384 / 515
第七章 王都
第四百七十九話 王子様との初顔合わせ
しおりを挟む
今日は、久々の冒険者活動をするぞ!
と思ったら、王妃様からお茶に来てねと誘われちゃいました。
幸いにしてお茶のお誘いは午前中なので、午後から冒険者活動をする予定です。
僕はキチンとした服に着替えて、玄関に移動しました。
因みに、クリスさんとターニャさんも一緒に行くそうです。
ということで、馬車に乗って王城に出発です。
「今日は、応接室でお茶をする予定よ。ノエビア王妃様も、レオ君が無事に王都に帰ってきてホッとしているの。あと、グレッグ王子様とも顔を合わせたいらしいね」
王城に着いて廊下を歩きながらターニャさんが今回のお茶会の意図を教えてくれたけど、確か前の王妃様とのお茶会の時には王子様とは会えなかったんだよね。
僕より小さい子だというけど、いったいどんな子なのかな?
ちょっとワクワクしながら、僕たちは応接室に到着しました。
ガチャ。
「いらっしゃい、待っていたわ」
「いらっしゃーい!」
部屋の中には、王妃様と同じ銀色のショートカットの元気な男の子が僕たちを出迎えてくれました。
そして、僕とクリスちゃんのところに満面の笑みを浮かべながらとことこと歩いてきました。
「僕、グレッギュ!」
「おはようございます、僕はレオです。あと、シロちゃんとユキちゃんです」
「私はクリスティーヌです。クリスって呼んでね」
「アオン!」
グレッグちゃんは、まだ自分の名前もキチンといえないけど、とっても明るい男の子ですね。
僕とクリスちゃんだけでなく、シロちゃんとユキちゃんとも握手をしています。
そして、ユキちゃんの手を引いて王妃様のところに戻っていきました。
「おかーさま、あいさつできた!」
「ふふ、良かったわね。ユキちゃんも久しぶりね」
「アン!」
王妃様も、ちょっとドヤ顔のグレッグちゃんとユキちゃんの頭を撫でて膝の上に乗せました。
そして、お菓子とお茶にジュースが出されたのを合図に、お茶会が始まりました。
「グレッグは、まだ三歳になったばっかりで毎日やんちゃしているのよ。遊ぶのが大好きで、いつも追いかけっことかをしているわ」
「おいかけっこ、だいすき!」
グレッグちゃんはとっても活動的な性格らしく、王妃様もちょっと苦笑していました。
こっそりと、陛下に似た性格だと言っていますね。
僕としては、年齢相当じゃないかなって思っているよ。
「グレッグ、レオ君は魔法を使って悪い人を捕まえたり傷ついた人を治したりしたんだよ」
「おおー! レオおにーさますごーい!」
王妃様がニッコリとして教えるのだから、グレッグちゃんのはしゃぎようがもの凄いですね。
そして、ここでユキちゃんが小さな氷の固まりを発動させました。
シュイン、ころり。
「アン!」
「わあ、つめたーい! ユキちゃんもまほーつかえるんだ!」
「ふふ、シロちゃんも魔法が使えるのよ」
シロちゃんもグレッグちゃんのところにちょこんとやってきて、小さな光の玉を見せてあげました。
ワクワクが止まらない息子のことを、王妃様は優しく撫でていました。
「でも、こうしてレオ君の元気な姿を見れてホッとしたわ。謁見でも色々とあったと聞いているし、私もあのゴルゴン侯爵一派とは距離を置いているのよ」
「僕も、ゴルゴン侯爵一派とは距離を置きたいです。ポール男爵領で意地悪をしていた時は、僕も思わず怒っちゃいました」
「レオ君が怒るのは、とても自然な事なのよ。ゴルゴン侯爵は息子に孫娘を嫁にしようとしつこくしてくるし、息子も嫌いなの」
幾ら自分の勢力を伸ばしたいからとはいえ、まだ三歳のグレッグちゃんに嫁を勧めるとは。
やっぱりゴルゴン侯爵は、自分のことだけを考えているんだ。
よく考えるとコバルトブルーレイク直轄領で不正なポーションを作ったのもゴルゴン侯爵一派だったし、アマード子爵領で大暴れしたのはゴルゴン侯爵の親戚の嫡男だったもんなあ。
一派や親戚も、自分勝手な人ばかりなんだね。
「陛下も、ゴルゴン侯爵一派に強気な態度に出るようにしたわ。後ろ盾もしっかりとしたし、遠慮する必要もなくなったわ」
