月の影に隠れしモノは

しんいち

文字の大きさ
上 下
22 / 167
仙界にて

22 三人での交合 …開始…

しおりを挟む
 食事が終了し、片付けを終え、祥子に導かれて交合の儀を行った部屋、通称「交合の間」に来た。
祥子の手によって、すっかり綺麗にされている。血や吐瀉物としゃぶつの臭気は……少し残っているが。

「まだ、ちょっと臭いが抜けきらぬか…。まあ、じき消える。我慢せい」

 祥子も気になっているようで、自分から、この点について触れた。
 それに対して、舞衣が申し訳なさそうな顔をする。何といっても、これは舞衣由来の臭いなのだ。しかし、舞衣に責任があるわけでは無く、彼女は被害者だ。慎也も祥子も、舞衣を責めるつもりは更々無い。

「さて、これから次の満月までに、何人かの女が送られてくる。祝部が帰るのは、満月の日の朝じゃからな。それまでに、送られてくる女を孕《はら》ませねばならぬ。そうしなければ、女たちは戻れなくなってしまう」

「何人かって言って、実際、どの程度の人数ですか?」

「たいてい五人くらいが来ると思う。いつ来るか、一度に来るか、ばらばらに来るか、その都度違うので分からぬ」

「五人…。そんなに相手しないといけないのか……」

「おいおい、ここにも二人居るぞ。忘れないでもらいたいのじゃがな…」

「あ、も、もちろん!」

 慎也は大きくうなずく。

「取り敢えずじゃ。今のところは、ワラワも含めて女は二人のみ。ワラワは見込み薄いかもしれぬが、六十年に一度の貴重な機会。早速、御なさけを頂戴したいのじゃがのう~」

 祥子が慎也の右肩に、しなだれかかってくる。そして、そのまま舞衣の肩に右手をかけて引き寄せた。

其方そなた身籠みごもれば帰れるはずじゃ。他の女が来る前に、共に十分に可愛がってもらおうではないか」

 祥子の柔らかい胸が、慎也にムニュッと押し付けられる。
 舞衣の胸も小さくは無いが、明らかにその上をゆく豊かな祥子の胸。物凄い色香で、慎也の心臓の鼓動が速くなる。

「で、どちらから致すかの?ワラワが先だと、すべての精を吸い尽くしてしまうかもしれぬから、其方そなたから致してもらうかえ?」

「す、吸い尽くすって…」

 慎也は、不安な一言にドキッとした。祥子はニヤッと笑った。

「一人で、やることも何もないからな。宝珠ほうじゅで色々な『まぐわい』を研究しておるからのお」

「「宝珠?」」

 慎也と舞衣は声を揃え、それぞれ、真ん中にいる祥子を見る。

「うむ、ワラワの部屋にある宝の玉で、ワラワが念ずれば遠くのモノを映し出すことができる。元の世のことも映るのでな、色々見て楽しんで居る」

「も、もしかして、それで俺たちの儀式の様子を見ていたんですか?」

「そういうことじゃ。さあ、後の方が急かされずに楽しめるので、ワラワは後が良い。舞衣というたか? 先にしてもらってこい」

 祥子ののぞき見の方法が判明したところで、慎也と舞衣は、祥子の手によってスッと帯を解かれ、裸にさせられた。
 そして背中を押され、あの、つたのベッドへ乗せられた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...