371 / 484
第七章 王都
第四百二十二話 王妃様とのお茶会
しおりを挟む
「いらっしゃい。ふふ、待っていたわ」
「ノエビア王妃様、お待たせして申し訳ありません」
「あら、良いのよ。私が待ちきれなくて、早く来たのだから」
王妃様は、ターニャさんと仲良さそうに話をしています。
銀色のとても綺麗なロングヘアで、にこやかに話をしていました。
「王妃様、お久しぶりにございます」
「お元気そうで何よりです」
「お久しぶりです」
「まあ、皆さんもお元気そうですね」
ウェンディさん、アレックスさん、クリスちゃんは王妃様とあった事があるので、とても丁寧で綺麗な礼をしていました。
クリスちゃんも、綺麗なカーテシを披露しています。
僕も、王妃様に挨拶をしないと。
「王妃様、初めてお目にかかります。僕はレオといいます。このスライムはシロちゃんで、コボルドがユキちゃんです」
「アオン!」
「まあ、とても素晴らしい挨拶ですわ。私はノエビア、シェフィールド王国の王妃で実はターニャとは幼馴染なのよ」
王妃様がニコリとしながら挨拶をしてくれたけど、ターニャさんの幼馴染だからとても親しく話しかけてきたんですね。
僕だけでなく、シロちゃんとユキちゃんにも優しく話しかけてきました。
「ごめんなさいね。息子にも会わせようとしたのだけど、当初から陛下と共に勉強する予定があったのよ。レオ君よりも小さいけど、とても元気な子なのよ」
王妃様が申し訳無さそうに言ったけど、勉強なら仕方ないですね。
それに、元気いっぱいってことはクリスちゃんみたいな男の子なのかな?
立っていてもなんなので、僕たちも椅子に座ります。
「アオン」
「ふふ、良い毛並みね。とても気持ちいいわ」
いつの間にかユキちゃんが王妃様に抱っこされていたけど、ユキちゃんも悪い人には近づかないから大丈夫です。
さっそくお茶会が始まりました。
「こうして黒髪の天使様とお会いできるなんて、とても素晴らしいことですわ」
「ぼ、僕は大したことはしていないですよ。治療は沢山しましたけど、シロちゃんやユキちゃんにも助けられています」
「謙遜しなくても良いわ。実際に色々な街でレオ君が治療したお陰で、数多くの人が救われたわ」
王妃様はユキちゃんをもふもふしながら、にこやかに僕のことを褒めていました。
とはいっても、僕は常に多くの人に助けられたのは間違いないないね。
そして、王妃様はある事を話し始めました。
「いま王城の中では、ブランフォード子爵夫妻が襲われたことで持ちきりだわ。軍の幹部が狙われたこともあるし、ライサさんのことも絡んでいて中々複雑だわ」
「僕、そのことでとっても怒っているんです。ライサさんにはとっても良くしてもらったし、凄く良い人なんです。安息日に、ライサさんの代わりに奉仕作業を手伝います」
「私も教会に行った際に奉仕作業中のライサさんと話した事があるけど、本当にとっても良い子ね」
王妃様も悩んだような口調だったけど、やっぱり貴族当主が襲われたのは大きい出来事だったんだ。
早く事件が解決するのを祈るばかりだね。
「クリスちゃんもレオ君と再会して良い表情になったけど、ウェンディさんとアレックスさんも何やら心境の変化があったみたいね」
「レオ君はとっても凄い魔法使いなのに、日々の訓練を怠っていないです。才能だけじゃないって思いました」
「勉強も凄い出来ていて、僕も負けないぞって思いました。努力も大切だと思いました」
王妃様というだけあって、洞察力が凄いんですね。
僕は、ウェンディさんとアレックスさんの心境の変化に全く気づけませんでした。
すると、ここでクリスちゃんが笑顔でとある事を言いました。
「王妃様、おにいさま空を飛んだよ」
「レオ君が空を……。うん? 空を飛んだ?」
今までとても優しい表情だった王妃様が、不思議そうに考え込んじゃいました。
おつきの人も、何が何だか分からないという表情をしていますね。
せっかくなので、僕とシロちゃんで実演することにしました。
シューン、ふわっ。
ひゅーん、ひゅーん。
「た、確かに空を飛んでいるわ。黒髪の天使様の魔法は、ここまで凄かったのですね……」
「し、信じられませんわ……」
ちょっとだけ飛翔魔法を実演したけど、王妃様もおつきの人も、そして周囲を警備している兵も信じられないものを見たという表情をしています。
やっぱり飛翔魔法は、とても珍しい魔法なんですね。
「レオ君がとんでもない魔法使いだと、改めて自覚しましたわ。もはや黒髪の天使様ではなく、奇跡の大魔法使いですわね……」
「わ、私も大魔法使いだと意識しましたわ……」
う、うーん、ちょっと驚かせすぎちゃったのかな?