「チャーリーさんやギルバートさん、それに軍の皆さんも陛下を支えるって言っていますもんね」
「あとは、レオ君の存在も大きいわ。変化を生み出せる存在だし、何よりも困難にも打ち勝つだけの力もあるわ」
王妃様の発言に、ターニャさんとクリスちゃんも激しく同意していました。
僕はまだまだ子どもだし、そんなに大きな影響力は無いと思うけどなあ。
そして、その後はグレッグちゃんを中心として賑やかにお茶会が進んでいきました。
グレッグちゃんはというと、シロちゃんとユキちゃんとお友達になれたのがとっても嬉しいらしく、終始ニコニコしていました。
と思ったら、王妃様からお茶に来てねと誘われちゃいました。
幸いにしてお茶のお誘いは午前中なので、午後から冒険者活動をする予定です。
僕はキチンとした服に着替えて、玄関に移動しました。
因みに、クリスさんとターニャさんも一緒に行くそうです。
ということで、馬車に乗って王城に出発です。
「今日は、応接室でお茶をする予定よ。ノエビア王妃様も、レオ君が無事に王都に帰ってきてホッとしているの。あと、グレッグ王子様とも顔を合わせたいらしいね」
王城に着いて廊下を歩きながらターニャさんが今回のお茶会の意図を教えてくれたけど、確か前の王妃様とのお茶会の時には王子様とは会えなかったんだよね。
僕より小さい子だというけど、いったいどんな子なのかな?
ちょっとワクワクしながら、僕たちは応接室に到着しました。
ガチャ。
「いらっしゃい、待っていたわ」
「いらっしゃーい!」
部屋の中には、王妃様と同じ銀色のショートカットの元気な男の子が僕たちを出迎えてくれました。
そして、僕とクリスちゃんのところに満面の笑みを浮かべながらとことこと歩いてきました。
「僕、グレッギュ!」
「おはようございます、僕はレオです。あと、シロちゃんとユキちゃんです」
「私はクリスティーヌです。クリスって呼んでね」
「アオン!」
グレッグちゃんは、まだ自分の名前もキチンといえないけど、とっても明るい男の子ですね。
僕とクリスちゃんだけでなく、シロちゃんとユキちゃんとも握手をしています。
そして、ユキちゃんの手を引いて王妃様のところに戻っていきました。
「おかーさま、あいさつできた!」
「ふふ、良かったわね。ユキちゃんも久しぶりね」
「アン!」
王妃様も、ちょっとドヤ顔のグレッグちゃんとユキちゃんの頭を撫でて膝の上に乗せました。
そして、お菓子とお茶にジュースが出されたのを合図に、お茶会が始まりました。
「グレッグは、まだ三歳になったばっかりで毎日やんちゃしているのよ。遊ぶのが大好きで、いつも追いかけっことかをしているわ」
「おいかけっこ、だいすき!」
グレッグちゃんはとっても活動的な性格らしく、王妃様もちょっと苦笑していました。
こっそりと、陛下に似た性格だと言っていますね。
僕としては、年齢相当じゃないかなって思っているよ。
「グレッグ、レオ君は魔法を使って悪い人を捕まえたり傷ついた人を治したりしたんだよ」
「おおー! レオおにーさますごーい!」
王妃様がニッコリとして教えるのだから、グレッグちゃんのはしゃぎようがもの凄いですね。
そして、ここでユキちゃんが小さな氷の固まりを発動させました。
シュイン、ころり。
「アン!」
「わあ、つめたーい! ユキちゃんもまほーつかえるんだ!」
「ふふ、シロちゃんも魔法が使えるのよ」
シロちゃんもグレッグちゃんのところにちょこんとやってきて、小さな光の玉を見せてあげました。
ワクワクが止まらない息子のことを、王妃様は優しく撫でていました。
「でも、こうしてレオ君の元気な姿を見れてホッとしたわ。謁見でも色々とあったと聞いているし、私もあのゴルゴン侯爵一派とは距離を置いているのよ」
「僕も、ゴルゴン侯爵一派とは距離を置きたいです。ポール男爵領で意地悪をしていた時は、僕も思わず怒っちゃいました」
「レオ君が怒るのは、とても自然な事なのよ。ゴルゴン侯爵は息子に孫娘を嫁にしようとしつこくしてくるし、息子も嫌いなの」
