328 / 585
第七章 王都
第四百二十二話 王妃様とのお茶会
しおりを挟む
「いらっしゃい。ふふ、待っていたわ」
「ノエビア王妃様、お待たせして申し訳ありません」
「あら、良いのよ。私が待ちきれなくて、早く来たのだから」
王妃様は、ターニャさんと仲良さそうに話をしています。
銀色のとても綺麗なロングヘアで、にこやかに話をしていました。
「王妃様、お久しぶりにございます」
「お元気そうで何よりです」
「お久しぶりです」
「まあ、皆さんもお元気そうですね」
ウェンディさん、アレックスさん、クリスちゃんは王妃様とあった事があるので、とても丁寧で綺麗な礼をしていました。
クリスちゃんも、綺麗なカーテシを披露しています。
僕も、王妃様に挨拶をしないと。
「王妃様、初めてお目にかかります。僕はレオといいます。このスライムはシロちゃんで、コボルドがユキちゃんです」
「アオン!」
「まあ、とても素晴らしい挨拶ですわ。私はノエビア、シェフィールド王国の王妃で実はターニャとは幼馴染なのよ」
王妃様がニコリとしながら挨拶をしてくれたけど、ターニャさんの幼馴染だからとても親しく話しかけてきたんですね。
僕だけでなく、シロちゃんとユキちゃんにも優しく話しかけてきました。
「ごめんなさいね。息子にも会わせようとしたのだけど、当初から陛下と共に勉強する予定があったのよ。レオ君よりも小さいけど、とても元気な子なのよ」
王妃様が申し訳無さそうに言ったけど、勉強なら仕方ないですね。
それに、元気いっぱいってことはクリスちゃんみたいな男の子なのかな?
立っていてもなんなので、僕たちも椅子に座ります。
「アオン」
「ふふ、良い毛並みね。とても気持ちいいわ」
いつの間にかユキちゃんが王妃様に抱っこされていたけど、ユキちゃんも悪い人には近づかないから大丈夫です。
さっそくお茶会が始まりました。
「こうして黒髪の天使様とお会いできるなんて、とても素晴らしいことですわ」
「ぼ、僕は大したことはしていないですよ。治療は沢山しましたけど、シロちゃんやユキちゃんにも助けられています」
「謙遜しなくても良いわ。実際に色々な街でレオ君が治療したお陰で、数多くの人が救われたわ」
王妃様はユキちゃんをもふもふしながら、にこやかに僕のことを褒めていました。
とはいっても、僕は常に多くの人に助けられたのは間違いないないね。
そして、王妃様はある事を話し始めました。
「いま王城の中では、ブランフォード子爵夫妻が襲われたことで持ちきりだわ。軍の幹部が狙われたこともあるし、ライサさんのことも絡んでいて中々複雑だわ」
「僕、そのことでとっても怒っているんです。ライサさんにはとっても良くしてもらったし、凄く良い人なんです。安息日に、ライサさんの代わりに奉仕作業を手伝います」
「私も教会に行った際に奉仕作業中のライサさんと話した事があるけど、本当にとっても良い子ね」
王妃様も悩んだような口調だったけど、やっぱり貴族当主が襲われたのは大きい出来事だったんだ。
早く事件が解決するのを祈るばかりだね。
「クリスちゃんもレオ君と再会して良い表情になったけど、ウェンディさんとアレックスさんも何やら心境の変化があったみたいね」
「レオ君はとっても凄い魔法使いなのに、日々の訓練を怠っていないです。才能だけじゃないって思いました」
「勉強も凄い出来ていて、僕も負けないぞって思いました。努力も大切だと思いました」
王妃様というだけあって、洞察力が凄いんですね。
僕は、ウェンディさんとアレックスさんの心境の変化に全く気づけませんでした。
すると、ここでクリスちゃんが笑顔でとある事を言いました。
「王妃様、おにいさま空を飛んだよ」
「レオ君が空を……。うん? 空を飛んだ?」
今までとても優しい表情だった王妃様が、不思議そうに考え込んじゃいました。
おつきの人も、何が何だか分からないという表情をしていますね。
せっかくなので、僕とシロちゃんで実演することにしました。
シューン、ふわっ。
ひゅーん、ひゅーん。
「た、確かに空を飛んでいるわ。黒髪の天使様の魔法は、ここまで凄かったのですね……」
「し、信じられませんわ……」
ちょっとだけ飛翔魔法を実演したけど、王妃様もおつきの人も、そして周囲を警備している兵も信じられないものを見たという表情をしています。
やっぱり飛翔魔法は、とても珍しい魔法なんですね。
「レオ君がとんでもない魔法使いだと、改めて自覚しましたわ。もはや黒髪の天使様ではなく、奇跡の大魔法使いですわね……」
「わ、私も大魔法使いだと意識しましたわ……」
う、うーん、ちょっと驚かせすぎちゃったのかな?
でも、フランソワーズ公爵家の面々も、王妃様の発言にうんうんと頷いています。
その後は、気を取り直した王子様と旅のこととかを含めて色々な事を話しました。
時間いっぱいまで、王妃様は僕の話を楽しそうに聞いていました。
