一途な溺愛が止まりません?!〜従兄弟のお兄様に骨の髄までどろどろに愛されてます〜

Nya~

文字の大きさ
上 下
28 / 31

28、そっとしてくださいね(★)

しおりを挟む
「兄様、お疲れ様です。紅茶入れておきました」

 プリンツェッスィンは夜になり全てのことを終えたヴァールに紅茶を出し、ほほ笑みかけた。

 二人はソファーに並んで座り、彼女の入れた紅茶を飲む。

「ありがとう。やっぱり王としての公務は大変だね。お父様の凄さを実感するよ」
「大丈夫ですよ。兄様もお父様のような、いえお父様以上の賢王になれます」
「あの人を超えるのは流石に無理じゃないかな?」
「そんなことないと思います。それに私もいます。精一杯兄様を支えます」

 妻の凛とした真っ直ぐな眼差しを受け、ヴァールは嬉しく思った。

「ツェスィー、ありがとう。君がいれば出来る気がするよ」

 彼は心の底から目の前の可憐な、しかし芯のある女性に感謝する。

「体調はどう?」
「お腹の子も順調に育ってます」

 プリンツェッスィンはふふふと微笑み、自身のお腹を撫でた。ヴァールも妻のお腹を触り、微笑む。

「男の子かなぁ? 女の子かなぁ?」
「どっちでしょうね」
「どっちでもいいよ。僕たちの子ならどんな子でも嬉しい」
「……ところでヴァールお兄様。最近ご無沙汰ですが、寂しくないですか?」
「え?」

 ヴァールはプリンツェッスィンが言った意味がよく分からないと首を傾げた。

「これをすれば妊娠中もエッチ出来るみたいです!」

 プリンツェッスィンはジャジャーンといきなりヴァールにあるものを手渡す。それはゴムで出来た避妊具であった。

「ふふ、そんなに僕とエッチしたい? 僕は子供が産まれるまで待ってもいいんだけど」

 ヴァールは困ったように妻に向かって微笑む。

「兄様はしたくないんですか?」
「したくないと言ったら嘘になるけど、身重のツェスィーに無理言いたくないからね」

 プリンツェッスィンは頬を膨らませ、そして口を開いた。

「私はしたいです……」
「可愛いお姫様の希望とあらば」

 ヴァールはそっと丁寧にプリンツェッスィンをお姫様抱っこし、寝室のベットにおろす。

 二人は服を脱ぎ、生まれたままの姿になった。

「妊娠中なのでお口で出来なくてすみません。でも兄様がちゃんと満足できるように頑張りますね」

 プリンツェッスィンはトンと手でヴァールを押し倒し、跨ってそう言う。

 幼い容姿ながら艶やかな色香を纏う妻に俯瞰され、ヴァールも自身の男の象徴を大きくさせた。

「兄様可愛い。もう大きくなってる。ん~、やっぱりこっちの方がいいでしょうか」

 プリンツェッスィンは詠唱し、大人の姿になる。そしてその大きな双丘を使ってヴァールのものを扱いていった。

「ツェスィー。君がどんどん淫猥になってってなんと言うか……心配」
「え! 嬉しくないんですか?」

 ヴァールは後ろに手をついて上半身を起こす。プリンツェッスィンは顔を上げ、ヴァールを上目遣いで見た。

「いや、嬉しいんだけど……何て言うか……。心配なんだよ。誰かにツェスィーを取られちゃう気がして」
「兄様、それは天地がひっくり返ってもありえないです」
「本当? ほら、性欲強いと他の人ともしたくなるのかなぁと……」

 ヴァールは困ったように笑う。

「……性欲強いのは謝ります。でも仕方ないですよ。性欲オバケお父様の娘なので。それに兄様も……」
「え?」

 そしてよく分からないと首を傾げた。

「兄様も私に負けず劣らず性欲強いですよ?」
「そ、そっかなぁ?」
「だって初めてしてから愛撫しない日ないじゃないですか。妊娠してからもそれだけは止めませんよね?」
「ごめんなさい……。僕もずっとエッチしたかったです」

 シュンとして目線を落とすヴァールを見て、プリンツェッスィンは微笑む。

「素直でよろしい」

 そう言ったプリンツェッスィンは彼女の胸で完全に大きくなったヴァールのものにゴムをつけた。

「ふふ、じゃあ頂きますね」
「え? ツェスィー解してな」

 ヴァールが全て言い終わる前にトンと彼を押し、上向きにさせたプリンツェッスィンは、ズンと一気に自身の既にとろとろに蕩けてる果肉に彼のものを挿入れる。

「ふぁあ。あっ。兄様……」
「ツェスィー?! ダメだよ! 全然解してないから痛いでしょ?!」

 己のものを愛する妻から抜こうとしたヴァールは、プリンツェッスィンの脇に手を入れ持ち上げようとした。

「待ってください! 大丈夫です、痛くありません。兄様の扱いて……もうとろとろなんです。淫乱で……すみません……」

 そう言ったプリンツェッスィンは愛する夫の両肩に手を置き、落ち着かせる。

「はぁ~」

 ヴァールは長い溜息をつきながら、プリンツェッスィンの両腕を掴んだ。

「に、兄様?」

 ヴァールに嫌われたんじゃないかとプリンツェッスィンはおろおろして涙目になってしまう。

「ツェスィー、あんまり可愛いと困るんだけど?」

 ヴァールの表情は仄暗く、笑っているのに恐ろしかった。

「僕も男だ。それに少なからず好きな人をめちゃくちゃにしたいとも思ってる。ツェスィーを大切にしたいから普段は自制してるけど、あんまり可愛いことされると自制出来なくなっちゃうよ?」
「兄様も狼になれるんですね」
「ツェスィーが知らないだけで、元々狼だけど?」
「兄様にめちゃくちゃに、されたいです……」
「……。はぁ~。頑張れ僕。今はツェスィーは身重……」

