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ラッキーガール
77 勇樹
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その後に出勤してきた秘書二人。私が傷を負って寝込んでいると咲夜ちゃんから聞いて、慌てて部屋にやって来ます。
事情は……。話さない訳にはいかないよね。仕方なしに全て打ち明けます。
二人とも驚愕絶句…。「お大事に」と言ってソソクサと出ていきました。
いやはや、神様のハッタリに引っかかって自らオマタ開き、ヤラレテしまって裂けて動けないとは、呆れて物も言えませんよね。
だって、祐奈もレイラも即座に、咲夜ちゃんには無理だろうって気付きましたもんね。
そうですよね。普通、気付くよね。私ってば、ホントにバカ。
お願いですよ、見捨てないで~!
そして。
午後には勇樹が……。
「ハルカ、寝込んでるって、大丈夫か? 入ってよいか?」
部屋の外からの声。
「どうぞ」
入室許可すると、心配そうに入ってくる。
ああ、来てしまったのね。
さあ、これから、この男を盛大に振らなければなりませんな。
ちょっと悲しいけど仕方ありません。
「私が何で寝込んでるか、咲夜ちゃんから聞いた?」
「いや、言葉を濁して教えてくれないんだ。どうしたんだ?」
「えっとですね。男性にこんなこと話すの、すっごく恥ずかしいんですけどね。
あなたは私に告白してくれた人ですから、正直に全てお話しします」
体を起こし、布団の上に正座しまして、改めて……。
「実は昨晩ですね、私は、ある男とセックス致しまして、その男のオモチモノがちょっとデカ過ぎましてですね、私のアソコがビリッと裂けちゃったということなんですね。その為、療養中でございます。
で、私はその男の妻になることが決まっていますので、あなたからの求愛はお受けできません。悪しからず」
「なっ!! だ、誰だよ、その男って!」
「それは内緒です。とっても高貴な御方なので、言えないのです。
でもまあ、すんごい玉の輿なんですよ~。祝ってやってくださいな~」
「こ、高貴……、玉の輿って……、そんな……」
「あのね。告白は、正直嬉しかったよ。ありがとう。
でも、あなたは元々咲夜ちゃんと付き合うつもりだったんでしょ?
今でも彼女、嫌いになったってことじゃないでしょ?
私のは単なる気の迷いよ。お願いします。咲夜ちゃんは私の大切な親友です。彼女もあなたが好きなんです。彼女と一緒になってください。
咲夜ちゃんを泣かせないで! お願いします」
私はそのまま、頭を床にこすり付けるように丁寧に下げます。
もう痛みは無くなってますのでね、こんな姿勢も大丈夫になりました。神薬の効き目、すごいわ。
「そ、そうか。わかった……」
勇樹はボソッとそれだけ言うと、ションボリして部屋から出てゆきます。
もう、セックスもしちゃってる婚約者がいれば、諦めるしかないですもんですね。
オマケにその相手は高貴な方で、玉の輿なんだと来ればね。
……人間じゃあないんですけどね。
ガックリ頭を下げた、振られ男の後ろ姿。哀愁漂いまくり…。
ゴメン。ホントにゴメンね……。
咲夜ちゃんをよろしく。
夕方…。最後のお薬の時間です。二人っきりで咲夜ちゃんの治療を受けます。
ううううっ、き、気持ちイイ……。
悶える私を、咲夜ちゃんは痛がっていると思っているみたい。
いや、もしかすると、そう勘違いしているフリして、ちょっと楽しんでる?
う、う~ん、鋭い咲夜ちゃんなら、あり得るぞ…。どっちだ?!
ま、まあ、どっちでもよいや。これが最後なんだから!
薬を塗り終わると、スクさんも入室してきます。
スクさん、留まってもらって申し訳ありませんでした。ありがとうございました。
それにしても、あの緑のドロッドロのキモイ薬、三回にわたって私の膣の中にもタップリ入れられました。
あれって、そのままにしておいて良いモノなんですかね? 訊いてみると…。
「ああ、明日になったら全部掻き出して、綺麗に内部を洗っておけ。そうしないと臭くなってくるぞ」
ええ~!!臭くなるって、中で腐るってこと?
そんなのゴメンです!
でも掻き出して洗うなんて、どうすればよいのよ!
「なんなら、儂がやってやろうかの」
なんてスクさん、怪しい手つきしながらノタマイマスが、嫌でゴザイマス。結構です!!
恐る恐る咲夜ちゃんを見ると、
「大丈夫よ、ハルカちゃん。私が全部してあげるから」
ひい~ん。お手数かけます~。
…ってか、なに、咲夜ちゃん。そのニヤッとした怪しい笑顔!
こ、これは咲夜ちゃん…。やっぱり悶える私を見て、楽しんでた?!
綺麗で清楚なお顔して、サドだ~!!
咲夜ちゃんの意外な面を窺い知ってしまい、おそらく勇樹は尻に敷かれることになるのであろうなと、同情を禁じ得ない私……。
勇樹、ご愁傷さまでございます。チ~ン。
で、その勇樹は4月4日の咲夜ちゃんの誕生日に、無事告白をしたようです。
相手の咲夜ちゃんもそれを受け入れ、目出度く美男美女カップル誕生。
私に振られて即座にこれって、ちょっと軽くはありませんか?って気がしないでもないですが、かく言う私がそうしろといったこと。私がこれにケチをつけるのは、惨いですよね。
まあ、良かった、良かったということで。
でもしかし、それに引き換え私……。
神の妻になったとはいえ、私の「旦那」は遠く島根。会うことも連絡を取ることもない、完全・完璧放置プレイ。
ホント、酷い扱いですな……。
あ、いや、もう、あんな痛いのは絶対ゴメンです。
二度としたくないから、良いんですけどねっ!!
