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第七章 王都
第四百三十二話 あっという間の制圧
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王城から出て数分もすれば、目的地のヴァイス子爵家に到着しました。
既に敷地内に軍が入っているけど、まだ屋敷内には入れないみたいです。
ブランドルさんが、現場の指揮官に状況を確認します。
「屋敷はどうなっている?」
「はっ。玄関は固く閉ざされており、中に入る事が出来ません」
「くそ、面倒くさいことをしやがる」
報告を聞いたブランドルさんが少し悔しそうな表情をしているけど、僕はちょっと気になったことがあります。
現場の指揮官に質問しました。
「すみません、屋敷の裏口は確認しましたか?」
「そちらも確認しております。残念ながら、施錠されておりました」
「うーん、となると窓のあるところを破って入るか、別の方法を取るかですね」
籠城していて、中々面倒くさいことになっています。
すると、バルコニーからこちらを覗いている人物が。
小太りで、金髪の髪で脳天が禿げているけど、多分ヴァイス子爵で間違いなさそうです。
ヴァイス子爵は、僕たちを挑発するような視線を見せています。
「ははは、如何に軍務大臣といえども屋敷に入れなければ意味がない。貴族の中の貴族たる私を捕まえようなんて、百年早いわ。早々に立ち去れ!」
いきなり上司のブランドルさんを罵倒する辺り、まともな人じゃなさそうです。 とはいえ、ヴァイス子爵を捕まえる方法は沢山あります。
すると、ヴァイス子爵は僕の存在に気が付きました。
「そこのちびがレオ君か。貧乏くさい顔をして軍に取り入ろうとするなんて、図々しいガキがいるもんだな。平民のくせして生意気だ!」
何だろうか。
当人としては皮肉たっぷりに言ったつもりなんだけど、大した迫力も無いし全く怖くありません。
怒るどころか、呆れちゃいました。
「ブランドルさん、あれで貴族主義のトップを気取っているんですか?」
「レオ君も直ぐに気がついたのか。口だけが上手いただの小物だ」
「貴様ら、揃いも揃って俺を馬鹿にしたな!」
激昂しやすいし、本当に大した人物ではなさそうです。
僕は、ブランドルさんと顔を見合わせて溜息をついちゃいました。
では、うるさい人はさっさと退場してもらいましょう。
僕は、足に身体能力強化の魔法をかけました。
シュイーン、ぴょーん。
すたっ。
「はっ?」
僕は二階のバルコニーに一気にジャンプして飛び乗り、ヴァイス子爵と護衛の目の前に降り立ちました。
ヴァイス子爵はいきなり目の前に僕が現れたので、何が何だか分からないみたいです。
そして、今度は手に溜めておいた魔力を開放します。
シュイーン、バリバリバリ!
「「「ギャー!」」」
バタリ。
僕はヴァイス子爵と護衛を目掛けてエリアスタンを放って、一気に痺れさせます。
うーん、呆気なく倒れちゃったよ。
護衛も、剣を抜くことすらできなかったみたいです。
「あばばば……」
ヴァイス子爵は体が痺れてまともに会話できないけど、放置で良いでしょう。
僕は、バルコニーから屋敷の中に入りました。
「ど、どこから入って……」
シュイーン、バリバリ。
「ガアッ!」
途中で僕の事を襲ってくる兵がいるけど、サンダーバレットで痺れて貰います。
そのまま一階に降りて玄関に向かっていき、玄関の鍵を開けました。
ガチャ、ギィィィ。
「ブランドルさん、後は宜しくお願いします。うーん、護衛の兵も大して強くなかったです」
「奴の護衛が務まれば良いレベルだからな。では、レオ君もついてきてくれ。他のものは、奴らを拘束して軍の牢屋にぶち込め」
「「「はっ」」」
僕が痺れさせた人は兵に任せて、僕とブランドルさんはヴァイス子爵の執務室に向かいます。
というか、僕たちの前に立ちはだかる人がまだいるんですね。
一階の廊下にも、複数の護衛の兵が剣を抜いて構えていました。
「おい、ここは通さな……」
シュイーン、バリバリ!
