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第四章 サンダーランド辺境伯領
第二百六十七話 僕の大好物が出てきたよ!
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翌朝、僕はフレアさんとミシャさんと一緒にボーガン様の屋敷に向かいました。
既に屋敷前には現地に行く部隊が揃っていて、マシューさんも待っていました。
「「「おはようございます」」」
「おお、おはよう。朝早くからすまないね」
僕達はマシューさんに挨拶して、改めて部隊を見ました。
「十人以上の部隊なんですね。とっても人数が多いです」
「これでも人数は絞ったのだよ。三十人以上の部隊も検討されたが、それだと受け入れる側が大変だ」
ディフェンダーズ伯爵領が大変なのに、負担をかけちゃいけないもんね。
「君達は、私と一緒に馬車に乗って貰う」
「えっ、僕達は冒険者ですよ。道中現れた動物や魔物を倒しますよ」
「はは、君達は相手側から指名されているのだから気にしなくて良い。それに、討伐は兵の仕事だ。我が領の兵はとても強いから、ゴブリンやオークが現れても大丈夫だよ」
冒険者なのに馬車に乗って良いのかなと思ったけど、逆に馬車に乗らなくちゃいけないんだって。
シロちゃんは自由に動けるので、何かあったら対応するって。
直ぐに出発するので、僕達も馬車に乗り込みました。
「気をつけてな」
「行ってきます」
「いってきまーす」
ボーガン様が見送りに来たので、マシューさんと一緒に馬車の窓から僕とシロちゃんも手を振りました。
パカパカパカ。
「前にも乗った事がありますけど、とっても乗り心地の良い馬車ですね」
「そういえば、レオ君は街道復旧工事の後に我が家の馬車に乗っていたね。実は、あの後クッションの張り替え等をしていたのだよ」
僕はこの豪華な馬車に乗るのは二回目だから、殆ど緊張していません。
因みに、チェルシーさんと治療院に行く時に乗っていた馬車は、また別の馬車です。
僕とマシューさんが隣で、反対側にフレアさんとミシャさんが座っています。
フレアさんとミシャさんは、馬車の外を見ながらもとても緊張していますね。
「フレアさん、ミシャさん、緊張していますか?」
「そりゃそうよ。こんな豪華な馬車には、今まで一度も乗った事ないわよ」
「そうそう。商会でも、こんなに凄い馬車はないわよ」
「こればかりはしょうがないな。段々と慣れていこう」
マシューさんも思わず苦笑していたけど、豪華な馬車って僕も緊張しちゃうよね。
そんな車内で、僕達を乗せた馬車は進んで行きます。
ガラガラガラ。
「外は平原が広がっていますね」
「ディフェンダーズ伯爵領までは、大きな平原が広がっている。今は何も作ってないが、麦ができている光景は壮大だぞ」
サンダーランド辺境伯領とディフェンダーズ辺境伯領が接している所はとても大きな麦畑らしく、所々に農村もありました。
農村といっても生活環境がとても整っていていて、村人も笑顔ですね。
「サンダーランド辺境伯領の各地には、商会の商隊が定期的に回っているの。不都合があった事は、お館様へ報告しているわよ」
「教会も定期的に巡回していて、簡単な治療とかもしているのよ」
「辺境伯軍も定期的に巡回していて、まさにこの前のオーク騒ぎに遭遇した」
「皆さん、各地の村の為に色々としているんですね。とても勉強になります」
サンダーランド辺境伯家と各商会が手を組んで、村人が暮らしやすい様にしているんだ。
馬車便も発達していて、交通もとっても便利なんだって。
色々な事を教えてもらいながら、昼食休憩をとる為に村に到着しました。
ぴょんぴょん。
ぴかー!
