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第四章 サンダーランド辺境伯領
第二百四十八話 新たな魔法を勉強します
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今朝の訓練から、僕とシロちゃんは身体能力強化の練習も行います。
でも、その前にいつも行っている訓練を始めます。
カンカンカン。
「えい、やあ!」
「そうそう、良い感じよ。どんどんと打ち込んできてね」
「シロちゃんも中々だよ。失敗しても良いから、練習するのが大切よ」
今まで素振りしかやってこなかったけど、ミシャさんの商会に泊まってからは実際の打ち合いも始めました。
やっぱり素振りするのとは感覚が違うのでとても難しいけど、シロちゃんと一緒にフレアさんとミシャさんに木剣を打ち込んでいきます。
僕とシロちゃんが一生懸命に打ち込んでも、フレアさんとミシャさんは軽々と木剣を受け止めます。
実戦訓練になると、フレアさんとミシャさんの凄さがよく分かります。
ピピピピ、ピピピピ。
「はあはあはあ」
「はい、時間だね。体を冷やさない様に休んでね」
僕の懐中時計型魔導具のタイマーが鳴って、打ち合いは終わりです。
僕は思わずペタリと座り込みながら、荒い息をしていました。
「やっぱりフレアさんは凄いですね。全然当たらなかったです」
「そりゃ、レオ君よりも長く剣術をしているからね。流石にレオ君には負けないわよ」
汗一つかいていないフレアさんに対して、僕は汗まみれです。
素振りは結構やっていたけど、僕はまだまだだね。
でも、剣技を覚えれば、冒険者としてパワーアップできそうだよ。
「じゃあ、次は魔法剣を発動しながらの形ね。いつも通りでいいわよ」
次は、僕がダガーでシロちゃんがナイフを使って魔法剣を発動させます。
いつも通りに、ゆっくりと確実に剣を振るっていきます。
「そうそう、良い感じよ。魔法剣の発動ばかりに気を使うと動きが遅くなるし、動きばかりを気にすると今度は魔法剣の発動が甘くなるわ」
「確実に剣を振るのは、とても大切な事よ。早く振るって雑にならないようにね」
僕とシロちゃんは、フレアさんとミシャさんに見てもらいながら型を続けます。
やっぱり一人で黙々とやるよりも、誰かにチェックして貰いながらやる方がとっても勉強になるね。
「ふう、終わりました」
「うん、綺麗な形ね。もう少ししたら、少しだけ早くしてみましょうね」
「きっと今のレオ君なら、もう少し早く動いても大丈夫よ。無理のない程度に頑張ってみましょう」
フレアさんとミシャさんにも問題ないって言われたので、僕もシロちゃんもとっても嬉しくなりました。
今まではずっとシロちゃんと形をしていただけだから、剣士の人からの評価はなかったんだよね。
いつも、皆凄いって言っていたから、実はどう凄いのかいまいち分かってなかったんだよなあ。
そして、いよいよ身体能力での魔法を勉強します。
「身体能力強化は、体のある部分に魔力を集中させて肉体を強化する魔法です。魔力循環の様に魔力で体を覆う魔法なので、魔力を放出できない者でも扱う事が出来るのよ」
「最初は、体の各部分に魔力を集める練習ね。体を薄い魔力の膜で覆う練習にもチャレンジしましょう」
早速僕とシロちゃんは、フレアさんとミシャさんからの課題に挑戦します。
魔力循環の応用で、両足に魔力を留める。
うーん、これで良いのかな?
「フレアさん、このくらいで……」
「あっ、レオ君危ないわ」
バシュ!
「わあああ!」
ドシーン。
足に魔力を留めた状態で歩き出そうとしたら、足が地面に弾かれたみたいになって尻もちをついちゃいました。
シロちゃんも、派手に転んでしまっています。
「レオ君、大丈夫? でも、これは身体能力強化を勉強する初心者なら誰でも通る道よ」
「足に留めた魔力が強すぎたのよ。最初はほんの少しだけ魔力を留めるだけにした方が良いわ」
僕もシロちゃんも、いきなり大失敗しちゃいました。
でも溜めた魔力が多すぎるだけだから、調節すれば良いだけだね。
今度は、足にほんの少しだけ魔力を溜めてっと。
「よっと、わあ、今度は歩きにくいです」
「魔力の扱いとしては問題ないけど、体が慣れていないのよ」
「まずはゆっくりと、体を慣らしていきましょうね。庭をゆっくりと一周してみましょう」
僕とシロちゃんは、おっかなびっくりしながらゆっくりと庭を歩きます。
道中何回も転んじゃって、身体能力強化ってこんなにも大変なんだと改めて実感しました。
「はあはあ、な、何とか一周できました……」
「お疲れ様。最初のうちは大変だけど、段々と慣れてくるよ」
「暫くは、魔力操作に庭を歩く事を続けましょうね」
庭にペタリと座り込んだ僕とシロちゃんに、タオルを渡しながらフレアさんとミシャさんが話しかけてきました。
こんなに大変な訓練を経て、フレアさんとミシャさんは二つ名を得る冒険者になったんだね。
でも、新しい魔法を覚えるのは楽しいし、何よりも他の魔法の訓練にもなるね。
「じゃあ、汗を拭いて朝食にしましょう。フレアも食べていってね」