事情は……。話さない訳にはいかないよね。仕方なしに全て打ち明けます。
二人とも驚愕絶句…。「お大事に」と言ってソソクサと出ていきました。
いやはや、神様のハッタリに引っかかって自らオマタ開き、ヤラレテしまって裂けて動けないとは、呆れて物も言えませんよね。
だって、祐奈もレイラも即座に、咲夜ちゃんには無理だろうって気付きましたもんね。
そうですよね。普通、気付くよね。私ってば、ホントにバカ。
お願いですよ、見捨てないで~!
そして。
午後には勇樹が……。
「ハルカ、寝込んでるって、大丈夫か? 入ってよいか?」
部屋の外からの声。
「どうぞ」
入室許可すると、心配そうに入ってくる。
ああ、来てしまったのね。
さあ、これから、この男を盛大に振らなければなりませんな。
ちょっと悲しいけど仕方ありません。
「私が何で寝込んでるか、咲夜ちゃんから聞いた?」
「いや、言葉を濁して教えてくれないんだ。どうしたんだ?」
「えっとですね。男性にこんなこと話すの、すっごく恥ずかしいんですけどね。
あなたは私に告白してくれた人ですから、正直に全てお話しします」
体を起こし、布団の上に正座しまして、改めて……。
「実は昨晩ですね、私は、ある男とセックス致しまして、その男のオモチモノがちょっとデカ過ぎましてですね、私のアソコがビリッと裂けちゃったということなんですね。その為、療養中でございます。
で、私はその男の妻になることが決まっていますので、あなたからの求愛はお受けできません。悪しからず」
「なっ!! だ、誰だよ、その男って!」
「それは内緒です。とっても高貴な御方なので、言えないのです。
でもまあ、すんごい玉の輿なんですよ~。祝ってやってくださいな~」
「こ、高貴……、玉の輿って……、そんな……」
「あのね。告白は、正直嬉しかったよ。ありがとう。
でも、あなたは元々咲夜ちゃんと付き合うつもりだったんでしょ?
今でも彼女、嫌いになったってことじゃないでしょ?
私のは単なる気の迷いよ。お願いします。咲夜ちゃんは私の大切な親友です。彼女もあなたが好きなんです。彼女と一緒になってください。
咲夜ちゃんを泣かせないで! お願いします」
私はそのまま、頭を床にこすり付けるように丁寧に下げます。
もう痛みは無くなってますのでね、こんな姿勢も大丈夫になりました。神薬の効き目、すごいわ。
「そ、そうか。わかった……」
勇樹はボソッとそれだけ言うと、ションボリして部屋から出てゆきます。
もう、セックスもしちゃってる婚約者がいれば、諦めるしかないですもんですね。
オマケにその相手は高貴な方で、玉の輿なんだと来ればね。
……人間じゃあないんですけどね。
ガックリ頭を下げた、振られ男の後ろ姿。哀愁漂いまくり…。
ゴメン。ホントにゴメンね……。
咲夜ちゃんをよろしく。
夕方…。最後のお薬の時間です。二人っきりで咲夜ちゃんの治療を受けます。
ううううっ、き、気持ちイイ……。
悶える私を、咲夜ちゃんは痛がっていると思っているみたい。
いや、もしかすると、そう勘違いしているフリして、ちょっと楽しんでる?
う、う~ん、鋭い咲夜ちゃんなら、あり得るぞ…。どっちだ?!
ま、まあ、どっちでもよいや。これが最後なんだから!
薬を塗り終わると、スクさんも入室してきます。
スクさん、留まってもらって申し訳ありませんでした。ありがとうございました。
それにしても、あの緑のドロッドロのキモイ薬、三回にわたって私の膣の中にもタップリ入れられました。
あれって、そのままにしておいて良いモノなんですかね? 訊いてみると…。
「ああ、明日になったら全部掻き出して、綺麗に内部を洗っておけ。そうしないと臭くなってくるぞ」
ええ~!!臭くなるって、中で腐るってこと?
そんなのゴメンです!
でも掻き出して洗うなんて、どうすればよいのよ!
「なんなら、儂がやってやろうかの」
なんてスクさん、怪しい手つきしながらノタマイマスが、嫌でゴザイマス。結構です!!
恐る恐る咲夜ちゃんを見ると、
「大丈夫よ、ハルカちゃん。私が全部してあげるから」
ひい~ん。お手数かけます~。
…ってか、なに、咲夜ちゃん。そのニヤッとした怪しい笑顔!
こ、これは咲夜ちゃん…。やっぱり悶える私を見て、楽しんでた?!
綺麗で清楚なお顔して、サドだ~!!
咲夜ちゃんの意外な面を窺い知ってしまい、おそらく勇樹は尻に敷かれることになるのであろうなと、同情を禁じ得ない私……。
勇樹、ご愁傷さまでございます。チ~ン。
で、その勇樹は4月4日の咲夜ちゃんの誕生日に、無事告白をしたようです。
相手の咲夜ちゃんもそれを受け入れ、目出度く美男美女カップル誕生。
私に振られて即座にこれって、ちょっと軽くはありませんか?って気がしないでもないですが、かく言う私がそうしろといったこと。私がこれにケチをつけるのは、惨いですよね。
まあ、良かった、良かったということで。
でもしかし、それに引き換え私……。
神の妻になったとはいえ、私の「旦那」は遠く島根。会うことも連絡を取ることもない、完全・完璧放置プレイ。
ホント、酷い扱いですな……。
あ、いや、もう、あんな痛いのは絶対ゴメンです。
二度としたくないから、良いんですけどねっ!!
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