小さな大魔法使いの自分探しの旅 親に見捨てられたけど、無自覚チートで街の人を笑顔にします

藤なごみ

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第八章 帝国との紛争

第五百六十五話 何だかすごい凄いことが決まったみたいです

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 そして、王都に帰りながら各地の貴族家に会ったけど、どの貴族も僕のことを凄い褒めていた。

「いやあ、私のところにもレオ君のとんでもない武勇は聞こえていた。確かにレオ君のことを知っているものなら、このくらいはやるだろうと思っていたぞ」
「うんうん、もう凄いことをやったって噂が流れていましたわ。私も、レオ君に負けないように頑張ろうって思いました」

 ディフェンダーズ伯爵家に寄ったら、マンデラ様とヒカリさんが大興奮しながら迎えてくれました。
 特にヒカリさんの興奮度合いがもの凄くて、ユキちゃんを抱きしめながら色々なことを話していました。
 ハルカさんもニコニコしながら僕のことを褒めてくれたし、なんだかこそばゆい感じですね。

「帰還した海軍の兵からも話を聞いていた。最初の奇襲の後、あっという間に重傷者を治療して体勢を立て直した功労者だと言っていたぞ」
「私も、レオ君ならきっと凄いことをすると確信していましたわ。そうしたら、予想以上のことをなさっていて。レオ君って、本当に凄い人なんだと改めて思いましたわ」

 シークレア子爵家に寄った時も、いつも冷静なセルゲイさんもちょっと興奮していたけど、とにかくライサさんのフィーバーぶりが凄かった。
 アンジェラさんも目をキラキラさせながら話をしていたし、なんというかここまで凄いことになっているとは思わなかった。
 そして、一緒に王都に帰っている兵は、別のことでビックリしていた。

「レオは、本当に貴族の知り合いが多いな。改めて凄いやつだって思ったぞ」
「これだけの貴族がフランクに接するなんて、普通じゃありえないな」

 うーん、皆さんとっても良い人だし、直ぐに仲良くなれると思うけどなあ。
 そう思っていたら、ブラウニー伯爵もアイリーンさんも僕だから直ぐに仲良くなったって言っていたよ。
 そんな道中も、遂にここまでやってきました。

「ははは、それでレオ君はちょっと機嫌が悪いのか。噂の張本人が目の前にいるのだから、はしゃぐのも無理はないだろう」
「如何にもレオ君らしいな。我が領でも、レオ君と知り合ったものはみんな我がことのように喜んでいるぞ」

 王都まで一時間で着くバーボルド伯爵領についたけど、第一師団の施設にやってきて師団長執務室でちょっと愚痴をこぼしていました。
 マイスター師団長さんもネストさんも、ぐでーってしている僕を見て思わず苦笑していました。
 ミニッツさんもバッツさんも、これには苦笑いするばかりです。

「しかし、前線で兵を鍛えるとは中々やるな。王都に戻ったら、レオに新人兵を鍛えてくれって話もあるぞ」
「あの、僕としては普通に薬草を採っていたいです……」
「そうだよな、レオは冒険者でもあるからな。まあ、軍の手伝いをする時に手合わせをしてやればいいだろう」

 うう、バッツさんから凄いことを言われちゃった。
 僕は、冒険者として色々な人を治療したり薬草採取をしたりしたいんだよね。
 きっと多くの人が治療施設にいるはずだし、みんなと手分けして治療したいんだよなあ。
 そんなことを思っていたら、マイスター師団長さんが凄いことを言ってきた。

「レオ君たちは、今夜はこの基地とバーボルド伯爵家に泊まり、明日王都に向かう。王城に直接向かい、全員で謁見を行うことになった。そして、明後日の夜に家族も呼んで王城で夜会を行う」
「国を救ったものへの謁見だから、多くの貴族が集まるぞ。もちろん、私も謁見と夜会に参加する」

 謁見があるって話は聞いたけど、まさかそんな大規模な謁見になるとは。
 しかも夜会があるってことは、たくさんの人が来るはずです。
 あわわ、何かやっちゃったらどうしよう……

「レオ君は主役なのだから、どーんと構えていればいい。後はアイリーンと治療班の面々もだな」
「普通は一階級昇格に名誉爵位が与えられるが、レオ君は今までの功績が溜まりまくっているから法衣男爵は確実だろう。法衣子爵でもおかしくはないな」
「そういえば、騎士爵は王都に着く前までの功績だし、王都にいる間の功績が全く反映されてないな。そうなると、法衣男爵はほぼ決定だろう。もしくは、順に爵位を上げていくかたな」

 な、何だか凄い話になってきちゃった。
 マイスター師団長さん、ネストさん、バッツさんも盛り上がっちゃったよ。
 ブラウニー伯爵もその輪の中に入った中、アイリーンさんがこんなことを言ってきました。

「謁見の面倒くさいこととかは、全部レオ君が引き受けてくれそうね。きっと夜会の注目も、全てレオ君にいくのでしょう」

 アイリーンさんが助かったとホッとしていたけど、僕だって面倒くさいことは嫌ですよ。
 その後、兵とも話をしたけど、やっぱり面倒くさいことは僕が引き受けてくれるから気楽でいられました。
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