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第九章 久々のセルカーク直轄領
第五百九十四話 今日はジェシカ先生です
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旅も九日目になりました。
ここまで来ると、いよいよセルカーク直轄領に近づいてきたとワクワクしてきました。
ちなみに、今日も別の男爵領に泊まる予定です。
「この辺りは、畑がたくさんありますね。これは麦かな?」
「正解です」
まだ収穫はこれからだけど、街道沿いにたくさんの畑があって麦が育っています。
確か収穫は秋だからまだまだ成長するのだけど、この麦からパンやパスタが作られるんだよね。
何だか、とっても不思議です。
久々に、トマトパスタを食べたくなっちゃったなあ。
そんなことを思いながら、今日も馬車内で勉強を進めます。
今日は周囲も安全なので、シロちゃん先生がユキちゃんとピーちゃんに勉強を教えていました。
そして、今日は一つみんなで行う訓練があります。
それが、昼食を作らないといけない場所の二か所目だからです。
しかも、今日は僕とジェシカさんが先生として教えることになっています。
人に教えるのも大切な勉強だと、部隊長さんも言っていました。
ということで、さっそく馬車を停めて昼食の準備を行います。
「まず最初に、綺麗に手を洗いましょう。汚い手で料理を作ると、食べた人がお腹を壊してしまいます」
「「「はい!」」」
僕が桶を出して水魔法で作った水を入れている間に、ジェシカさんが新人兵に手洗いの重要性を教えていました。
あの軍の基地でブチ切れたジェシカさんを見ているので、新人兵はジェシカさんを上官のような態度で接していました。
今日は、簡単に野菜炒めを作ります。
「準備ができたら、野菜を切ります。指を切らないように、野菜を押さえる手は猫の手ですよ。野菜は、できるだけ均等な大きさに揃えるように切りましょう」
「「「はい」」」
慣れない手つきだけど、それでも新人兵は真剣に野菜を切っていきます。
ある程度野菜を切り終わったら、今度はお肉を切ります。
「できるだけ、お肉を切った包丁は直ぐに洗う様にしましょう。場合によっては、血で汚れていることもあります」
僕とシロちゃんも加わって、お肉の切り方を指導します。
火が通りやすいように、薄めに切っていきます。
こうして準備が整ったところで、いよいよ炒めていきます。
今日は、安全のために魔導コンロを使用します。
「最初に鍋に油をしきます。これは、具材がくっつかないようにするためです」
「「「おおっ」」」
ジェシカさんが例として一つの鍋の準備を行うと、新人兵はジェシカさんの手際の良さに感嘆の声を上げていました。
さっそく新人兵も、ジェシカさんの真似をして鍋の準備を行います。
「最初に切り分けたお肉を炒めます。火が通ったら、野菜を投入します。焦げないように、手際よく混ぜましょう」
「躊躇せずに、大胆にやるんだ。鍋から多少具材がこぼれても気にするな」
ジェシカさんは、手早く鍋の中に入れた具材を炒めていきます。
ここからは、如何に手早く短時間で炒めるのかがポイントです。
料理ができる部隊長さんの指示も加わって、一生懸命に炒めていました。
「最後に味を整えて完成です。出来上がったら、皿に盛り付けましょう」
こうして、新人兵が作った野菜炒めが完成しました。
今日はシンプルにパンと水と野菜炒めだけど、果たして味はどうでしょうか。
部隊長さんが、一番最初に味見をします。
「うん、まあ食べられなくはないな。そういう意味では及第点だろう。だが、改善点も数多くある。これからも精進するように」
「「「はい!」」」
何とか合格点を貰ったので、新人兵はホッと胸を撫でおろしていました。
そして、僕たちも食べ始めたけど、確かに火の通りが甘かったり逆に少し焦げちゃったりもしているけど、食べる分には問題ありません。
新人兵は、サンプルとして作ったジェシカさんの野菜炒めを食べてビックリしていました。
「美味しい。同じ食材で同じ調理器具なのに、何でこんなに味が違うんだろうか」
「こうみると、如何に俺たちが未熟だってことが分かるな」
「これが、レオ君に仕える侍従の凄さなんだ……」
それぞれ感想を言っているけど、それだけジェシカさんの料理は凄いですよね。
僕としては、シロちゃんも料理上手だって思っているよ。
「最初から料理ができるのは、レオ君みたいな特殊な存在だ。お前らも、最初は剣を上手く扱えなかったが今はそこそこ扱えるようになった。今後も訓練あるのみだ」
「「「はい!」」」
部隊長さんがこの場を締めて、一件落着です。
でも、後片付けが残っているから最後まで気を抜かないようにね。
そして今日の定時連絡で新人兵が料理を頑張ったって報告したら、ブランドルさんとマイスター師団長さんが今度試食するって返信してきました。
