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富山での御縁
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朝食の片付けを終えて少しした頃、外の方で呼んでいるような声に気付きます。
玄関から顔を出すと…。
「あ、ハルカさ~ん!」
門のところで手を振っている、あのデカパイコンビ。
ハルカさんだなんて、もう名前呼びっすか。馴れ馴れしいわね。
ま、別に良いけどね。
「ど~ぞ。入ってきて!」
声を掛けると二人でプルンプルン胸の膨らみを揺らしながら駆けてきます。
う~ん、羨ましいけど…。
でもよく考えてみれば、あれ、重くて肩凝るだろうな…。
余計なお世話か。
「ハルカさん、物凄いお金持ちなんですね。超豪邸じゃないですか…」
「いや~、私も、戻って来たばっかりでね。
八年ホッタラカシになっていたから、中は大変なのよ。
掃除が全然進まなくて困ったモノ。一人にはデカすぎるのよね」
「え!? この邸宅に独り暮らしですか?」
「まあ、立ち話もなんだから、どうぞ入って」
二人を家の中へ招き入れようとした、その時。
眼鏡をかけた方の子が、庭の一角を指差して、興奮したように…。
「は、は、は、ハルカさん! え? うそ! 凄い!」
なになに? 庭に何かありましたっけ?
「あ、あ、あ、あれ!」
あれ? 何もないよ。
庭には、木と草と石しか無い…。
彼女が指さしているのは……。
ビンちゃんと一緒に拾って来た白い石の一番デカイやつ?
眼鏡っ子は石に駆け寄り、あっちこっちと全方向から嘗め回すように観察…。
「間違いありませんよ! デッカイ、ヒスイです。
私たち、一昨日ヒスイ海岸に行って探し回っていたのに一個も見つけられなくって…。
これ、トンデモナイシロモノですよ」
あれ、この子たちも行っていたんだ。会わなかったわね。
時間がずれていたのかな?
広いところだから、場所もずれていたかも……。
じゃなくって、こんなの只の白い石よ。
ヒスイは綺麗な緑色!
「揶揄うのは、やめて。
まあ、確かに、それ、ヒスイ海岸で拾って来たものだけど、全然緑じゃないじゃない。
魔除けの石として、拾って来ただけよ」
「ふへえええええ~!!
ハルカさん! もしかして、ヒスイと知らずに拾って来たの?
うっそお~!!」
へええ? ヒスイだなんて、そんなこと、あるはずが……。
「緑じゃなくっても、これ、ヒスイですって!!
ほら、ここのところ、よく見てください! 少し緑色も出掛かっています。
宝石にするのは綺麗な緑色部分ですが、普通は白色なんです!
他にも青っぽい色のも有りますよ。
この大きさ、トンデモナイ価値ですよ。
それをこんなところにゴロッと転がしておくなんて!」
「ま、まさか…。え? う、ウソ……。
で、でも、それ、ホントに魔除けの為なの。
意味なく置いてあるのと違うのよ。
それが中央で、あと、周りに八個並べてあるんだから……。
え?もしかして、あれ、みんなヒスイ?
そういえば、青っぽいのもあった……」
眼鏡っ子、私の右手を、両手でギュッと握ります。
「み、見せてください! 他のも、全部!」
「は、はい……」
こ、怖い…。
目が据わっている。
では、並べた順番で北東隅から……。
「ぬおおおお~!!
これ、青いヒスイだ~!!
と、トンデモナイ~!!」
そこから時計回りに順番に見せて行くと、見るたびに奇声を発する眼鏡っ子。
もう一人より常識的で大人しい子かと思ってましたが、どうも、そうでもなかったかも……。
評価逆転のもう一人は、一緒に付いて来て、ヒスイだと聞いて純粋に驚いています。
この子は石には詳しくないみたい。
語学最強みたいだけどね……。
最後まで見終わって。
「ハルカさん、私、眩暈してきました。
全部、ホンモノのヒスイです。
それも、みんなデカイ!
