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第九章 久々のセルカーク直轄領
第六百三十五話 教会が大混雑です
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翌朝、僕たちは早起きして訓練を終え、さっそくサイオンさんとともにメアリーさんの部屋に向かいました。
メアリーさんは既に起きていて、顔色もよさそうですね。
ではでは、さっそくメアリーさんに軽く魔力を流していきます。
シュイン。
「うん、これなら治療の続きができそうです。でも、フルパワーじゃなくてメアリーさんの体力の調子に合わせて治療しますね」
「レオは、そういう気遣いもできるようになったのか」
サイオンさんが感心したように話をしているけど、その人の体力以上に治療してもあまり意味ないもんね。
ではでは、みんなでメアリーさんの治療を行います。
シュイン、ぴかー。
「あ、うう、あなた……」
「おお、メアリーよ、無理に喋るのではない。ゆっくり休むのが先決だ」
うん、今日の治療で体の悪いところがだいぶ良くなり、メアリーさんは声を出すこともできるようになりました。
これなら柔らかい食事も食べられそうだし、昨日よりも体力は回復しそうです。
それに、サイオンさんがメアリーさんが無理をしないようにしてくれるので、僕としても安心しています。
サイオンさんはメアリーさんのところにいるそうなので、僕たちは先に食堂に向かいました。
「そうか、母上は言葉を発することができたのか」
治療結果を報告すると、ウィリアムさんもかなりホッとした表情をしていました。
もちろん、グレイスさんたちも同様にホッとしています。
ちなみに、暫くサイオンがやっていた業務はウィリアムさんとジョセフさんが引き受けるそうです。
サイオンさんとメアリーさんを二人っきりにさせてあげたいっていうのは、家族みんなの思いなのでしょうね。
ではでは、朝食を食べて元気いっぱいになったところで、張り切って教会に向かいましょう。
「あっ、レオ君、馬車で教会に行かないと駄目よ。今日は、護衛を付けるわ」
またまたグレイスさんから注意を受けちゃいました。
僕に何かあっては駄目だということらしく、かなり気を使っていました。
やっぱり、以前の冒険者の時と今では立場が違うのが大きいみたいです。
うーん、気楽に町を歩けないのもつまらないですね。
でも、アマード子爵家に迷惑をかけられないし、仕方ないのかも。
一人きりから貴族になったから、何だか慣れないことばかりだね。
ということで、一旦部屋に戻って身支度を整えてから馬車に乗りこみました。
パカパカパカ。
「あれ? 何だか、教会の前にたくさんの人が集まっているような気がするよ」
屋敷から直ぐに教会に着いたんだけど、教会の前がざわざわとしていて兵や聖騎士が列を整理していた。
うん、これは大変なことになりそうです。
僕たちは、急いで馬車から降りて教会の中に入りました。
そして、教会の中に入って再びビックリしました。
ざわざわざわ。
なんと、教会の中にもたくさんの人が集まっていたのです。
まだ朝早いのに、何時から待っていたのだろうか。
でも、何とかしないと暴動が起きちゃうかも。
そうだ、セルカーク直轄領でも使ったあの方法を試してもいいかも。
ちょうどいいタイミングで、偉い人が僕の側にやってきました。
「ローラさん、このままだと危ないので、エリアヒールで教会内にいる人を一気に治療しちゃってもいいですか?」
「えっ、それは構わないわよ。でも、この人数を一気に治療って……」
ローラさんはちょっと戸惑っているけど、ここはちゃちゃっとやった方が良さそうですね。
先ずは、魔力を溜めてっと。
シュイン、シュイン、シュイン。
「おい、レオの周りにものすごい数の魔法陣が現れたぞ」
「いったい、何をするつもりなのかしら」
僕の周りに複数の魔法陣が集まったことで、教会内に集まった人の注目が僕に集まりました。
良かった、少し落ち着いてくれたみたいですね。
では、さっそく治療を開始しましょう。
シュイン、シュイン、ぴかー!