軍務大臣と直属の上司に出すにはレベルが追いついていないと、話を聞いた新人兵が戦々恐々としていました。
ここまで来ると、いよいよセルカーク直轄領に近づいてきたとワクワクしてきました。
ちなみに、今日も別の男爵領に泊まる予定です。
「この辺りは、畑がたくさんありますね。これは麦かな?」
「正解です」
まだ収穫はこれからだけど、街道沿いにたくさんの畑があって麦が育っています。
確か収穫は秋だからまだまだ成長するのだけど、この麦からパンやパスタが作られるんだよね。
何だか、とっても不思議です。
久々に、トマトパスタを食べたくなっちゃったなあ。
そんなことを思いながら、今日も馬車内で勉強を進めます。
今日は周囲も安全なので、シロちゃん先生がユキちゃんとピーちゃんに勉強を教えていました。
そして、今日は一つみんなで行う訓練があります。
それが、昼食を作らないといけない場所の二か所目だからです。
しかも、今日は僕とジェシカさんが先生として教えることになっています。
人に教えるのも大切な勉強だと、部隊長さんも言っていました。
ということで、さっそく馬車を停めて昼食の準備を行います。
「まず最初に、綺麗に手を洗いましょう。汚い手で料理を作ると、食べた人がお腹を壊してしまいます」
「「「はい!」」」
僕が桶を出して水魔法で作った水を入れている間に、ジェシカさんが新人兵に手洗いの重要性を教えていました。
あの軍の基地でブチ切れたジェシカさんを見ているので、新人兵はジェシカさんを上官のような態度で接していました。
今日は、簡単に野菜炒めを作ります。
「準備ができたら、野菜を切ります。指を切らないように、野菜を押さえる手は猫の手ですよ。野菜は、できるだけ均等な大きさに揃えるように切りましょう」
「「「はい」」」
慣れない手つきだけど、それでも新人兵は真剣に野菜を切っていきます。
ある程度野菜を切り終わったら、今度はお肉を切ります。
「できるだけ、お肉を切った包丁は直ぐに洗う様にしましょう。場合によっては、血で汚れていることもあります」
僕とシロちゃんも加わって、お肉の切り方を指導します。
火が通りやすいように、薄めに切っていきます。
こうして準備が整ったところで、いよいよ炒めていきます。
今日は、安全のために魔導コンロを使用します。
「最初に鍋に油をしきます。これは、具材がくっつかないようにするためです」
「「「おおっ」」」
ジェシカさんが例として一つの鍋の準備を行うと、新人兵はジェシカさんの手際の良さに感嘆の声を上げていました。
さっそく新人兵も、ジェシカさんの真似をして鍋の準備を行います。
「最初に切り分けたお肉を炒めます。火が通ったら、野菜を投入します。焦げないように、手際よく混ぜましょう」
「躊躇せずに、大胆にやるんだ。鍋から多少具材がこぼれても気にするな」
ジェシカさんは、手早く鍋の中に入れた具材を炒めていきます。
ここからは、如何に手早く短時間で炒めるのかがポイントです。
料理ができる部隊長さんの指示も加わって、一生懸命に炒めていました。
「最後に味を整えて完成です。出来上がったら、皿に盛り付けましょう」
こうして、新人兵が作った野菜炒めが完成しました。
今日はシンプルにパンと水と野菜炒めだけど、果たして味はどうでしょうか。
部隊長さんが、一番最初に味見をします。
「うん、まあ食べられなくはないな。そういう意味では及第点だろう。だが、改善点も数多くある。これからも精進するように」
「「「はい!」」」
何とか合格点を貰ったので、新人兵はホッと胸を撫でおろしていました。
そして、僕たちも食べ始めたけど、確かに火の通りが甘かったり逆に少し焦げちゃったりもしているけど、食べる分には問題ありません。
新人兵は、サンプルとして作ったジェシカさんの野菜炒めを食べてビックリしていました。
「美味しい。同じ食材で同じ調理器具なのに、何でこんなに味が違うんだろうか」
「こうみると、如何に俺たちが未熟だってことが分かるな」
「これが、レオ君に仕える侍従の凄さなんだ……」
それぞれ感想を言っているけど、それだけジェシカさんの料理は凄いですよね。
僕としては、シロちゃんも料理上手だって思っているよ。
「最初から料理ができるのは、レオ君みたいな特殊な存在だ。お前らも、最初は剣を上手く扱えなかったが今はそこそこ扱えるようになった。今後も訓練あるのみだ」
「「「はい!」」」
部隊長さんがこの場を締めて、一件落着です。
でも、後片付けが残っているから最後まで気を抜かないようにね。
そして今日の定時連絡で新人兵が料理を頑張ったって報告したら、ブランドルさんとマイスター師団長さんが今度試食するって返信してきました。
軍務大臣と直属の上司に出すにはレベルが追いついていないと、話を聞いた新人兵が戦々恐々としていました。
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