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第七章 王都
第四百三十三話 王城に戻って報告します
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そして、ブランドルさんと一緒に執務室から出た時でした。
「あばばばば……」
「ちょっと、私を誰だと思っているのよ! 貴族の中の貴族の妻なのよ!」
「放しなさい! 私に触らないで!」
「ちっくしょー、ぶっ飛ばすぞ!」
二階から次々とヴァイス子爵家の関係者が厳重に拘束されて運ばれていくけど、十五歳くらいの男女が特に暴れています。
多分ヴァイス子爵の子どもだと思うけど、あれだけ暴れていて口調も汚いとなるとちょっとないなあって思っちゃいます。
僕とブランドルさんはそんな様子を尻目に、急いで馬車に乗って王城に向かいました。
王城に到着すると、先程の会議室に案内されました。
会議室には陛下とチャーリーさんがいて、直ぐにブランドルさんがドアから少し入ったところに立って陛下に報告を始めました。
僕も、ブランドルさんの隣に立ちます。
「報告いたします。ヴァイス子爵以下、関係者はレオの魔法で行動不能として拘束しました。また、不良ポーションの作成指示、ブランフォード子爵家への襲撃指示、並びに多数の賄賂に関する書類を押収しました」
「ご苦労。ヴァイス子爵への尋問と、屋敷の捜索並びに押収物品の分析を続けるように」
「はっ」
陛下が短く指示を出して、ブランドルさんが会議室から出ていきました。
そして、陛下が僕に席に座るように促し、僕は何があったかを話しました。
「ヴァイス子爵は一階のドアを全て閉じ、二階のバルコニーから僕たちに捕まえられるはずがないと豪語していました。一階を閉鎖すれば兵が入れないと思ったみたいです。そこで、僕は身体能力強化の魔法を使って二階のバルコニーにジャンプして飛び乗り、ヴァイス子爵や護衛をエリアスタンで痺れさせました。後は、一階に移動して玄関のドアを開けて兵を呼び込みました」
「ははは、二階から罵倒していたらまさか大ジャンプをして隣に来るとは。その時のヴァイス子爵の顔が見たかったわ」
「ヴァイス子爵は、僕が目の前に現れると信じられないという表情をしてポカーンとしていました。なので、簡単に痺れさせられました」
陛下もチャーリーさんも、とても愉快だと大笑いをしていました。
あの場面を思い返すと、僕も吹き出しちゃいそうです。
そして、今度はチャーリーさんが僕に話しかけてきました。
「今回のレオ君の対応は、国からレオ君という魔法が使える冒険者に依頼したということにしておくよ。タダ働きはさせられないからね」
「ありがとうございます。でも、捜査はまだ続きますよね?」
「これだけの大事件だ。更にヴァイス子爵の贈収賄に関与したものの洗い出しもある。当分は忙しいだろう」
ヴァイス子爵に与しているものはかなりの人数になりそうだし、その人たちへの処分もある。
王都は暫く大騒ぎになりそうです。
陛下とチャーリーさんは引き続き会議を進めるそうなので、僕は侍従に連れられてギルバートさんの執務室に向かいました。
ガチャ。
「失礼します」
「おお、レオ君戻ったか。ソファーに座って休んでくれ」
ギルバートさんに勧められて、僕は応接セットのソファーに座りました。
ギルバートさん付きの侍従が紅茶を淹れてくれて、ホッと一息つきます。
怒涛の午後だったけど、実はまだ夕方前なんだよね。
やっぱりギルバートさんも、ヴァイス子爵を捕まえた時のことを聞いてきました。
「ははは、奴は本当に間抜けだな。確かにレオ君の言った通り、一階のドアを閉めていてもいくらでも屋敷内に侵入する方法はある。色々な可能性を考えられない時点で、奴の命運は決まったものだよ」
「そういえば、ヴァイス子爵はバルコニーから僕を罵倒していましたけど、駄々をこねる子どもみたいで全然怖くありませんでした」
「自称自分は凄いという貴族だからな。やることがかなり悪どいから、対応に困っていたけど」
ギルバートさんも書類を書き終わったタイミングで色々と話してくれたけど、結局ヴァイス子爵は考え方が短絡的でもの凄く迷惑をかけるから、まともな人はもの凄く怒っているんだ。