これを一人で見つけて来たなんて、神掛かっています。
是非、師匠と呼ばせてください!!」
い、いや、師匠って…。
神掛かっているんじゃなくて、神に取り憑かれているんですよ。
それも、貧乏神様に……。
あれ? ちょっと待て。
ビンちゃん、貧乏神様よね。
なのに、これらの石が全部ヒスイ…。凄い価値って、どういうこと?
あ、でも、魔除けで売れないから、お金にはならないな。
じゃあ、貧乏神様的にもオッケーな訳か……。
いや、待て?
でも、我が家に有るってことは資産の内に入るよね。
あれれ??
う~ん…。
何だか訳が分かんなくなってきましたよ……。
「確かに、ヒスイは強力なパワーストーンで、魔除けになります。
それを、ヒスイと知らずに霊的な力を感じ取って、こんなに見つけ出してくるなんて、もう、ホント信じられない!!
ねえハルカさん、師匠と呼ばせて頂いても良いですよね!!」
グイグイ迫りながらの、再度の強い念押し!
でも、師匠って、そんな……。
同じ「シ」から始まるなら、「死神」よりは良いのか……。
「ま、まあ、お好きにどうぞ……」
「やった! 弟子入りの御許可、有難うございます!」
え?弟子入り?
いや、そんなことは、許可していない……。
あ、師匠と呼ぶということは、そういうことなんだ。
うん? う、うえええええ~!
い、いや、いや、いや、弟子だなんて。
石は私が自分で探してきたんじゃなくて、ここ掘れワンワンだっただけですし!
で、でも……。
ま…、別に……、いっか……。
「あ、ずるい、ずるい。私も一緒にお願いします」
あちゃ~、あんたもですか語学オバケ。
もう、こうなったら、好きにして!
「いいわよ。二人とも、お好きにどうぞ」
ということで、何か訳分かんない内に、弟子が二人出来てしまいました。
玄関から顔を出すと…。
「あ、ハルカさ~ん!」
門のところで手を振っている、あのデカパイコンビ。
ハルカさんだなんて、もう名前呼びっすか。馴れ馴れしいわね。
ま、別に良いけどね。
「ど~ぞ。入ってきて!」
声を掛けると二人でプルンプルン胸の膨らみを揺らしながら駆けてきます。
う~ん、羨ましいけど…。
でもよく考えてみれば、あれ、重くて肩凝るだろうな…。
余計なお世話か。
「ハルカさん、物凄いお金持ちなんですね。超豪邸じゃないですか…」
「いや~、私も、戻って来たばっかりでね。
八年ホッタラカシになっていたから、中は大変なのよ。
掃除が全然進まなくて困ったモノ。一人にはデカすぎるのよね」
「え!? この邸宅に独り暮らしですか?」
「まあ、立ち話もなんだから、どうぞ入って」
二人を家の中へ招き入れようとした、その時。
眼鏡をかけた方の子が、庭の一角を指差して、興奮したように…。
「は、は、は、ハルカさん! え? うそ! 凄い!」
なになに? 庭に何かありましたっけ?
「あ、あ、あ、あれ!」
あれ? 何もないよ。
庭には、木と草と石しか無い…。
彼女が指さしているのは……。
ビンちゃんと一緒に拾って来た白い石の一番デカイやつ?
眼鏡っ子は石に駆け寄り、あっちこっちと全方向から嘗め回すように観察…。
「間違いありませんよ! デッカイ、ヒスイです。
私たち、一昨日ヒスイ海岸に行って探し回っていたのに一個も見つけられなくって…。
これ、トンデモナイシロモノですよ」
あれ、この子たちも行っていたんだ。会わなかったわね。
時間がずれていたのかな?
広いところだから、場所もずれていたかも……。
じゃなくって、こんなの只の白い石よ。
ヒスイは綺麗な緑色!