「「「ギャー!」」」
すぐさま、サンダーバレットで護衛の兵を痺れさせていきます。
そのため、僕たちは全くの無傷で進んで屋敷内を行きます。
「いやあ、一撃で戦闘不能か。レオ君の魔法は、相変わらず凄いな」
「これでも、魔力を抑えています。あんまり魔力が残っていないので」
「まあ、護衛なら適当に痺れさせておけば十分だ。おっ、ここが執務室だな」
ガチャ。
執務室は全くの手付かずだったのか、ぱっと見で変わったところはありません。
というか、鍵すらかかっていません。
さっそく多くの兵が、執務室の中を捜索し始めました。
「ブランドルさん、こんな状況になったら普通は証拠隠滅しそうですけど。本当に何にもしていないですね」
「自分は捕まることはないと、変な自信があったのだろう。だからこそ、バルコニーから我々を見下しながら馬鹿にしていたのだろうな」
うーん、どうやったら捕まらないという自信が持てるのだろうか。
自分に相当の自信があったんですね。
なので、次々と重要な書類が見つかりました。
「不正なポーション関連の書類が見つかりました。年明けから、不正なポーションの製造に着手した模様です」
「こちらは、ブランフォード子爵家への襲撃指示に関する書類です。また、攻撃対象貴族をリストアップした書類も出てきました」
「賄賂に関する書類もあります。どうやら、多数の貴族や官僚に賄賂工作を仕掛けていたみたいです」
「ここまで証拠が出れば、罪状としては十分だろう。私とレオ君は、王城に戻って陛下に報告する。引き続き、捜索と屋敷の保存をするように」
「「「はっ」」」
こうして屋敷の敷地に入って僅か三十分で、当初の目的を果たすことができました。
往復で一時間もかかっていないけど、首謀者を捕まえて多数の証拠を抑えました。
こちら側は殆ど怪我人も出てないし、上々の成果でしょう。
既に敷地内に軍が入っているけど、まだ屋敷内には入れないみたいです。
ブランドルさんが、現場の指揮官に状況を確認します。
「屋敷はどうなっている?」
「はっ。玄関は固く閉ざされており、中に入る事が出来ません」
「くそ、面倒くさいことをしやがる」
報告を聞いたブランドルさんが少し悔しそうな表情をしているけど、僕はちょっと気になったことがあります。
現場の指揮官に質問しました。
「すみません、屋敷の裏口は確認しましたか?」
「そちらも確認しております。残念ながら、施錠されておりました」
「うーん、となると窓のあるところを破って入るか、別の方法を取るかですね」
籠城していて、中々面倒くさいことになっています。
すると、バルコニーからこちらを覗いている人物が。
小太りで、金髪の髪で脳天が禿げているけど、多分ヴァイス子爵で間違いなさそうです。
ヴァイス子爵は、僕たちを挑発するような視線を見せています。
「ははは、如何に軍務大臣といえども屋敷に入れなければ意味がない。貴族の中の貴族たる私を捕まえようなんて、百年早いわ。早々に立ち去れ!」
いきなり上司のブランドルさんを罵倒する辺り、まともな人じゃなさそうです。 とはいえ、ヴァイス子爵を捕まえる方法は沢山あります。
すると、ヴァイス子爵は僕の存在に気が付きました。
「そこのちびがレオ君か。貧乏くさい顔をして軍に取り入ろうとするなんて、図々しいガキがいるもんだな。平民のくせして生意気だ!」
何だろうか。
当人としては皮肉たっぷりに言ったつもりなんだけど、大した迫力も無いし全く怖くありません。
怒るどころか、呆れちゃいました。
「ブランドルさん、あれで貴族主義のトップを気取っているんですか?」
「レオ君も直ぐに気がついたのか。口だけが上手いただの小物だ」
「貴様ら、揃いも揃って俺を馬鹿にしたな!」
激昂しやすいし、本当に大した人物ではなさそうです。
僕は、ブランドルさんと顔を見合わせて溜息をついちゃいました。
では、うるさい人はさっさと退場してもらいましょう。
僕は、足に身体能力強化の魔法をかけました。
シュイーン、ぴょーん。
すたっ。
「はっ?」
僕は二階のバルコニーに一気にジャンプして飛び乗り、ヴァイス子爵と護衛の目の前に降り立ちました。
ヴァイス子爵はいきなり目の前に僕が現れたので、何が何だか分からないみたいです。
そして、今度は手に溜めておいた魔力を開放します。
シュイーン、バリバリバリ!