「ノエビア王妃様、お待たせして申し訳ありません」
「あら、良いのよ。私が待ちきれなくて、早く来たのだから」
王妃様は、ターニャさんと仲良さそうに話をしています。
銀色のとても綺麗なロングヘアで、にこやかに話をしていました。
「王妃様、お久しぶりにございます」
「お元気そうで何よりです」
「お久しぶりです」
「まあ、皆さんもお元気そうですね」
ウェンディさん、アレックスさん、クリスちゃんは王妃様とあった事があるので、とても丁寧で綺麗な礼をしていました。
クリスちゃんも、綺麗なカーテシを披露しています。
僕も、王妃様に挨拶をしないと。
「王妃様、初めてお目にかかります。僕はレオといいます。このスライムはシロちゃんで、コボルドがユキちゃんです」
「アオン!」
「まあ、とても素晴らしい挨拶ですわ。私はノエビア、シェフィールド王国の王妃で実はターニャとは幼馴染なのよ」
王妃様がニコリとしながら挨拶をしてくれたけど、ターニャさんの幼馴染だからとても親しく話しかけてきたんですね。
僕だけでなく、シロちゃんとユキちゃんにも優しく話しかけてきました。
「ごめんなさいね。息子にも会わせようとしたのだけど、当初から陛下と共に勉強する予定があったのよ。レオ君よりも小さいけど、とても元気な子なのよ」
王妃様が申し訳無さそうに言ったけど、勉強なら仕方ないですね。
それに、元気いっぱいってことはクリスちゃんみたいな男の子なのかな?
立っていてもなんなので、僕たちも椅子に座ります。
「アオン」
「ふふ、良い毛並みね。とても気持ちいいわ」
いつの間にかユキちゃんが王妃様に抱っこされていたけど、ユキちゃんも悪い人には近づかないから大丈夫です。
さっそくお茶会が始まりました。
「こうして黒髪の天使様とお会いできるなんて、とても素晴らしいことですわ」
「ぼ、僕は大したことはしていないですよ。治療は沢山しましたけど、シロちゃんやユキちゃんにも助けられています」
「謙遜しなくても良いわ。実際に色々な街でレオ君が治療したお陰で、数多くの人が救われたわ」
王妃様はユキちゃんをもふもふしながら、にこやかに僕のことを褒めていました。
とはいっても、僕は常に多くの人に助けられたのは間違いないないね。
そして、王妃様はある事を話し始めました。
「いま王城の中では、ブランフォード子爵夫妻が襲われたことで持ちきりだわ。軍の幹部が狙われたこともあるし、ライサさんのことも絡んでいて中々複雑だわ」
「僕、そのことでとっても怒っているんです。ライサさんにはとっても良くしてもらったし、凄く良い人なんです。安息日に、ライサさんの代わりに奉仕作業を手伝います」
「私も教会に行った際に奉仕作業中のライサさんと話した事があるけど、本当にとっても良い子ね」
王妃様も悩んだような口調だったけど、やっぱり貴族当主が襲われたのは大きい出来事だったんだ。
早く事件が解決するのを祈るばかりだね。
「クリスちゃんもレオ君と再会して良い表情になったけど、ウェンディさんとアレックスさんも何やら心境の変化があったみたいね」
「レオ君はとっても凄い魔法使いなのに、日々の訓練を怠っていないです。才能だけじゃないって思いました」
「勉強も凄い出来ていて、僕も負けないぞって思いました。努力も大切だと思いました」
王妃様というだけあって、洞察力が凄いんですね。
僕は、ウェンディさんとアレックスさんの心境の変化に全く気づけませんでした。
すると、ここでクリスちゃんが笑顔でとある事を言いました。
「王妃様、おにいさま空を飛んだよ」
「レオ君が空を……。うん? 空を飛んだ?」
今までとても優しい表情だった王妃様が、不思議そうに考え込んじゃいました。
おつきの人も、何が何だか分からないという表情をしていますね。
せっかくなので、僕とシロちゃんで実演することにしました。
シューン、ふわっ。
ひゅーん、ひゅーん。
「た、確かに空を飛んでいるわ。黒髪の天使様の魔法は、ここまで凄かったのですね……」
「し、信じられませんわ……」
ちょっとだけ飛翔魔法を実演したけど、王妃様もおつきの人も、そして周囲を警備している兵も信じられないものを見たという表情をしています。
やっぱり飛翔魔法は、とても珍しい魔法なんですね。
「レオ君がとんでもない魔法使いだと、改めて自覚しましたわ。もはや黒髪の天使様ではなく、奇跡の大魔法使いですわね……」
「わ、私も大魔法使いだと意識しましたわ……」
う、うーん、ちょっと驚かせすぎちゃったのかな?
でも、フランソワーズ公爵家の面々も、王妃様の発言にうんうんと頷いています。
その後は、気を取り直した王子様と旅のこととかを含めて色々な事を話しました。
時間いっぱいまで、王妃様は僕の話を楽しそうに聞いていました。
1,803
お気に入りに追加
5,426
あなたにおすすめの小説

