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第三章 コバルトブルーレイク直轄領
第百七十六話 僕の新しい仕事
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「も、モーリス、仕方ないよ。水虫なら死ぬ事はないし、他に悪い所は無いから問題ないよ」
「お、おお、そうだな。少なくとも水虫も良くはなっているはずだし、スカラの治療が悪い訳じゃないしな」
お姉さんとお兄さんも、気まずい表情をしながらトホホって感じです。
お姉さんの治療が失敗した訳じゃないし、こればっかりはしょうがないね。
すると、お兄さんは立ち上がって両手でお姉さんの肩を掴みました。
「スカラ、何回も言っただろう? バカの言う事なんて、マトモに受ける必要ないと。スカラの治療の腕は一級品なんだから、もっと自信を持った方が良いな」
「うん、いつもありがとうね」
お姉さんも涙を指で拭いているけど、とっても良い笑顔です。
もうこれで、お姉さんは大丈夫だね。
「やはりというか、レオ君は教え方がとても上手で丁寧だ。軍の魔法使いも、これからどんどんとレベルアップするだろう」
「皆さん元から持っている能力が凄いので、これからもっと強くなりますよ」
「レオ君の太鼓判を貰えるのは、とても嬉しいね。皆もやる気になるだろう」
師団長さんも、もうお姉さんも含めた魔法部隊は大丈夫だと判断したみたいですね。
僕も、もう大丈夫だと思います。
「因みに、モーリスとスカラは夫婦だ。だから、モーリスは余計にスカラの事を気にかけていたのだよ」
「あっ、だから回復魔法のテストをする時も、お兄さんが真っ先に申し出たんですね」
「そうだな。因みに、スカラの方が年上だぞ」
えっ、絶対にお兄さんの方が年上だと思ったよ。
これは、まさかのまさかだよ。
もしかしたら、お姉さんが若々しいのかもね。
「ふむ、良いものを見させて貰った。ナンシー侯爵家に対する対応もあるし、我々は別荘に戻ろう」
「お気をつけてお帰り下さい。出発は五日後を予定しております」
チャーリーさんが師団長さんに挨拶をしているけど、皆の出発は五日後なんだ。
そうなると、クリスちゃん達とのお別れも近いんだね。
「おにーさま、ばしゃにのろー!」
「う、うん」
「うん?」
僕の手を取ったクリスちゃんが不思議そうに僕の顔を見上げたけど、多分また会えると思うけどちょっと寂しいね。
僕とシロちゃんは皆と一緒に馬車に乗って別荘に戻り、クリスちゃんとターニャさんと一緒に昼食を食べてから帰りました。
「あっ、そうだ。ここ数日ゴタゴタしていて冒険者ギルドに行けなかったから、ちょっと顔を出してみよう」
別荘からの帰り道で、僕はふとそんな事を思いました。
軍の出迎えや勲章の授与式でとかで、ここ数日は忙しかったなあ。
それにクリスちゃん達が王都に戻ったら、別の依頼を受けないといけないもんね。
「うーん、何だか今日は朝から疲れちゃったなあ」
朝から軍の関係でとっても忙しかったし、魔力もそこそこ使っちゃったもんね。
冒険者ギルドに寄ったら、宿でお昼寝をしないと。
ガヤガヤガヤ。
冒険者ギルドに入ると食堂で昼食を食べる人も沢山いて、結構混雑していました。
「あっ、こんにちは」
「おう、レオじゃないか」
ちょうどマロード子爵領からコバルトブルーレイク直轄領まで一緒に旅した冒険者が昼食を食べていたので、折角だから声をかけにテーブルまで行きました。
すると、おじさんはニヤニヤしながら僕に話しかけてきました。
「そういえば、今朝生意気な兵を魔法でぶっ飛ばしたんだってな」
えー!
何で今朝の話を知っているんですか?
