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第三章 コバルトブルーレイク直轄領
第百八十九話 盗賊団が護送されていきます
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ドン!
「むにゃむにゃ……」
「いたっ! あっ、ユマさんか……」
翌朝、僕はユマさんが寝ぼけて蹴ってしまった衝撃で起きちゃいました。
ベッドの数が少ないので皆で寝袋で寝ていたのに、ユマさんはいつの間にか寝袋から抜け出して寝ていたみたいです。
もうそろそろ起きる時間なので、僕は身支度をしてからシロちゃんと一緒に部屋を出ました。
「あら、レオ君おはよう。朝早いのね」
「おはようございます。他の人がぶつかって来たので、起きちゃいました」
「そうなのね。朝食までゆっくりしていてね」
食堂に行くと、村長さんの奥さんが朝食を作っていました。
パンと野菜炒めという簡単な物だけど、とってもありがたいですね。
「おはようございます」
「おはよー、ございます……」
他の人も起きてきたので、そろそろ朝食ですね。
今日も一日頑張らないとね。
「じゃあ、レオ君は私達と一緒に来てくれるかな」
「はい、宜しくお願いします。シロちゃん、治療頑張ってね」
朝食を食べ終わった所で、守備隊長さんが村長さんの家にやってきました。
僕は土壁を一部作り直して、シロちゃんはユリアさんとイリアさん達と一緒に村人の怪我や病気を治療するんだって。
僕もシロちゃんも、お互いに頑張ろうってやる気満々だよ。
僕はユリアさん達とシロちゃんに手を振って、守備隊長さんと一緒に村の入口に向かいました。
「レオ君、先ずはこのくらいまで入口を広くしてくれるか?」
守備隊長さんは、村の通りよりも少し広く土壁に線を引きました。
よーし、頑張るぞ。
僕は手に魔力を溜め始めました。
シュイーン。
ズドドド。
「ふう、守備隊長さんこのくらいで良いですか?」
「ああ、十分だよ。ありがとうね」
僕は、守備隊長さんに指定された広さで土壁を削りました。
ふう、これで最初の仕事は終わりだね。
「守備隊長さん、次にやる事はありますか?」
「もう大丈夫だよ。ありがとうね」
えー!
僕はやる気満々だったのに、直ぐに仕事が終わっちゃったよ。。
「じゃあ、僕は治療の方を……」
「治療も大丈夫だ。残りの怪我人は把握しているし、シロちゃん一匹で大丈夫だろう」
えー!
治療もやる事がないの?
じゃあ、僕は何をすれば良いのかな?
「もうそろそろ、盗賊を護送する為の守備隊員が来る。レオ君は、私と一緒に守備隊員を出迎えてくれ」
という事で、この後は守備隊長さんと一緒に行動する事になりました。
追加の守備隊員は既に近くまで来ているそうで、あと三十分もあれば村に着くそうです。
そして、三十分後に予定通りに追加の守備隊員が村に到着しました。
「隊長、お待たせしました」
「護送の準備は出来ているか?」
「はい。ただ、今回は人数が多いので二回に分けて運ぶ予定です」
到着した守備隊員が守備隊長さんに報告しているけど、確かに今回は護送対象の盗賊が多いもんね。
先に、幹部クラスの盗賊を護送するそうです。
となると、あの風魔法使いのおばあさんも護送対象なのは間違いないだろうね。
皆で、僕が魔法で作った檻の前に移動しました。
「おお、これは凄い。レオ君の魔法の凄さは分かっているが、改めて見ると物凄いな」
守備隊員はバーサス子爵の別荘を制圧した時に一緒だった人が多いので、僕の魔法を見ても滅茶苦茶ビックリはしていなかった。
感嘆の声を漏らしている人の方が多かったよ。
「かまいたちのゼンは個別にして、他は纏めてで良いだろう」
「はっ」
守備隊長さんの指示で、次々と盗賊が護送用の馬車に乗せられます。
おばあさんだけは、特別仕様の護送用馬車に乗せられます。
その時、おばあさんが僕に話しかけて来ました。
「レオ、あたしみたいに道を外れるのではないぞ。レオが村を土魔法で覆った時にこれは勝てないと悟ったが、レオはそれ以上だった。レオとの人生最後の魔法戦は、とても楽しかったぞ」
おばあさんは、この後自分がどういう処分になるのかを覚悟しているんだ。
だから、僕に色々と話しかけてくれたんだね。
守備隊長さんも、おばあさんが話すのを止めません。
「あたしは、大きな魔法の力に魅了されてしまったよ。大きな力を持つと頭が狂う者が出るというが、ありゃ本当の話だ。各地で色々な事をしたもんだよ。それこそ残虐な事もね。レオの真っ直ぐな魔法とぶつかって、初めて魔法を使えた時の事を思い出したよ。レオには悪いが、あたし等が集めた金は被害者救済に使って貰うよ」
おばあさんは、とても穏やかな顔をしていました。
おばあさんがやった事は決して許される事ではないけど、きっと守備隊員の取り調べにも素直に応じてくれそうな気がしたよ。
それに、捕まった他の盗賊もおばあさんの話を聞いて、色々と考え込んでいたよ。
「では、先発隊街に戻ります」
「うむ、頼んだぞ」
こうして、護送の第一陣か街に向けて出発しました。
「レオ君の魔法が、かまいたちのゼンを改心させたんだ。かまいたちのゼンは、残忍な性格で有名だった。きっと、他の者も取り調べには素直に応じるだろうね」
