160 / 515
第四章 サンダーランド辺境伯領
第二百五十五話 今度の目的地が決定しました
しおりを挟む
サンダーランド辺境伯家に新しい命が生まれて一週間、次世代の跡取りが生まれたとあって街もお祝いモードでした。
「いやはや、アンソニーが生まれてから、我が家は明るくなったな」
「ええ、やっぱり子どもがいると賑やかになりますね」
勉強の合間にボーガン様とチェルシーさんと応接室で話をしたけど、二人とも孫が生まれてニコニコとしていました。
各貴族家からも、初孫の出産祝いが届いているそうです。
「レオ君からもわざわざ出産祝いを贈ってくれて悪かったな」
「僕も、赤ちゃんの出産をとても楽しみにしていましたから。ミシャさんの商会で選んで貰ったものですけど」
「こういうのは、実用的な物の方がありがたいのよ。タオルやオムツとかは、当分はいくつあっても良いものなのよ」
赤ちゃんへの贈り物は、僕とシロちゃんで選んだ物なんだよ。
タオルとオムツはいっぱいあっても良いって聞いたから、まとめて買っちゃったよ。
勿論ミシャさんの商会も赤ちゃんに贈り物をしていて、フレアさんのお父さんは赤ちゃんの守り刀を気合を入れて打っているそうです。
「僕も抱っこさせて貰いましたけど、赤ちゃんって本当に小さいんですね」
「今はまだ生まれたばかりだから、特に小さいぞ。これからどんどんと大きくなっていく」
「いっぱいお乳を飲んで、いっぱい寝るわ。今の所は、お乳を飲む量も特に問題なさそうね」
本当に小さい赤ちゃんだったから、僕が赤ちゃんを抱っこするのも恐る恐るだったよ。
赤ちゃんはとっても温かくて、ミルクの様な良い匂いがしていたんだよ。
不思議そうに僕とシロちゃんの事を見上げていたけど、泣くことはなかったよ。
「さて、私は仕事の続きをするか。マシューも父親になった自覚もあってか、熱心に仕事に取り組んでおるぞ」
「それはとっても良い事ですね。僕も負けずに勉強を頑張ります」
「はは、レオ君にも良い刺激になっているみたいだな」
ボーガン様は、少し笑いながら応接室を出ていきました。
こころなしか、ボーガン様もやる気になっているね。
「僕も勉強に戻ります。ごちそうさまでした」
「レオ君も、勉強頑張ってね」
こうして、僕のサンダーランド辺境伯家での勉強も順調に進みました。
「サンダーランド辺境伯家が無事平穏に続く事は、領民である我々にとっても非常にありがたい事なのだよ」
夕食時に、ミシャさんのお父さんがしみじみとしながら話していました。
確かに、爵位継承とかで揉めて領民も巻き込むのは良くないよね。
「そういえば、サンダーランド辺境伯領にくる途中で、男爵家が色々と揉めていましたよ」
「そういう事なのだよ。当主が不安定だと、領民も不安になる。そうなると、領地を捨てる者が増えてくるのだよ。ましてや、サンダーランド辺境伯領はとても広いからね」
跡継ぎ問題とか当主の資質の問題とか、貴族って本当に大変なんだね。
更に沢山ある貴族同士の付き合いとかもあるし、派閥みたいなものもあるんだよね。
「まあ、当主がしっかりしていて跡取りもいる。余程の事がない限り、サンダーランド辺境伯家は安泰だよ」
お肉を食べながら、ミシャさんのお父さんが話をまとめました。
僕はサンダーランド辺境伯領に滞在しているだけであって住んでいるわけじゃないけど、何となくミシャさんのお父さんの気持ちは分かるなあ。
「そういえば、レオ君は今後どうするの?」
「えっと、春になったら新しい領地に行こうと思います。各地で勉強しながら、再来年の春までには王都に到着したいです」
食事を終えたミシャさんが、僕の今後の予定を聞いてきました。
現時点での旅の目的地は決まっているから、後はどのルートで行くのかだね。
「うーん、それならシークレア子爵領を通って王都に向かった方が良いわね。シークレア子爵領には海があって、沢山の海産物もあがるのよ」
「僕、海は見た事ないんです。是非そのシークレア子爵領に行ってみたいです」
「子どもっぽい表情になったわね。軍港もあるから、冒険者に関わる仕事も沢山あるのよ」
おお、次の目的地も何となく決まったよ。
しかも海を見た事ないし、とっても気になります。
でも、その前に身体能力強化の魔法を練習しないといけないし、サンダーランド辺境伯家での勉強もあるもんね。
こうして、僕の新たな目的地が何となく決まりました。
「いやはや、アンソニーが生まれてから、我が家は明るくなったな」
「ええ、やっぱり子どもがいると賑やかになりますね」
勉強の合間にボーガン様とチェルシーさんと応接室で話をしたけど、二人とも孫が生まれてニコニコとしていました。
各貴族家からも、初孫の出産祝いが届いているそうです。
「レオ君からもわざわざ出産祝いを贈ってくれて悪かったな」
「僕も、赤ちゃんの出産をとても楽しみにしていましたから。ミシャさんの商会で選んで貰ったものですけど」
「こういうのは、実用的な物の方がありがたいのよ。タオルやオムツとかは、当分はいくつあっても良いものなのよ」
赤ちゃんへの贈り物は、僕とシロちゃんで選んだ物なんだよ。
タオルとオムツはいっぱいあっても良いって聞いたから、まとめて買っちゃったよ。
勿論ミシャさんの商会も赤ちゃんに贈り物をしていて、フレアさんのお父さんは赤ちゃんの守り刀を気合を入れて打っているそうです。
