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美雪と早紀
19 野村医療研究所3
しおりを挟む「ところで、早紀の診察はどうしましょうか・・・」
美雪の発言で、皆、診察途中だったことに気が付いた。早紀は、さっきから恥ずかしい格好のままで放置されていたのだ。
改めて、美雪が早紀を透視した。
結果、スミレと全く同じ体の構造。違うのは、妊娠していないというだけ。
おそらく、精子は無いだろうということになった。が、精嚢のような器官がある。精液の様なモノは出るはず。
その中に本当に精子が含まれていないか、念のため、調べてみた方が……との亜希子の意見。早速検査することになった。
とはいえ、出るはずだから出せと言われても、早紀も大いに困る。早紀は今まで、男女の付き合いどころか、自慰行為もしたことが無いという……。
「男と女、二つの器官があるなら、二つとも試せばよい。両方できてお得だ」などというお気楽な主張は、片方しかない者が考え付くこと。
思いがけず両方を持ってしまい、自分は女なのだろうか、男なのだろうかと思い悩んでいる者にとっては、どちらを試すのも怖いのだ。
「あ、あの……。私は出したことがありますよ。絶頂に達した時に、男性のみたいに噴きだすんです」
と、スミレが恥ずかしそうに言う。
彼女も、自慰行為はしたこと無かった。だが、彼女には、両方を試させてくれるパートナーがいたから分かること。
その「男性みたいに」という彼女の比較対象は、総司。早紀は既に診察台から降りているが、総司はまだ部屋の外に出されたまま忘れられていた…。
経験者のスミレの分泌液を採取してという意見も出たが、妊婦にそんなことをさせるのは気が引ける。
それに、問題はスミレでは無く、早紀の方だ。スミレの方を調べても完全に早紀も同じとは断定出来ない。ここは、やはり早紀の分泌液を調べるしかない。
そんなことで、次に皆の視線を集めたのは、舞衣。
「ここは、一つ、正妻様のお力で、早紀さんのアレから分泌液を採取してもらって…」
慎也の言葉に、舞衣が目を剥く。
「だ、だから!私にはレズの気はありませんってば!」
当の本人、早紀も訴えた。
「私も女同士って抵抗あります! してもらうなら、旦那様にしてもらいたい!」
この発言を受け、当然乍ら、次の視線が集中したのは慎也だった。
「仕方ないよね・・・」
慎也は項垂れた。
慎也と早紀は、別室に移動した。
まだ慎也は、早紀とは体を合わせたことが無い。そんな早紀から、分泌液を採取せよという不埒な指令だ。
早紀は既に全裸になって、ベッドに横たわっている。
性交しようというのでは無い。皆が部屋の外で待っているし、その中には、早紀の父親も含まれるのだ。こんな状況で性交なんか出来たもんではない。
分泌液のみ採取すればよいのだが、何故か早紀は全裸になっている。
なのに、自分は服を着たままというのは、恥ずかし気にしている早紀に対して申し訳ない気がして、慎也も服を脱いだ。
「性交はしないよ」と、予め、早紀に告げた上で・・・。
慎也は、横たわっている早紀に覆いかぶさり、ゆっくり唇を合わせる。
舌を入れると早紀も入れ返してくる。
恒例の『愛の宣言』は終えた。
早紀の豊かな胸を揉む。早紀は顔を真っ赤にして悶える。
彼女の股間のモノはアッという間に、大きく立派にそそり立った。
慎也のモノも、同じく大きくなっているが、比べると、早紀の方が…。
少し、いや、明らかに、大きい・・・。
これは、男として、ちょっとというか、かなり、悔しい事態だ。そして男同士で絡み合っているような、何とも倒錯した気分になってくる。
口に咥えて、刺激すれば良いのかなと、慎也は思った。が、やめた。分泌液を採取しなければならないのだから、勃起状態の早紀のモノにゴムをかぶせる。
行うは、彼の必殺技だ。人差し指を早紀の秘穴へ・・・。
「ひい~、慎也さん! も、もしかしてこれ…。噂のフィンガーアタック・・・」
「ごめんよ。これが手っ取り早いから…」
慎也は、指をゆっくりと動かす。
「ひい~!酷いです。私、処女なのに!」
処女というが、特に痛がるでも無いし、出血も無い。これは、特殊な体の為か?
「あ・・・。うあ・・・。だ、ダメ・・・。こ、これ、すごすぎる! う、うそ、うそ、うそ!ダメ~!!」
早紀の絶叫!
と同時に、ビュッ、ビュビュビューッ!!
ゴムが弾け飛ばんばかりの勢いで、早紀のモノから透明な液体が噴出した。
かなりの量で、溢れ出てしまいそうになり、慎也は慌てて指を抜き、ゴムの方を抑えた。
すぐ早紀からゴムを取り外す。そして、それに大量に溜まった黄色味がかった透明の液体を、扉を少しだけ開けて隙間から外へ、ゴムのまま差し出した。
外からは、亜希子がそれを受けとる。
「うわ、すごい量!」
皆、それを見て一様に驚いた。男性が一度に出す量よりも、遥に多い。
亜希子はすぐに、その分泌液の検査にかかった。
慎也はベッドに戻り、体を痙攣させている早紀の、立派なモノを拭いてやった。
「慎也さんのバカ~! 指だけでイカせるなんて酷すぎます!私、初体験だったのに・・・」
「いやいや、早紀ちゃん。これをカウントしちゃダメ。早紀ちゃんの初体験は、まだだよ。その日を楽しみにしててね」
不満顔で睨みつけている早紀の頭を撫でながら、慎也は優しく言った。
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