僕だけじゃなくて、シロちゃんもとっても驚いています。
「何だ、知らないのか? 軍の貴族のボンボンが、レオに勝負を挑んで惨敗したって聞いたぞ」
「しかも、レオは相当手加減したって話だな」
「魔法障壁で剣をへし折ったってのも聞いたぞ」
う、噂が広まるスピードが早すぎる。
しかも内容が間違っていないから、噂を否定できないよ。
「どうせ、自分は凄いんだって勘違いした馬鹿が喧嘩売って来たんだろう?」
「俺達はレオの実力を良く知っているが、傍目から見ればスライムを連れた子どもだからな」
「油断していると痛い目にあう、良い例だな。周りの連中も、この前の新人冒険者とのやり取りを知っているから問題ないぞ」
僕があわあわしていると問題ないと言ってきて、周りの人もうんうんと頷いていました。
ほっ、良かった。
僕は、冒険者とちょっと話してから受付のお姉さんの所に向かいました。
ちょうど、マナさんの所が空いているね。
「マナさん、こんにちは」
「レオ君、こんにちは。聞いたわよ、大活躍だったんだってね」
おおう、受付のお姉さん達にも話が伝わっているみたいで、他の受付のお姉さんも僕の事をニコニコと見ていました。
うう、何だか恥ずかしいなあ……
「あの、僕にもできる依頼がないかなって聞きに来ました。ここの所、薬草採取とポーション作りだけだったので」
「レオ君の場合まだ体が小さいからできる事は限られるけど、魔法使いとしての依頼が来ているわ」
おお、何とタイミングが良いんだろうか。
僕にピッタリの依頼があればいいね。
「この街にある魔導具修理工房からで、魔石に魔力を補充する依頼ね。これから街に来る貴族も増えるし、修理に持ち込まれる魔導具も増えるわ」
とっても興味がある依頼だ。
それに依頼内容としても、僕にピッタリだね。
「じゃあ、その依頼を受けます!」
「レオ君なら、きっと依頼を受けると思ったわ。開始は一週間後で、その時に工房の職人が迎えにくるわよ」
ふふふ、何だかワクワクしてきちゃったなあ。
シロちゃんにもできそうな依頼だし、もしかしたらナナさんにもできそうだね。
とってもウキウキしながら宿に帰ったけど、やっぱり眠くなっちゃって直ぐにお昼寝しちゃいました。
「お、おお、そうだな。少なくとも水虫も良くはなっているはずだし、スカラの治療が悪い訳じゃないしな」
お姉さんとお兄さんも、気まずい表情をしながらトホホって感じです。
お姉さんの治療が失敗した訳じゃないし、こればっかりはしょうがないね。
すると、お兄さんは立ち上がって両手でお姉さんの肩を掴みました。
「スカラ、何回も言っただろう? バカの言う事なんて、マトモに受ける必要ないと。スカラの治療の腕は一級品なんだから、もっと自信を持った方が良いな」
「うん、いつもありがとうね」
お姉さんも涙を指で拭いているけど、とっても良い笑顔です。
もうこれで、お姉さんは大丈夫だね。
「やはりというか、レオ君は教え方がとても上手で丁寧だ。軍の魔法使いも、これからどんどんとレベルアップするだろう」
「皆さん元から持っている能力が凄いので、これからもっと強くなりますよ」
「レオ君の太鼓判を貰えるのは、とても嬉しいね。皆もやる気になるだろう」
師団長さんも、もうお姉さんも含めた魔法部隊は大丈夫だと判断したみたいですね。
僕も、もう大丈夫だと思います。
「因みに、モーリスとスカラは夫婦だ。だから、モーリスは余計にスカラの事を気にかけていたのだよ」
「あっ、だから回復魔法のテストをする時も、お兄さんが真っ先に申し出たんですね」
「そうだな。因みに、スカラの方が年上だぞ」
えっ、絶対にお兄さんの方が年上だと思ったよ。
これは、まさかのまさかだよ。
もしかしたら、お姉さんが若々しいのかもね。
「ふむ、良いものを見させて貰った。ナンシー侯爵家に対する対応もあるし、我々は別荘に戻ろう」
「お気をつけてお帰り下さい。出発は五日後を予定しております」
