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第五章 シークレア子爵領
第三百四十話 今日の昼食は大好物です
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お手紙を出し終えた翌日、僕はいつも通り造船場に向かいます。
今日は、ザンギエフさんが宿のお仕事で不在です。
モゾロフさん達とダリアさん達と一緒に、宿から造船場に歩いていきます。
「レオ、確か午後から軍の施設で軍人の治療をするんだってな」
「はい。前からビクターさんに頼まれていた件です。昼食を食べ終わる辺りで、お迎えがくるそうです」
「帝国との緊張もあって、軍も緊張状態だからな。怪我人も複数出ているだろう。確か会場でも小競り合いがあったって、この前かわら版に書いてあったぞ」
モゾロフさんと歩きながらお喋りしていたけど、帝国と領海を巡って小競り合いがあったんだって。
サンダーランド辺境伯領とディフェンダーズ伯爵領でも小競り合いは続いているみたいだし、色々なところでまだまだ争いが続きそうだよ。
「ああ、その話は俺も聞いたぞ。今は帝国と船の力でも互角だから、戦力が拮抗した状態らしいな」
「俺達が作った船がないと、帝国から俺達を守る事ができない。人殺しの道具って言われてもしょうがないがな」
「難しいな。俺達がやらないと、子どもが帝国に殺されてしまうんだ」
休憩時間に、職人さんが溜息を漏らしながら話をしていました。
答えが見つからない難しい問題だけど、職人さん達が頑張らないと人も街も国も守れないって思っている。
「レオ、こういうのは大人が責任を取ればいい。目の前の仕事に集中して、少しでも国が良い方向に向かえば良いんだよ」
「おっ、モゾロフも良い事を言ったな」
「レオと接して、モゾロフも少しばかり成長したな」
「レオは年齢以上に大人びてるから、モゾロフにはちょうどいいのかもしれないな」
モゾロフさんが真面目な事を言って、他の職人さんに茶化されていました。
でも、モゾロフさんの言う通り、僕は目の前の仕事に集中すれば良いんだ。
そう気持ちを切り替えて、僕は午前中のお仕事を終えました。
「はいよ、今日はトマトパスタだ」
「わあ、良い匂いです! 僕、トマトパスタ大好きなんです」
「黒髪の天使様はトマトパスタが大好きって、有名な話だからな。沢山食べな」
今日の日替わり定食は、僕の大好物でした。
思わず、僕もシロちゃんもテンションが上がっちゃいました。
「レオも、好物の前ではテンション高いな」
「ははは、そうだな。子どもらしい反応だ」
「こう見ると、黒髪の魔術師も小さな子どもって訳だな」
トマトパスタを夢中で食べる僕とシロちゃんの事を、職人さんもニコリとしながら見ていました。
うん、トマトの味だけじゃなくてお肉もとっても美味しいよ。
食堂のおばちゃんの腕も凄いけど、お手伝いのダリアさん達の料理の腕もとっても良いよ。
ちょっと色々な事を考えちゃっていたけど、一気に色々な事が吹き飛んじゃった。
「「「ニヤニヤ」」」
「おい、お前ら。強面ズラがデレデレになると、気味が悪くてしょうがないぞ」
「「「ニヤニヤ」」」
僕とシロちゃんは、周囲の事を全く気にしないでトマトパスタを食べていました。
そんな僕とシロちゃんの事を職人さんが顔をデレデレにして見ていて、食堂のおばちゃんがツッコミを入れていました。
今日は、ザンギエフさんが宿のお仕事で不在です。
モゾロフさん達とダリアさん達と一緒に、宿から造船場に歩いていきます。
「レオ、確か午後から軍の施設で軍人の治療をするんだってな」
「はい。前からビクターさんに頼まれていた件です。昼食を食べ終わる辺りで、お迎えがくるそうです」
「帝国との緊張もあって、軍も緊張状態だからな。怪我人も複数出ているだろう。確か会場でも小競り合いがあったって、この前かわら版に書いてあったぞ」
モゾロフさんと歩きながらお喋りしていたけど、帝国と領海を巡って小競り合いがあったんだって。
サンダーランド辺境伯領とディフェンダーズ伯爵領でも小競り合いは続いているみたいだし、色々なところでまだまだ争いが続きそうだよ。
「ああ、その話は俺も聞いたぞ。今は帝国と船の力でも互角だから、戦力が拮抗した状態らしいな」
「俺達が作った船がないと、帝国から俺達を守る事ができない。人殺しの道具って言われてもしょうがないがな」
「難しいな。俺達がやらないと、子どもが帝国に殺されてしまうんだ」
休憩時間に、職人さんが溜息を漏らしながら話をしていました。
答えが見つからない難しい問題だけど、職人さん達が頑張らないと人も街も国も守れないって思っている。
「レオ、こういうのは大人が責任を取ればいい。目の前の仕事に集中して、少しでも国が良い方向に向かえば良いんだよ」
「おっ、モゾロフも良い事を言ったな」
「レオと接して、モゾロフも少しばかり成長したな」
「レオは年齢以上に大人びてるから、モゾロフにはちょうどいいのかもしれないな」
モゾロフさんが真面目な事を言って、他の職人さんに茶化されていました。
でも、モゾロフさんの言う通り、僕は目の前の仕事に集中すれば良いんだ。
そう気持ちを切り替えて、僕は午前中のお仕事を終えました。
「はいよ、今日はトマトパスタだ」
「わあ、良い匂いです! 僕、トマトパスタ大好きなんです」
「黒髪の天使様はトマトパスタが大好きって、有名な話だからな。沢山食べな」
今日の日替わり定食は、僕の大好物でした。
思わず、僕もシロちゃんもテンションが上がっちゃいました。
「レオも、好物の前ではテンション高いな」
「ははは、そうだな。子どもらしい反応だ」
「こう見ると、黒髪の魔術師も小さな子どもって訳だな」
トマトパスタを夢中で食べる僕とシロちゃんの事を、職人さんもニコリとしながら見ていました。
うん、トマトの味だけじゃなくてお肉もとっても美味しいよ。
食堂のおばちゃんの腕も凄いけど、お手伝いのダリアさん達の料理の腕もとっても良いよ。
ちょっと色々な事を考えちゃっていたけど、一気に色々な事が吹き飛んじゃった。
「「「ニヤニヤ」」」
「おい、お前ら。強面ズラがデレデレになると、気味が悪くてしょうがないぞ」
「「「ニヤニヤ」」」
僕とシロちゃんは、周囲の事を全く気にしないでトマトパスタを食べていました。
そんな僕とシロちゃんの事を職人さんが顔をデレデレにして見ていて、食堂のおばちゃんがツッコミを入れていました。
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