47 / 78
二人の弟子
47 悪霊?
しおりを挟む
ということで…。
そのまま祐奈に拉致られるように連れてこられたのが、レイラの自宅であります。
いまやた、すっごい豪邸ですな。こりゃ。
ウチとは違って洋風ですけどね。
御両親は外国旅行に行っていて不在で、家政婦さんが居るだけ?
ほ、ほお~、さすが、金持ち……。
で、その家政婦さんに部屋の入口まで案内されて…。
只今、寝込んでいるレイラのベッド際に、やってきました。
う~ん、レイラは寝ていて目を開けないけど、ずいぶん苦しそうね。うなされてる。
でも、祐奈。私は医者じゃないんですからね。ここへ連れてきて、私にどうしろと言うんですかと思ったら、私の横下からビンちゃんが一言。
「憑いとるな」
憑いてるって、霊?悪霊?
「どうにかできる?」
という、私のビンちゃんへの質問に反応したのは祐奈。
「へ? 師匠、何ですか?」
あ、いや、あんたじゃないよ。私はビンちゃんと話している。
まあ、ビンちゃんの姿は見えないし、声も聞こえないから、仕方ないんだけどね。
あんた邪魔だから、ちょっと外へ出てなさい、と…。
意味が分からず不満気な祐奈を、部屋から追い立てます。
「良いって言うまで入ってきたらダメよ」
と念を押して締め出してっと、さっきの質問のビンちゃんからの返答は
「どうにか出来るかということだったな。造作もない」
う~ん、頼もしい守り神様ですよ。
ビンちゃんの指示で、レイラの布団をめくります。
「ハルカ師匠……」
レイラが気付いて目を開けますが、息が荒く、かなり苦しそう。
「大丈夫よ。そのまま寝てなさい。
私がこれから何かを言っても、あなたの名前を呼んだとき以外は、あなたに話しかけているんじゃないからね。私の独り言だと思ってね」
「は、はい、分かりました」
素直に頷くレイラのパジャマの前ボタンを外してゆきます。
あ、これ、全部、ビンちゃんの指示ですからね。
変態男じゃないんですから、
「弱った巨乳女子大生を裸に剥いて良からぬことを…ヘッヘッヘ…」
何てことじゃないんですからね!私も女ですし!
上衣の前を開け、シャツを羨ましいお胸の下、ギリギリ位置まで大きく目繰り上げます。
ショーツも少しズリ下げて、お腹を大きく露出させた状態。
白く綺麗な腹部は、苦し気に上下を繰り返しています。
ビンちゃんはフワッと浮遊し、レイラに馬乗りになるような格好。勿論、ビンちゃんの姿はレイラには見えていないはずです。
両手を大きく振り上げたビンちゃん、その左右の手を…、ビュッと勢いよく振り下ろしました!
「あ、ぐ、ぐあああああ~!!」
急にレイラが苦しそうに呻きだし、体を仰け反らせるような反応!
振り下ろされたビンちゃんの両手は…。
レイラのお腹に、突き刺さっている?!
右手が上方右辺り、左手は下腹部中央に……。
でも、ビンちゃんは霊体なんだから、そう見えるだけよね。
実際にレイラの腹部が突き破かれていれば、血がドロドロ流れ出て来るはず。
そんなことは、一切ありません。
いや~、だけどですね…、こ、これは、どうにも……。
ビンちゃんは、両手でレイラの体内を探るようにしています。
それに合わせてレイラは苦悶の表情で呻き声をあげ、悶え、体をビクビク痙攣させている。
え、ええ~と、ホントに大丈夫よね…。
私が見る限り、手を突っ込んでレイラのお腹の中身をグッチャグチャにかき混ぜているようにしか見えないんですけど! ち、違うよね!
これって、一般人には、どんなふうに見えているの?!
「捕まえた」
ビンちゃん、呟いて右手を引き抜きます。
その手には、シッカリ何かが掴まれていて、ズルズル引きずり出される!
ひいいいい~!!
レイラの内臓が抜き出された?!?!
……い、イヤ違う!!
な、なになに、なになに!
い、犬!?
続いて左手も抜き出される。
そっちにも何か掴まれている。
あ、こっちも犬!
どっちも、茶色い毛をした中型の日本犬!
いやいや、だけども、こんなデカイの二つ、どうやってレイラの中に入っていた?
ま、まあ、霊体みたいだから、可能なのかな?
「お、おのれ~! あと少しで取り殺せるのに~!!」
「む、無念~!!」
お、おおお~、犬がしゃべった!
