166 / 585
第四章 サンダーランド辺境伯領
第二百六十一話 シロちゃんが新しい魔法を覚えたよ
しおりを挟む
シロちゃんがあっという間にオークの血抜きをしてくれたので、殆ど傷まないうちにオークを魔法袋に入れる事ができました。
あっ、そうだ。
このオークキングが使っていた大きな斧はどうしよう?
「マシューさん、この大きな斧はどうしますか?」
「普通の討伐ならレオ君の物になるが、今回はサンダーランド辺境伯家と冒険者ギルドが連携した依頼になる。一旦冒険者ギルドに卸して、その後にオークションにかけて収入をレオ君に出す事になる」
あっ、そうか。
オークも全部僕が預かって冒険者ギルドに卸してから実績に応じて分配する事になっているし、この斧もそうなんだね。
でも、正直な所、お金を貰っても使い道がないんだよね。
「マシューさん、斧のお金は全部村に寄付します。僕はもう十分にお金を持っています」
「ふふ、レオ君らしいね。では、その様にしよう」
マシューさんが、ふふふと僕の頭を撫でながらお願いを聞いてくれました。
フレアさんとミシャさんも、僕の頭を撫でていました。
「さて、今日は皆も疲れたと思う。しっかりと食べて、ゆっくりと休んでくれ」
「「「おー!」」」
マシューさんは冒険者に声をかけていて、冒険者も盛り上がっていました。
でも村人の事を考えて、祝杯は街に帰ってからになりました。
騒ぐのも、村の端に行って控え目にするそうです。
「どーぞー」
「熱いですので、気を付けて下さいね」
「まだまだ、沢山ありますよ」
僕はというと、女性の冒険者と一緒に夕食分の炊き出しを配っていました。
村人も時間が経ってだいぶショックから立ち直っていて、炊き出しや壊れた建物の仮復旧をしていました。
中には、僕の頭を撫でていく村人もいました。
こうして、段々と夜になって行きました。
「シロちゃん、今日は一日護衛お疲れ様だね」
夜になって、僕はシロちゃんと合流しました。
そして、フレアさんとミシャさんと一緒にテントの中に入ります。
シロちゃんは、今日一日マシューさんの護衛任務を頑張っていたもんね。
おや、シロちゃんに持たせていた親方特製ナイフがないよ。
どっかいっちゃったのかな?
「シロちゃん、もしかしてナイフを失くしちゃったの?」
僕がシロちゃんに聞いたら、ふるふると震えて否定していました。
シュッ。
何と、何もない所からシロちゃんがナイフを取り出したのです。
これには、僕の近くにいたフレアさんとミシャさんもとてもビックリしていました。
「えっ、一体どこからナイフを取り出したのかしら?」
「もしかして、アイテムボックスを使ったのではないでしょうか」
どうもミシャさんが言ったのが正解だったらしく、シロちゃんはうんうんと震えていました。
「そっか、沢山のオークの血を吸収してパワーアップしたんだね。百頭以上いたもんね」
「オークキングもいたとはいえ、これは凄いなあ」
「シロちゃんは、スーパースライムだね」
ちょっと嬉しそうなシロちゃんに、皆が声をかけていました。
そして、僕は魔法袋の中からシロちゃん分の道具を取り出しました。
「これが、シロちゃんのおサイフだよ。後は、タオルと毛布も持っていてね」
僕が魔法袋に入れていた物を、シロちゃんが受け取ってアイテムボックスに入れていきます。
これから、お互いの持ち物を整理していかないとね。
これで完了って所で、フレアさんが僕に質問してきました。
「レオ君、シロちゃんがアイテムボックスを使える様になって悔しいって思った?」
「えっ? うーん、全然そんな事を思ってませんでした。シロちゃん凄いって思ったし、僕も負けないぞって思いました」
「そっか、レオ君らしいね。お互いに良い友達なんだね」
僕とシロちゃんはお友達だし、競い合う事はあっても恨んだりはしないよ。
僕もシロちゃんも、うんうんって頷いていました。
明日も朝早いって事で、僕達は早めに寝袋に入りました。
そして、疲れていたのもあってか、あっという間にシロちゃんと一緒に寝ちゃいました。
あっ、そうだ。
このオークキングが使っていた大きな斧はどうしよう?
「マシューさん、この大きな斧はどうしますか?」
「普通の討伐ならレオ君の物になるが、今回はサンダーランド辺境伯家と冒険者ギルドが連携した依頼になる。一旦冒険者ギルドに卸して、その後にオークションにかけて収入をレオ君に出す事になる」
あっ、そうか。
オークも全部僕が預かって冒険者ギルドに卸してから実績に応じて分配する事になっているし、この斧もそうなんだね。
でも、正直な所、お金を貰っても使い道がないんだよね。
「マシューさん、斧のお金は全部村に寄付します。僕はもう十分にお金を持っています」
「ふふ、レオ君らしいね。では、その様にしよう」
マシューさんが、ふふふと僕の頭を撫でながらお願いを聞いてくれました。
フレアさんとミシャさんも、僕の頭を撫でていました。
「さて、今日は皆も疲れたと思う。しっかりと食べて、ゆっくりと休んでくれ」
「「「おー!」」」
マシューさんは冒険者に声をかけていて、冒険者も盛り上がっていました。
でも村人の事を考えて、祝杯は街に帰ってからになりました。
騒ぐのも、村の端に行って控え目にするそうです。
「どーぞー」
「熱いですので、気を付けて下さいね」
「まだまだ、沢山ありますよ」
僕はというと、女性の冒険者と一緒に夕食分の炊き出しを配っていました。
村人も時間が経ってだいぶショックから立ち直っていて、炊き出しや壊れた建物の仮復旧をしていました。
中には、僕の頭を撫でていく村人もいました。
こうして、段々と夜になって行きました。
「シロちゃん、今日は一日護衛お疲れ様だね」
夜になって、僕はシロちゃんと合流しました。
そして、フレアさんとミシャさんと一緒にテントの中に入ります。
シロちゃんは、今日一日マシューさんの護衛任務を頑張っていたもんね。
おや、シロちゃんに持たせていた親方特製ナイフがないよ。
どっかいっちゃったのかな?
「シロちゃん、もしかしてナイフを失くしちゃったの?」
僕がシロちゃんに聞いたら、ふるふると震えて否定していました。
シュッ。
何と、何もない所からシロちゃんがナイフを取り出したのです。
これには、僕の近くにいたフレアさんとミシャさんもとてもビックリしていました。
「えっ、一体どこからナイフを取り出したのかしら?」
「もしかして、アイテムボックスを使ったのではないでしょうか」
どうもミシャさんが言ったのが正解だったらしく、シロちゃんはうんうんと震えていました。
「そっか、沢山のオークの血を吸収してパワーアップしたんだね。百頭以上いたもんね」
「オークキングもいたとはいえ、これは凄いなあ」
「シロちゃんは、スーパースライムだね」
ちょっと嬉しそうなシロちゃんに、皆が声をかけていました。
そして、僕は魔法袋の中からシロちゃん分の道具を取り出しました。
「これが、シロちゃんのおサイフだよ。後は、タオルと毛布も持っていてね」
僕が魔法袋に入れていた物を、シロちゃんが受け取ってアイテムボックスに入れていきます。
これから、お互いの持ち物を整理していかないとね。
これで完了って所で、フレアさんが僕に質問してきました。
「レオ君、シロちゃんがアイテムボックスを使える様になって悔しいって思った?」
「えっ? うーん、全然そんな事を思ってませんでした。シロちゃん凄いって思ったし、僕も負けないぞって思いました」
「そっか、レオ君らしいね。お互いに良い友達なんだね」
僕とシロちゃんはお友達だし、競い合う事はあっても恨んだりはしないよ。
僕もシロちゃんも、うんうんって頷いていました。
明日も朝早いって事で、僕達は早めに寝袋に入りました。
そして、疲れていたのもあってか、あっという間にシロちゃんと一緒に寝ちゃいました。
796
お気に入りに追加
5,426
あなたにおすすめの小説