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。

【完結】クビだと言われ、実家に帰らないといけないの?と思っていたけれどどうにかなりそうです。
まりぃべる
ファンタジー
「お前はクビだ!今すぐ出て行け!!」
そう、第二王子に言われました。
そんな…せっかく王宮の侍女の仕事にありつけたのに…!
でも王宮の庭園で、出会った人に連れてこられた先で、どうにかなりそうです!?
☆★☆★
全33話です。出来上がってますので、随時更新していきます。
読んでいただけると嬉しいです。

無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

辺境地で冷笑され蔑まれ続けた少女は、実は土地の守護者たる聖女でした。~彼女に冷遇を向けた街人たちは、彼女が追放された後破滅を辿る~
銀灰
ファンタジー
陸の孤島、辺境の地にて、人々から魔女と噂される、薄汚れた少女があった。
少女レイラに対する冷遇の様は酷く、街中などを歩けば陰口ばかりではなく、石を投げられることさえあった。理由無き冷遇である。
ボロ小屋に住み、いつも変らぬ質素な生活を営み続けるレイラだったが、ある日彼女は、住処であるそのボロ小屋までも、開発という名目の理不尽で奪われることになる。
陸の孤島――レイラがどこにも行けぬことを知っていた街人たちは彼女にただ冷笑を向けたが、レイラはその後、誰にも知られずその地を去ることになる。
その結果――?

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。