「まっ、眩しい!」
「教会内を、魔法の光が包んでいるわ」
回復魔法と聖魔法を合体させたエリアヒールなので、教会内は青白い光と黄色っぽい光が包んでいます。
教会内にいる人は、ざわざわとしながらも体に起きた変化に気が付きました。
「おっ、おお? か、肩の痛みが消えているぞ?!」
「熱っぽかったのに、凄く体が楽だわ」
体調が良くなったからか、教会内にいる人がかなり戸惑っていました。
うん、手応えもバッチリだったみたいだし、全員治療できたみたいだよ。
すると、ローラさんが教会内に集まった人に話し始めました。
「皆さん、黒髪の天使様が教会内にいる人全てを一回で治療しました。次の方々が入られますので、ご退出下さいませ」
このローラさんの説明を聞いた町の人がから、一斉にどよめきが起きていました。
「この人数を、一回で治療したなんて……」
「教会内にいる人は、軽く百人を超えているぞ。こりゃスゲーな」
「あの小さかった黒髪の天使様が、とんでもない魔法使いなられたぞ」
あわわ、何故か年配の人たちを中心にして僕のことを拝んでいますよ。
ただのエリアヒールですからね。
そんなことを思っていると、上手く聖騎士が人々を誘導してくれました。
次々と扉から人が出ては入ってくるけど、取り敢えず暴動にならなくてホッとしました。
メアリーさんは既に起きていて、顔色もよさそうですね。
ではでは、さっそくメアリーさんに軽く魔力を流していきます。
シュイン。
「うん、これなら治療の続きができそうです。でも、フルパワーじゃなくてメアリーさんの体力の調子に合わせて治療しますね」
「レオは、そういう気遣いもできるようになったのか」
サイオンさんが感心したように話をしているけど、その人の体力以上に治療してもあまり意味ないもんね。
ではでは、みんなでメアリーさんの治療を行います。
シュイン、ぴかー。
「あ、うう、あなた……」
「おお、メアリーよ、無理に喋るのではない。ゆっくり休むのが先決だ」
うん、今日の治療で体の悪いところがだいぶ良くなり、メアリーさんは声を出すこともできるようになりました。
これなら柔らかい食事も食べられそうだし、昨日よりも体力は回復しそうです。
それに、サイオンさんがメアリーさんが無理をしないようにしてくれるので、僕としても安心しています。
サイオンさんはメアリーさんのところにいるそうなので、僕たちは先に食堂に向かいました。
「そうか、母上は言葉を発することができたのか」
治療結果を報告すると、ウィリアムさんもかなりホッとした表情をしていました。
もちろん、グレイスさんたちも同様にホッとしています。
ちなみに、暫くサイオンがやっていた業務はウィリアムさんとジョセフさんが引き受けるそうです。
サイオンさんとメアリーさんを二人っきりにさせてあげたいっていうのは、家族みんなの思いなのでしょうね。
ではでは、朝食を食べて元気いっぱいになったところで、張り切って教会に向かいましょう。
「あっ、レオ君、馬車で教会に行かないと駄目よ。今日は、護衛を付けるわ」
またまたグレイスさんから注意を受けちゃいました。
僕に何かあっては駄目だということらしく、かなり気を使っていました。
やっぱり、以前の冒険者の時と今では立場が違うのが大きいみたいです。
うーん、気楽に町を歩けないのもつまらないですね。
でも、アマード子爵家に迷惑をかけられないし、仕方ないのかも。
一人きりから貴族になったから、何だか慣れないことばかりだね。
ということで、一旦部屋に戻って身支度を整えてから馬車に乗りこみました。
パカパカパカ。
「あれ? 何だか、教会の前にたくさんの人が集まっているような気がするよ」
屋敷から直ぐに教会に着いたんだけど、教会の前がざわざわとしていて兵や聖騎士が列を整理していた。
うん、これは大変なことになりそうです。
僕たちは、急いで馬車から降りて教会の中に入りました。
そして、教会の中に入って再びビックリしました。
ざわざわざわ。
なんと、教会の中にもたくさんの人が集まっていたのです。
まだ朝早いのに、何時から待っていたのだろうか。
でも、何とかしないと暴動が起きちゃうかも。
そうだ、セルカーク直轄領でも使ったあの方法を試してもいいかも。
ちょうどいいタイミングで、偉い人が僕の側にやってきました。
「ローラさん、このままだと危ないので、エリアヒールで教会内にいる人を一気に治療しちゃってもいいですか?」
「えっ、それは構わないわよ。でも、この人数を一気に治療って……」
ローラさんはちょっと戸惑っているけど、ここはちゃちゃっとやった方が良さそうですね。
先ずは、魔力を溜めてっと。
シュイン、シュイン、シュイン。
「おい、レオの周りにものすごい数の魔法陣が現れたぞ」
「いったい、何をするつもりなのかしら」
僕の周りに複数の魔法陣が集まったことで、教会内に集まった人の注目が僕に集まりました。
良かった、少し落ち着いてくれたみたいですね。
では、さっそく治療を開始しましょう。
シュイン、シュイン、ぴかー!
「まっ、眩しい!」
「教会内を、魔法の光が包んでいるわ」
回復魔法と聖魔法を合体させたエリアヒールなので、教会内は青白い光と黄色っぽい光が包んでいます。
教会内にいる人は、ざわざわとしながらも体に起きた変化に気が付きました。
「おっ、おお? か、肩の痛みが消えているぞ?!」
「熱っぽかったのに、凄く体が楽だわ」
体調が良くなったからか、教会内にいる人がかなり戸惑っていました。
うん、手応えもバッチリだったみたいだし、全員治療できたみたいだよ。
すると、ローラさんが教会内に集まった人に話し始めました。
「皆さん、黒髪の天使様が教会内にいる人全てを一回で治療しました。次の方々が入られますので、ご退出下さいませ」
このローラさんの説明を聞いた町の人がから、一斉にどよめきが起きていました。
「この人数を、一回で治療したなんて……」
「教会内にいる人は、軽く百人を超えているぞ。こりゃスゲーな」
「あの小さかった黒髪の天使様が、とんでもない魔法使いなられたぞ」
あわわ、何故か年配の人たちを中心にして僕のことを拝んでいますよ。
ただのエリアヒールですからね。
そんなことを思っていると、上手く聖騎士が人々を誘導してくれました。
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