でも、ヴァイス子爵は捕まったし、これで王都も少しは良くなりそうですね。
「あばばばば……」
「ちょっと、私を誰だと思っているのよ! 貴族の中の貴族の妻なのよ!」
「放しなさい! 私に触らないで!」
「ちっくしょー、ぶっ飛ばすぞ!」
二階から次々とヴァイス子爵家の関係者が厳重に拘束されて運ばれていくけど、十五歳くらいの男女が特に暴れています。
多分ヴァイス子爵の子どもだと思うけど、あれだけ暴れていて口調も汚いとなるとちょっとないなあって思っちゃいます。
僕とブランドルさんはそんな様子を尻目に、急いで馬車に乗って王城に向かいました。
王城に到着すると、先程の会議室に案内されました。
会議室には陛下とチャーリーさんがいて、直ぐにブランドルさんがドアから少し入ったところに立って陛下に報告を始めました。
僕も、ブランドルさんの隣に立ちます。
「報告いたします。ヴァイス子爵以下、関係者はレオの魔法で行動不能として拘束しました。また、不良ポーションの作成指示、ブランフォード子爵家への襲撃指示、並びに多数の賄賂に関する書類を押収しました」
「ご苦労。ヴァイス子爵への尋問と、屋敷の捜索並びに押収物品の分析を続けるように」
「はっ」
陛下が短く指示を出して、ブランドルさんが会議室から出ていきました。
そして、陛下が僕に席に座るように促し、僕は何があったかを話しました。
「ヴァイス子爵は一階のドアを全て閉じ、二階のバルコニーから僕たちに捕まえられるはずがないと豪語していました。一階を閉鎖すれば兵が入れないと思ったみたいです。そこで、僕は身体能力強化の魔法を使って二階のバルコニーにジャンプして飛び乗り、ヴァイス子爵や護衛をエリアスタンで痺れさせました。後は、一階に移動して玄関のドアを開けて兵を呼び込みました」
「ははは、二階から罵倒していたらまさか大ジャンプをして隣に来るとは。その時のヴァイス子爵の顔が見たかったわ」
「ヴァイス子爵は、僕が目の前に現れると信じられないという表情をしてポカーンとしていました。なので、簡単に痺れさせられました」
陛下もチャーリーさんも、とても愉快だと大笑いをしていました。
あの場面を思い返すと、僕も吹き出しちゃいそうです。
そして、今度はチャーリーさんが僕に話しかけてきました。
「今回のレオ君の対応は、国からレオ君という魔法が使える冒険者に依頼したということにしておくよ。タダ働きはさせられないからね」
「ありがとうございます。でも、捜査はまだ続きますよね?」
「これだけの大事件だ。更にヴァイス子爵の贈収賄に関与したものの洗い出しもある。当分は忙しいだろう」
ヴァイス子爵に与しているものはかなりの人数になりそうだし、その人たちへの処分もある。
王都は暫く大騒ぎになりそうです。
陛下とチャーリーさんは引き続き会議を進めるそうなので、僕は侍従に連れられてギルバートさんの執務室に向かいました。
ガチャ。
「失礼します」
「おお、レオ君戻ったか。ソファーに座って休んでくれ」
ギルバートさんに勧められて、僕は応接セットのソファーに座りました。
ギルバートさん付きの侍従が紅茶を淹れてくれて、ホッと一息つきます。
怒涛の午後だったけど、実はまだ夕方前なんだよね。
やっぱりギルバートさんも、ヴァイス子爵を捕まえた時のことを聞いてきました。
「ははは、奴は本当に間抜けだな。確かにレオ君の言った通り、一階のドアを閉めていてもいくらでも屋敷内に侵入する方法はある。色々な可能性を考えられない時点で、奴の命運は決まったものだよ」
「そういえば、ヴァイス子爵はバルコニーから僕を罵倒していましたけど、駄々をこねる子どもみたいで全然怖くありませんでした」
「自称自分は凄いという貴族だからな。やることがかなり悪どいから、対応に困っていたけど」
ギルバートさんも書類を書き終わったタイミングで色々と話してくれたけど、結局ヴァイス子爵は考え方が短絡的でもの凄く迷惑をかけるから、まともな人はもの凄く怒っているんだ。
でも、ヴァイス子爵は捕まったし、これで王都も少しは良くなりそうですね。
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