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第八章 帝国との紛争
第五百二十四話 サンダーランド辺境伯領に行くことに
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ブラウニーさんは、報告を続けました。
「発端は、帝国兵が境界線を越えて挑発してきたことによります。注意をしたところ、軍事行為だとして一斉に攻撃を仕掛けてきました。迎撃はできておりますが、初動が遅れたために複数の怪我人が出ております」
「話を聞く限り、帝国が挑発しながら奇襲の準備をしていたのか。いずれにせよ、由々しき事態だ」
陛下も思わず顔をしかめているけど、他の人たちも同様に苦々しい表情をしていた。
僕としては、怪我人がいっぱい出ているというのがとても気にかかります。
すると、陛下は一瞬だけ僕のことを見て指示を出しました。
「無駄な争いは避けたかったのだが、やむを得ない。サンダーランド辺境伯領に援軍派遣命令を出す。ディフェンダーズ伯爵領にも、念のため増援をだそう。また、アイリーンとレオをトップとした治療班を派遣する。更に、レオを宮廷魔導師につける」
「「「はっ」」」
陛下も苦渋の判断だと言っていました。
もちろん、チャーリーさんとギルバートさんも難しい表情をしていました。
でも、僕としては怪我人がいると聞いて放っておけません。
しかも、サンダーランド辺境伯領では何回も兵の治療をしています。
また、治療施設にたくさんの兵が運ばれているはずです。
「僕、直ぐに行って治療を始めたいです。前に治療した施設にたくさんの兵が運ばれているはずです」
「レオ、少し落ち着け。レオがサンダーランド辺境伯領を出発した後、領内の医療体制の整備を行なっている。ポーションも、ストックしてあるそうだ」
陛下になだめられて、僕は少し落ち着きました。
少なくとも、僕たちが到着するまでの間は大丈夫だそうです。
それを聞いて、少し安心しました。
「いずれにせよ、事は急がないとならない。各自準備を進めるように」
「「「畏まりました」」」
こうして、各人が急いで準備を始めました。
ギルバートさんも、救援物資の準備を進めるそうです。
「じゃあ、行ってきます」
「気をつけてな。終わったら、前に来た私の執務室に来てくれ」
僕はギルバートさんと別れて、ナンシー侯爵と王城内にある軍の詰め所に向かいます。
その場所に、アイリーンさんがいるそうです。
「陛下も、本当はレオ君を巻き込みたくなかったのだろう。だが、怪我人がいればレオ君は単身でも向かう可能性があった。だからこそ、きちんとした役割をつける事にしたのだよ」
「うう、皆さんに迷惑をかけちゃったんですね。さっきも、早く現地に行きたいって言っちゃいましたし」
「レオ君が優しい性格だからこそ、そういう発言が出るのだよ。みんな、分かっている」
ナンシー侯爵と廊下を歩きながら話をしていたら、さっき焦っていたのが恥ずかしくなっちゃいました。
いずれにせよ、僕はできることを頑張れば良いだけですね。
そして、一階のたくさんの兵がいるエリアに入りました。
すれ違う兵が、ナンシー侯爵に敬礼しているよ。
やっぱりすごい人なんだね。
そして、少し広めな部屋の前につきました。
コンコン。
「アイリーン、ナンシーだ。入るぞ」
「どうぞ、お入り下さい」
部屋の中からアイリーンさんの声が聞こえてきて、僕も一緒に入ります。
すると、アイリーンさんは既に色々な準備を進めていました。
他にも、治療兵と思わしき若い女性がいました。
この前の新人兵訓練で一緒だった人もいます。
「アイリーン、正式に出陣命令が出た。レオ君も一緒に行くことになった」
「分かりました。こういうことで治療するのは避けたかったんですけど」
「仕方ないだろう、帝国のことまで面倒は見きれん」
どうもアイリーンさんは、事前に話を聞かされていたみたいです。
そして、僕が同行するのも予想していたみたいです。
名前が出ても、特に表情を変えませんでした。
「あと、レオ君が正式に宮廷魔導師に任命された。実績からすれば、何も問題ないだろう」
「そうなんですね、それはちょうどよかったです。宰相閣下と商務大臣閣下より頼まれていた、レオ君用の宮廷魔導師の軍服とマントが出来上がったんですよ」
「そうか、それはタイミングがいい。では、後は任せたぞ」
あのあの、なんでそんなものが用意されているんですか?