でも、フランソワーズ公爵家の面々も、王妃様の発言にうんうんと頷いています。
その後は、気を取り直した王子様と旅のこととかを含めて色々な事を話しました。
時間いっぱいまで、王妃様は僕の話を楽しそうに聞いていました。
「ノエビア王妃様、お待たせして申し訳ありません」
「あら、良いのよ。私が待ちきれなくて、早く来たのだから」
王妃様は、ターニャさんと仲良さそうに話をしています。
銀色のとても綺麗なロングヘアで、にこやかに話をしていました。
「王妃様、お久しぶりにございます」
「お元気そうで何よりです」
「お久しぶりです」
「まあ、皆さんもお元気そうですね」
ウェンディさん、アレックスさん、クリスちゃんは王妃様とあった事があるので、とても丁寧で綺麗な礼をしていました。
クリスちゃんも、綺麗なカーテシを披露しています。
僕も、王妃様に挨拶をしないと。
「王妃様、初めてお目にかかります。僕はレオといいます。このスライムはシロちゃんで、コボルドがユキちゃんです」
「アオン!」
「まあ、とても素晴らしい挨拶ですわ。私はノエビア、シェフィールド王国の王妃で実はターニャとは幼馴染なのよ」
王妃様がニコリとしながら挨拶をしてくれたけど、ターニャさんの幼馴染だからとても親しく話しかけてきたんですね。
僕だけでなく、シロちゃんとユキちゃんにも優しく話しかけてきました。
「ごめんなさいね。息子にも会わせようとしたのだけど、当初から陛下と共に勉強する予定があったのよ。レオ君よりも小さいけど、とても元気な子なのよ」
王妃様が申し訳無さそうに言ったけど、勉強なら仕方ないですね。
それに、元気いっぱいってことはクリスちゃんみたいな男の子なのかな?