ビンちゃんは二匹の犬のそれぞれ首根っこをしっかりつかんで浮遊します。
ジタバタ暴れる二匹の犬。ビンちゃん、左右の手を合わせるようにして二匹の頭をゴッツンコ!
「「キャイーン!」」
二匹はビローンと伸び、ダランとぶら提げられた状態。
さっきの声からして、雄と雌のつがいの様。
うん、間違いない。片方の股間にだけ、ナンか付いてる…。オ、オホン。
一方、さっきまで苦しみ悶えていたレイラは、息がまだ少し荒いですが、一気に楽になったような表情。
そのお腹はというと、破れていないし血も出ていません。無事です。
いや~、よかった、よかった。
そのまま祐奈に拉致られるように連れてこられたのが、レイラの自宅であります。
いまやた、すっごい豪邸ですな。こりゃ。
ウチとは違って洋風ですけどね。
御両親は外国旅行に行っていて不在で、家政婦さんが居るだけ?
ほ、ほお~、さすが、金持ち……。
で、その家政婦さんに部屋の入口まで案内されて…。
只今、寝込んでいるレイラのベッド際に、やってきました。
う~ん、レイラは寝ていて目を開けないけど、ずいぶん苦しそうね。うなされてる。
でも、祐奈。私は医者じゃないんですからね。ここへ連れてきて、私にどうしろと言うんですかと思ったら、私の横下からビンちゃんが一言。
「憑いとるな」
憑いてるって、霊?悪霊?
「どうにかできる?」
という、私のビンちゃんへの質問に反応したのは祐奈。
「へ? 師匠、何ですか?」
あ、いや、あんたじゃないよ。私はビンちゃんと話している。
まあ、ビンちゃんの姿は見えないし、声も聞こえないから、仕方ないんだけどね。
あんた邪魔だから、ちょっと外へ出てなさい、と…。
意味が分からず不満気な祐奈を、部屋から追い立てます。
「良いって言うまで入ってきたらダメよ」
と念を押して締め出してっと、さっきの質問のビンちゃんからの返答は
「どうにか出来るかということだったな。造作もない」
う~ん、頼もしい守り神様ですよ。
ビンちゃんの指示で、レイラの布団をめくります。
「ハルカ師匠……」
レイラが気付いて目を開けますが、息が荒く、かなり苦しそう。
「大丈夫よ。そのまま寝てなさい。
私がこれから何かを言っても、あなたの名前を呼んだとき以外は、あなたに話しかけているんじゃないからね。私の独り言だと思ってね」
「は、はい、分かりました」
素直に頷くレイラのパジャマの前ボタンを外してゆきます。
あ、これ、全部、ビンちゃんの指示ですからね。
変態男じゃないんですから、
「弱った巨乳女子大生を裸に剥いて良からぬことを…ヘッヘッヘ…」
何てことじゃないんですからね!私も女ですし!
上衣の前を開け、シャツを羨ましいお胸の下、ギリギリ位置まで大きく目繰り上げます。
ショーツも少しズリ下げて、お腹を大きく露出させた状態。
白く綺麗な腹部は、苦し気に上下を繰り返しています。
ビンちゃんはフワッと浮遊し、レイラに馬乗りになるような格好。勿論、ビンちゃんの姿はレイラには見えていないはずです。
両手を大きく振り上げたビンちゃん、その左右の手を…、ビュッと勢いよく振り下ろしました!
「あ、ぐ、ぐあああああ~!!」
急にレイラが苦しそうに呻きだし、体を仰け反らせるような反応!
振り下ろされたビンちゃんの両手は…。
レイラのお腹に、突き刺さっている?!
右手が上方右辺り、左手は下腹部中央に……。
でも、ビンちゃんは霊体なんだから、そう見えるだけよね。
実際にレイラの腹部が突き破かれていれば、血がドロドロ流れ出て来るはず。
そんなことは、一切ありません。
いや~、だけどですね…、こ、これは、どうにも……。
ビンちゃんは、両手でレイラの体内を探るようにしています。
それに合わせてレイラは苦悶の表情で呻き声をあげ、悶え、体をビクビク痙攣させている。
え、ええ~と、ホントに大丈夫よね…。
私が見る限り、手を突っ込んでレイラのお腹の中身をグッチャグチャにかき混ぜているようにしか見えないんですけど! ち、違うよね!
これって、一般人には、どんなふうに見えているの?!
「捕まえた」
ビンちゃん、呟いて右手を引き抜きます。
その手には、シッカリ何かが掴まれていて、ズルズル引きずり出される!
ひいいいい~!!
レイラの内臓が抜き出された?!?!
……い、イヤ違う!!
な、なになに、なになに!
い、犬!?