「じゃあ、お言葉に甘えちゃいますね」
こうして、朝の訓練は何とか終わりました。
今は大変だけど、頑張っていけば僕もシロちゃんも凄くパワーアップしそうな気がするよ。
でも、その前にいつも行っている訓練を始めます。
カンカンカン。
「えい、やあ!」
「そうそう、良い感じよ。どんどんと打ち込んできてね」
「シロちゃんも中々だよ。失敗しても良いから、練習するのが大切よ」
今まで素振りしかやってこなかったけど、ミシャさんの商会に泊まってからは実際の打ち合いも始めました。
やっぱり素振りするのとは感覚が違うのでとても難しいけど、シロちゃんと一緒にフレアさんとミシャさんに木剣を打ち込んでいきます。
僕とシロちゃんが一生懸命に打ち込んでも、フレアさんとミシャさんは軽々と木剣を受け止めます。
実戦訓練になると、フレアさんとミシャさんの凄さがよく分かります。
ピピピピ、ピピピピ。
「はあはあはあ」
「はい、時間だね。体を冷やさない様に休んでね」
僕の懐中時計型魔導具のタイマーが鳴って、打ち合いは終わりです。
僕は思わずペタリと座り込みながら、荒い息をしていました。
「やっぱりフレアさんは凄いですね。全然当たらなかったです」
「そりゃ、レオ君よりも長く剣術をしているからね。流石にレオ君には負けないわよ」
汗一つかいていないフレアさんに対して、僕は汗まみれです。
素振りは結構やっていたけど、僕はまだまだだね。
でも、剣技を覚えれば、冒険者としてパワーアップできそうだよ。
「じゃあ、次は魔法剣を発動しながらの形ね。いつも通りでいいわよ」
次は、僕がダガーでシロちゃんがナイフを使って魔法剣を発動させます。
いつも通りに、ゆっくりと確実に剣を振るっていきます。
「そうそう、良い感じよ。魔法剣の発動ばかりに気を使うと動きが遅くなるし、動きばかりを気にすると今度は魔法剣の発動が甘くなるわ」
「確実に剣を振るのは、とても大切な事よ。早く振るって雑にならないようにね」
僕とシロちゃんは、フレアさんとミシャさんに見てもらいながら型を続けます。
やっぱり一人で黙々とやるよりも、誰かにチェックして貰いながらやる方がとっても勉強になるね。
「ふう、終わりました」
「うん、綺麗な形ね。もう少ししたら、少しだけ早くしてみましょうね」
「きっと今のレオ君なら、もう少し早く動いても大丈夫よ。無理のない程度に頑張ってみましょう」
フレアさんとミシャさんにも問題ないって言われたので、僕もシロちゃんもとっても嬉しくなりました。
今まではずっとシロちゃんと形をしていただけだから、剣士の人からの評価はなかったんだよね。
いつも、皆凄いって言っていたから、実はどう凄いのかいまいち分かってなかったんだよなあ。
そして、いよいよ身体能力での魔法を勉強します。
「身体能力強化は、体のある部分に魔力を集中させて肉体を強化する魔法です。魔力循環の様に魔力で体を覆う魔法なので、魔力を放出できない者でも扱う事が出来るのよ」
「最初は、体の各部分に魔力を集める練習ね。体を薄い魔力の膜で覆う練習にもチャレンジしましょう」
早速僕とシロちゃんは、フレアさんとミシャさんからの課題に挑戦します。
魔力循環の応用で、両足に魔力を留める。
うーん、これで良いのかな?
「フレアさん、このくらいで……」
「あっ、レオ君危ないわ」
バシュ!
「わあああ!」
ドシーン。
足に魔力を留めた状態で歩き出そうとしたら、足が地面に弾かれたみたいになって尻もちをついちゃいました。
シロちゃんも、派手に転んでしまっています。
「レオ君、大丈夫? でも、これは身体能力強化を勉強する初心者なら誰でも通る道よ」
「足に留めた魔力が強すぎたのよ。最初はほんの少しだけ魔力を留めるだけにした方が良いわ」
僕もシロちゃんも、いきなり大失敗しちゃいました。
でも溜めた魔力が多すぎるだけだから、調節すれば良いだけだね。
今度は、足にほんの少しだけ魔力を溜めてっと。
「よっと、わあ、今度は歩きにくいです」
「魔力の扱いとしては問題ないけど、体が慣れていないのよ」
「まずはゆっくりと、体を慣らしていきましょうね。庭をゆっくりと一周してみましょう」
僕とシロちゃんは、おっかなびっくりしながらゆっくりと庭を歩きます。
道中何回も転んじゃって、身体能力強化ってこんなにも大変なんだと改めて実感しました。
「はあはあ、な、何とか一周できました……」
「お疲れ様。最初のうちは大変だけど、段々と慣れてくるよ」
「暫くは、魔力操作に庭を歩く事を続けましょうね」
庭にペタリと座り込んだ僕とシロちゃんに、タオルを渡しながらフレアさんとミシャさんが話しかけてきました。
こんなに大変な訓練を経て、フレアさんとミシャさんは二つ名を得る冒険者になったんだね。
でも、新しい魔法を覚えるのは楽しいし、何よりも他の魔法の訓練にもなるね。
「じゃあ、汗を拭いて朝食にしましょう。フレアも食べていってね」
「じゃあ、お言葉に甘えちゃいますね」
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