しかも、チャーリーさんとギルバートさんが絡んでいるなんて。
そして、振り返ったらナンシー侯爵は既に廊下の遠くにいました。
ガシッ、バタン。
「ふふ、レオ君はまだ七歳だよね。お姉さんが着替えさせてあげるわ」
「本当に、レオ君は可愛いわね」
「はーい、脱ぎ脱ぎしましょうね」
「ああ、あのあのあの、その……」
僕は、目を輝かせている治療兵のお姉さんに囲まれてあっという間に着替えさせられました。
うう、一人で着替えはできるのに……
シロちゃんはいつの間にかアイリーンさんのところに逃げちゃったし、アイリーンさんも苦笑しているだけでした。
「発端は、帝国兵が境界線を越えて挑発してきたことによります。注意をしたところ、軍事行為だとして一斉に攻撃を仕掛けてきました。迎撃はできておりますが、初動が遅れたために複数の怪我人が出ております」
「話を聞く限り、帝国が挑発しながら奇襲の準備をしていたのか。いずれにせよ、由々しき事態だ」
陛下も思わず顔をしかめているけど、他の人たちも同様に苦々しい表情をしていた。
僕としては、怪我人がいっぱい出ているというのがとても気にかかります。
すると、陛下は一瞬だけ僕のことを見て指示を出しました。
「無駄な争いは避けたかったのだが、やむを得ない。サンダーランド辺境伯領に援軍派遣命令を出す。ディフェンダーズ伯爵領にも、念のため増援をだそう。また、アイリーンとレオをトップとした治療班を派遣する。更に、レオを宮廷魔導師につける」
「「「はっ」」」
陛下も苦渋の判断だと言っていました。
もちろん、チャーリーさんとギルバートさんも難しい表情をしていました。
でも、僕としては怪我人がいると聞いて放っておけません。
しかも、サンダーランド辺境伯領では何回も兵の治療をしています。
また、治療施設にたくさんの兵が運ばれているはずです。
「僕、直ぐに行って治療を始めたいです。前に治療した施設にたくさんの兵が運ばれているはずです」
「レオ、少し落ち着け。レオがサンダーランド辺境伯領を出発した後、領内の医療体制の整備を行なっている。ポーションも、ストックしてあるそうだ」
陛下になだめられて、僕は少し落ち着きました。
少なくとも、僕たちが到着するまでの間は大丈夫だそうです。
それを聞いて、少し安心しました。
「いずれにせよ、事は急がないとならない。各自準備を進めるように」
「「「畏まりました」」」
こうして、各人が急いで準備を始めました。
ギルバートさんも、救援物資の準備を進めるそうです。
「じゃあ、行ってきます」
「気をつけてな。終わったら、前に来た私の執務室に来てくれ」
僕はギルバートさんと別れて、ナンシー侯爵と王城内にある軍の詰め所に向かいます。
その場所に、アイリーンさんがいるそうです。
「陛下も、本当はレオ君を巻き込みたくなかったのだろう。だが、怪我人がいればレオ君は単身でも向かう可能性があった。だからこそ、きちんとした役割をつける事にしたのだよ」
「うう、皆さんに迷惑をかけちゃったんですね。さっきも、早く現地に行きたいって言っちゃいましたし」
「レオ君が優しい性格だからこそ、そういう発言が出るのだよ。みんな、分かっている」
ナンシー侯爵と廊下を歩きながら話をしていたら、さっき焦っていたのが恥ずかしくなっちゃいました。
いずれにせよ、僕はできることを頑張れば良いだけですね。
そして、一階のたくさんの兵がいるエリアに入りました。
すれ違う兵が、ナンシー侯爵に敬礼しているよ。
やっぱりすごい人なんだね。
そして、少し広めな部屋の前につきました。
コンコン。
「アイリーン、ナンシーだ。入るぞ」
「どうぞ、お入り下さい」
部屋の中からアイリーンさんの声が聞こえてきて、僕も一緒に入ります。
すると、アイリーンさんは既に色々な準備を進めていました。
他にも、治療兵と思わしき若い女性がいました。
この前の新人兵訓練で一緒だった人もいます。
「アイリーン、正式に出陣命令が出た。レオ君も一緒に行くことになった」
「分かりました。こういうことで治療するのは避けたかったんですけど」
「仕方ないだろう、帝国のことまで面倒は見きれん」
どうもアイリーンさんは、事前に話を聞かされていたみたいです。
そして、僕が同行するのも予想していたみたいです。
名前が出ても、特に表情を変えませんでした。
「あと、レオ君が正式に宮廷魔導師に任命された。実績からすれば、何も問題ないだろう」
「そうなんですね、それはちょうどよかったです。宰相閣下と商務大臣閣下より頼まれていた、レオ君用の宮廷魔導師の軍服とマントが出来上がったんですよ」
「そうか、それはタイミングがいい。では、後は任せたぞ」
あのあの、なんでそんなものが用意されているんですか?
しかも、チャーリーさんとギルバートさんが絡んでいるなんて。
そして、振り返ったらナンシー侯爵は既に廊下の遠くにいました。
ガシッ、バタン。
「ふふ、レオ君はまだ七歳だよね。お姉さんが着替えさせてあげるわ」
「本当に、レオ君は可愛いわね」
「はーい、脱ぎ脱ぎしましょうね」
「ああ、あのあのあの、その……」
僕は、目を輝かせている治療兵のお姉さんに囲まれてあっという間に着替えさせられました。
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