「僕も抱っこさせて貰いましたけど、赤ちゃんって本当に小さいんですね」
「今はまだ生まれたばかりだから、特に小さいぞ。これからどんどんと大きくなっていく」
「いっぱいお乳を飲んで、いっぱい寝るわ。今の所は、お乳を飲む量も特に問題なさそうね」
本当に小さい赤ちゃんだったから、僕が赤ちゃんを抱っこするのも恐る恐るだったよ。
赤ちゃんはとっても温かくて、ミルクの様な良い匂いがしていたんだよ。
不思議そうに僕とシロちゃんの事を見上げていたけど、泣くことはなかったよ。
「さて、私は仕事の続きをするか。マシューも父親になった自覚もあってか、熱心に仕事に取り組んでおるぞ」
「それはとっても良い事ですね。僕も負けずに勉強を頑張ります」
「はは、レオ君にも良い刺激になっているみたいだな」
ボーガン様は、少し笑いながら応接室を出ていきました。
こころなしか、ボーガン様もやる気になっているね。
「僕も勉強に戻ります。ごちそうさまでした」
「レオ君も、勉強頑張ってね」
こうして、僕のサンダーランド辺境伯家での勉強も順調に進みました。
「サンダーランド辺境伯家が無事平穏に続く事は、領民である我々にとっても非常にありがたい事なのだよ」
夕食時に、ミシャさんのお父さんがしみじみとしながら話していました。
確かに、爵位継承とかで揉めて領民も巻き込むのは良くないよね。
「そういえば、サンダーランド辺境伯領にくる途中で、男爵家が色々と揉めていましたよ」
「そういう事なのだよ。当主が不安定だと、領民も不安になる。そうなると、領地を捨てる者が増えてくるのだよ。ましてや、サンダーランド辺境伯領はとても広いからね」
跡継ぎ問題とか当主の資質の問題とか、貴族って本当に大変なんだね。
更に沢山ある貴族同士の付き合いとかもあるし、派閥みたいなものもあるんだよね。
「まあ、当主がしっかりしていて跡取りもいる。余程の事がない限り、サンダーランド辺境伯家は安泰だよ」
お肉を食べながら、ミシャさんのお父さんが話をまとめました。
僕はサンダーランド辺境伯領に滞在しているだけであって住んでいるわけじゃないけど、何となくミシャさんのお父さんの気持ちは分かるなあ。
「そういえば、レオ君は今後どうするの?」
「えっと、春になったら新しい領地に行こうと思います。各地で勉強しながら、再来年の春までには王都に到着したいです」
食事を終えたミシャさんが、僕の今後の予定を聞いてきました。
現時点での旅の目的地は決まっているから、後はどのルートで行くのかだね。
「うーん、それならシークレア子爵領を通って王都に向かった方が良いわね。シークレア子爵領には海があって、沢山の海産物もあがるのよ」
「僕、海は見た事ないんです。是非そのシークレア子爵領に行ってみたいです」
「子どもっぽい表情になったわね。軍港もあるから、冒険者に関わる仕事も沢山あるのよ」
おお、次の目的地も何となく決まったよ。
しかも海を見た事ないし、とっても気になります。
でも、その前に身体能力強化の魔法を練習しないといけないし、サンダーランド辺境伯家での勉強もあるもんね。
こうして、僕の新たな目的地が何となく決まりました。
722
お気に入りに追加
5,453
あなたにおすすめの小説
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
異世界のんびりワークライフ ~生産チートを貰ったので好き勝手生きることにします~
樋川カイト
ファンタジー
友人の借金を押し付けられて馬車馬のように働いていた青年、三上彰。
無理がたたって過労死してしまった彼は、神を自称する男から自分の不幸の理由を知らされる。
そのお詫びにとチートスキルとともに異世界へと転生させられた彰は、そこで出会った人々と交流しながら日々を過ごすこととなる。
そんな彼に訪れるのは平和な未来か、はたまた更なる困難か。
色々と吹っ切れてしまった彼にとってその全てはただ人生の彩りになる、のかも知れない……。
※この作品はカクヨム様でも掲載しています。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
新しい聖女が見付かったそうなので、天啓に従います!
月白ヤトヒコ
ファンタジー
空腹で眠くて怠い中、王室からの呼び出しを受ける聖女アルム。
そして告げられたのは、新しい聖女の出現。そして、暇を出すから還俗せよとの解雇通告。
新しい聖女は公爵令嬢。そんなお嬢様に、聖女が務まるのかと思った瞬間、アルムは眩い閃光に包まれ――――
自身が使い潰された挙げ句、処刑される未来を視た。
天啓です! と、アルムは――――
表紙と挿し絵はキャラメーカーで作成。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
チート転生~チートって本当にあるものですね~
水魔沙希
ファンタジー
死んでしまった片瀬彼方は、突然異世界に転生してしまう。しかも、赤ちゃん時代からやり直せと!?何げにステータスを見ていたら、何やら面白そうなユニークスキルがあった!!
そのスキルが、随分チートな事に気付くのは神の加護を得てからだった。
亀更新で気が向いたら、随時更新しようと思います。ご了承お願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。