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仙界にて
10 高橋舞衣 …神隠し…
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気が付いたら見たこともない所。
薄い着物の綺麗な女性。そして、腕が変な風に曲がって痛がっている男性…。
驚いて手当して、女性と男性のディープキスをみせられたと思ったら、手を当てただけで骨折が治ってゆく奇跡をみせられて…。
その後、ついて来いと言われて女性の後に続いている。
これって、絶対、普通の世界じゃないよね。
私、どうなっちゃうのかしら。
低い丘の崖にくっつくように建てられた、石造りの古そうな建物。
二階建てかな? 端に上へ上る階段があります。
そこを通り過ぎて少し行くと、丘から少し離れて、もう一つ建物。
こちらは木造平屋板葺で、その向こうは畑になっています。
でも育てられている野菜?は、見たことないような物ばかり。
木造の建物の奥は森になっていて、丘まで木が茂っています。
建物の入口は三つ。手前の戸を開け、中へ導かれます。
薄暗い部屋に、置いてあるのは机とベッドのような台。
あとは、奥に、もう一つの扉。
「奥の戸を開ければ、向こう側に温泉がある。後で入っておけ。ワラワは隣で生活しておる。ワラワの部屋も、ここと同じようなものじゃ。但し、もう少し広いがの」
女性はそう説明し、こちらを向きました。
「さてと」
女性はベッドのような台に坐り、手招きし、隣を指差します。
坐れということかな?
私は頷いて、少し離れて腰掛けます。
すると、女性はゆっくりと話し始めました。
女性の名前は賀茂祥子で、呼び名は「祥子様」。年齢は千歳超えって、そんな馬鹿なって思ったら、私を指差して、ひょいと上へ指を上げる。
あ、あれ、私、浮いてる?
ちょ、ちょっと待って、ナニコレ!
やだ、怖い!
祥子様が指を下げると、ゆっくり元に戻る。
念力ってやつですか…。凄すぎる。
で、でも、千年以上ここで一人生きている?
その上、私は『選択の巫女』で、明日の日の出とともに三人の男とセックスしなければならないって…。
何それ!あり得ない!!
何で見ず知らずのやつと、セックスなんかしなければならないの!
私、まだバージンよ!
嫌、嫌、嫌、嫌、ぜ~ったい、イ・ヤ!
だけど、そうしなきゃ帰れないって、そんな馬鹿な!
…ここは、前の世界と違う時空のハザマ「仙界」?
何も無い所。
当然、警察も無いから助けも呼べない。
病院も無い。お店も無い。テレビも、電話も、電車も、自動車も、何も無い…。
日が暮れてきたけど、電灯も無いからどんどん暗くなってゆく。
夜は真っ暗?
食べ物はどうするの? あの畑の変な野菜だけ? それも自分で作るの?
ガスも無いよね。調理どうするの?
服は?
無理、無理、無理、無理、ぜ~ったい、ム・リ!
私をじーっと見つめる祥子様の目が怖い。
とっても美人なだけに、余計に…。
背が高いのも、威圧感を与えてくる…。
「さて、どうする? 一人は寂しいぞえ~。ワラワも帰りたいが帰してもらえぬ。帰る努力はしておるがな。其方は、することだけすれば、間違いなく帰れる。うらやましいのう~。其方が残ってくれれば、ワラワが替わりに帰れたりするのかのう?」
ニヤッと笑う、その笑顔、怖すぎる。人間じゃない!
どうしよう? 究極の選択よね。
嫌になって、一人になりたいと思ったバチ?
でも、それ酷いよ。あんな目に遭ったんだから、しょうがないでしょ!
なんで私ばっかり、こんな目に遭うのよ。
でも、帰った方がいいよね。
そうよね。
ここでの生活は、絶対私には無理。
帰らなきゃ。
帰るべきよ。
そのためには、セックス…。
……。
帰らなきゃ!
仕方ないよね。帰るため。
そう、これは仕方ないこと。
こんなところに、ず~っといるのは、絶対イヤ!
誰も助けてはくれない。帰るためには、自分で行動するしかない。
帰るため!帰るためよ!