守備隊長さんの言葉に、僕も頷きました。
悪い魔法使いには前にも会ったことがあるけど、僕も魔法の力に溺れない様にしないとと改めて思いました。
「むにゃむにゃ……」
「いたっ! あっ、ユマさんか……」
翌朝、僕はユマさんが寝ぼけて蹴ってしまった衝撃で起きちゃいました。
ベッドの数が少ないので皆で寝袋で寝ていたのに、ユマさんはいつの間にか寝袋から抜け出して寝ていたみたいです。
もうそろそろ起きる時間なので、僕は身支度をしてからシロちゃんと一緒に部屋を出ました。
「あら、レオ君おはよう。朝早いのね」
「おはようございます。他の人がぶつかって来たので、起きちゃいました」
「そうなのね。朝食までゆっくりしていてね」
食堂に行くと、村長さんの奥さんが朝食を作っていました。
パンと野菜炒めという簡単な物だけど、とってもありがたいですね。
「おはようございます」
「おはよー、ございます……」
他の人も起きてきたので、そろそろ朝食ですね。
今日も一日頑張らないとね。
「じゃあ、レオ君は私達と一緒に来てくれるかな」
「はい、宜しくお願いします。シロちゃん、治療頑張ってね」
朝食を食べ終わった所で、守備隊長さんが村長さんの家にやってきました。
僕は土壁を一部作り直して、シロちゃんはユリアさんとイリアさん達と一緒に村人の怪我や病気を治療するんだって。
僕もシロちゃんも、お互いに頑張ろうってやる気満々だよ。
僕はユリアさん達とシロちゃんに手を振って、守備隊長さんと一緒に村の入口に向かいました。
「レオ君、先ずはこのくらいまで入口を広くしてくれるか?」
守備隊長さんは、村の通りよりも少し広く土壁に線を引きました。
よーし、頑張るぞ。
僕は手に魔力を溜め始めました。
シュイーン。
ズドドド。
「ふう、守備隊長さんこのくらいで良いですか?」
「ああ、十分だよ。ありがとうね」
僕は、守備隊長さんに指定された広さで土壁を削りました。
ふう、これで最初の仕事は終わりだね。
「守備隊長さん、次にやる事はありますか?」
「もう大丈夫だよ。ありがとうね」
えー!
僕はやる気満々だったのに、直ぐに仕事が終わっちゃったよ。。
「じゃあ、僕は治療の方を……」
「治療も大丈夫だ。残りの怪我人は把握しているし、シロちゃん一匹で大丈夫だろう」
えー!
治療もやる事がないの?
じゃあ、僕は何をすれば良いのかな?
「もうそろそろ、盗賊を護送する為の守備隊員が来る。レオ君は、私と一緒に守備隊員を出迎えてくれ」
という事で、この後は守備隊長さんと一緒に行動する事になりました。
追加の守備隊員は既に近くまで来ているそうで、あと三十分もあれば村に着くそうです。
そして、三十分後に予定通りに追加の守備隊員が村に到着しました。
「隊長、お待たせしました」
「護送の準備は出来ているか?」
「はい。ただ、今回は人数が多いので二回に分けて運ぶ予定です」
到着した守備隊員が守備隊長さんに報告しているけど、確かに今回は護送対象の盗賊が多いもんね。
先に、幹部クラスの盗賊を護送するそうです。
となると、あの風魔法使いのおばあさんも護送対象なのは間違いないだろうね。
皆で、僕が魔法で作った檻の前に移動しました。
「おお、これは凄い。レオ君の魔法の凄さは分かっているが、改めて見ると物凄いな」
守備隊員はバーサス子爵の別荘を制圧した時に一緒だった人が多いので、僕の魔法を見ても滅茶苦茶ビックリはしていなかった。
感嘆の声を漏らしている人の方が多かったよ。
「かまいたちのゼンは個別にして、他は纏めてで良いだろう」
「はっ」
守備隊長さんの指示で、次々と盗賊が護送用の馬車に乗せられます。
おばあさんだけは、特別仕様の護送用馬車に乗せられます。
その時、おばあさんが僕に話しかけて来ました。
「レオ、あたしみたいに道を外れるのではないぞ。レオが村を土魔法で覆った時にこれは勝てないと悟ったが、レオはそれ以上だった。レオとの人生最後の魔法戦は、とても楽しかったぞ」
おばあさんは、この後自分がどういう処分になるのかを覚悟しているんだ。
だから、僕に色々と話しかけてくれたんだね。
守備隊長さんも、おばあさんが話すのを止めません。
「あたしは、大きな魔法の力に魅了されてしまったよ。大きな力を持つと頭が狂う者が出るというが、ありゃ本当の話だ。各地で色々な事をしたもんだよ。それこそ残虐な事もね。レオの真っ直ぐな魔法とぶつかって、初めて魔法を使えた時の事を思い出したよ。レオには悪いが、あたし等が集めた金は被害者救済に使って貰うよ」
おばあさんは、とても穏やかな顔をしていました。
おばあさんがやった事は決して許される事ではないけど、きっと守備隊員の取り調べにも素直に応じてくれそうな気がしたよ。
それに、捕まった他の盗賊もおばあさんの話を聞いて、色々と考え込んでいたよ。
「では、先発隊街に戻ります」
「うむ、頼んだぞ」
こうして、護送の第一陣か街に向けて出発しました。
「レオ君の魔法が、かまいたちのゼンを改心させたんだ。かまいたちのゼンは、残忍な性格で有名だった。きっと、他の者も取り調べには素直に応じるだろうね」
守備隊長さんの言葉に、僕も頷きました。
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