立っていてもなんなので、僕たちも椅子に座ります。
「アオン」
「ふふ、良い毛並みね。とても気持ちいいわ」
いつの間にかユキちゃんが王妃様に抱っこされていたけど、ユキちゃんも悪い人には近づかないから大丈夫です。
さっそくお茶会が始まりました。
「こうして黒髪の天使様とお会いできるなんて、とても素晴らしいことですわ」
「ぼ、僕は大したことはしていないですよ。治療は沢山しましたけど、シロちゃんやユキちゃんにも助けられています」
「謙遜しなくても良いわ。実際に色々な街でレオ君が治療したお陰で、数多くの人が救われたわ」
王妃様はユキちゃんをもふもふしながら、にこやかに僕のことを褒めていました。
とはいっても、僕は常に多くの人に助けられたのは間違いないないね。
そして、王妃様はある事を話し始めました。
「いま王城の中では、ブランフォード子爵夫妻が襲われたことで持ちきりだわ。軍の幹部が狙われたこともあるし、ライサさんのことも絡んでいて中々複雑だわ」
「僕、そのことでとっても怒っているんです。ライサさんにはとっても良くしてもらったし、凄く良い人なんです。安息日に、ライサさんの代わりに奉仕作業を手伝います」
「私も教会に行った際に奉仕作業中のライサさんと話した事があるけど、本当にとっても良い子ね」
王妃様も悩んだような口調だったけど、やっぱり貴族当主が襲われたのは大きい出来事だったんだ。
早く事件が解決するのを祈るばかりだね。
「クリスちゃんもレオ君と再会して良い表情になったけど、ウェンディさんとアレックスさんも何やら心境の変化があったみたいね」
「レオ君はとっても凄い魔法使いなのに、日々の訓練を怠っていないです。才能だけじゃないって思いました」
「勉強も凄い出来ていて、僕も負けないぞって思いました。努力も大切だと思いました」
王妃様というだけあって、洞察力が凄いんですね。
僕は、ウェンディさんとアレックスさんの心境の変化に全く気づけませんでした。
すると、ここでクリスちゃんが笑顔でとある事を言いました。
「王妃様、おにいさま空を飛んだよ」
「レオ君が空を……。うん? 空を飛んだ?」
今までとても優しい表情だった王妃様が、不思議そうに考え込んじゃいました。
おつきの人も、何が何だか分からないという表情をしていますね。
せっかくなので、僕とシロちゃんで実演することにしました。
シューン、ふわっ。
ひゅーん、ひゅーん。
「た、確かに空を飛んでいるわ。黒髪の天使様の魔法は、ここまで凄かったのですね……」
「し、信じられませんわ……」
ちょっとだけ飛翔魔法を実演したけど、王妃様もおつきの人も、そして周囲を警備している兵も信じられないものを見たという表情をしています。
やっぱり飛翔魔法は、とても珍しい魔法なんですね。
「レオ君がとんでもない魔法使いだと、改めて自覚しましたわ。もはや黒髪の天使様ではなく、奇跡の大魔法使いですわね……」
「わ、私も大魔法使いだと意識しましたわ……」
う、うーん、ちょっと驚かせすぎちゃったのかな?
でも、フランソワーズ公爵家の面々も、王妃様の発言にうんうんと頷いています。
その後は、気を取り直した王子様と旅のこととかを含めて色々な事を話しました。
時間いっぱいまで、王妃様は僕の話を楽しそうに聞いていました。
1,726
お気に入りに追加
5,475
あなたにおすすめの小説
大好きな母と縁を切りました。
むう子
ファンタジー
7歳までは家族円満愛情たっぷりの幸せな家庭で育ったナーシャ。
領地争いで父が戦死。
それを聞いたお母様は寝込み支えてくれたカルノス・シャンドラに親子共々心を開き再婚。
けれど妹が生まれて義父からの虐待を受けることに。
毎日母を想い部屋に閉じこもるナーシャに2年後の政略結婚が決定した。
けれどこの婚約はとても酷いものだった。
そんな時、ナーシャの生まれる前に亡くなった父方のおばあさまと契約していた精霊と出会う。
そこで今までずっと近くに居てくれたメイドの裏切りを知り……
【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。
何でも欲しがる妹が、私が愛している人を奪うと言い出しました。でもその方を愛しているのは、私ではなく怖い侯爵令嬢様ですよ?