 ヴァールはプリンツェッスィンには聞こえない大きさで呟く。

「出産したら、楽しみにしてますね」
「覚悟してて? 僕はこれでもドS父上の息子だからね」
「ふふ、覚悟しておきますね」

 二人は見つめあったあと、唇を合わせた。

「動くね」
「はい……。あっあっ! ん! あん!」

 ヴァールは胡座あぐらをかき、膝の上にプリンツェッスィンを乗せながら挿入する。

 ヴァールに奥を突かれる度に、プリンツェッスィンのたわわな胸がブルンと揺れ、彼は更に自身の血がたぎるのを感じた。

「にい、さまぁ! あっ! ああ!」
「ツェスィー! はっ、んん!」
「「――!!」」

 二人は抱き合いながら同時に果てる。ゴロンと寝転び、お互いの果てたあとの扇情的な表情を見合ったあと、笑い合った。

「兄様、愛してます」
「僕もツェスィーのこと愛してるよ」

 そして二人は慈しむように口付けを交わし、二人の意識は微睡みの中に消えていった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

宰相閣下の執愛は、平民の俺だけに向いている

飛鷹
BL
旧題:平民のはずの俺が、規格外の獣人に絡め取られて番になるまでの話 アホな貴族の両親から生まれた『俺』。色々あって、俺の身分は平民だけど、まぁそんな人生も悪くない。 無事に成長して、仕事に就くこともできたのに。 ここ最近、夢に魘されている。もう一ヶ月もの間、毎晩毎晩………。 朝起きたときには忘れてしまっている夢に疲弊している平民『レイ』と、彼を手に入れたくてウズウズしている獣人のお話。 連載の形にしていますが、攻め視点もUPするためなので、多分全2〜3話で完結予定です。 ※6/20追記。 少しレイの過去と気持ちを追加したくて、『連載中』に戻しました。 今迄のお話で完結はしています。なので以降はレイの心情深堀の形となりますので、章を分けて表示します。 1話目はちょっと暗めですが………。 宜しかったらお付き合い下さいませ。 多分、10話前後で終わる予定。軽く読めるように、私としては1話ずつを短めにしております。 ストックが切れるまで、毎日更新予定です。

次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました

Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。 そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。 お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。 挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに… 意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。 よろしくお願いしますm(__)m

契約結婚のはずが、幼馴染の御曹司は溺愛婚をお望みです

紬 祥子(まつやちかこ)
恋愛
旧題:幼なじみと契約結婚しましたが、いつの間にか溺愛婚になっています。 夢破れて帰ってきた故郷で、再会した彼との契約婚の日々。 ★第17回恋愛小説大賞(2024年)にて、奨励賞を受賞いたしました!★ ☆改題&加筆修正ののち、単行本として刊行されることになりました!☆ ※作品のレンタル開始に伴い、旧題で掲載していた本文は2025年2月13日に非公開となりました。  お楽しみくださっていた方々には申し訳ありませんが、何卒ご了承くださいませ。

王宮医務室にお休みはありません。~休日出勤に疲れていたら、結婚前提のお付き合いを希望していたらしい騎士さまとデートをすることになりました。~

石河 翠
恋愛
王宮の医務室に勤める主人公。彼女は、連続する遅番と休日出勤に疲れはてていた。そんなある日、彼女はひそかに片思いをしていた騎士ウィリアムから夕食に誘われる。 食事に向かう途中、彼女は憧れていたお菓子「マリトッツォ」をウィリアムと美味しく食べるのだった。 そして休日出勤の当日。なぜか、彼女は怒り心頭の男になぐりこまれる。なんと、彼女に仕事を押しつけている先輩は、父親には自分が仕事を押しつけられていると話していたらしい。 しかし、そんな先輩にも実は誰にも相談できない事情があったのだ。ピンチに陥る彼女を救ったのは、やはりウィリアム。ふたりの距離は急速に近づいて……。 何事にも真面目で一生懸命な主人公と、誠実な騎士との恋物語。 扉絵は管澤捻さまに描いていただきました。 小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。

キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。

新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

身代わり婚~暴君と呼ばれる辺境伯に拒絶された仮初の花嫁

結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【決してご迷惑はお掛けしません。どうか私をここに置いて頂けませんか?】 妾腹の娘として厄介者扱いを受けていたアリアドネは姉の身代わりとして暴君として名高い辺境伯に嫁がされる。結婚すれば幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱いていたのも束の間。望まぬ花嫁を押し付けられたとして夫となるべく辺境伯に初対面で冷たい言葉を投げつけらた。さらに城から追い出されそうになるものの、ある人物に救われて下働きとして置いてもらえる事になるのだった―。

【R18】愛され総受け女王は、20歳の誕生日に夫である美麗な年下国王に甘く淫らにお祝いされる

奏音 美都
恋愛
シャルール公国のプリンセス、アンジェリーナの公務の際に出会い、恋に落ちたソノワール公爵であったルノー。 両親を船の沈没事故で失い、突如女王として戴冠することになった間も、彼女を支え続けた。 それから幾つもの困難を乗り越え、ルノーはアンジェリーナと婚姻を結び、単なる女王の夫、王配ではなく、自らも執政に取り組む国王として戴冠した。 夫婦となって初めて迎えるアンジェリーナの誕生日。ルノーは彼女を喜ばせようと、画策する。

処理中です...