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。

【完結】クビだと言われ、実家に帰らないといけないの?と思っていたけれどどうにかなりそうです。
まりぃべる
ファンタジー
「お前はクビだ!今すぐ出て行け!!」
そう、第二王子に言われました。
そんな…せっかく王宮の侍女の仕事にありつけたのに…!
でも王宮の庭園で、出会った人に連れてこられた先で、どうにかなりそうです!?
☆★☆★
全33話です。出来上がってますので、随時更新していきます。
読んでいただけると嬉しいです。

無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

辺境地で冷笑され蔑まれ続けた少女は、実は土地の守護者たる聖女でした。~彼女に冷遇を向けた街人たちは、彼女が追放された後破滅を辿る~
銀灰
ファンタジー
陸の孤島、辺境の地にて、人々から魔女と噂される、薄汚れた少女があった。
少女レイラに対する冷遇の様は酷く、街中などを歩けば陰口ばかりではなく、石を投げられることさえあった。理由無き冷遇である。
ボロ小屋に住み、いつも変らぬ質素な生活を営み続けるレイラだったが、ある日彼女は、住処であるそのボロ小屋までも、開発という名目の理不尽で奪われることになる。
陸の孤島――レイラがどこにも行けぬことを知っていた街人たちは彼女にただ冷笑を向けたが、レイラはその後、誰にも知られずその地を去ることになる。
その結果――?

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。