柚木ゆず
ファンタジー
「ふ~ん。レナエルはオーガスティン様を愛していて、しかもわたくし達に内緒で交際をしていましたのね」
姉レナエルのものを何でも欲しがる、ニーザリア子爵家の次女ザラ。彼女はレナエルのとある寝言を聞いたことによりそう確信し、今まで興味がなかったテデファリゼ侯爵家の嫡男オーガスティンに好意を抱くようになりました。
「ふふ。貴方が好きな人は、もらいますわ」
そのためザラは自身を溺愛する両親に頼み、レナエルを自室に軟禁した上でアプローチを始めるのですが――。そういった事実はなく、それは大きな勘違いでした。
オーガスティンを愛しているのは姉レナエルではなく、恐ろしい性質を持った侯爵令嬢マリーで――。
※全体で見た場合恋愛シーンよりもその他のシーンが多いため、2月11日に恋愛ジャンルからファンタジージャンルへの変更を行わせていただきました(内容に変更はございません)。
私、実は若返り王妃ですの。シミュレーション能力で第二の人生を切り開いておりますので、邪魔はしないでくださいませ
もぐすけ
ファンタジー
シーファは王妃だが、王が新しい妃に夢中になり始めてからは、王宮内でぞんざいに扱われるようになり、遂には廃屋で暮らすよう言い渡される。
あまりの扱いにシーファは侍女のテレサと王宮を抜け出すことを決意するが、王の寵愛をかさに横暴を極めるユリカ姫は、シーファを見張っており、逃亡の準備をしていたテレサを手討ちにしてしまう。
テレサを娘のように思っていたシーファは絶望するが、テレサは天に召される前に、シーファに二つのギフトを手渡した。
仲良しのもふもふに理不尽な婚約破棄を愚痴ったら、国が崩壊することになりました
柚木ゆず
ファンタジー
あのね。殿下は聖女様に心変わりをされて、理不尽に婚約破棄をされちゃったの――。
はぁ。関係者全員に、罰が当たらないかなぁ――。
6年前無理やり私を婚約者にしたくせに、結婚式まで3か月となった今日一方的に婚約破棄を宣告されたこと。おまけにお父様達は殿下や陛下と取り引きをしていて、私を悪者に仕立て上げて追放する準備を始めたこと。
それらを私は、唯一の親友に――7年前に偶然助けたことで仲良くなった、ラグドールのノアに愚痴った。
そうしたら…………え!?
ノアはラグドールじゃなくて、神様が住む世界に居た神獣!?
これから神の力を使って、関係者全員に罰を与えに行く!?
ノアからビックリする秘密を聞かされて、そうして私の長い長い1日が始まったのでした――。
異世界に行ったら才能に満ち溢れていました
みずうし
ファンタジー
銀行に勤めるそこそこ頭はイイところ以外に取り柄のない23歳青山 零 は突如、自称神からの死亡宣言を受けた。そして気がついたら異世界。
異世界ではまるで別人のような体になった零だが、その体には類い稀なる才能が隠されていて....
殿下から婚約破棄されたけど痛くも痒くもなかった令嬢の話
ルジェ*
ファンタジー
婚約者である第二王子レオナルドの卒業記念パーティーで突然婚約破棄を突きつけられたレティシア・デ・シルエラ。同様に婚約破棄を告げられるレオナルドの側近達の婚約者達。皆唖然とする中、レオナルドは彼の隣に立つ平民ながらも稀有な魔法属性を持つセシリア・ビオレータにその場でプロポーズしてしまうが───
「は?ふざけんなよ。」
これは不運な彼女達が、レオナルド達に逆転勝利するお話。
********
「冒険がしたいので殿下とは結婚しません!」の元になった物です。メモの中で眠っていたのを見つけたのでこれも投稿します。R15は保険です。プロトタイプなので深掘りとか全くなくゆるゆる設定で雑に進んで行きます。ほぼ書きたいところだけ書いたような状態です。細かいことは気にしない方は宜しければ覗いてみてやってください!
*2023/11/22 ファンタジー1位…⁉︎皆様ありがとうございます!!
幼馴染み達が寝取られたが,別にどうでもいい。
みっちゃん
ファンタジー
私達は勇者様と結婚するわ!
そう言われたのが1年後に再会した幼馴染みと義姉と義妹だった。
「.....そうか,じゃあ婚約破棄は俺から両親達にいってくるよ。」
そう言って俺は彼女達と別れた。
しかし彼女達は知らない自分達が魅了にかかっていることを、主人公がそれに気づいていることも,そして,最初っから主人公は自分達をあまり好いていないことも。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。