続いて左手も抜き出される。
そっちにも何か掴まれている。
あ、こっちも犬!
どっちも、茶色い毛をした中型の日本犬!
いやいや、だけども、こんなデカイの二つ、どうやってレイラの中に入っていた?
ま、まあ、霊体みたいだから、可能なのかな?
「お、おのれ~! あと少しで取り殺せるのに~!!」
「む、無念~!!」
お、おおお~、犬がしゃべった!
ビンちゃんは二匹の犬のそれぞれ首根っこをしっかりつかんで浮遊します。
ジタバタ暴れる二匹の犬。ビンちゃん、左右の手を合わせるようにして二匹の頭をゴッツンコ!
「「キャイーン!」」
二匹はビローンと伸び、ダランとぶら提げられた状態。
さっきの声からして、雄と雌のつがいの様。
うん、間違いない。片方の股間にだけ、ナンか付いてる…。オ、オホン。
一方、さっきまで苦しみ悶えていたレイラは、息がまだ少し荒いですが、一気に楽になったような表情。
そのお腹はというと、破れていないし血も出ていません。無事です。
いや~、よかった、よかった。
1
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
貧乏神の嫁入り
石田空
キャラ文芸
先祖が貧乏神のせいで、どれだけ事業を起こしても失敗ばかりしている中村家。
この年もめでたく御店を売りに出すことになり、長屋生活が終わらないと嘆いているいろりの元に、一発逆転の縁談の話が舞い込んだ。
風水師として名を馳せる鎮目家に、ぜひともと呼ばれたのだ。
貧乏神の末裔だけど受け入れてもらえるかしらと思いながらウキウキで嫁入りしたら……鎮目家の虚弱体質な跡取りのもとに嫁入りしろという。
貧乏神なのに、虚弱体質な旦那様の元に嫁いで大丈夫?
いろりと桃矢のおかしなおかしな夫婦愛。
*カクヨム、エブリスタにも掲載中。
【完結】召しませ神様おむすび処〜メニューは一択。思い出の味のみ〜
四片霞彩
キャラ文芸
【第6回ほっこり・じんわり大賞にて奨励賞を受賞いたしました🌸】
応援いただいた皆様、お読みいただいた皆様、本当にありがとうございました!
❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.
疲れた時は神様のおにぎり処に足を運んで。店主の豊穣の神が握るおにぎりが貴方を癒してくれる。
ここは人もあやかしも神も訪れるおむすび処。メニューは一択。店主にとっての思い出の味のみ――。
大学進学を機に田舎から都会に上京した伊勢山莉亜は、都会に馴染めず、居場所のなさを感じていた。
とある夕方、花見で立ち寄った公園で人のいない場所を探していると、キジ白の猫である神使のハルに導かれて、名前を忘れた豊穣の神・蓬が営むおむすび処に辿り着く。
自分が使役する神使のハルが迷惑を掛けたお詫びとして、おむすび処の唯一のメニューである塩おにぎりをご馳走してくれる蓬。おにぎりを食べた莉亜は心を解きほぐされ、今まで溜めこんでいた感情を吐露して泣き出してしまうのだった。
店に通うようになった莉亜は、蓬が料理人として致命的なある物を失っていることを知ってしまう。そして、それを失っている蓬は近い内に消滅してしまうとも。
それでも蓬は自身が消える時までおにぎりを握り続け、店を開けるという。
そこにはおむすび処の唯一のメニューである塩おにぎりと、かつて蓬を信仰していた人間・セイとの間にあった優しい思い出と大切な借り物、そして蓬が犯した取り返しのつかない罪が深く関わっていたのだった。
「これも俺の運命だ。アイツが現れるまで、ここでアイツから借りたものを守り続けること。それが俺に出来る、唯一の贖罪だ」
蓬を助けるには、豊穣の神としての蓬の名前とセイとの思い出の味という塩おにぎりが必要だという。
莉亜は蓬とセイのために、蓬の名前とセイとの思い出の味を見つけると決意するがーー。
蓬がセイに犯した罪とは、そして蓬は名前と思い出の味を思い出せるのかーー。
❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.:*:.。.✽.。.:*:.。.❁.。.
※ノベマに掲載していた短編作品を加筆、修正した長編作品になります。
※ほっこり・じんわり大賞の応募について、運営様より許可をいただいております。
椿の国の後宮のはなし
犬噛 クロ
キャラ文芸
※4話は2/25~投稿予定です。間が空いてしまってすみません…!