幾ら自分の勢力を伸ばしたいからとはいえ、まだ三歳のグレッグちゃんに嫁を勧めるとは。
やっぱりゴルゴン侯爵は、自分のことだけを考えているんだ。
よく考えるとコバルトブルーレイク直轄領で不正なポーションを作ったのもゴルゴン侯爵一派だったし、アマード子爵領で大暴れしたのはゴルゴン侯爵の親戚の嫡男だったもんなあ。
一派や親戚も、自分勝手な人ばかりなんだね。
「陛下も、ゴルゴン侯爵一派に強気な態度に出るようにしたわ。後ろ盾もしっかりとしたし、遠慮する必要もなくなったわ」
「チャーリーさんやギルバートさん、それに軍の皆さんも陛下を支えるって言っていますもんね」
「あとは、レオ君の存在も大きいわ。変化を生み出せる存在だし、何よりも困難にも打ち勝つだけの力もあるわ」
王妃様の発言に、ターニャさんとクリスちゃんも激しく同意していました。
僕はまだまだ子どもだし、そんなに大きな影響力は無いと思うけどなあ。
そして、その後はグレッグちゃんを中心として賑やかにお茶会が進んでいきました。
グレッグちゃんはというと、シロちゃんとユキちゃんとお友達になれたのがとっても嬉しいらしく、終始ニコニコしていました。
1,528
お気に入りに追加
5,453
あなたにおすすめの小説
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
異世界のんびりワークライフ ~生産チートを貰ったので好き勝手生きることにします~
樋川カイト
ファンタジー
友人の借金を押し付けられて馬車馬のように働いていた青年、三上彰。
無理がたたって過労死してしまった彼は、神を自称する男から自分の不幸の理由を知らされる。
そのお詫びにとチートスキルとともに異世界へと転生させられた彰は、そこで出会った人々と交流しながら日々を過ごすこととなる。
そんな彼に訪れるのは平和な未来か、はたまた更なる困難か。
色々と吹っ切れてしまった彼にとってその全てはただ人生の彩りになる、のかも知れない……。
※この作品はカクヨム様でも掲載しています。
新しい聖女が見付かったそうなので、天啓に従います!
月白ヤトヒコ
ファンタジー
空腹で眠くて怠い中、王室からの呼び出しを受ける聖女アルム。
そして告げられたのは、新しい聖女の出現。そして、暇を出すから還俗せよとの解雇通告。
新しい聖女は公爵令嬢。そんなお嬢様に、聖女が務まるのかと思った瞬間、アルムは眩い閃光に包まれ――――
自身が使い潰された挙げ句、処刑される未来を視た。
天啓です! と、アルムは――――
表紙と挿し絵はキャラメーカーで作成。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
チート転生~チートって本当にあるものですね~
水魔沙希
ファンタジー
死んでしまった片瀬彼方は、突然異世界に転生してしまう。しかも、赤ちゃん時代からやり直せと!?何げにステータスを見ていたら、何やら面白そうなユニークスキルがあった!!
そのスキルが、随分チートな事に気付くのは神の加護を得てからだった。
亀更新で気が向いたら、随時更新しようと思います。ご了承お願いいたします。
兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?
志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。
そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄?
え、なにをやってんの兄よ!?
…‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。
今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。
※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。