チャーリーさんが師団長さんに挨拶をしているけど、皆の出発は五日後なんだ。
そうなると、クリスちゃん達とのお別れも近いんだね。
「おにーさま、ばしゃにのろー!」
「う、うん」
「うん?」
僕の手を取ったクリスちゃんが不思議そうに僕の顔を見上げたけど、多分また会えると思うけどちょっと寂しいね。
僕とシロちゃんは皆と一緒に馬車に乗って別荘に戻り、クリスちゃんとターニャさんと一緒に昼食を食べてから帰りました。
「あっ、そうだ。ここ数日ゴタゴタしていて冒険者ギルドに行けなかったから、ちょっと顔を出してみよう」
別荘からの帰り道で、僕はふとそんな事を思いました。
軍の出迎えや勲章の授与式でとかで、ここ数日は忙しかったなあ。
それにクリスちゃん達が王都に戻ったら、別の依頼を受けないといけないもんね。
「うーん、何だか今日は朝から疲れちゃったなあ」
朝から軍の関係でとっても忙しかったし、魔力もそこそこ使っちゃったもんね。
冒険者ギルドに寄ったら、宿でお昼寝をしないと。
ガヤガヤガヤ。
冒険者ギルドに入ると食堂で昼食を食べる人も沢山いて、結構混雑していました。
「あっ、こんにちは」
「おう、レオじゃないか」
ちょうどマロード子爵領からコバルトブルーレイク直轄領まで一緒に旅した冒険者が昼食を食べていたので、折角だから声をかけにテーブルまで行きました。
すると、おじさんはニヤニヤしながら僕に話しかけてきました。
「そういえば、今朝生意気な兵を魔法でぶっ飛ばしたんだってな」
えー!
何で今朝の話を知っているんですか?
僕だけじゃなくて、シロちゃんもとっても驚いています。
「何だ、知らないのか? 軍の貴族のボンボンが、レオに勝負を挑んで惨敗したって聞いたぞ」
「しかも、レオは相当手加減したって話だな」
「魔法障壁で剣をへし折ったってのも聞いたぞ」
う、噂が広まるスピードが早すぎる。
しかも内容が間違っていないから、噂を否定できないよ。
「どうせ、自分は凄いんだって勘違いした馬鹿が喧嘩売って来たんだろう?」
「俺達はレオの実力を良く知っているが、傍目から見ればスライムを連れた子どもだからな」
「油断していると痛い目にあう、良い例だな。周りの連中も、この前の新人冒険者とのやり取りを知っているから問題ないぞ」
僕があわあわしていると問題ないと言ってきて、周りの人もうんうんと頷いていました。
ほっ、良かった。
僕は、冒険者とちょっと話してから受付のお姉さんの所に向かいました。
ちょうど、マナさんの所が空いているね。
「マナさん、こんにちは」
「レオ君、こんにちは。聞いたわよ、大活躍だったんだってね」
おおう、受付のお姉さん達にも話が伝わっているみたいで、他の受付のお姉さんも僕の事をニコニコと見ていました。
うう、何だか恥ずかしいなあ……
「あの、僕にもできる依頼がないかなって聞きに来ました。ここの所、薬草採取とポーション作りだけだったので」
「レオ君の場合まだ体が小さいからできる事は限られるけど、魔法使いとしての依頼が来ているわ」
おお、何とタイミングが良いんだろうか。
僕にピッタリの依頼があればいいね。
「この街にある魔導具修理工房からで、魔石に魔力を補充する依頼ね。これから街に来る貴族も増えるし、修理に持ち込まれる魔導具も増えるわ」
とっても興味がある依頼だ。
それに依頼内容としても、僕にピッタリだね。
「じゃあ、その依頼を受けます!」
「レオ君なら、きっと依頼を受けると思ったわ。開始は一週間後で、その時に工房の職人が迎えにくるわよ」
ふふふ、何だかワクワクしてきちゃったなあ。
シロちゃんにもできそうな依頼だし、もしかしたらナナさんにもできそうだね。
とってもウキウキしながら宿に帰ったけど、やっぱり眠くなっちゃって直ぐにお昼寝しちゃいました。
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