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鬼の仲間として
53 イマの後任
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夕食後の時間、リューサさんの呼び出しを受けました。
呼びに来てくれたのはカリさん。お部屋に一緒に入室しますと、珍しくナユさんも来ています。
「美玖。今日でイマの全てを食べ終わりましたね」
「はい。全て頂きました」
「そう。良かった。イマも喜んでいるでしょう。あなたと一体になれて」
「はい。私、これからイマさんの分まで頑張るつもりです」
「あらあら、私から言う前に美玖からそんなこと言うなんて。流石、イマが見込んだ子ですよ」
へ? え~と、どういうこと……?
「では、あなたは、これからイマの代わりとして生産部門の責任者になってもらいます。我が家での序列は、このカリとナユと同列。肩書はカリと同じで、秘書となります」
「は、はあああ?!」
生産部門の責任者ですって? わ、私が??
「何、素っ頓狂な声出しているのよ。あなた、自分からイマの分まで頑張るって言ったでしょ」
「い、いやいやいや、それは言いましたけど、そういう心構えで生活するってことでしてね。私に責任者なんて務まるはず無いじゃないですか!
そもそも、何にも知らないんですし!」
「大丈夫、大丈夫。実際の仕事は有能な部下たちがしてくれるから、部下たちから上がってくる報告や企画を書面にして私に持ってきてくれれば良いのよ。書き方はこの二人に訊いてね。で、慣れてくれば自分で企画考えたりしても良いからね。
あと、秘書の仕事はカリもいるから問題ないしね。あ、服は、カリと同じのを着てね。
はい、以上です。私はこれから用事があるから、解散!」
ええええええええ~っ……。
そんな、まさか、まさかの事態ですよ…。
イマさんと一体化したのだからだなんて言いましてもね、イマさんを食べただけで、彼女の能力や知識を受け継いでいるのじゃないですからね。
それなのに、いきなり生産部門の責任者だなんて、無茶苦茶ですってば!
そもそも、私は鬼じゃなくってニンゲンですよ!!
しかし、有無を言わさず即座に皆、部屋から追い出されてしまいます。
「大丈夫よお。ぜーんぶ部下に任せてしまえば良いのよお」
一緒に部屋を出たナユさん、私の肩に手を置きながら言いました。
カリさんは…。
「ナユ。お前はイイカゲン過ぎだ。ラクッサがいつも、こぼしているぞ」
……ですよね~。
「いやいや、有能な部下を全面的に信頼してるだけだよ~。報告書や企画書も、部下に書かせちゃいなさい。あなたはそれを読んで、良いと思えば一番下にあなたの署名を付け足して、それでオッケー。私は、そうしてるよ」
カリさんが顔を顰めていますが、ナユさんはカラカラ笑っています。
ありゃりゃ~ですね。ここまで割り切れるのは凄いです。ある意味尊敬です。
ただ、彼女は全部の仕事をこうしているのではないのです。医師としての仕事と繁殖の仕事は、ナユさんキッチリ自分でこなしているのですよ。
自分の不得意分野に関しては、それが得意な部下に丸投げってことなんです。
私の場合は……。仕事のことを何にも知らないのですから、得意分野もへったくれも有りません。取り敢えずは、全てナユさん推奨のこの方式をとるしか方法がなさそうです。
だけどですね……。
そうしますと、一つ大きな問題があるのですがね……。
どうしましょうかね。
呼びに来てくれたのはカリさん。お部屋に一緒に入室しますと、珍しくナユさんも来ています。
「美玖。今日でイマの全てを食べ終わりましたね」
「はい。全て頂きました」
「そう。良かった。イマも喜んでいるでしょう。あなたと一体になれて」
「はい。私、これからイマさんの分まで頑張るつもりです」
「あらあら、私から言う前に美玖からそんなこと言うなんて。流石、イマが見込んだ子ですよ」
へ? え~と、どういうこと……?
「では、あなたは、これからイマの代わりとして生産部門の責任者になってもらいます。我が家での序列は、このカリとナユと同列。肩書はカリと同じで、秘書となります」
「は、はあああ?!」
生産部門の責任者ですって? わ、私が??
「何、素っ頓狂な声出しているのよ。あなた、自分からイマの分まで頑張るって言ったでしょ」
「い、いやいやいや、それは言いましたけど、そういう心構えで生活するってことでしてね。私に責任者なんて務まるはず無いじゃないですか!
そもそも、何にも知らないんですし!」
「大丈夫、大丈夫。実際の仕事は有能な部下たちがしてくれるから、部下たちから上がってくる報告や企画を書面にして私に持ってきてくれれば良いのよ。書き方はこの二人に訊いてね。で、慣れてくれば自分で企画考えたりしても良いからね。
あと、秘書の仕事はカリもいるから問題ないしね。あ、服は、カリと同じのを着てね。
はい、以上です。私はこれから用事があるから、解散!」
ええええええええ~っ……。
そんな、まさか、まさかの事態ですよ…。
イマさんと一体化したのだからだなんて言いましてもね、イマさんを食べただけで、彼女の能力や知識を受け継いでいるのじゃないですからね。
それなのに、いきなり生産部門の責任者だなんて、無茶苦茶ですってば!
そもそも、私は鬼じゃなくってニンゲンですよ!!
しかし、有無を言わさず即座に皆、部屋から追い出されてしまいます。
「大丈夫よお。ぜーんぶ部下に任せてしまえば良いのよお」
一緒に部屋を出たナユさん、私の肩に手を置きながら言いました。
カリさんは…。
「ナユ。お前はイイカゲン過ぎだ。ラクッサがいつも、こぼしているぞ」
……ですよね~。
「いやいや、有能な部下を全面的に信頼してるだけだよ~。報告書や企画書も、部下に書かせちゃいなさい。あなたはそれを読んで、良いと思えば一番下にあなたの署名を付け足して、それでオッケー。私は、そうしてるよ」
カリさんが顔を顰めていますが、ナユさんはカラカラ笑っています。
ありゃりゃ~ですね。ここまで割り切れるのは凄いです。ある意味尊敬です。
ただ、彼女は全部の仕事をこうしているのではないのです。医師としての仕事と繁殖の仕事は、ナユさんキッチリ自分でこなしているのですよ。
自分の不得意分野に関しては、それが得意な部下に丸投げってことなんです。
私の場合は……。仕事のことを何にも知らないのですから、得意分野もへったくれも有りません。取り敢えずは、全てナユさん推奨のこの方式をとるしか方法がなさそうです。
だけどですね……。
そうしますと、一つ大きな問題があるのですがね……。
どうしましょうかね。
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