「あっ、シロちゃんがお馬さんを治療しています。ちょっと怪我をしちゃったみたいです」
「おお、それはすまんな。どうせだから、全ての馬の様子をみてくれ」
マシューさんの声掛けに、シロちゃんも了解と触手をふりふりしていました。
シロちゃんは優しいから、元々全ての馬の調子をみる予定だったみたいですね。
その間に、僕達は村の食堂に入って昼食を食べます。
「わあ、トマトパスタです!」
出てきた料理がトマトパスタだったので、僕のテンションが上がっちゃいました。
馬の治療から戻ってきたシロちゃんも、思わず触手を上げて喜んでいました。
早速美味しいパスタを食べ始めて、とってもご満悦です。
「そう言えば、黒髪の天使様はトマトパスタが大好きって噂があったな」
「私も聞いた事があります。アマード子爵領では、特に有名な話らしいですね」
「ミートソースパスタも大好きって噂よ」
えー!
何で僕の好きな食べ物が、多くの人に広まっているの?
もぐもぐとパスタを食べながら、とってもビックリしちゃいました。
「レオ君の噂は、本人が思った以上にあっという間に広がるからね。悪い噂ならともかくとして、良い噂だから街の人も話しやすいのよ」
「オークを倒して村を救って勲章を貰ったのも、レオ君なら当たり前だって既に街の人の噂になっているわよ」
更にフレアさんとミシャさんからの追撃があり、思わず固まっちゃいました。
もう、勲章を貰った事も噂になっちゃっているの?
「黒髪の魔術師であり黒髪の天使様のレオ君は、住民に加えて教会経由でも噂が広がっている。街の人も貴族も教会関係者も、とにかく娯楽に飢えているのだよ。レオ君の事は良い噂ばかりだから、話をしやすいんだよ」
「そ、そうなんですね……」
僕の大好きな物も噂になるなんてと思いつつ、トマトパスタを食べるのを再開しました。
「うーん、トマトの味が濃くて美味しいよ!」
「「「ニヤニヤニヤ」」」
目の前の大人三人だけでなく一緒に付いてきている兵も僕の事をじーっと見ているけど、もう気にしない事にしました。
美味しい物は美味しく食べたいもんね。
既に屋敷前には現地に行く部隊が揃っていて、マシューさんも待っていました。
「「「おはようございます」」」
「おお、おはよう。朝早くからすまないね」
僕達はマシューさんに挨拶して、改めて部隊を見ました。
「十人以上の部隊なんですね。とっても人数が多いです」
「これでも人数は絞ったのだよ。三十人以上の部隊も検討されたが、それだと受け入れる側が大変だ」
ディフェンダーズ伯爵領が大変なのに、負担をかけちゃいけないもんね。
「君達は、私と一緒に馬車に乗って貰う」
「えっ、僕達は冒険者ですよ。道中現れた動物や魔物を倒しますよ」
「はは、君達は相手側から指名されているのだから気にしなくて良い。それに、討伐は兵の仕事だ。我が領の兵はとても強いから、ゴブリンやオークが現れても大丈夫だよ」
冒険者なのに馬車に乗って良いのかなと思ったけど、逆に馬車に乗らなくちゃいけないんだって。
シロちゃんは自由に動けるので、何かあったら対応するって。
直ぐに出発するので、僕達も馬車に乗り込みました。
「気をつけてな」
「行ってきます」
「いってきまーす」
ボーガン様が見送りに来たので、マシューさんと一緒に馬車の窓から僕とシロちゃんも手を振りました。
パカパカパカ。
「前にも乗った事がありますけど、とっても乗り心地の良い馬車ですね」
「そういえば、レオ君は街道復旧工事の後に我が家の馬車に乗っていたね。実は、あの後クッションの張り替え等をしていたのだよ」
僕はこの豪華な馬車に乗るのは二回目だから、殆ど緊張していません。
因みに、チェルシーさんと治療院に行く時に乗っていた馬車は、また別の馬車です。
僕とマシューさんが隣で、反対側にフレアさんとミシャさんが座っています。
