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第六章 バーボルド伯爵領

第四百五話 僕の出発の時間が確定しました

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 今週末に王都に出発するので、僕はバーボルド伯爵家の屋敷に帰ったらちょっとずつ荷物を整理しています。
 といっても、魔法袋に全部入っているけど。
 そんな事を思ったら、ある事に気が付きました。

「うーん、そろそろユキちゃんに魔法袋を買って上げないとね」
「クゥン?」

 部屋でごそごそと荷物を整理しながらユキちゃんに話しかけるけど、ユキちゃんは何の事って思っていました。
 ユキちゃんは小さなリュックサックを背負っていて、お気に入りのバンダナと木剣をしまっています。
 うーん、そのうち剣も装備するし、王都に行ったら考えないといけないね。
 シロちゃんのアイテムボックスの中にも、ユキちゃんのバンダナが入っています。

「この前買ってもらった服も入っているし、取り敢えずは大丈夫かな。じゃあ、お風呂に入っちゃおう!」
「アオン!」

 僕達は、着替えを持って屋敷のお風呂に向かいます。
 ここのお風呂は大きくて、とっても気持ちいいんだよね。
 脱衣所で服を脱いで、お風呂に入ります。

 ゴシゴシゴシ。

「アフゥ……」
「ユキちゃん、気持ちいい?」
「アン!」

 ユキちゃんは体を洗われるのが大好きみたいで、僕とシロチャンが体を洗ってあげるととても気持ちいい表情をします。
 とろーんとしていて、とても気持ちよさそうですね。
 僕も体を洗って、シロちゃんもつるつるすべすべのスライムになりました。

 ガラッ。

「おお、レオ君入っていたのか」
「ふふ、綺麗になっているね」

 さあ湯船に入ろうと思ったら、ネストさんとダンビルさんが入ってきました。
 普段はもっとお風呂に入るのが遅いんだけど、今日は早いんだね。
 その間に、僕達は湯船に入ります。

「はふー」
「ワフー」
「ははは、レオ君もユキちゃんもとっても気持ち良さそうだな」
「とろんとしていますね」

 ユキちゃんには湯船が大きいので毎回大きいタライにお湯を入れてあげているけど、それでもとても気持ちいい表情をしています。
 僕もとっても気持ちいいし、シロちゃんもぷかぷかと湯船に浮いてまったりとしています。

「こう見ると、ダンビルの小さい頃を思い出すな。湯船に入らずに、脱衣所を走り回っていたっけ」
「父上、それは私がレオ君よりも小さい頃ですよね?」
「ははは、親にとって子どもはいつまでも子どもってもんだ」

 湯船に入っている僕を見て、昔話をしていますね。
 ダンビルさんも、小さい頃は僕よりもはしゃいでいたんですね。
 さてさて、僕達は一足先にお風呂から上がります。

 シュイン、ブォー。

「ワフー」

 先に着替えちゃって、ユキちゃんの体を拭いて風魔法で乾かしてあげます。
 少しすると、ピッカピカの毛並みになりました。
 そのまま食堂に向かいます。
 ネストさんとダンビルさんがまだお風呂に入っているので、夕食は少し待ちます。
 すると、食堂にはイストワールさんとシャンティさんが席に座っていました。

「あら、レオ君お帰り。旦那様はまだお風呂かしら?」
「はい、さっき入れ違いで入ってきました」
「ありがとう。それなら、もう直ぐ来るわね」

 イストワールさんがニコリとしながら話してくれたけど、シャンティさんはいつの間にかユキちゃんを抱っこしてもふもふしていました。

「うーん、良い匂いでしかもふわふわになっているわ。レオ君に、ぴかぴかにして貰ったのね」
「アン!」

 ユキちゃんの毛並みは、お風呂上がりだからとってもふわふわです。
 僕もたまにもふもふしちゃうんだよね。
 シャンティさんは、ユキちゃんの毛並みに夢中になっています。

「ふふ、もうそろそろ席に座ってね。こうしていると、小さい子どもがいるのって良いわね」

 僕はいつもの席に座って、ユキちゃんも隣に座ります。
 イストワールもネストさんみたいに、もしかしたら小さい頃のダンビルさんを思い出しているのかな?
 すると、食堂にネストさんとダンビルさんが入ってきました。

「いやあ、待たせたな」
「すみません、遅くなりました」

 そしてネストさんとダンビルさんが席につくと、ネストさんがおもむろに話始めました。

「レオ君の出発の時間が決まった。フランソワーズ公爵家の者は昼前に着くそうなので、昼食を食べて出発となる」
「いよいよ日程が決まったのね。そう思うと、少し寂しいものがあるわ」
「全くだ。賑やかなものは、やはり良い物だ」

 いよいよ僕の出発の時間が決まったんだね。
 でも、バーボルド伯爵領から王都まで馬車で二時間で着くし、何だか今後も何回も寄るような気がするんだよね。

「じゃあ、食事にするか」

 ぐー。

「あら、レオ君のお腹から可愛らしい音が聞こえたわね」
「本当ね。待ちきれないみたいわね」

 あっ、ご飯って言葉を聞いて僕のお腹が大きくなっちゃった。
 僕は恥ずかしくなっちゃって、思わず顔を下に向けちゃいました。
 でもお腹が空いていた分、夕食はいっぱい食べられました。
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