架空の国の後宮物語。
若き皇帝と、彼に囚われた娘の話です。
有力政治家の娘・羽村 雪樹(はねむら せつじゅ)は「男子」だと性別を間違われたまま、自国の皇帝・蓮と固い絆で結ばれていた。
しかしとうとう少女であることを気づかれてしまった雪樹は、蓮に乱暴された挙句、後宮に幽閉されてしまう。
幼なじみとして慕っていた青年からの裏切りに、雪樹は混乱し、蓮に憎しみを抱き、そして……?
あまり暗くなり過ぎない後宮物語。
雪樹と蓮、ふたりの関係がどう変化していくのか見守っていただければ嬉しいです。
※2017年完結作品をタイトルとカテゴリを変更+全面改稿しております。
金沢ひがし茶屋街 雨天様のお茶屋敷
河野美姫
キャラ文芸
古都・金沢、加賀百万石の城下町のお茶屋街で巡り会う、不思議なご縁。
雨の神様がもてなす甘味処。
祖母を亡くしたばかりの大学生のひかりは、ひとりで金沢にある祖母の家を訪れ、祖母と何度も足を運んだひがし茶屋街で銀髪の青年と出会う。
彼は、このひがし茶屋街に棲む神様で、自身が守る屋敷にやって来た者たちの傷ついた心を癒やしているのだと言う。
心の拠り所を失くしたばかりのひかりは、意図せずにその屋敷で過ごすことになってしまいーー?
神様と双子の狐の神使、そしてひとりの女子大生が紡ぐ、ひと夏の優しい物語。
アルファポリス 2021/12/22~2022/1/21
※こちらの作品はノベマ!様・エブリスタ様でも公開中(完結済)です。
(2019年に書いた作品をブラッシュアップしています)
裏吉原あやかし語り
石田空
キャラ文芸
「堀の向こうには裏吉原があり、そこでは苦界の苦しみはないよ」
吉原に売られ、顔の火傷が原因で年季が明けるまで下働きとしてこき使われている音羽は、火事の日、遊女たちの噂になっている裏吉原に行けると信じて、堀に飛び込んだ。
そこで待っていたのは、人間のいない裏吉原。ここを出るためにはどのみち徳を積まないと出られないというあやかしだけの街だった。
「極楽浄土にそんな簡単に行けたら苦労はしないさね。あたしたちができるのは、ひとの苦しみを分かつことだけさ」
自称魔女の柊野に拾われた音羽は、裏吉原のひとびとの悩みを分かつ手伝いをはじめることになる。
*カクヨム、エブリスタ、pixivにも掲載しております。
アデンの黒狼 初霜艦隊航海録1
七日町 糸
キャラ文芸
あの忌まわしい大戦争から遥かな時が過ぎ去ったころ・・・・・・・・・
世界中では、かつての大戦に加わった軍艦たちを「歴史遺産」として動態復元、復元建造することが盛んになりつつあった。
そして、その艦を用いた海賊の活動も活発になっていくのである。
そんな中、「世界最強」との呼び声も高い提督がいた。
「アドミラル・トーゴーの生まれ変わり」とも言われたその女性提督の名は初霜実。
彼女はいつしか大きな敵に立ち向かうことになるのだった。
アルファポリスには初めて投降する作品です。
更新頻度は遅いですが、宜しくお願い致します。
Twitter等でつぶやく際の推奨ハッシュタグは「#初霜艦隊航海録」です。
羅刹の花嫁 〜帝都、鬼神討伐異聞〜
長月京子
キャラ文芸
自分と目をあわせると、何か良くないことがおきる。
幼い頃からの不吉な体験で、葛葉はそんな不安を抱えていた。
時は明治。
異形が跋扈する帝都。
洋館では晴れやかな婚約披露が開かれていた。
侯爵令嬢と婚約するはずの可畏(かい)は、招待客である葛葉を見つけると、なぜかこう宣言する。
「私の花嫁は彼女だ」と。
幼い頃からの不吉な体験ともつながる、葛葉のもつ特別な異能。
その力を欲して、可畏(かい)は葛葉を仮初の花嫁として事件に同行させる。
文明開化により、華やかに変化した帝都。
頻出する異形がもたらす、怪事件のたどり着く先には?
人と妖、異能と異形、怪異と思惑が錯綜する和風ファンタジー。
(※絵を描くのも好きなので表紙も自作しております)
第7回ホラー・ミステリー小説大賞で奨励賞をいただきました。
ありがとうございました!

家出したとある辺境夫人の話
あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
『突然ではございますが、私はあなたと離縁し、このお屋敷を去ることにいたしました』
これは、一通の置き手紙からはじまった一組の心通わぬ夫婦のお語。
※ちゃんとハッピーエンドです。ただし、主人公にとっては。
※他サイトでも掲載します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる