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第四章 サンダーランド辺境伯領
第二百八十七話 出店を見て回ります
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窃盗団騒ぎから二日後、僕とシロちゃんはフレアさんとミシャさんと一緒に出店に出ています。
あみあみあみ、ポチポチポチ。
「あっ、そういえば窃盗団を制圧してから、スリがだいぶ少なくなったってお父さんが言っていたよ」
「わあ、良かったですね。でも、まだまだスリがいるんですね」
「こればっかりはしょうがないわ。また新たな窃盗犯がやってくるだろうし、守備隊とのいたちごっこになるだろうね」
ミシャさんがふと思い出したように話してくれたけど、街が安全になるのは良いことだね。
そして花祭りも後半戦になって、出店もようやくお客さんが一息つく様になりました。
お陰で僕達も少し余裕が出てきていて、折角なので今日の昼食は他の出店で出されているものを食べようという事になりました。
「でも、色々な人が差し入れって言って食べ物を持ってきてくれたんですよね」
「お客さんが増えたから、食事を出している所も大盛況らしいよ。うちの武器屋ですら売上が過去最高なんだから」
「折角だから、差し入れをくれた所にお礼を言いましょうね」
どの出店も、盛り上がっているのはとっても良いことだね。
という事で、昼食時間になったので出店に休憩中の張り紙をしていざ出発です。
まずは、お隣のフレアさんのお店です。
「わあ、沢山のお客さんが武器を見ていますね」
武器屋さんの中は、沢山の人で溢れかえっていました。
在庫品処分セールは売り切れで終わっちゃったみたいだけど、それでも次々と武器や防具が売れていきます。
カウンターにいるミシャさんのお母さんも、他の人と一緒に忙しそうに対応していました。
「忙しそうだから、また後にしましょう」
「でも、とても盛況で良かったわ」
忙しい所を邪魔しちゃ悪いと思って、僕達は武器屋さんを後にしました。
そして、差し入れをくれた出店に向かいます。
「こんにちは」
「おっ、有名人が来たな」
先ずは、串焼きの出店に行きます。
余り物って言って、お肉の串焼きを差し入れてくれたんだよね。
歯ごたえ抜群のお肉で、今日も沢山の人が並んでいました。
すると、シロちゃんがぴょんと僕の頭から腕の中に飛び降りました。
シュッ。
「おお、皆の分を買おって事か? 気の利いたスライムだな」
何と、シロちゃんがアイテムボックスから人数分の串焼きのお金を取り出して店主のおじさんに渡していました。
店主は、ビックリしながらも普通に対応してくれました。
「シロちゃんありがとうね」
「ありがたく頂くわ」
フレアさんとミシャさんも、シロちゃんにお礼を言いながら店主から串焼きを受け取っていました。
僕とシロちゃんは、串焼きをはんぶんこしました。
思ったよりも固くなく、とっても美味しいね。
「もぐもぐもぐ。シロちゃん、ありがとうね。とっても美味しいよ!」
僕もシロちゃんにお礼を言いました。
シロちゃんも、満足そうに触手をふりふりとしていました。
次はパン屋さんの出店です。
とっても美味しいパンを作っているんだよ。
「あら、皆来てくれたのね。わざわざありがとうね」
パン屋さんの奥さんが、ニコリとして僕達を出迎えてくれました。
パン屋さんの出店も、とっても大盛況ですね。
「色々な種類のパンが置いてありますね。でも、普段お店に置いていないパンもありますね」
「試作品を販売しているのよ。売上が良かったら、お店のメニューに入れようと思っているのよ」
パン屋が作るパンはどれも美味しいから、試作品でもとっても美味しそうだよ。
僕達は試作品のサンドイッチを買って、皆で分ける事にしました。
「もぐもぐもぐ、このサンドイッチもとっても美味しいですね」
「野菜も沢山使われているし、味も良いわ」
「手も汚れないし、とっても良いわね」
「ありがとうね。メニューに入れるか検討するわ」
新しいサンドイッチも、皆大絶賛です。
普通に販売しても、沢山売れそうです。
僕達は、上機嫌な奥さんに手を振って次のお店に行きました。
「あっ、沢山のアクセサリーが売っているわ」
「どれも花をモチーフにしているのね。とっても綺麗だわ」
今度は、アクセサリー屋さんの出店です。
僕には作れない綺麗なアクセサリーが売っていて、フレアさんとミシャさんも目がキラキラしていました。
「とっても綺麗ですね。僕はピンブローチしか作れないから、とっても凄いです」
「お二人にも気に入って貰って良かったわ。レオ君のピンブローチも丁寧に作ってあるけど、私もアクセサリー作りのプロだから負けてられないわ」
アクセサリー屋さんのお姉さんも、僕にニコリとして話しかけてきました。
僕がピンブローチしか作れないのが幸いして、アクセサリー屋さんの出店もとっても盛況です。
特に、若い女性に大人気だそうです。
あっ、そうだ。
「フレアさん、ミシャさん、お世話になったお礼にアクセサリーをプレゼントします。ピンブローチはプレゼントしちゃったので」
「レオ君、そんな悪いわ。そんな事をしてもらうつもりは、全く無いのよ」
「でも、それでレオ君が納得するならありがたく頂くわ」
という事で、僕はとっても綺麗な装飾がされたブレスレットをプレゼントしました。
更に、シロちゃんもネックレスをプレゼントしました。
フレアさんとミシャさんは、早速身につけてくれてとってもご満悦です。
「うんうん、二人ともとっても似合っているわ」
「うん、そうですよね。とっても似合っていますよ!」
「レオ君、わざわざありがとうね」
「大切に使わせて頂くわ」
アクセサリー屋さんのお姉さんも、とっても満足そうにフレアさんとミシャさんが身につけたアクセサリーを見ていました。
フレアさんとミシャさんはとっても美人だから、アクセサリーも良く似合いますね。
「さあ、そろそろ午後の販売を始めるわよ」
「午後も頑張らないとね」
他に数件の出店をまわってから、僕達は出店に戻りました。
この調子なら、明日明後日も他の出店をまわれそうですね。
何だか楽しくなっちゃって、僕とシロちゃんもウキウキしながら出店にもどりました。
あみあみあみ、ポチポチポチ。
「あっ、そういえば窃盗団を制圧してから、スリがだいぶ少なくなったってお父さんが言っていたよ」
「わあ、良かったですね。でも、まだまだスリがいるんですね」
「こればっかりはしょうがないわ。また新たな窃盗犯がやってくるだろうし、守備隊とのいたちごっこになるだろうね」
ミシャさんがふと思い出したように話してくれたけど、街が安全になるのは良いことだね。
そして花祭りも後半戦になって、出店もようやくお客さんが一息つく様になりました。
お陰で僕達も少し余裕が出てきていて、折角なので今日の昼食は他の出店で出されているものを食べようという事になりました。
「でも、色々な人が差し入れって言って食べ物を持ってきてくれたんですよね」
「お客さんが増えたから、食事を出している所も大盛況らしいよ。うちの武器屋ですら売上が過去最高なんだから」
「折角だから、差し入れをくれた所にお礼を言いましょうね」
どの出店も、盛り上がっているのはとっても良いことだね。
という事で、昼食時間になったので出店に休憩中の張り紙をしていざ出発です。
まずは、お隣のフレアさんのお店です。
「わあ、沢山のお客さんが武器を見ていますね」
武器屋さんの中は、沢山の人で溢れかえっていました。
在庫品処分セールは売り切れで終わっちゃったみたいだけど、それでも次々と武器や防具が売れていきます。
カウンターにいるミシャさんのお母さんも、他の人と一緒に忙しそうに対応していました。
「忙しそうだから、また後にしましょう」
「でも、とても盛況で良かったわ」
忙しい所を邪魔しちゃ悪いと思って、僕達は武器屋さんを後にしました。
そして、差し入れをくれた出店に向かいます。
「こんにちは」
「おっ、有名人が来たな」
先ずは、串焼きの出店に行きます。
余り物って言って、お肉の串焼きを差し入れてくれたんだよね。