「わ、分かりました。します…」
私は俯いて、囁くような声で承諾してしまいました。
「ああ、そうじゃな。それが良いと思うぞ。自慢では無いが、こんなところで生きていけるのはワラワぐらいだろうしな。まあ、嫌といっても其方に拒否権は無いのだがな。ホホホ」
え~、それ酷い。
嫌といっても、無理やり輪姦されるだけだったのね。
それじゃあ、どうするも何も無いじゃない……。
薄い着物の綺麗な女性。そして、腕が変な風に曲がって痛がっている男性…。
驚いて手当して、女性と男性のディープキスをみせられたと思ったら、手を当てただけで骨折が治ってゆく奇跡をみせられて…。
その後、ついて来いと言われて女性の後に続いている。
これって、絶対、普通の世界じゃないよね。
私、どうなっちゃうのかしら。
低い丘の崖にくっつくように建てられた、石造りの古そうな建物。
二階建てかな? 端に上へ上る階段があります。
そこを通り過ぎて少し行くと、丘から少し離れて、もう一つ建物。
こちらは木造平屋板葺で、その向こうは畑になっています。
でも育てられている野菜?は、見たことないような物ばかり。
木造の建物の奥は森になっていて、丘まで木が茂っています。
建物の入口は三つ。手前の戸を開け、中へ導かれます。
薄暗い部屋に、置いてあるのは机とベッドのような台。
あとは、奥に、もう一つの扉。
「奥の戸を開ければ、向こう側に温泉がある。後で入っておけ。ワラワは隣で生活しておる。ワラワの部屋も、ここと同じようなものじゃ。但し、もう少し広いがの」
女性はそう説明し、こちらを向きました。
「さてと」
女性はベッドのような台に坐り、手招きし、隣を指差します。
坐れということかな?
私は頷いて、少し離れて腰掛けます。
すると、女性はゆっくりと話し始めました。
女性の名前は賀茂祥子で、呼び名は「祥子様」。年齢は千歳超えって、そんな馬鹿なって思ったら、私を指差して、ひょいと上へ指を上げる。
あ、あれ、私、浮いてる?
ちょ、ちょっと待って、ナニコレ!
やだ、怖い!
祥子様が指を下げると、ゆっくり元に戻る。
念力ってやつですか…。凄すぎる。
で、でも、千年以上ここで一人生きている?
その上、私は『選択の巫女』で、明日の日の出とともに三人の男とセックスしなければならないって…。
何それ!あり得ない!!
何で見ず知らずのやつと、セックスなんかしなければならないの!
私、まだバージンよ!
嫌、嫌、嫌、嫌、ぜ~ったい、イ・ヤ!
だけど、そうしなきゃ帰れないって、そんな馬鹿な!
…ここは、前の世界と違う時空のハザマ「仙界」?
何も無い所。
当然、警察も無いから助けも呼べない。
病院も無い。お店も無い。テレビも、電話も、電車も、自動車も、何も無い…。
日が暮れてきたけど、電灯も無いからどんどん暗くなってゆく。
夜は真っ暗?
食べ物はどうするの? あの畑の変な野菜だけ? それも自分で作るの?
ガスも無いよね。調理どうするの?
服は?
無理、無理、無理、無理、ぜ~ったい、ム・リ!
私をじーっと見つめる祥子様の目が怖い。
とっても美人なだけに、余計に…。
背が高いのも、威圧感を与えてくる…。
「さて、どうする? 一人は寂しいぞえ~。ワラワも帰りたいが帰してもらえぬ。帰る努力はしておるがな。其方は、することだけすれば、間違いなく帰れる。うらやましいのう~。其方が残ってくれれば、ワラワが替わりに帰れたりするのかのう?」
ニヤッと笑う、その笑顔、怖すぎる。人間じゃない!
どうしよう? 究極の選択よね。
嫌になって、一人になりたいと思ったバチ?
でも、それ酷いよ。あんな目に遭ったんだから、しょうがないでしょ!
なんで私ばっかり、こんな目に遭うのよ。
でも、帰った方がいいよね。
そうよね。
ここでの生活は、絶対私には無理。
帰らなきゃ。
帰るべきよ。
そのためには、セックス…。
……。
帰らなきゃ!
仕方ないよね。帰るため。
そう、これは仕方ないこと。
こんなところに、ず~っといるのは、絶対イヤ!
誰も助けてはくれない。帰るためには、自分で行動するしかない。
帰るため!帰るためよ!
「わ、分かりました。します…」
私は俯いて、囁くような声で承諾してしまいました。
「ああ、そうじゃな。それが良いと思うぞ。自慢では無いが、こんなところで生きていけるのはワラワぐらいだろうしな。まあ、嫌といっても其方に拒否権は無いのだがな。ホホホ」
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嫌といっても、無理やり輪姦されるだけだったのね。
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