「揶揄うのは、やめて。
まあ、確かに、それ、ヒスイ海岸で拾って来たものだけど、全然緑じゃないじゃない。
魔除けの石として、拾って来ただけよ」
「ふへえええええ~!!
ハルカさん! もしかして、ヒスイと知らずに拾って来たの?
うっそお~!!」
へええ? ヒスイだなんて、そんなこと、あるはずが……。
「緑じゃなくっても、これ、ヒスイですって!!
ほら、ここのところ、よく見てください! 少し緑色も出掛かっています。
宝石にするのは綺麗な緑色部分ですが、普通は白色なんです!
他にも青っぽい色のも有りますよ。
この大きさ、トンデモナイ価値ですよ。
それをこんなところにゴロッと転がしておくなんて!」
「ま、まさか…。え? う、ウソ……。
で、でも、それ、ホントに魔除けの為なの。
意味なく置いてあるのと違うのよ。
それが中央で、あと、周りに八個並べてあるんだから……。
え?もしかして、あれ、みんなヒスイ?
そういえば、青っぽいのもあった……」
眼鏡っ子、私の右手を、両手でギュッと握ります。
「み、見せてください! 他のも、全部!」
「は、はい……」
こ、怖い…。
目が据わっている。
では、並べた順番で北東隅から……。
「ぬおおおお~!!
これ、青いヒスイだ~!!
と、トンデモナイ~!!」
そこから時計回りに順番に見せて行くと、見るたびに奇声を発する眼鏡っ子。
もう一人より常識的で大人しい子かと思ってましたが、どうも、そうでもなかったかも……。
評価逆転のもう一人は、一緒に付いて来て、ヒスイだと聞いて純粋に驚いています。
この子は石には詳しくないみたい。
語学最強みたいだけどね……。
最後まで見終わって。
「ハルカさん、私、眩暈してきました。
全部、ホンモノのヒスイです。
それも、みんなデカイ!
これを一人で見つけて来たなんて、神掛かっています。
是非、師匠と呼ばせてください!!」
い、いや、師匠って…。
神掛かっているんじゃなくて、神に取り憑かれているんですよ。
それも、貧乏神様に……。
あれ? ちょっと待て。
ビンちゃん、貧乏神様よね。
なのに、これらの石が全部ヒスイ…。凄い価値って、どういうこと?
あ、でも、魔除けで売れないから、お金にはならないな。
じゃあ、貧乏神様的にもオッケーな訳か……。
いや、待て?
でも、我が家に有るってことは資産の内に入るよね。
あれれ??
う~ん…。
何だか訳が分かんなくなってきましたよ……。
「確かに、ヒスイは強力なパワーストーンで、魔除けになります。
それを、ヒスイと知らずに霊的な力を感じ取って、こんなに見つけ出してくるなんて、もう、ホント信じられない!!
ねえハルカさん、師匠と呼ばせて頂いても良いですよね!!」
グイグイ迫りながらの、再度の強い念押し!
でも、師匠って、そんな……。
同じ「シ」から始まるなら、「死神」よりは良いのか……。
「ま、まあ、お好きにどうぞ……」
「やった! 弟子入りの御許可、有難うございます!」
え?弟子入り?
いや、そんなことは、許可していない……。
あ、師匠と呼ぶということは、そういうことなんだ。
うん? う、うえええええ~!
い、いや、いや、いや、弟子だなんて。
石は私が自分で探してきたんじゃなくて、ここ掘れワンワンだっただけですし!
で、でも……。
ま…、別に……、いっか……。
「あ、ずるい、ずるい。私も一緒にお願いします」
あちゃ~、あんたもですか語学オバケ。
もう、こうなったら、好きにして!
「いいわよ。二人とも、お好きにどうぞ」
ということで、何か訳分かんない内に、弟子が二人出来てしまいました。
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