歯ごたえ抜群のお肉で、今日も沢山の人が並んでいました。
すると、シロちゃんがぴょんと僕の頭から腕の中に飛び降りました。
シュッ。
「おお、皆の分を買おって事か? 気の利いたスライムだな」
何と、シロちゃんがアイテムボックスから人数分の串焼きのお金を取り出して店主のおじさんに渡していました。
店主は、ビックリしながらも普通に対応してくれました。
「シロちゃんありがとうね」
「ありがたく頂くわ」
フレアさんとミシャさんも、シロちゃんにお礼を言いながら店主から串焼きを受け取っていました。
僕とシロちゃんは、串焼きをはんぶんこしました。
思ったよりも固くなく、とっても美味しいね。
「もぐもぐもぐ。シロちゃん、ありがとうね。とっても美味しいよ!」
僕もシロちゃんにお礼を言いました。
シロちゃんも、満足そうに触手をふりふりとしていました。
次はパン屋さんの出店です。
とっても美味しいパンを作っているんだよ。
「あら、皆来てくれたのね。わざわざありがとうね」
パン屋さんの奥さんが、ニコリとして僕達を出迎えてくれました。
パン屋さんの出店も、とっても大盛況ですね。
「色々な種類のパンが置いてありますね。でも、普段お店に置いていないパンもありますね」
「試作品を販売しているのよ。売上が良かったら、お店のメニューに入れようと思っているのよ」
パン屋が作るパンはどれも美味しいから、試作品でもとっても美味しそうだよ。
僕達は試作品のサンドイッチを買って、皆で分ける事にしました。
「もぐもぐもぐ、このサンドイッチもとっても美味しいですね」
「野菜も沢山使われているし、味も良いわ」
「手も汚れないし、とっても良いわね」
「ありがとうね。メニューに入れるか検討するわ」
新しいサンドイッチも、皆大絶賛です。
普通に販売しても、沢山売れそうです。
僕達は、上機嫌な奥さんに手を振って次のお店に行きました。
「あっ、沢山のアクセサリーが売っているわ」
「どれも花をモチーフにしているのね。とっても綺麗だわ」
今度は、アクセサリー屋さんの出店です。
僕には作れない綺麗なアクセサリーが売っていて、フレアさんとミシャさんも目がキラキラしていました。
「とっても綺麗ですね。僕はピンブローチしか作れないから、とっても凄いです」
「お二人にも気に入って貰って良かったわ。レオ君のピンブローチも丁寧に作ってあるけど、私もアクセサリー作りのプロだから負けてられないわ」
アクセサリー屋さんのお姉さんも、僕にニコリとして話しかけてきました。
僕がピンブローチしか作れないのが幸いして、アクセサリー屋さんの出店もとっても盛況です。
特に、若い女性に大人気だそうです。
あっ、そうだ。
「フレアさん、ミシャさん、お世話になったお礼にアクセサリーをプレゼントします。ピンブローチはプレゼントしちゃったので」
「レオ君、そんな悪いわ。そんな事をしてもらうつもりは、全く無いのよ」
「でも、それでレオ君が納得するならありがたく頂くわ」
という事で、僕はとっても綺麗な装飾がされたブレスレットをプレゼントしました。
更に、シロちゃんもネックレスをプレゼントしました。
フレアさんとミシャさんは、早速身につけてくれてとってもご満悦です。
「うんうん、二人ともとっても似合っているわ」
「うん、そうですよね。とっても似合っていますよ!」
「レオ君、わざわざありがとうね」
「大切に使わせて頂くわ」
アクセサリー屋さんのお姉さんも、とっても満足そうにフレアさんとミシャさんが身につけたアクセサリーを見ていました。
フレアさんとミシャさんはとっても美人だから、アクセサリーも良く似合いますね。
「さあ、そろそろ午後の販売を始めるわよ」
「午後も頑張らないとね」
他に数件の出店をまわってから、僕達は出店に戻りました。
この調子なら、明日明後日も他の出店をまわれそうですね。
何だか楽しくなっちゃって、僕とシロちゃんもウキウキしながら出店にもどりました。
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