジュが負けるとかありえないから」
ゲニーはそう言い終えると床に倒れた。アンジュは選手交代の希望を出しゲニーに駆け寄り、口から血を吐き顔が青ざめてる愛しの人の体を起こす。
「……アンジュ、あとは頼める? 毒だけは気をつけて。床に透明な魔法陣が敷かれていて、そこに降り立つと毒にやられるから。でも大体魔法陣の上は踏んどいて僕の血も残しておいたから、多分大丈夫。君ならきっと勝てるよ。戦闘における瞬時の判断と勝負運の強さ、そして粘り強いところは折り紙付きだからね」
ゲニーは震える片手でアンジュの頬を包み、力なく笑う。そして意識を手放した。
「ゲニー、ちゃんと見ていてね。二人でコイツをコテンパンにやっつけようね」
アンジュは医務官にゲニーを引渡す。そして立ち上がりシュタールを射抜くような目付きで見る。
「シュタール様、覚悟なさって? 私、今最高に機嫌が悪いんです。よくも夫を殺しかけましたね? あの人じゃなかったら普通死んでいたと思います。ちゃあんと償ってもらいますからね」
アンジュは天使のような可愛い顔でニコリと笑う。表情と発言が食い違い、シュタールはゾッとした。
間髪入れずにアンジュの攻撃が始まる。風を起こし空中に浮かぶアンジュは水を作り出しシュタールの全身を覆う。息が出来ないシュタールは詠唱も出来ずにもがき苦しんだ。更にアンジュは雷を生み出し水に覆われたシュタール目掛けて雷撃を落とし感電させる。感電による熱で水が蒸発し、やっと息が出来ると思ったシュタール目掛けて炎撃を放ち火だるまにした。消し炭のようになり、意識が飛びかけてるシュタールを蔦で身動き取れないように床に縛り付ける。氷で作り出した短剣を手に取ったアンジュはシュタールを俯瞰した。
「た、助けてくれ! 命だけは!」
「あら、命の危険は感じてくれましたか」
アンジュは命乞いをするシュタールに、満面の笑みを向ける。
「これで終わりです」
アンジュはシュタールの心臓目掛けて氷の短剣を振り下ろす。シュタールはもうダメだと目をつぶった。
「え……死んで、ない?」
「殺すわけないじゃないですか。はい、私達の勝ちです」
見るとシュタールの左胸にあった赤い石が割れていた。
「勝者、ゲニー・アルメヒティヒ侯爵子息、アンジュ・オラーケル侯爵令嬢!」
試合終了の鐘の音がなり、テレーゼが勝敗を告げる。
「おめでとう、アンジュ! 貴方があんなに怒ったの初めて見たかもしれないわ。普段怒らない子が怒ると怖いって言うけど本当ね」
デーアは駆け寄りアンジュに抱きついた。
「勝てた……勝てたよぉ!」
アンジュもデーアに抱きつく。そして二人は体を離し、笑いあった。
「デーア・オラーケル、アンジュ・オラーケルよ。そなた達の戦い、見事であった。我に免じて愚息とその右腕のことは許してやって欲しい。そしてそなた達の幸せに首を突っ込むことはさせないと誓わせよう。もうそなた達の未来の夫の具合もよくなったようだから傍に行ってきなさい」
エーデルシュタイン国王はデーアとアンジュを褒め称え謝罪し、早く夫の所へ行けと催促する。なんと勝手な王だと心の中で思いながら、デーアとアンジュはヴァイスハイトとゲニーの待つ観客席の一角にある簡易の医務室へ向かう。
「やっぱりデーアはチェスが強いな。本当、大会出ればいいのに。君なら全年齢対象の世界大会だって優勝狙えるよ」
「アンジュ……あの戦い方はあんまりじゃないか? ちょっとシュタールに同情してしまうよ。アンジュって天使に見せ掛けて実は堕天使だったり?」
駆けつけたデーアとアンジュに向かってヴァイスハイトとゲニーは好き勝手に言う。
「世界大会はいいわ。ヴィーが出て優勝してよ。それで私と勝負して? それで勝てたら私が世界一ってことでいいんじゃないかしら?」
「ゲニーの戦い方がぬるいのよ。石を破壊するのを目的にするから負けちゃうのよ? 本人が戦闘不能になればあとは石を壊すだけなのに。稀代の天才魔法使いさんは魔法バカなだけで戦術はダメダメなのよね~。だから魔力量桁外れなはずなのに、私とトーナメント戦で大体互角になっちゃうのよ」
ヴァイスハイトはデーアに揶揄われ、ゲニーはアンジュにダメ出しをされた。男二人は一生頭が上がらないと確信する。そして可愛らしく笑う未来の妻を見て、この笑顔の一番近くにいられるなら、尻に敷かれるのもいいかと思ったのだった。
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