フレアさんとミシャさんは、馬車の外を見ながらもとても緊張していますね。
「フレアさん、ミシャさん、緊張していますか?」
「そりゃそうよ。こんな豪華な馬車には、今まで一度も乗った事ないわよ」
「そうそう。商会でも、こんなに凄い馬車はないわよ」
「こればかりはしょうがないな。段々と慣れていこう」
マシューさんも思わず苦笑していたけど、豪華な馬車って僕も緊張しちゃうよね。
そんな車内で、僕達を乗せた馬車は進んで行きます。
ガラガラガラ。
「外は平原が広がっていますね」
「ディフェンダーズ伯爵領までは、大きな平原が広がっている。今は何も作ってないが、麦ができている光景は壮大だぞ」
サンダーランド辺境伯領とディフェンダーズ辺境伯領が接している所はとても大きな麦畑らしく、所々に農村もありました。
農村といっても生活環境がとても整っていていて、村人も笑顔ですね。
「サンダーランド辺境伯領の各地には、商会の商隊が定期的に回っているの。不都合があった事は、お館様へ報告しているわよ」
「教会も定期的に巡回していて、簡単な治療とかもしているのよ」
「辺境伯軍も定期的に巡回していて、まさにこの前のオーク騒ぎに遭遇した」
「皆さん、各地の村の為に色々としているんですね。とても勉強になります」
サンダーランド辺境伯家と各商会が手を組んで、村人が暮らしやすい様にしているんだ。
馬車便も発達していて、交通もとっても便利なんだって。
色々な事を教えてもらいながら、昼食休憩をとる為に村に到着しました。
ぴょんぴょん。
ぴかー!
「あっ、シロちゃんがお馬さんを治療しています。ちょっと怪我をしちゃったみたいです」
「おお、それはすまんな。どうせだから、全ての馬の様子をみてくれ」
マシューさんの声掛けに、シロちゃんも了解と触手をふりふりしていました。
シロちゃんは優しいから、元々全ての馬の調子をみる予定だったみたいですね。
その間に、僕達は村の食堂に入って昼食を食べます。
「わあ、トマトパスタです!」
出てきた料理がトマトパスタだったので、僕のテンションが上がっちゃいました。
馬の治療から戻ってきたシロちゃんも、思わず触手を上げて喜んでいました。
早速美味しいパスタを食べ始めて、とってもご満悦です。
「そう言えば、黒髪の天使様はトマトパスタが大好きって噂があったな」
「私も聞いた事があります。アマード子爵領では、特に有名な話らしいですね」
「ミートソースパスタも大好きって噂よ」
えー!
何で僕の好きな食べ物が、多くの人に広まっているの?
もぐもぐとパスタを食べながら、とってもビックリしちゃいました。
「レオ君の噂は、本人が思った以上にあっという間に広がるからね。悪い噂ならともかくとして、良い噂だから街の人も話しやすいのよ」
「オークを倒して村を救って勲章を貰ったのも、レオ君なら当たり前だって既に街の人の噂になっているわよ」
更にフレアさんとミシャさんからの追撃があり、思わず固まっちゃいました。
もう、勲章を貰った事も噂になっちゃっているの?
「黒髪の魔術師であり黒髪の天使様のレオ君は、住民に加えて教会経由でも噂が広がっている。街の人も貴族も教会関係者も、とにかく娯楽に飢えているのだよ。レオ君の事は良い噂ばかりだから、話をしやすいんだよ」
「そ、そうなんですね……」
僕の大好きな物も噂になるなんてと思いつつ、トマトパスタを食べるのを再開しました。
「うーん、トマトの味が濃くて美味しいよ!」
「「「ニヤニヤニヤ」」」
目の前の大人三人だけでなく一緒に付いてきている兵も僕の事をじーっと見ているけど、もう気にしない事にしました。
美味しい物は美味しく食べたいもんね。
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