「「「ギャー!」」」
バタリ。
僕はヴァイス子爵と護衛を目掛けてエリアスタンを放って、一気に痺れさせます。
うーん、呆気なく倒れちゃったよ。
護衛も、剣を抜くことすらできなかったみたいです。
「あばばば……」
ヴァイス子爵は体が痺れてまともに会話できないけど、放置で良いでしょう。
僕は、バルコニーから屋敷の中に入りました。
「ど、どこから入って……」
シュイーン、バリバリ。
「ガアッ!」
途中で僕の事を襲ってくる兵がいるけど、サンダーバレットで痺れて貰います。
そのまま一階に降りて玄関に向かっていき、玄関の鍵を開けました。
ガチャ、ギィィィ。
「ブランドルさん、後は宜しくお願いします。うーん、護衛の兵も大して強くなかったです」
「奴の護衛が務まれば良いレベルだからな。では、レオ君もついてきてくれ。他のものは、奴らを拘束して軍の牢屋にぶち込め」
「「「はっ」」」
僕が痺れさせた人は兵に任せて、僕とブランドルさんはヴァイス子爵の執務室に向かいます。
というか、僕たちの前に立ちはだかる人がまだいるんですね。
一階の廊下にも、複数の護衛の兵が剣を抜いて構えていました。
「おい、ここは通さな……」
シュイーン、バリバリ!
「「「ギャー!」」」
すぐさま、サンダーバレットで護衛の兵を痺れさせていきます。
そのため、僕たちは全くの無傷で進んで屋敷内を行きます。
「いやあ、一撃で戦闘不能か。レオ君の魔法は、相変わらず凄いな」
「これでも、魔力を抑えています。あんまり魔力が残っていないので」
「まあ、護衛なら適当に痺れさせておけば十分だ。おっ、ここが執務室だな」
ガチャ。
執務室は全くの手付かずだったのか、ぱっと見で変わったところはありません。
というか、鍵すらかかっていません。
さっそく多くの兵が、執務室の中を捜索し始めました。
「ブランドルさん、こんな状況になったら普通は証拠隠滅しそうですけど。本当に何にもしていないですね」
「自分は捕まることはないと、変な自信があったのだろう。だからこそ、バルコニーから我々を見下しながら馬鹿にしていたのだろうな」
うーん、どうやったら捕まらないという自信が持てるのだろうか。
自分に相当の自信があったんですね。
なので、次々と重要な書類が見つかりました。
「不正なポーション関連の書類が見つかりました。年明けから、不正なポーションの製造に着手した模様です」
「こちらは、ブランフォード子爵家への襲撃指示に関する書類です。また、攻撃対象貴族をリストアップした書類も出てきました」
「賄賂に関する書類もあります。どうやら、多数の貴族や官僚に賄賂工作を仕掛けていたみたいです」
「ここまで証拠が出れば、罪状としては十分だろう。私とレオ君は、王城に戻って陛下に報告する。引き続き、捜索と屋敷の保存をするように」
「「「はっ」」」
こうして屋敷の敷地に入って僅か三十分で、当初の目的を果たすことができました。
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